インターンシップ選考のエントリーシートの書き方と例文|書く前の準備も紹介
インターンシップ・キャリア公開日:2025.07.16

インターンシップ選考のエントリーシートは、あなたの印象を企業に印象づける上で重要な役割を担います。企業の担当者は数多くの応募者の中から限られた人数を選ぶため、エントリーシートの内容が合否を左右します。この記事では、応募者の熱意や自社とのマッチ度など企業が見ているポイントや具体的な書き方、志望動機・自己PRの例文まで詳しく解説します。
- なぜ企業はエントリーシート(ES)の提出を求めるのか?
- インターンシップ選考のエントリーシート(ES)を書く前の準備
- 【項目別】インターンシップ選考のエントリーシート(ES)の書き方は?例文つきで解説
- 業界ごとにインターンシップ選考のエントリーシート(ES)で聞かれる質問に違いはある?
- インターンシップ選考のエントリーシート(ES)を魅力的に!書き方のポイント
- インターンシップ選考のエントリーシート(ES)を書く際の注意点
- エントリーシート(ES)の写真を準備する際のポイント
- エントリーシート(ES)を提出する際のマナー
- インターンシップ選考のエントリーシート(ES)に関するよくある質問
- エントリーシートを武器に、理想のインターンシップへの参加を掴もう
なぜ企業はエントリーシート(ES)の提出を求めるのか?
エントリーシートは、企業が応募者について深く知るための素材として提出を求められます。その情報を基に企業に寄せられるたくさんの応募から次のステージに進んでもらいたい応募者を選定します。従って、まずは企業に「会いたい」と思ってもらうエントリーシートを作成することが重要です。そのためにまず、企業がエントリーシートの提出を求める理由を確認しましょう。
■応募者の熱意や意欲を確認するため
企業がエントリーシートを求める理由は、応募者の「自社への熱意」と「働くことへの意欲」を見極めるためです。インターンシップには受け入れ可能な人数に限りがあるため、多くの企業は慎重に選考を行います。自己PRや志望動機を通じて、参加する目的やどのような経験・成果を得たいのかといった姿勢が見られます。
就業体験を伴う5日以上のインターンシップでは、企業は志望度や意欲の高い学生さんに参加してもらいたいと考えています。
企業の担当者は、インターンシップ選考ではエントリーシートを書き慣れていない学生さんが多いことを理解しています。だからこそ、目的意識を明確にもってプログラムへの志望動機を書かれたものは、応募者の熱意を測る重要な判断材料になります。
■自社とのマッチ度を確認するため
企業がエントリーシートを求める理由は、応募者が自社とどれだけマッチしているかを確認するためです。記載された内容から、応募者の価値観等が企業の文化や経営方針と合致するか見極め、自社とのマッチ度が高い人材を優先して受け入れたいと考えています。
そのため、エントリーシートは単に「自分が伝えたいことをアピールする」書類ではありません。「自分という人間がこの会社やその仕事に適した人材の可能性がある」ということを企業との接点を意識しながら伝えることが重要です。自己PRや志望動機においても、企業が求める人物像を理解することで、マッチ度の高さをアピールできるでしょう。

