【業界研究】官公庁・団体業界とは?職種・仕事内容や今後の動向を解説!
業界・職種・企業研究公開日:2025.11.12
この記事でわかること
- 官公庁・団体業界は中央省庁や地方自治体、公益法人など公共性の高い組織で構成されている
- 行政職や専門職、技術職、公安職などさまざまな職種がある
- 安定した雇用が魅力だが、変化に対応する柔軟さも求められる
官公庁・団体業界とは、国の中央省庁や地方公共団体、公益法人などの組織をまとめた呼び方です。本記事では、官公庁・団体業界の職種や仕事内容、働くメリット・デメリット、業界の現状や課題をわかりやすく解説します。就活を進める上でのポイントや、実際に業界で働いている先輩たちの声も紹介しますので参考にしてみてください。
官公庁・団体業界とは?分類も紹介
官公庁・団体業界は、公共機関や公共サービスを提供する組織群です。この業界には、中央省庁や地方自治体、公社、特殊法人などが含まれ、国民生活の基盤を支える重要な役割を果たしています。
官公庁・団体業界はその組織構造や役割が明確で、安定性と公共性が高いことが特徴です。それぞれが社会課題の解決や国民生活の向上に取り組んでいます。
■官公庁の分類
■中央省庁
中央省庁は国の統治や行政を担当する機関で、政策の立案や法律の施行などを担当しています。
例:外務省、財務省、内閣府、デジタル庁など
■地方公共団体
地方公共団体は各都道府県や市町村の行政機関で、地域の公共サービスを提供しています。
例:東京都庁、各県の県庁、市役所など
■団体の分類
■公益法人
公益法人は法律に基づいた公益性が認定された法人です。公共の利益を目的に設立され、インフラ整備など特定のサービスの提供を行います。公益社団法人と公益財団法人の2種類があります。
例:日本医師会、経済同友会、日本教育文化財団、日本国際協力財団など
出典:東京都主税局|公益財団・社団法人一覧
■独立行政法人
独立行政法人は中央官庁から独立し、特定の行政事務や業務を行うために設立された法人です。
例:造幣局、国立美術館など
■特殊法人
特殊法人は特定の事業を担うために設立された法人です。予算や事業計画などは主務大臣の認可が必要ですが、できる限りの自主性により運営されています。株式会社の形態をとることもあります。
例:日本たばこ産業(JT)、日本年金機構など
出典:総務省|特殊法人一覧
■国際機関
国際機関は複数の国に横断的に存在し、国際的に活動する組織です。平和構築や保健・福祉など、地球規模の重要な課題の解決に貢献します。
例:国際連合、世界保健機関など
出典:出入国在留管理庁|国際機関一覧
■教育機関
教育機関は公的な教育を担う機関全般を指します。大学などは高等教育機関に含まれます。国立大学は2004年度に法人化され、職員の身分はそれまでの国家公務員から法人職員となりました。
公立の学校や図書館は地方公共団体の行政機関に属し、地方公務員が働いています。一方、私立学校は公的な機関ではなく、私立の法人や団体に属し、教職員は公務員ではなく、その法人の職員となります。
例:教育委員会、教育センター・職業訓練所、図書館など
■非政府組織(NGO)、非営利団体(NPO)
非政府組織(NGO)、非営利団体(NPO)は市民が主体となり、営利を目的としないさまざまな社会貢献活動を行う団体を指します。
2つの違いは法人格の有無と活用内容であり、日本では国際的な課題に取り組む活動を行う団体をNGO、国内の課題に対して活動する団体をNPOと呼ぶ傾向があります。
幅広い分野で社会の多様化したニーズに応える重要な役割を果たすことが期待されています。
例:日本赤十字社、WWFジャパンなど
出典:外務省|国際協力とNGO
官公庁・団体業界の職種と仕事内容
官公庁・団体業界の職種は多岐にわたります。ここでは、官公庁・団体業界の代表的な職種とその仕事内容について紹介します。
■国家公務員
国家公務員とは、国の機関で働く公務員で、国全体の政策立案や行政サービスの実施を担う職種です。法律や予算の管理、外交、安全保障など幅広い分野で国民生活を支えます。中央省庁で働く人から全国各地の国の出先機関で働く人まで、国家公務員にはさまざまな職種があります。
