金融を目指すすべての学生へ キャリタスファイナンス 金融ビジネスの価値・魅力が見つかる!就活生のためのサイト

金融ビジネスの価値・魅力が見つかる!就活生のためのサイト

  • articles 注目記事
  • Column 識者によるコラム
  • Guide 就活ノウハウ
  • Event イベント
  • Event イベント

01 Guide 就活前に学ぶ金融講座

キャリタスファイナンス  >  Guide 就活ノウハウ   >   【01】就活前に学ぶ金融講座  >   【序章】変わりゆく金融ビジネス

序章

 

変わりゆく金融ビジネス

規制に縛られていた、経済活動の「血液」

一般に、金融は経済活動の「血液」であると考えられています。マネー(お金)の流通なくしては経済が成り立たないだけでなく、それが滞ると社会に大きな混乱が起きるからです。
そのため、かつてはどこの国でも国家がいくつもの取り決めを設けて、金融活動の大部分をコントロールしていました。20世紀の後半に入ってもそうした体制に変わりはなく、各国政府はさまざまな法律を用意して金融機関の活動に制限を加えていたのです。

わが国においても、今世紀に入る直前まで金融機関同士をいたずらに競争させないための規制がいくつもありました。商品内容や金利、手数料を自由に決めることができなかっただけでなく、銀行や証券会社、保険会社がそれぞれの機能や領域を拡大することも禁じられていたのです。宣伝広告においても商品のPRではなく、「○○の銀行」といった企業イメージの訴求に限って認められていました。つまり、金融機関は業態ごとに同じ商品を同じように売ることが義務づけられ、量の獲得のみを競い合っていたのです。
また、国境を超えた資金の移動や、金融機関の海外業務にも制限が加えられ、ほかの産業界のように海外にフロンティアを求めて事業を拡大するような取り組みも容易にはできませんでした。

各国政府はさまざまな法律を用意して金融機関の活動に制限を加えていた

1990年代末に始まった、金融ビッグバン

では、現在の金融ビジネスはどうでしょうか。結論を先に言うと、20年前とは大きく様変わりしています。世界的な「金融自由化」のトレンドに沿って1990年代末から段階的に実施された金融制度の大改革(日本版・金融ビッグバン)により、金融機関は業態を問わず大きな自由を手に入れました。国(行政)の姿勢も「監督」から「監視」に置き換えられました。

グローバルな資金の移動が自由になっただけでなく、金利や手数料、保険料なども各社が自由に決められるようになりました。業態ごとの活動を区分していた垣根も低くなり、たとえば銀行は預金やローンなど従来の商品だけでなく、証券や保険を販売することもできます。また、金融持ち株会社による金融グループの運営も可能になりました。そのため、メガバンクと呼ばれる大手銀行などは金融持ち株会社(○○ホールディングス)を立ち上げ、銀行、信託銀行、証券会社、リース会社、資産運用会社、消費者金融会社などを傘下に置いています。
もちろん、金融は世界や国の経済を担う重要なインフラですから、多くの取り組みにおいて届け出や許認可を必要とします。それでも、以前に比べればとても自由になりました。

1990年代末に始まった、金融ビッグバン

AIが変える金融ビジネス

「金融」と「情報」はとても密接な関係にあります。現代の金融ビジネスは金銭を移動させることなく、「情報を書き換える」ことによってその多くが成立します。つまり、金融業は膨大な情報を取り扱うことによって成り立つ産業とも言えるのです。
銀行をはじめとする金融機関は、これまでの半世紀において、積極的にコンピュータシステムを導入し、情報処理の速さと効率化および利便性の向上に力を入れてきました。銀行に行かなくてもコンビニで預金を引き出せたり、カードで簡単に買い物ができたり、パソコンやスマホで証券売買ができるようになったのは、すべて「情報の書き換え」の仕組みが進化したからにほかなりません。

加えて、2010年代に入ると、これまでとは異なる「ITやAIとの新しい融合」が見られるようになりました。インターネットの普及、SNSなどによるモバイル・コミュニケーションの世界的な広がり、ビッグデータと呼ばれる情報の解析技術などの進化が、その背景にあるとされています。

それにより、スマホを使ったさまざまな金融サービスや、ビッグデータなどを活用した新発想の商品が次々に誕生しています。また、「ビットコイン」などインターネット上の仮想通貨も世界規模で流通量が拡大しています。インターネットを使って出資や融資を呼びかけるクラウドファンディングを利用してベンチャービジネスを立ち上げる事例も、アメリカなどでは少なくありません。

2016年は「フィンテック(FinTech)」という言葉が新聞や経済誌などで盛んに用いられ、フィンテックについての講演会や勉強会には、金融機関を中心にさまざまな業界から数多くの参加者が押し寄せました。フィンテックは、「金融(finance)と情報技術(information technology )」を組み合わせた造語で、金融地図やビジネスの内容を大きく変える可能性があります。

日本のメガバンク・グループをはじめ世界の大手金融機関は、「フィンテック」が今後の競争力の決め手になると思われることから、シリコンバレー(米国)のITベンチャーの買収などに意欲的です。IT分野で名高い企業への資本参加、提携といった取り組みも数多く見られます。

金融ビジネスは、どう変わったのか

次に、金融ビジネスの現場では何がどう変わったのか整理してみましょう。

  • 商品力やサービス力の向上、コストダウンの徹底など、競争力強化への取り組みが進みました。
  • 経済活動をサポートする公的な仕事という意識に加え、自らを「サービス業」とする意識が高まりました。
  • 市場調査やマーケティングなど、以前にはなかった取り組みが重要視されるようになりました。
  • 金融機能を提供して暮らしや産業をサポートするという役割のほか、利益を積極的に生産する装置としての期待と役割が増すようになりました。
    金融産業は莫大な利益を生産し、グローバルに競い合う産業へと進化しつつあります。
  • 自由になることは、それだけ責任が増すことを意味しますから、資本金の増強に加え、ガバナンスやコンプライアンス(法令順守)の強化が進んでいます。

金融ビジネスは古くからあり、伝統的なビジネスというイメージがありますが、実は「大きく様変わりをしてから十数年しか経っていない、とても“伸びしろのある”産業」です。

伝統的な仕事もありますが、サービス業としてのアイデアや創造力、ITやAIとの融合を前提とした創造性が問われる取り組みが広がっています。「これまで何をしてきた会社」よりも「これからどんな会社になる」のかにスポットを当てて考えながら、就職活動を進めましょう。

金融ビジネスは経済のインフラを担う仕事として、「社会に貢献する」を社是とする会社が多く、学生側にも「社会の役に立つ仕事」を強く意識したエントリーが多いようです。

今後の金融ビジネスには、金融機関が従来必要とした資質よりもさらに幅広く、多彩な人材が求められることでしょう。