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■優秀な応募者を見極めるため
企業がエントリーシートを求める理由は、応募者の能力やポテンシャルを把握し、優秀な人材を見極めるためです。特に優秀な応募者にインターンシップへ参加してもらうことで、本選考への参加意欲を高め、将来的な採用につなげたいと考えるケースも多いです。
企業はインターンシップ参加者の情報を一定の条件の基、本選考に活用できます(※)。インターンシップは企業にとって優秀な学生さんと早期に接点を築ける貴重な機会であり、エントリーシートはその中で優秀な応募者を見極めるための第一歩となります。
そのため学業成績や課外活動、さまざまな経験から応募者の総合的な能力を評価し、自社の将来を担う可能性の高い人材を発掘しようとしているのです。
※5日以上の就業体験を伴う汎用的能力・専門活用型インターンシップと高度専門型インターンシップは、採用活動開始(大学3年・修士1年の3月)以降に限り、参加者の情報を本選考に活用できます。
履歴書とエントリーシートの違いは?
履歴書とエントリーシートには明確な違いがあります。履歴書は主に採用選考において提出を求められる定型的な書類で、学歴や職歴、資格の有無など応募者に関する基本情報について正確に書くことが求められます。
一方、エントリーシートは企業が独自に設定した質問に対して応募者が回答する書類で、企業に合わせて、応募者の経験や強み、価値観などを伝えることが求められます。
エントリーシートの志望動機や自己PRを通じて、応募者の人物像や価値観、企業とのマッチ度が評価されるため、企業ごとの特徴や求める人物像に合わせて内容を調整し、戦略的にアプローチする準備が必要です。
インターンシップ選考のエントリーシート(ES)を書く前の準備
企業に「会いたい」と思わせる上でもう一つ大切なのがあなたのことを魅力的に伝えるための強みの整理やエピソードなどの材料集めです。ここでは、書く前にどのような準備が必要なのか解説していきます。
■自己分析により自分自身の理解を深める
自己分析は、エントリーシート作成の基盤となる重要なステップです。自分という人間を魅力的に企業に伝えるためには、まず自分自身を深く理解する必要があります。自己分析では、主に以下の3つの観点から情報の整理を行います。
・「能力」=自分の強みや得意分野があるか
・「興味」=関心のある業界や職種は何か、なぜその企業のそのプログラムに興味をもったか
・「価値観」=働く上で大切にしたいことや理想の働き方は何か
自己分析は企業選びの軸を考える際だけではなく、自分の魅力を企業に伝えるためにも活用できます。自分の能力を把握することで、どのような仕事で自分が活躍できるのか、また企業にどのように貢献できるのかがわかります。
企業選びの段階で得た自己理解を基盤としつつ、エントリーシート作成前は、応募企業に合わせて自身の強みや経験を具体的に記述できるよう、より深く掘り下げて自己分析を行いましょう。そうすることで、企業に自身の魅力を最大限にアピールすることができます。
自己分析のやり方は下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

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■業界・職種・企業研究を徹底する
魅力的なエントリーシートを作成するためには、改めて業界・職種・企業研究を徹底することがポイントです。業界研究では、市場規模や将来性、業界内での企業の立ち位置などを把握します。職種研究では、具体的な仕事内容や求められるスキル、キャリアパスについて理解を深めましょう。
また、企業研究は特に重要です。企業の採用サイトや業界誌を通じて、企業のビジョンや最近の動向を詳しく把握することが求められます。企業と自分のマッチ度をアピールする上でも、企業が求める人物像を就職情報サイトや社員インタビューを参考に理解しておきましょう。
加えて、インターンシッププログラムの内容をしっかり調べ、その経験から何を得たいのか言語化することも大切です。それを考える上でもなぜその企業を志望し、なぜそのプログラムを志望するのか、具体的に掘り下げておく必要があります。
【項目別】インターンシップ選考のエントリーシート(ES)の書き方は?例文つきで解説

インターンシップ選考のエントリーシートでは、企業から提供されるフォーマットに沿って記載するケースがほとんどです。ここでは基本的な項目の書き方のポイントを、具体的な例文とともに解説していきます。
■基本情報
基本情報は、正確性がもっとも重要となります。氏名、生年月日、現住所、連絡先などを漏れなく記載し、誤字脱字や記載ミスがないよう細心の注意を払いましょう。
基本情報に関するミスは企業に悪い印象を与えてしまう可能性があるため、丁寧に書いていくことが重要です。
■学歴・職歴
学歴を記載する欄がある場合は、中学校から順に記載していくのが一般的です。学校名、学部、専攻は略さずに正確に書きましょう。
新卒の就活では、アルバイト経験は職歴に含まないため「なし」と記載します。ただし、企業から特別な指示がある場合はその限りではありません。
学歴・職歴欄の記載が完了したら、最後に「以上」と記入して締めくくりましょう。
下記は履歴書の学歴の書き方に関する記事ですが、エントリーシート作成の際も参考になるのでぜひご覧ください。