総合職:
国家公務員の総合職は、国の政策の企画立案を中心に担う幹部候補の職種です。中央省庁の本省で、法律や制度の設計、予算編成、国会対応など国家運営の中核業務を担います。採用試験は「院卒者試験」と「大卒程度試験」(教養区分を含む)に分かれており、一部区分では高倍率となるなど難易度が高いです。
一般職:
国家公務員の一般職とは、中央省庁や地方機関で、政策や予算の実行やフォローアップなどの業務を担当する職種です。東京都千代田区霞が関にある省庁や地域ごとにある地方出先機関、専門機関に配属され、配属先に応じてさまざまな業務を担います。
専門職:
国家公務員の専門職は、特定の分野に特化し、専門知識や技能を生かして業務を行う職種です。たとえば、国税専門官や財務専門官、外務省専門職員などがあります。いずれもそれぞれ専用の採用試験を受ける必要があり、合格することが必須です。
技術職:
国家公務員の技術職は、理系分野の専門知識を生かして行政を支える職種です。土木や建築、機械、電気・電子、化学、農学などの分野に分かれています。各分野の技術的な視点から行政を支え、政策立案や運営をサポートします。
公安職:
国家公務員の公安職は、国や地域の安全・治安を守ることを使命とする職種です。具体的な職種は、法務教官や刑務官、海上保安官、皇宮護衛官などがあります。現場での勤務が中心で、高い使命感をもって働いています。
■地方公務員
地方公務員とは、都道府県や市町村などの地方自治体で、地域住民に密着した行政サービスを提供する職種です。福祉や教育、道路整備、防災、都市計画など幅広い分野で、地域社会の発展と住民の暮らしを支えます。
一般行政職:
地方公務員の一般行政職は、都道府県庁や市役所・区役所に配属され、住民サービスの提供や窓口対応などを行う職種です。住民票の発行や各種申請の受付、事務処理、生活に関する相談対応など、地域に密着した業務を行います。
専門職:
地方公務員の専門職は、特定の資格や免許をもった上で専門業務に従事する職種です。看護師や栄養士、薬剤師などのさまざまな職種があります。資格や免許が求められる施設や部署に配属され、専門知識を生かして業務を行います。
技術職:
地方公務員の技術職は、建築、土木、情報処理などの専門技術を生かして、地域のインフラ整備やシステム運用を担当する職種です。施設の設計・管理保全、道路や上下水道の整備、自治体の情報システムの構築など、分野ごとの専門業務に携わります。
公安職:
地方公務員の公安職は、住民の安全を守る役割を担う職種です。警察官や消防士などの職種があります。防犯対策、巡回パトロール、交通事故発生時の対応、救助活動、防災訓練などの業務を行います。警察官に関しては、地域で働く地方公務員のほかに警察庁に勤める国家公務員もあります。
教育職:
地方公務員の教育職は、幼児教育や学校教育に従事し、児童・生徒・学生さんの指導・育成を行う職種です。公立施設の幼稚園教諭、小学校・中学校・高等学校の教員、養護教諭などが該当します。地域の子どもたちの成長と学びを支える専門的な業務を行います。地方公務員採用試験ではなく、教員採用試験で採用されるため、ほかの地方公務員とは採用ルートが異なるのが1つの特徴です。
■団体職員
団体職員とは、利益の追求を目的としない非営利組織(NPO)に所属する職種です。公務員とは異なり、公務員試験を受ける必要はありません。事務職や福祉・医療・法律などの知識が必要とされる職種などがあり、仕事内容はさまざまです。
公益性が求められる点では公務員と似ており、その仕事の公共性の高さから「準公務員」と呼ばれることがあります。
官公庁・団体業界の現状・今後の動向と課題
官公庁・団体業界は公益性が高く、比較的安定した業界といえますが、その一方で課題も抱えています。ここでは、業界の現状や今後の動向を踏まえ、直面する課題をみていきましょう。
■【現状・動向】DX化の推進
