薬学生必見!理想の就職先を見つけるための完全ガイド

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公開日:2025.01.15

薬学生必見!理想の就職先を見つけるための完全ガイド

薬学生の皆さんがキャリアについて考える上で、どのような就職先があるのか、またそれぞれの就職先にどのような魅力があるのかを知ることは非常に重要です。本記事では、代表的な就職先から意外と知られていない職種までご紹介します。
就活を成功させるためのポイント、理想の就職先を見つける方法についても説明します。自分に合ったキャリアを選択するためのヒントを参考に、理想の就職先を見つけましょう!

薬学生の代表的な就職先とは?

薬学生が就職先を選ぶ際には、多くの選択肢が存在し、それぞれに特徴や魅力は異なります。自分に合ったキャリアを見つけるために、各就職先についてまずは理解することが重要です。それでは一般的な就職先について見てみましょう。

■製薬会社

製薬会社の薬剤師の業務は、医薬品の研究開発や製造、品質管理、薬事業務など多岐にわたります。新薬の開発プロセスにおいては、臨床試験やデータ解析、規制当局への申請書類作成など、専門知識とスキルが求められます。製薬会社で働く薬剤師は、最新の医療技術や科学的知見を駆使し、医薬品の安全性と有効性を確保する役割を担っています。

また、製薬会社の薬剤師は、ほかの医療専門職や研究者と連携するなど、チームワークを重視する環境で働くことが多いです。これにより、広範な知識と経験を積むことができるため、キャリアの幅が広がりやすいのも特徴と言えます。
また製薬会社でのキャリアは、安定した給与や福利厚生、充実した研修制度などのメリットがありますが、研究開発や品質管理などの業務は高度な専門性が求められ、常に最新の情報を学び続ける姿勢も必要です。

総じて、製薬会社で働く薬剤師は、医薬品の開発から市場供給までの一連のプロセスの中でそれぞれが専門分野に応じた役割を果たし、患者への安全で効果的な医薬品の提供に貢献しています。

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■CRO・SMO

CRO (Contract Research Organization)とは医療品開発業務受託機関の略で、新薬開発に関わる業務の一部を代行、支援する企業です。臨床試験の計画やデータ解析などサポートします。
またSMO(Site Management Organization)とは 治験施設支援機関を指し、治験の実施において治験実施施設(医療機関)と契約し、円滑な治験が実施できるよう、煩雑な治験業務の支援を行います。

新薬の開発はいくつもの段階にわかれて実施されており、基礎研究、非臨床試験を経て、人を対象にした臨床試験、いわゆる治験のステップへと進みます。CRO、SMOともに、治験に関わる企業ですが、その大きな違いはCROでは製薬メーカーを、SMOでは治験実施施設すなわち、医療機関をサポートし、さまざまな業務を代行する点にあります。

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■病院

病院で働く病院薬剤師は、医師や看護師と連携し、患者一人ひとりに最適な薬を提供します。病院薬剤師の主な役割には、処方箋の確認、薬剤の調剤、薬物治療のモニタリング、患者への服薬指導などがあります。また、薬剤の副作用や相互作用についての情報提供も行い、患者の安全を守る重要な役割を担っています。

病院薬剤師の魅力としては、医療チームの一員として多くの職種と連携し、患者の治療に携わることができる点が挙げられます。また、専門的な知識やスキルを生かし、臨床現場での薬物療法の最適化に貢献できるため、大きなやりがいを感じることができます。一方、緊急対応が求められる場面が多く、勤務時間が不規則になったり、医療現場でのプレッシャーやストレスも少なくありません。

病院薬剤師として働くためには、高度な専門知識と患者や医療スタッフとのコミュニケーション能力が求められます。日々の業務を通じて、最新の医薬品や医療情報、薬物療法に関する知識をアップデートし続けることで、将来的には薬剤部門の管理職や専門薬剤師としての道も開けるでしょう。

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■調剤薬局

調剤薬局における薬剤師の仕事は、地域の患者に直接薬を提供することです。処方箋に基づいて薬を調剤し、患者に対して薬の正しい使い方や副作用についての説明を行います。患者とのコミュニケーションが重要であり、信頼関係を築くことが求められます。

また、調剤薬局では薬の在庫管理や発注業務も行います。患者の健康状態に応じた薬の選定や、処方箋を出す医師との連携も欠かせません。住民の健康を支える重要な役割を果たしています。