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■自己PR
自己PRは、自分の強みや特技をアピールする重要な項目です。企業がインターンシップで活躍してくれそうな人材を求めていることを踏まえ「プログラムに参加する中で発揮できそうな強み」を中心に記載しましょう。
自己PRを書く際は、まず企業のプログラム内容を詳しく確認することが大切です。その上で、具体的なエピソードを交えながら自分の強みを生かし、どのような姿勢でインターンシップに取り組みたいか伝えましょう。自分の強みと企業のプログラム内容との接点を意識して書くことで、魅力的な自己PRに仕上げられます。
自己PRの例文
大学ではラグビー部に所属しており、活動を通じて「洞察力」を培うことができました。
私はプレーヤーとして、主将やコーチの指示を受けながらも、自分にできることを考えて行動するようにしていました。特に、周囲の状況をよく観察する力を生かし、練習中や日常の会話から部員の些細な変化を見逃さないよう意識しました。
たとえば、ある部員が練習中にいつもより消極的だった際には、練習後に声をかけて話を聞き、コンディションの問題に気づくことができました。こうした姿勢は、練習内容の調整やチーム内の連携強化にもつながりました。
この「周囲を観察する力」を生かし、インターンシップでは社員の方々の動きや会話から多くを吸収し、仕事への理解を深めたいと考えています。
■ガクチカ
学生時代に力を入れて取り組んだこと、いわゆる「ガクチカ」は、自分の成長プロセスを伝える重要な項目です。テーマは学業やゼミ活動、部活動、留学、サークル、アルバイトなど、多岐にわたります。
ガクチカのポイントは、「その活動に取り組んだ動機」「具体的な内容」「その経験から何を得たか」を明確に記載することです。企業は、エントリーシートから応募者の価値観や物事から何かを学ぶ姿勢を見ています。驚くような成果を残した特別なエピソードである必要はありません。重要なのはその経験を通じて何を学び、どのような成長や変化があったかという過程です。
さまざまな角度から自分の経験を振り返り、成長を実感できるエピソードを選んで記載しましょう。
ガクチカの例文
私は大学での研究以外に、プログラミングスキルの向上に取り組みました。将来のキャリアに役立つ技術を身につけ、自信をもって就職活動に臨みたいと考えたからです。
目標はPythonを活用したデータ分析スキルの習得でしたが、独学で進めるため情報収集やエラー解決に多くの時間を要し、継続が難しいと感じました。
そこで学習計画を立て、毎日学ぶ習慣を作ったり、オンライン教材やコミュニティも活用しました。その結果、データ分析の基礎を理解し、自分の研究にも応用できるようになりました。
この経験で培った課題解決力を生かし、インターンシップでは与えられた課題に対して主体的に取り組み、学んだ知識を実務の中でどのように活用できるかを積極的に考えていきたいと考えています。
■志望動機
志望動機は、意図に本選考との違いがある設問です。志望動機の作成で大事なことは、「インターンシップと本選考の志望動機を取り違えない」ことです。
本選考での志望動機は、「なぜその企業に入社したいのか、入社してやりたいことは何か」です。一方、インターンシップでの志望動機は、「なぜその企業のインターンシップに参加したいのか、インターンシップを通じて何を得たいのか」です。
志望度の高さ、自社の社風やビジョンとマッチするかを伝える点では同じですが、参加への目的意識を伝えるという意味で違ってきます。従って、「プログラムのどのような点に魅力を感じているか、どのような学びを得たいのか」を具体的に盛り込みましょう。
志望動機の例文
貴社のインターンシップに応募した理由は、業界トップの技術力を支える開発手法や考え方を学ぶためです。
私は現在、エネルギーの無駄を減らし、環境への影響を最小限にする方法について研究を行っています。エネルギー問題の解決は、持続可能な社会の実現に向けて重要な課題であり、企業の運営や製造プロセスでのエネルギー管理を改善することで、環境保護に貢献できると考えています。
貴社は独自の技術とノウハウを有し、エネルギーの効率化や環境に配慮した技術開発において業界をリードしている企業です。貴社のインターンシップに参加することで、実際の開発プロセスや運用技術を学び、他社にはない知見が得られると考えています。
インターンシップを通じて、貴社の開発プロセスや考え方を深く学び、自身の知識や視野を広げていくことで、将来の課題解決に役立つ実践的な知見を高めていきたいと考えています。
インターンシップで担当者に刺さる志望動機の書き方を、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にご覧ください。