行政手続きのデジタル化が進行中で、多くの自治体や団体が業務の効率化やサービスの質向上を目指しています。現在、マイナンバーカードを利用して住民票の写しなどをコンビニエンスストアで取得できるサービスや、確定申告をオンラインで完結できる仕組みが導入されています。
また、一部の自治体では、窓口業務をAIの自動応答やチャットボットに置き換え、職員の負担を減らしながら住民サービスの質の向上を目指す動きも進んでいます。
出典:総務省|マイナンバー制度とマイナンバーカード コンビニ交付
川崎市|川崎市AIチャットボットシステムについて
■【現状・動向】脱炭素社会への挑戦
持続可能な社会を目指し、環境保護やエネルギー政策の強化が行われています。日本政府は「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」という目標を掲げており、公的な機関には目標に向けた政策の推進とともに、率先して環境対策を行うことが期待されています。
取り組みの例としては、東京都の太陽光発電システムの設置などを促す「ゼロエミッション東京」や、企業版ふるさと納税を活用した各自治体の脱炭素の取り組みなどが挙げられます。
企業版ふるさと納税とは、国が認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトに企業が寄付すると税額控除が受けられる制度です。前述した東京都のほかにも、未利用エネルギーを活用した水素製造事業を推進している北海道三笠市の事例など、多くの取り組みが進められています。
出典:経済産業省|我が国の地球温暖化対策に関する最近の動向
東京都環境局|ゼロエミッション東京
環境省|地域脱炭素の取組
■【現状・動向】地域創生と移住促進
地域経済の活性化や地方創生に向けた取り組みが進行中です。官公庁が行う取り組みとしてはふるさと納税制度や都市部からの移住を支援する地域おこし協力隊、団体が行う取り組みとして地域の特産品のブランド化や観光振興などが挙げられます。
官民が協力して動画やSNSを通じて地域の魅力をPRする取り組みも進んでいます。コロナ禍の前に比べてリモートワークが増えた背景もあり、首都圏から地方への移住を促す動きが活発化しています。また、地域の伝統産業の維持・発展をサポートする役割を地方自治体が担う例も多くみられます。
出典:内閣官房・内閣府|つむぐ、ふくしまふるさと食体験byキッチハイク–キッチハイク
■【課題】少子高齢化への対策
人口減少と高齢化社会への対応とともに、福祉や医療サービスの充実が求められています。2050年の日本の高齢化率は約40%になると予測されています。
また、少子高齢化や都市部への人口流出により、全国の自治体の4割が将来的に消滅する可能性が指摘されています。この中で、少子化対策や高齢化に伴う福祉や医療サービスの需要の増加への対応などが大きな課題となっています。
現在、要介護状態となっても住み慣れた地域で最後まで自分らしい暮らしを送れる社会を目指す「地域包括ケアシステム」の構築が全国的に進んでいます。また、過疎地に住む高齢者の交通手段としてライドシェアや乗合タクシーの導入が注目されています。
出典:総務省|市町村合併の推進状況について
厚生労働省|地域包括ケアシステム
■【課題】公共サービスを支える人材の確保
公共サービスを支える公務員のなり手不足が指摘されています。総務省が実施した調査(※)によると、2023年度の地方公務員試験の受験者数は約39万9千人で、前年度から約3万9千人減少しました。一方で、合格者数は約8万7千人と前年よりやや増加していますが、長期的には減少傾向にあります。過去10年間でみると、2014年度の合格者数約7万9千人から一時的に増加したものの、直近では伸びが鈍化しています。
毎日新聞の調査によると直近5年(2019~2023年度)の職員採用試験において、採用予定数を満たす合格者を全ての職種区分で確保できたのは大阪府と兵庫県のわずか2府県にとどまり、45都道府県で「採用予定数割れ」が発生していました。このうち38県ではほかの自治体や民間企業に流れる内定辞退がありました。
