面接での逆質問の良い例30選!新卒就活での効果的な使い方と注意点

就活ノウハウ

公開日:2023.09.12

面接での逆質問の良い例30選!新卒就活での効果的な使い方と注意点

こんにちは!キャリアコンサルタント・公認心理師の濱野です。面接の最後に面接官の方から、「何か質問はありますか?」と訊かれることがあります。この「逆質問」、実は学生の皆さんにとっては大きなチャンスなのです。この記事では、逆質問の有効性、適切なタイミング、具体的な質問の例、そしてそれがどのように就活成功につながるのかについて解説します。

逆質問の役割と重要性

「逆質問って、したほうがいいんですか?」…面接を前にした学生さんと話をしていると、こんな声を聞くことがあります。結論から言いますと、絶対にすべきです。その理由は、大きく2つあります。

1つ目は、志望先企業についての情報を集め、理解をさらに深めるためです。

ご自身の就活の軸と照らし合わせながら志望先企業の研究を進めていけば、「さらに知りたいこと・疑問」が必ず出てくるはずです。例えば「この企業の求める人材像に合致する社員さんは、普段どんな考え方や行動をしているんだろう? 具体的な事例が知りたいな」といった疑問です。逆質問の機会を活用すれば、面接官から具体的なエピソードを含めた回答を得ることができるでしょう。

このように、逆質問をすることによって企業研究がさらに充実するとともに、あなたの志望先企業に対する理解度や共感度なども深まっていくのです。

2つ目は、志望先企業に対するあなたの熱意や本気度、さらにはあなたの強みや魅力をアピールするためです。

上にも書いた通り、あなたが真剣にその企業に向き合い興味を持って企業研究をしていれば、必ず「知りたいこと・疑問」が出てくるはず。さらに、実際にその企業で働くことを念頭に置いていれば、おのずと具体的で意欲の感じられる質問内容になるはずなのです。

あなたの質問を聞いた面接官が「質問からやる気が感じられるなあ!」、「おっ、相当調べていないとできない質問をしてきたぞ!」などと感じて嬉しくなるような質問をして、あなたの熱意をアピールしていきたいですね。

また、「私はチャレンジ精神の旺盛さには自信があるのですが、他にはどのような資質が必要ですか?」などと、質問の中にあなたの強みや魅力を交えていくことで、逆質問を自己PRの機会にすることもできますよ。

逆質問の質を上げるには、「企業研究」が重要

「でも、逆質問って言われても何を訊いたらいいか思いつかないんですよね」…こんな声もよく聞きます。

実はこれ、志望先企業の研究が甘い証拠!志望先企業をしっかり理解していない状態で逆質問を考えてしまうと、質問内容が浅くなりがちです。結果的に、面接官に「うちのことを全然わかっていないな…」とマイナスの印象を植え付けてしまうことになります。

企業研究をしっかり行い、効果的な逆質問ができるようにしていきましょう。

企業研究をする際には、以下のような項目をご自身の就活の軸と照らし合わせてじっくりと調べましょう。併せて、あなたなりの考えや、あなたがその企業で働くイメージ、メリットやデメリットなども言語化しておくとよいですね。

・企業理念、経営方針、戦略
・企業規模
・業務内容(製品やサービス)
・業績
・将来性や課題
・社会への影響力
・働く環境(福利厚生や社風など)

上記をしっかりと行ったら、疑問に感じた点や調べてもわからなかった点などを洗い出して整理します。

その際には、先ほどあげた疑問例「この企業の求める人材像に合致する社員さんは、普段どんな考え方や行動をしているんだろう?具体的な事例が知りたいな」のように、できるだけ具体的な言葉で表現していくことをおすすめします。

さて、洗い出しによって訊きたいことがいくつかピックアップできたら、どのタイミングで逆質問をするのかを決めましょう。

一般に、一次面接では人事や若手社員、最終面接では役員や社長などが面接官になることが多い傾向にあります。一次面接での逆質問は人事や若手社員に聞きたいこと、最終面接での逆質問は役員や社長だからこそ聞けること、と優先順位をつけていくとよいでしょう。

効果的な逆質問の具体例30選

では、効果的な逆質問の具体例を紹介していきましょう。

ここで、アドバイスをひとつ。実際に逆質問を行う際には、その質問の意図、すなわち「どうしてその質問をするのか」も併せて伝えるとさらに効果的ですよ。

例えば「入社後は営業職として活躍したいと考えています。業務のイメージを掴みたいので、営業担当者の一日のスケジュールを教えてください」など、意欲を感じさせる理由を加えてみましょう。これにより、あなたがその企業でどのような役割を果たし、どのような価値を提供できるのかを明確にイメージしていることが伝わりますので、面接官によい印象を残すことができます。

以下の質問例を参考にする際も、あなたならではの「質問の意図」を加えてカスタマイズしてみてくださいね。

なお、「あなたはどう思いますか?」と逆に質問される場合もあります。自分がする質問に対するあなたなりの回答や思いをまとめておくことも、忘れないでくださいね。

■業務に関する質問

・入社後は〇〇職として活躍したいと考えています。業務のイメージを掴みたいので、担当者の一日のスケジュールを教えてください
・プロジェクトチームで仕事を進めると伺いました。チームは何人くらいなのでしょうか? また、どのくらいの期間でひとつのプロジェクトが完了するのでしょうか?
・長期の留学経験と語学力を仕事に活かしたいと考えています。若手のうちからグローバルに活躍できる機会はありますか?