インターンシップの志望動機の書き方と例文!通過するための作成時の注意点も解説
インターンシップに応募し、選考が課された際、いざ志望動機を書こうと思ってもどう書けばよいのかわからない方もいるでしょう。本記事では、参加理由の整理方法や、熱意が伝わりやすい志望動機の書き方を詳しく解説します。業界別の例…
■強み・弱み
強み・弱みは、自己理解の深さを示す重要な項目です。強みについては、具体的なエピソードを交えながら説明し、その強みをこれまでどのように生かしてきたかを明確に述べましょう。
弱みについては、単に欠点を挙げるだけでなく、改善に向けた具体的な取り組みや、どのように克服しようとしているかを説明することが大切です。企業は弱みそのものよりも、弱みにどのように向き合い、どのように成長しようとしているか見ています。
自分の課題を客観視し、継続的に改善しようとする成長意欲をアピールできれば、むしろプラスの評価につながるでしょう。
強み・弱みの例文
私の強みは「実行力があるところ」です。大学在学中には自ら入部希望者を募り、登山サークルを立ち上げました。登る山選びから、当日のスケジュール作成などさまざまな企画を行い、最終的には20人以上のサークルを作り上げました。
何もないところから計画し、新しいことにチャレンジしていける強みを生かし、インターンシップでも積極的に行動し主体的に学んでいきたいと考えています。
また私の弱みは、少し頑固なところです。現在勤めているアルバイト先ではアルバイトリーダーを任せられています。ある日、自身の仕事のやり方が最善だと思い込んでしまい、ほかのスタッフに仕事の進め方に関して強く言ってしまったことがありました。その結果、チームのコミュニケーションはぎこちなくなり、職場の雰囲気を悪くしてしまいました。
この出来事をきっかけに自分の考えを押しつけるだけではよいチーム作りができないことを学びました。それから人の話を最後までしっかり聞き、相手の意見を尊重できるように努めています。全体の考えや意見を考慮した上でアルバイトリーダーとして仕事をお願いすることにより、些細なことでも意見しやすいチーム環境を作ることができました。
インターンシップではこの経験を生かし、グループワークでは周囲と連携を取りながら、ほかの参加者の考え方や取り組み姿勢からも多くを学び、自分の視野を広げていきたいと考えています。
自分の強みがわからない方は、下記の記事で弱みを就活の武器にする言い換え方法を紹介しているので、参考にご覧ください。

【言い換え30選】短所は長所に変わるの?弱点を就活の武器にしよう
面接において「あなたの弱みは何ですか?」と聞かれた際、回答に困りますよね?短所をそのまま伝えるだけではネガティブな印象しか残りませんが、少し視点を変えると弱点が強みに変わる場合もあります。本記事では、面接で短所について…
■趣味・特技
趣味・特技は、応募者の人間性や多様な側面を企業に伝えるための項目です。自分が熱中していることや特技を具体的に記載し、それがどのように自分の成長に寄与しているかを説明しましょう。
この項目では自分らしさをアピールすることが大切ですが、ビジネスの場にそぐわない内容は避ける必要があります。ギャンブルやお酒に関する内容など、企業に悪い印象を与える可能性のある趣味・特技は記載しないよう注意しましょう。
趣味・特技の例文
趣味は料理です。ジャンル問わず料理しますが、特に和食を作ることが好きです。初めは簡単な料理しかできませんでしたが、今では出汁から準備して、素材の味を生かした料理を作れるようになりました。
特技はピアノです。3歳から現在までピアノを習っています。中学生、高校生のころは、毎年合唱コンクールで伴奏を任されており、ベスト伴奏者に選ばれたこともあります。また、去年出場した県の〇〇コンクールでは、入賞することができました。
下記記事では、履歴書の「趣味・特技」の書き方を解説していますが、エントリーシート作成にも参考にしていただけます。ぜひご覧ください。