公務員も働き手が少なくなる中、民間企業との人材獲得競争で特に専門職のなり手不足が指摘されています。優秀な人材の確保が急務となっていて、一部の業務をデジタル化するなど効率化の模索が続いています。
※出典:総務省「地方公務員における働き方改革に係る状況」
官公庁・団体業界で働くメリット
官公庁・団体業界で働くことは、その公益性と安定性の観点から多くのメリットがあります。ここでは、官公庁・団体業界で働く魅力やメリットについて詳しくみていきましょう。
■雇用が安定している
官公庁・団体業界は、経済の影響を受けにくくリストラなどの失業リスクの低さが特徴です。非営利団体も営利団体に比べると雇用が安定している傾向にあります。また、公務員は昇進や昇格の基準が明確なため、自身のキャリアパスや給与を想定しやすいという利点があります。
■人々の暮らしを支えられるためやりがいを感じやすい
国民や地域住民の生活を支える業務に従事することで、大きなやりがいと達成感を得られます。特に地方自治体では、地域住民と密接に関わりながら地域の課題解決に取り組むことが多く、地域への貢献を実感できます。
■社会的な信頼性が高い
公務員は公的な仕事に従事するにあたり、厳しい学科試験を経て採用されることが多く、その職業に従事していることが社会的な信頼につながります。また、雇用や収入が安定していることから、住宅ローンなどの審査も通りやすい傾向にあります。
■後世に残る仕事ができる
公共事業や公益性の高い事業に携わり、多額の予算を伴う大きなプロジェクトにかかわる機会があるのも特徴です。自身の能力や経験を生かし、国や地域の未来を形作る重要な取り組みに貢献することができます。
官公庁・団体業界で働くデメリット
官公庁・団体業界で働くことには多くのメリットがありますが、一方で課題やデメリットもあります。ここでは、業界で働く上で知っておきたいデメリットを紹介します。
■世論の変化の影響を強く受ける
官公庁や団体業界は政治や世論の影響を強く受けるため、政府の方針変更により業務内容が左右されることも少なくありません。社会情勢や世論の変化に応じて仕事の方向性や優先順位が変わることがあり、業務においては柔軟な対応が求められます。
■新しい取り組みが進みにくい
官公庁や団体業界は法律や制度に基づいて業務を行っているため、制約が多く新しい取り組みをスピーディーに導入するのが難しい傾向にあります。公平性や透明性を重視するため慎重な意思決定が求められ、新しい取り組みには多くの手続きや承認が必要となり、民間企業のように迅速な対応ができない側面があります。
このような業界の特性を理解し、長期的な視点でじっくり取り組む姿勢が必要です。
■給与水準や昇給スピードが限定的である
官公庁や団体業界では、民間企業に比べて給与水準や昇給スピードが限定的です。たとえば、国家公務員の給与は、民間企業の制度と異なり、役職や勤続年数などに応じて支給される俸給表に基づいて決まります。地方公務員も同様に給料表に基づいて給与が決まり、昇給は段階的です。
そのため、短期間で大幅な給与アップはあまり期待できません。民間企業の平均給与よりも高い傾向があるほか、安定した給与が見込めるため長期的な生活設計は立てやすいものの、短期的に大幅な昇給を求める場合には物足りなさを感じることもあるでしょう。
官公庁・団体業界の就活の進め方のポイント
官公庁・団体業界は公益性や安定性といった魅力から人気も高く、しっかりとした就活準備が欠かせません。民間企業とは異なる特徴もあるため早めに対策を進めましょう。ここでは、官公庁・団体業界の就活の進め方のポイントを解説します。
■自己分析を深める
官公庁・団体業界への就職を目指す際は、自分の価値観や強みを深く理解することが重要です。なぜ民間企業ではなく公的機関で働きたいのか、その理由を明確にしましょう。
自己分析を通じて、自分のやりたいことや価値観が公共性を重視する仕事に合っているのかを見つめ直し、「どのような課題を解決したいか」「どのような立場で社会に貢献したいか」を言語化することが大切です。
自己分析のやり方について、詳しくは下記の記事で解説しています。
【就活における自己分析のやり方10選】それぞれわかりやすく図解!