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■ドラッグストア

ドラッグストアにおける薬剤師の主な業務は、医薬品の販売と相談業務です。また、医薬品だけではなく店舗全体の商品管理や接客、店舗運営に携わることもあります。薬剤師の専門性を生かして、地域の健康を支える重要な役割を果たすと同時に、多岐にわたる商品知識や接客能力が求められるため、幅広いスキルが身につきます。

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■食品・飲料・化粧品などのメーカー

近年では健康志向の高まりとともに特定保健用食品や機能性表示食品の需要が増加しています。これらを製造する食品メーカーや飲料メーカーは、消費者の健康をサポートする製品を提供することから、社会的な貢献度が高いと言えます。これらメーカーは、特定の健康効果をもつ成分の研究・開発に加え、安全性や有効性の確認等の業務も担い、商品開発に取り組んでいます。
また、医薬品の開発や製造にも携わっている食品メーカーや飲料メーカーもあります。薬学生にとっては医療業界以外での、幅広い知識とスキルを生かせる場となるでしょう。さらに、これらの企業はしばしば研究開発部門を強化しており、最新の技術や知識を学ぶ機会も豊富です。

化粧品メーカーも、薬学生にとって就職先の選択肢の一つです。化粧品の開発には、薬学の知識が大いに役立ちます。たとえば、新しい成分の安全性や効果を評価するためには、薬学的な知識が必要です。
また、化粧品メーカーでは薬機法に基づく規制対応など、薬剤師の専門知識を生かすさまざまな業務があります。さらに、消費者の健康と美容に関わることができるため、大きなやりがいを感じられるでしょう。

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薬学生が目指す医療業界の職種とは?

医療業界を一つとってもさまざまな職種がありますが、ここでは薬学生の皆さんが職種研究する際に押さえておきたい職種と魅力を紹介します。

■薬剤師

薬剤師は調剤薬局やドラッグストア、病院・診療所などの医療機関において、処方せんに基づく調剤をはじめ、患者への服薬指導、医薬品の供給、薬事衛生といった業務を担当します。薬剤師の仕事は単に患者に薬を提供するだけではなく、患者の健康を支える大切な役割を担っています。そのため直接的に人の役に立つことを実感でき、やりがいを感じやすい職種だといえます。

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■R&D

製薬会社においていかに画期的な新薬を開発をするかが企業の将来を大きく左右します。そのためR&D(Research and Development:研究開発)と呼ばれる研究・開発部門に積極的な投資を行い、新薬の開発や既存の医薬品の改善に取り組んでいます。この仕事は多大な資金やリソース、時間を必要とし、途中で多くの困難や失敗に直面することがあります。しかしそれらを乗り越え、成功を手にする喜びは、ほかでは得ることのできない経験になります。また医療の発展に欠かせない職種のため強い責任とやりがいをもてる点も魅力です。

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■MR

MR(Medical Representative:医薬情報担当者)は主に製薬会社の営業部門に属して、医師や薬剤師といった医療関係者に対し、自社の医薬品の品質、有効性、安全性などに関する情報の提供、収集、伝達をする仕事です。医薬品の普及による間接的な人々への貢献を感じられる点が特徴です。また自社製品の販売を促進させるため、営業スキルやプレゼンテーション能力、交渉力などさまざまなビジネススキルが求められます。将来的には管理職やほかポジションへの異動など幅広いキャリアを検討できる点も魅力です。

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■CRA/CRC

新たな医薬品を生み出す際に特に大切なのが治験です。治験に関する仕事としてCRAとCRCがあります。順に説明します。
CRA(Clinical Research Associate:臨床開発モニター)は新薬を製品化する上での治験が適切に行われているか監視する仕事です。被験者に投薬する治験の場でデータを取集や、進捗状況の確認等の業務を行います。
CRC(Clinical Research Coordinator:治験コーディネーター)は医療機関において治験責任医師や治験分担医師の指示のもと、医療判断を伴わない治験実施の計画書作成や治験に関連する部門との連絡などのサポート業務を行います。
どちらも新しい医薬品が世に出る過程に直接的に関与することができるため、医療の進歩に大きく貢献していることを実感できるでしょう。

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薬学生が就職活動で成功するためのポイント

薬学生が就職活動で成功するためには、いくつかの重要なポイントがあります。以下のステップを踏み、満足のいく就職活動を行いましょう。

■STEP1:まずは「自己分析」を行い、自己理解を深めよう

自己分析は就職活動の第一歩であり、非常に重要です。自分の強みや弱み、価値観や興味を明確にすることで、自分に最適な職場環境や仕事を見つけやすくなります。自己分析を通じて、自分が本当にやりたいことや成し遂げたい目標を見つけることができ、それが就職先選びの指針となります。