履歴書「趣味・特技」書き方と例文!書くことがないときの考え方も解説
履歴書の趣味・特技は、自分の人間性をアピールする重要な項目です。では、趣味・特技欄にどのような内容を書くことで選考を有利に進められるのでしょうか。この記事では、趣味・特技の内容の選び方から書くときのポイント、例文もご紹…
業界ごとにインターンシップ選考のエントリーシート(ES)で聞かれる質問に違いはある?
エントリーシートの主な記入項目について解説しましたが、一部の業界では、より深掘った設問や特殊な質問が出題されることがあります。
たとえば、コンサルティング業界やシンクタンク、外資系金融や外資系コンサルなどでは「これまでの人生の中で最大のチャレンジについて教えてください」「過去に挑戦し、成し遂げたことを教えてください」といった設問が見られます。これは一見ガクチカと似ているように思えますが、設問の意図は大きく異なることも多いです。
"挑戦"の経験が問われる主な理由は、経験そのもののレベルの高さや能力の高さだけでなく、挑戦の過程で得た気づきや応募者の成長を把握するためだと考えられます。学生時代に並外れた経験や実績を残している学生さんからは、その過程にあるたゆまぬ努力や成果への強い気概をエピソードから感じ取れるでしょう。
また、外資系企業やコンサルティング業界、総合商社で重視される能力の1つが論理的思考力です。どんな質問に対しても第三者が納得できるよう、論理的かつ明確で端的に伝える力が求められます。
このように、事前に応募する業界の特性をしっかりと研究し、業界のニーズに合わせてアピールすることが重要といえます。
『キャリタス就活』の「ES・選考対策を探す」では、各企業のエントリーシートで実際に聞かれた設問に関するクチコミ情報を確認できます。これらの情報を活用することで、気になる企業のエントリーシートの質問傾向や求められる回答の方向性を事前に把握することが可能です。
企業ごとの特色を理解した上で、より効果的なエントリーシート対策を進めていきましょう。
インターンシップ選考のエントリーシート(ES)を魅力的に!書き方のポイント

エントリーシートを魅力的な内容に仕上げられれば、ほかの応募者と大きく差をつけられるでしょう。
しかし、どのように書いたらいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。ここでは、インターンシップ担当者の印象に残るエントリーシート作成のためのポイントを紹介します。
■結論ファーストで書く
エントリーシートを書く際には、まず結論を最初に述べる「結論ファースト」で書くことが重要です。企業の担当者は多く寄せられるエントリーシートを素早く確認するため、結論ファーストで書くことであなたの魅力を効率的に伝えられるでしょう。
たとえば、PREP法を使って構成すると効果的です。PREP法とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(再度結論)の順で文章を組み立てる手法で、論理的で読み手に伝わりやすい文章を書くことができます。
■結論を裏付けるエピソードを書く
エントリーシートを書く際には、結論を裏付ける具体的なエピソードを書くことが重要です。そのためには、エピソードは単なる事実の羅列にするのではなく、その当時の具体的な状況や自分が取った行動や結果を詳細に記載しましょう。
数字やデータを用いることで、さらに説得力が増します。たとえば「売上を向上させた」ではなく「売上を前年比120%に向上させた」といった具体的な表現を心がけることで、成果について明確に伝えることができるでしょう。
■企業とのマッチ度の高さをアピールする
エントリーシートを書く際には、企業が求める人物像に自分がどのようにマッチしているかをアピールしましょう。そのために、まず企業が求める人物像を正確に把握することが必要です。企業研究をどれだけ深くできるかがカギとなります。
企業が求めるものと自分の共通点を見つけ出し、自分の経験や能力が企業にどれだけマッチしているかを具体的に語りましょう。単に自分の強みを述べるだけでなく、それが企業でどのように貢献できるかを明確に示すことで、説得力のあるアピールができます。