「就活の自己分析ってどうやって進めればいい?」そんな悩みを抱えている就活生も多いでしょう。自己分析は就活の最初の段階で取り組むべき重要な作業です。本記事では、就活におけるおすすめの自己分析のやり方10選をご紹介します。…
■業界・職種・組織研究を徹底する
官公庁・団体業界は、国の省庁、都道府県、市区町村、独立行政法人など多様な組織があり、それぞれ役割や働き方が大きく異なります。さまざまな職種が存在し、同じ団体内でも求められるスキルや業務内容は違います。そのため、業界研究・職種研究・組織研究を徹底し、自分の価値観や強みに合致する職場環境を見つけることが重要です。
業界研究では各組織の役割や使命をよく理解し、職種研究では具体的な業務内容を調査しましょう。組織研究では志望先の特徴やどのような課題に取り組んでいるかを調べ、自分とのマッチ度を見極めます。
■インターンシップ等に参加する
インターンシップは、官公庁や団体業界の業務を体験できる貴重な機会です。業務内容を理解できるのはもちろん、職員の方から直接話を聞くこともできるため、仕事のやりがいや求められる姿勢、大変さを知ることができます。
インターンシップを通じて得た気づきを生かして、組織にどのように貢献できるかを志望動機や自己PRで伝えれば、説得力が高まり就活において大きなアドバンテージとなります。
また、大学1・2年生から参加できるオープン・カンパニーもおすすめです。短期間で職場の雰囲気や組織文化に触れられ、業界理解を深められます。
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【実例】官公庁・団体業界で働いている先輩たちの声
官公庁・団体業界で働く先輩たちの声は、仕事のやりがいや業務の実態を知る貴重な情報源です。実際の経験談を参考にし、就活のヒントを見つけましょう。
官公庁・団体業界で働く先輩の声①
内閣府は幅広い業務を経験できることが大きな魅力です。入庁する前は「お堅い」というイメージがありましたが、実際は風通しがよく上司にも相談しやすい環境でした。新人時代は業務に苦戦することもありますが、業務を通してさまざまな知識やスキルを身につけることができ、日々新たな発見に出会える職場です。
官公庁・団体業界で働く先輩の声②
NGOの職員として、全国の支部の予算編成や交付金の交付、支援内容を検討する会議の実施など、各支部への支援業務に携わる中で、社会課題の解決に貢献できる点にやりがいを感じています。間接的に現場の声を聞き、自分の業務によって人の力になれていることを実感できる点も、大きな励みになっています。
『キャリタス就活』の「企業を探す」では、業種や職種に絞って志望先を検索できます。企業ごとの事業や仕事内容、職場環境についての情報を掲載しているので、職場の雰囲気や働き方を理解するのに役立つでしょう。ぜひご活用ください。
官公庁・団体業界に向いている人の特徴とは?