■その企業で求められるスキルや経験に関する質問

・御社で〇〇職として働く上で、最も重要な能力とはどのようなものだとお考えですか?
・御社で評価されている若手社員の方は、どのような能力や資質をお持ちですか?
・御社で活躍していらっしゃる人材は、どのような方々ですか?
・御社で働く際に最も大切にすべきことを、スキルと意識の視点から教えてください
・若手社員に求めることや、「今後こうなってほしい」というイメージを教えてください
・入社までに、〇〇以外で勉強しておくことはありますでしょうか?
・私はチャレンジ精神の旺盛さには自信があるのですが、他にはどのような資質が必要ですか?
・学生のうちに〇〇について学んでおこうと思っております。このスキルは御社の〇〇職で仕事をするにあたって、どのように役立ちますでしょうか?

■企業の文化や価値観に関する質問

・御社の企業理念が社員の方々に浸透していると感じる場面を教えてください
・部署や事業部によって、組織風土などに違いはありますか? 
・社員同士が業務に関して、自発的に学び合うような風土はありますか?
・他部署との日常的な交流や、業務上での横の連携はありますか?
・御社は〇〇という社風であると説明会で伺いました。具体的にはどのような場面にそれが表れていると思われますか?
・お仕事をされていて最もやりがいを感じるのは、どのような時ですか?
・〇〇さんがこれまでで最も達成感を得たエピソードを教えてください
・御社の製品〇〇に強い興味があります。差し支えなければ、〇〇がどのような経緯で開発されたのか教えてください

■企業の将来展望や課題に関する質問

・現在は〇〇事業に力を入れていると思いますが、今後注力していこうとお考えの事業領域はありますか?
・説明会で、今後注力していく事業領域は〇〇と伺いました。もし差し支えなければ、もう少し具体的に教えていただけますか?
・御社では事業内容が多岐にわたりますが、会社としての優先順位はどのようにつけていらっしゃいますか?
・〇〇分野における、御社の強みと弱みを教えてください
・御社が20年後に描いているビジョンを教えてください
・御社にとって現在不足していること、課題に感じていることはどのようなことですか?それらをどのように解決していこうとお考えでしょうか?

■メンターシップやキャリア形成に関する質問

・業務に関して、日常的に上司や先輩社員に相談、質問をさせていただける環境はありますか?
・配属後、職場でのOJTがどのように進められるのか教えてください
・社員教育に力を入れているとお聞きしました。〇〇に関する御社独自の研修などはありますか?
・ゆくゆくは責任あるポジションを目指したいと考えています。御社の評価制度や昇進制度について教えてください
・大学時代は100人以上のメンバーを束ねるサークル長をしておりました。この経験で培った〇〇力を活かして、10年後には〇〇職を目指したいと考えております。入社後、どのような経験を積んでいく必要がありますでしょうか。

逆質問のタイミングと注意点

逆質問のタイミングは、一般的には面接の最後というケースが多いです。ただし、そのタイミングを決めるのはあくまで各企業。皆さんはその都度、志望先企業のやり方に従ってくださいね。

なお、もし面接の途中で学生側から質問をしてもよい雰囲気になったら、それまでの会話の文脈に関連したものを選んで逆質問をしていいと思います。最後に、逆質問をする際の注意点を3つお伝えします。

1つ目は、「空気を読んで逆質問をしましょう」。
「チャンスが来た!」とばかりに、面接官の反応や時間に配慮しないまま、準備してきた逆質問を一気に繰り出すようなことは避けてくださいね。

2つ目は、以下のような「面接官を困らせるような逆質問は避けましょう」。
・面接官があなたの質問の意図を汲めないような、突飛すぎる質問
・面接官のプライベートに立ち入りすぎる質問
・面接の中で既に出た回答を再度尋ねるような質問

3つ目は、「調べたらすぐにわかること」を質問をするのはやめましょう。
「何か爪痕を残すために質問を用意しなければ」と思い、企業の採用ページに明記されている制度や事業について質問をしてしまうと、面接官に「付け焼き刃感」だけを残して終わってしまうことに…。しっかりと企業研究をして、それでも気になった事を「質問の意図」も用意して聞きましょう。

面接はあくまでも「対話」です。やみくもに自分のしたい質問や考えを押し出すだけではなく、面接官の返答や気持ちに対しても尊重の態度を示していきましょう。

逆質問をうまく使って、志望先とコミュニケ―ションしよう!

適切な逆質問は、あなたが自分のキャリアに真剣であり、志望先企業に貢献する意思があるという印象を面接官に与えることができます。同時に、あなたが志望先企業についてさらに深く学ぶチャンスでもあるのです。

逆質問という双方向の対話を通じて面接官と良好な関係を築き、志望先企業への思いをさらに熱くアピールしていきましょう!

PROFILE

濱野 裕貴子
キャリアコンサルタント・公認心理師・ワークショップデザイナー
大学卒業後、教育系出版社に入社。通信教育の先生方のマネジメントを中心に、キャリアインタビューや機関誌の編集などに携わる。業務を通じて感じた「同じ仕事をしているにも関わらず働く理由や価値観の違いが出るのはなぜか」という問題意識から、「キャリア」に興味を持つように。14年間の勤務後独立し、以後、大学ではキャリアカウンセラーや非常勤講師、企業では研修講師として、学生や若手社会人のキャリア支援に当たってきた。演劇や落語、お笑いなどのパフォーミングアーツに触れることが大好きで、身体表現を使った自己理解のワークショップなども手掛けている。筑波大学人間総合科学研究科生涯発達専攻カウンセリングコース博士前期課程修了(カウンセリング修士)。

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