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■第三者にエントリーシート(ES)を添削してもらう
エントリーシートを書く際には、第三者に添削してもらうことをおすすめします。客観的な視点からのフィードバックを受けることで、内容の改善点を見つけられるでしょう。
また、自分では気づかない誤字脱字や表現の不備を指摘してもらえるため、完成度の高いエントリーシートに仕上げられます。
家族や友人、大学のキャリアセンターなどに添削を依頼し、複数の意見を参考にして最終的な内容を決定しましょう。
『キャリタス就活』ではLINEで手軽にエントリーシートの添削を依頼できるサービスを提供しています。ガクチカ、自己PR、志望動機など項目別にフィードバックをもらえます。LINEで簡単に、初回プロフィール登録をしたらすぐに利用できるので、忙しい時期でも効率的にエントリーシートを作成・添削することが可能です。より魅力的なエントリーシートを作成するためにぜひご活用ください。
インターンシップ選考のエントリーシート(ES)を書く際の注意点
エントリーシートを作成する際には、内容の充実だけでなく、基本的なマナーや注意すべきポイントもおさえておく必要があります。
悪い印象を与えないように、エントリーシート作成時に気をつけるべき重要な注意点について確認しましょう。
■大学時代のエピソードを書く
エントリーシートでは、基本的には大学時代のエピソードを書きましょう。企業は、応募者がどのような経験を通じて成長したのか、どのような価値観や能力をもっているのかを知りたいと考えています。大学時代の経験は比較的最近のものであり、「今の自分」をより具体的に伝えやすくなります。
ただし、高校時代の経験でも、現在も継続して取り組んでいる活動など、「今の自分」を表現できる内容であれば問題ありません。重要なのは、経験の新しさよりも、「今の自分」を形作っているエピソードかどうかです。そのためにも、なるべく新しい経験をベースに、自分の強みや価値観、成長を効果的に伝えられる内容を選びましょう。
■記入欄の8割以上埋める
エントリーシートでは、記入欄を8割以上埋めることが理想的です。記入欄に大きな余白があると、熱意や意欲が乏しいと受け取られる可能性があります。適度に改行を挟みつつ、内容を具体的に記載することでボリュームを充実させるように意識しましょう。
ただし、量だけでなく、質の高い内容で記入欄を埋めることが大切です。文字数を埋めるために、どの企業にも使い回しができるような一般的な内容や他社で使用したエピソードをそのまま記入するのは避けましょう。使い回しや形式的な内容では、熱意が伝わらず、印象に残らないことがあります。自分の言葉で、企業ごとの特徴に合わせた内容をしっかり書くことが大切です。
もし文字数指定がある場合はその文字数に従って記載します。
■正しい敬語・書き言葉を使う
エントリーシートでは、正しい敬語や書き言葉を使うことが求められます。下記のように、正しい敬語の使い方をしましょう。

また、略語や話し言葉は避け、正式な表現を心がけることが大切です。たとえば「バイト」ではなく「アルバイト」、「インターン」ではなく「インターンシップ」といった正式な表現を使用します。
就活の一環として提出するのにふさわしい、丁寧な文章を意識して作成しましょう。
■誤字・脱字に気をつけて丁寧な字で書く
エントリーシートでは、誤字や脱字が印象を損ねる要因となります。記入後は必ず見直しを行い、誤字・脱字がないか慎重に確認しましょう。特に企業名や人名などの固有名詞には細心の注意が必要です。
また、手書きの際は丁寧な字で書くことを心がけることも重要です。きれいな字は企業に好印象を与えられるだけでなく、自分の熱意や誠実さを表現する手段にもなります。
■うそや誇張をしない
エントリーシートでは、うそや過度な誇張は絶対に避けましょう。深く質問された際に矛盾が生じる可能性があります。その結果、信頼を大きく失うことがあるため、自分の経験や能力は正直に記載し、事実に基づいた内容で勝負することが重要です。
小さな成果でも、そこから得た学びや成長を丁寧に表現すれば、十分に魅力的なエントリーシートに仕上げられます。誠実さこそが、企業との信頼関係を築く第一歩となるでしょう。
エントリーシートでは「ガクチカがない」と悩む学生さんも多いでしょう。以下の記事で自分らしいガクチカを見つける方法を解説しているので参考にご覧ください。