官公庁・団体業界は、公共の利益を守り社会に貢献することを目的とした仕事が中心で、民間企業とは異なる価値観や姿勢が求められます。どのような人が官公庁・団体業界に向いているのか、その特徴をみていきましょう。
■責任感がある人
官公庁や団体業界で働くには強い責任感が必要です。公共の利益を最優先に考え、国民や住民の生活・安全・権利に直接関わる業務を正確かつ丁寧に遂行しなければなりません。
公的業務は信頼が基本であり、1つのミスが大きな影響を及ぼします。そのため、細心の注意を払いながら責任をもって業務を遂行する姿勢が求められます。
■ルールを遵守できる人
官公庁や団体業界では、公共の利益を守るために厳しい倫理観が必要で、不公正な行為は厳禁です。特に、公務員は国民が納める税金で給与が支払われている自覚をもち、すべての国民に公平・公正に対応する姿勢が求められます。
組織の役割上、特定の人だけを特別扱いしたり、自分の判断で例外的な対応をすることは認められず、法令や規則に基づき行動する必要があります。強固な使命感をもち、法令・組織規則・ガイドラインに基づいてルールを遵守できる人が向いているといえるでしょう。
■問題解決能力がある人
官公庁や団体では、日々さまざまな問題に直面します。複雑な問題に対して、データや情報を適切に分析し、問題の原因を特定し、根拠に基づいた適切な判断や適切な解決策を見いだす能力が求められます。
■社会奉仕の精神がある人
社会奉仕精神とは、社会をよりよくしようと真摯に行動する姿勢です。官公庁や団体業界は、公共の利益や人々の暮らしを守ることを使命としています。そのため、自分の仕事が誰かの安心や快適な生活につながることにやりがいを感じられる人、社会の役に立ちたいという強い思いや奉仕の精神をもつ人が向いているでしょう。
■チームワークを大切にできる人
官公庁や団体業界の中でも、特に官公庁は縦割りの組織構造が強い傾向があり、複数の部署や担当者が連携してプロジェクトを進める場面が多いです。このような環境では調整や引き継ぎ、確認作業が頻繁に必要となり、チームで情報共有しながらお互いに補完し合うことが求められます。チームワークを大切にする人はスムーズに仕事を進めやすいでしょう。
主要な官公庁・団体
官公庁や団体業界には、社会のさまざまな課題やニーズに応え、独自の使命をもって活動している組織が数多く存在します。ここでは、主要な官公庁や団体について紹介します。
■厚生労働省
医療や公衆衛生、介護、子育て支援、年金、労働、福祉など、国民生活に密着した幅広い分野の政策を担っています。少子高齢化への対応や感染症対策など、国の重要な課題の解決に中心的な役割を果たしています。
出典:厚生労働省|業務力2025
■内閣府
内閣総理大臣の補佐・支援体制の強化を目指して2001年に設置された、内閣総理大臣を長とする内閣の機関です。内閣総理大臣の補佐を行う組織のため、国政上の重要な政策について企画立案・総合調整などを行います。
出典:内閣府ホームページ|組織・業務の概要2025:内閣府のパンフレット
■東京都庁
地方公共団体である東京都の行政機関です。約1,400万人の人口を抱える日本の首都・東京の環境や経済、福祉・保健医療、教育、都市づくりなど、多岐にわたる分野の政策を担っています。市区町村を越えた広域的な事務や、国との調整業務などを行います。
出典:東京都庁|東京都職員採用ページ
■日本赤十字社
国内外における災害救護をはじめ、苦しむ人を救うために幅広い分野で活動しています。世界中で戦争・紛争犠牲者の救援をはじめ、災害被災者の救援、医療・保健・社会福祉事業などを行っています。日本でもボランティア活動を積極的に展開しています。
出典:日本赤十字社
■日本医師会
国民の健康と医療の向上を目的として1916年に設立された学術専門団体です。全国の都道府県医師会や市区町村医師会と連携し、医療政策の提言や地域医療の支援、医療従事者の教育など幅広い活動を展開しています。公益社団法人として、長年にわたり社会から信頼を築いてきた組織の1つです。
出典:日本医師会
■日本農業協同組合(JA)
農業経営の支援や地域社会の発展を目的とする協同組合です。農業者を中心とした組合員によって構成され、農業技術の指導や、肥料や農薬などの資材の共同購入、農産物の販売、信用・共済事業など幅広い活動を展開し、地域農業や生活の基盤を支えています。組織は市区町村、都道府県、全国の3段階で運営されています。
出典:JAグループ
官公庁・団体業界に関するよくある質問
官公庁・団体業界で働く人は全員公務員?
官公庁や団体業界で働く人が全員公務員というわけではありません。
たとえば、団体職員は民間の非営利組織に所属している職員のため、公務員とは異なります。また、官公庁で非正規などの雇用形態で働いている方も公務員ではありません。
官公庁・団体業界へ就職するにあたって必要な資格はある?
公務員の場合、就職するために必要な資格はありませんが、公務員試験に合格する必要があります。
国家公務員は国家公務員試験、地方公務員は地方公務員試験を受験します。なお、職種によっては特定の資格や免許が必要です。
官公庁・団体業界に異動や転勤はある?