また、自己分析を行うことは、面接時に自分を効果的にアピールするための武器にもなります。自分の経験やスキルを具体的なエピソードを交えて説明することで、採用担当者に強い印象を与えることができるため、自己分析は単なる自己理解にとどまらず、就職活動の基盤となります。

さらに長期的なキャリアプランを策定することも就活成功のカギです。将来的にどのようなキャリアを築きたいのかを考え、それに向けたステップを明確にしましょう。キャリアプランを考える上で、まずは自分の強みや興味を深く理解し、それに基づいたキャリア目標を設定することが重要です。これにより、日々の学びや経験が将来の目標にどのようにつながるかを意識しやすくなります。自己分析がまだの方は、下記記事を参考にしてみましょう。

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■STEP2:「業界研究・職種研究」をして理想の就職先を絞り込もう

業界研究・職種研究は、薬学生が就職活動を成功させるために欠かせないステップです。まずは本記事で紹介した業界や職種の中から、気になった仕事について情報を収集することからはじめましょう。インターネットや書籍を活用して、業界の現状や将来性、主要な企業について調査します。
業界関連のセミナーやイベントに参加したりOBOG訪問を行ったりすることで、最新の情報を得るとともに人脈を広げることができます。これらの活動を通じて、業界理解を深めることができ、自分に最適な就職先を見つける手助けとなるでしょう。

■STEP3:企業情報の深掘り

薬学生が理想の就職先を見つけるためには、企業・組織の深掘りは不可欠です。企業への就職を希望している場合、まずは自分の興味や専門分野に関連する企業をリストアップし、それぞれの企業の特徴や業績、社風を詳しく調査しましょう。企業の公式ウェブサイトや業界のニュース、クチコミサイトなどを活用することで、より具体的な情報を得ることができます。

次に、企業が開催するインターンシップ・キャリアに参加できる機会がないかチェックし、自分のスキルや経験がどのように生かせるかを考えることが重要です。また、企業訪問や説明会に参加することで、実際の職場の雰囲気や社員の働き方を直接確認することができます。これにより、自分に合った企業を見つけやすくなります。幅広く情報を収集し、自分に最適な就職先を見つけるための第一歩を踏み出しましょう。

企業情報を深掘りする際は応募先企業の「求める人物像」を把握することも重要です。企業が「求める人物像」を設定する理由は、多くの学生の中から自社に合う適切な人材を効率的に抽出する上での指標とするためです。そのため、学生の皆さんは企業の「求める人物像」をしっかり理解することがとても重要です。

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■STEP4:事前に「面接対策」を行い、選考突破率を上げよう

面接対策は、就職活動の成功に欠かせません。選考突破率を上げるためには、まず企業・組織の理念やビジョンを理解し、業界の動向調査をするなど万全の準備を行いましょう。

次に、自己PRや志望動機をしっかりと準備しましょう。具体的なエピソードを交えて、自分のスキルや経験をアピールすることがポイントです。また、面接でよく聞かれる質問に対しても、事前に回答を準備しておくと安心です。たとえば、「なぜこの企業・組織を選んだのか?」や「将来のキャリアプランは?」といった質問に対して、自分の考えをしっかりと伝えられるようにしましょう。

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まとめ:薬学生にとっての理想の就職先とは?

薬学生にとっての理想の就職先とは、自分のキャリアビジョンやライフスタイルにもっとも適した環境を提供してくれる場所です。本記事で紹介したように世の中にはさまざまな選択肢が存在します。それぞれの特徴や魅力をしっかりと理解した上で、自分に合ったキャリアを選択することは、生活の満足度や長期的な成功に直結します。
薬学生にとって、就職先の選択は単なる職業選びではなく、人生の大きな転機となります。適切なキャリア選択を行うことで、自分の能力や興味を最大限に生かし、日々の業務にやりがいを感じることができます。本記事で紹介したステップを参考に理想の就職先を探してみましょう。

PROFILE

キャリタス就活編集部
『本音をきく、本気でこたえる。』をテーマに、就職活動・就活準備をがんばる皆さんに向け、インターンシップ・キャリア情報やES・面接対策など、さまざまなシーンに役立つ情報をお届けしています。「面接がうまくいかない」、「そもそも就活って何からはじめるべき」など、皆さんの本音に寄り添った記事を配信しておりますので、ぜひこの機会にご活用ください。

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