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なお、手書きでエントリーシートを作成する場合の書き方ポイントは下記記事をご覧ください。

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エントリーシートは手書きとパソコン、どちらが適しているのか迷うこともあるでしょう。本記事では、手書きのメリット・デメリットを詳しく解説し、企業が評価するポイントについても紹介します。応募先に合わせた最適な形式を選び、効…
エントリーシート(ES)の写真を準備する際のポイント

第一印象を左右する重要な要素として、エントリーシートの写真にも十分な配慮が必要です。写真を準備する際は、いくつかのポイントをおさえておくことが大切です。
・3カ月以内に撮影した写真を使用する
・書類の枠内に収まるように貼る
・写真の裏に学校名と氏名を記入する
・明るく清潔感のある印象に
エントリーシートに添付する写真は、3カ月以内に撮影した新しいものを使用してください。写真撮影の際は、スーツを着用して清潔感のある身だしなみを心がけることが重要です。顔の表情は自然で、明るい笑顔を意識すると好印象を与えられるでしょう。
写真は書類の枠内にきちんと収まるように貼り、のりが表面につかないよう注意します。写真がはがれてしまった場合に備えて、写真の裏に学校名と氏名を記入しておきましょう。

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エントリーシート(ES)を提出する際のマナー
エントリーシートを提出する際は、内容だけでなく提出時のマナーも重要な評価ポイントとなります。郵送、データ(マイページからのアップロードやメール送信)どちらで提出する場合も、締切に間に合うよう余裕をもって送り、ギリギリにならないよう注意しましょう。
ここでは提出する際のマナーを紹介していきます。
■郵送で提出する場合
郵送でエントリーシートを提出する際は、白色や茶色の封筒を選び、宛名は「◯◯株式会社 人事部 採用ご担当者様」と記載します。差出人には、自分の住所と氏名、大学名、学部名、学科名を記載します。
クリアファイルに入れてから封筒に封入することで、書類の折れなどを防ぐことが可能です。封筒への記入はボールペンを使用し、封筒の左下には赤字で「応募書類在中」と明記しましょう。
エントリーシートの送付に適した封筒の選び方や封筒の書き方については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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■データで提出する場合
マイページからのアップロードやメール送信など、データでエントリーシートを提出する際は、添付ファイルの形式をPDFにして編集ができない状態にします。ファイル名は「エントリーシート_学校名_氏名」とし、メール件名は「エントリーシート送付 学校名 氏名」のように要件がわかるようにしましょう。ただし、ファイル形式やファイル名、件名等について企業から指定がある場合はそれに従います。
メール本文では、簡潔に挨拶と自己紹介を述べ、エントリーシートを添付したことをお知らせします。メールの最後には必ず署名をつけ、企業側が確認しやすい丁寧なメールを心がけましょう。
就活におけるメール、郵送の具体的なポイントは、下記の記事で解説しているので参考にしてみてください。