官公庁では異動や転勤がありますが、一般職か総合職かによって頻度や範囲は変わります。
たとえば、国家公務員の総合職は全国各地にある国の機関が転勤対象であり、1~3年という短期間で勤務地が変わるケースもあります。一般職は、全国転勤ではなく採用されたブロック内での転勤であることが多く、転勤の頻度も総合職より少ないです。
一方、地方公務員は、基本的に採用された自治体内での異動があり、全国規模の転勤はありません。団体業界では、異動の有無や頻度は組織によって異なりますが、転勤が必要となるケースは比較的少ないです。
官公庁・団体業界と民間企業の就活における選考フローの違いは?
官公庁・団体業界と民間企業の就活の違いは、公務員試験の受験の有無です。
公務員を目指す場合、公務員試験を受ける必要があります。公務員試験に合格したあとに、組織ごとに面接などの最終選考が行われます。
団体職員を目指す場合は公務員試験を受ける必要はなく、民間企業と同様に各団体が実施する独自の採用試験を受けます。ただし、団体職員の求人は欠員が出たときに募集されることが多く、民間企業のように定期的な新卒採用時期が決まっていない場合もあります。
民間企業の場合、企業説明会への参加や、エントリーシート(ES)の提出を経て、本選考(面接・グループディスカッションなど)に進むケースが多く、選考方法や時期は企業によって異なることが一般的です。
公務員を目指すあなたが知っておくべき選考スケジュールと試験の種類
公務員の採用選考には、民間企業とは異なる特徴があります。試験の種類や内容が多岐にわたるので、「全体像がわかりにくい」と悩む就活生も多いのではないでしょうか。志望先によって必要な準備が変わるため、公務員における採用選考の…
官公庁・団体業界の平均年収はどのくらい?
官公庁・団体業界の全年齢を含めた平均年収は、国家公務員では約490万円(※1)、地方公務員では約430万円で(※1)ボーナスは別途支給されています。
年収は年齢や勤続年数によって上昇する傾向にあり、民間企業と比較すると昇給スピードは緩やかですが、景気に左右されにくく安定した収入が得られる点が特徴です。
また、団体職員に関しては、NPO法人の正社員の年収は200~300万円未満(※2)の割合が大きいという結果でした。ただし、規模の大きな団体の職員は年収が1,000万円以上になるケースや、規模が小さな団体の職員は200万円以下になるケースもあるため、あくまでも参考値としてとらえましょう。
出典:
※1総務省「令和6年地方公務員給与実態調査結果等の概要」の結果から算出
※2厚生労働省「非営利セクター・社会的企業の雇用等について」
官公庁・団体業界の特徴を理解して就活を進めよう
官公庁・団体業界では、公共の利益を第一に考え、社会や地域への貢献意識をもって仕事に取り組む姿勢が求められます。国民や住民の生活に直結する業務が多いため、自らの仕事が与える影響を意識し、責任感をもって職務にあたることができる人は大きなやりがいを感じられるでしょう。就活においては、官公庁・団体業界の特徴を踏まえてしっかり自己分析を行い、自分の適性を見極めた上で進めることが大切です。
『キャリタス就活』では学生の皆さんが安心してキャリア選びに臨めるよう、多数の企業情報やサポートを提供しています。特に就活の悩みを解決する「就活成功ガイド」では業界研究や面接対策など就活に役立つコンテンツを豊富に取り揃えています。あなたの就活にぜひ『キャリタス就活』をご活用ください。
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キャリタス就活編集部
『本音をきく、本気でこたえる。』をテーマに、就職活動・就活準備をがんばる皆さんに向け、インターンシップ・キャリア情報やES・面接対策など、さまざまなシーンに役立つ情報をお届けしています。
「面接がうまくいかない」、「そもそも就活って何からはじめるべき」など、皆さんの本音に寄り添った記事を配信しておりますので、ぜひこの機会にご活用ください。



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