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インターンシップ選考のエントリーシート(ES)に関するよくある質問
■Q.インターンシップ選考のエントリーシート(ES)の内容は夏と冬で同じでいい?
A.必ずしも同じでいいとは限りません。夏と冬は募集しているプログラムの内容が異なったり、時期によってエントリーシートの質問を変えている場合があるため、同じ企業であっても応募するインターンシップごとにエントリーシートを調整する必要があります。
夏のインターンシップ参加後に得た経験や新たな気づきがある場合は、それを反映させてブラッシュアップすることをおすすめします。
■Q.インターンシップ選考で落ちるエントリーシート(ES)の特徴は?
A.インターンシップ選考で落ちるエントリーシートの特徴として、志望動機があいまいで企業研究不足が明らかなもの、具体的なエピソードがなく抽象的な内容、企業が求める人物像とのマッチ度が低いものなどが挙げられます。
また、誤字脱字が多い、記入欄の空白が目立つなど内容以外にも注意を払う必要があります。
上記の点を避け、丁寧で具体的な内容を心がけることが重要です。
■Q.インターンシップとオープン・カンパニーのエントリーシート(ES)は変えるべき?
A.インターンシップとオープン・カンパニーのエントリーシートは、志望動機の部分で差をつけることがポイントとなります。そもそもオープン・カンパニーとは、企業が開催する会社説明会や職場見学などの企業理解促進を目的とした短期プログラムのことです。
オープン・カンパニーは、企業や業界について学生さんに知ってもらうことが主な目的のため、企業や業界への意欲をアピールしましょう。
一方、インターンシップは企業理解を深めるほか、実務体験を通じて適性を評価することも目的とされるため、企業とのマッチ度がより重要になります。
なお、オープン・カンパニーは選考がない場合も多く、参加のハードルは比較的低い傾向にあります。まずはインターンシップに参加する前に通年で開催しているオープン・カンパニーに参加し、企業や業界についての理解を深めていくのもよいでしょう。
■Q.インターンシップ選考と本選考のエントリーシート(ES)は変えるべき?
A.インターンシップ選考と本選考のエントリーシートの内容は変えるべきです。選考の目的において「一緒に働きたい人を選ぶ」点は共通していますが、重視するポイントが異なります。
本選考では、企業は自社とのマッチ度をより重要視しているため、学生さんはインターンシップ選考以上に、自分と企業の価値観が合致する点を強くアピールすることが重要です。企業理解の深さや将来のキャリアビジョンとの整合性を明確に示しましょう。
一方、インターンシップ選考では参加への熱意や成長意欲も比較的重視される傾向にあります。そのため、企業とのマッチ度を示すほかに、学習意欲やチャレンジ精神などをアピールすることで、企業側に熱意を感じてもらうことが効果的でしょう。
■Q.フォーマットが自由な場合、エントリーシート(ES)はどこでダウンロードする?
A.エントリーシートのフォーマットは企業指定が多いですが、もしフォーマットが自由な場合は、大学のキャリアセンターで配布されているエントリーシート用紙を利用するのがおすすめです。
『キャリタス就活』上で企業のエントリーシートフォーマットのダウンロードを行い、記入したエントリーシートをWEBアップロードで企業に提出することができる機能もあるので、下記記事をご確認ください。

エントリーシートのフォーマットを入手するには?項目を埋めるテンプレもご紹介
エントリーシートは企業別にフォーマットが異なります。フォーマットがなく、作成者が自由に形式を決めてよいとする企業も存在します。ここでは各企業の指定するフォーマットを正しく入手する方法を解説します。よく聞かれる項目のテン…
エントリーシートを武器に、理想のインターンシップへの参加を掴もう
インターンシップ選考のエントリーシート作成は、自己分析と企業研究が成功のカギとなります。企業の求める人物像を理解し、自分の強みや経験と照らし合わせながら、結論ファーストかつ具体的なエピソードを交えて記載することが重要です。
また完成度を上げるためにも本記事で紹介したポイントをおさえ、あなたの魅力がしっかり伝わるエントリーシートに仕上げていきましょう。
『キャリタス就活』では学生の皆さんが安心してキャリア選びに臨めるよう、多数の企業情報やサポートを提供しています。特に就活の悩みを解決する「就活成功ガイド」では業界研究や面接対策など就活に役立つコンテンツを豊富に取り揃えています。あなたの就活にぜひ『キャリタス就活』をご活用ください。

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キャリタス就活編集部
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