「インターンシップ・キャリア」志望動機の書き方と必要なステップとは?

インターンシップ・キャリア

公開日:2023.06.27

こんにちは!キャリアコンサルタント桜川りえです。本記事では、「いざ、インターンシップ・キャリアの志望動機を書こうと思ったけど、どう書いていいのかわからない」といったお悩みの就活準備生の皆さんへ「伝わる志望動機攻略法」についてお伝えします。

前半では、インターンシップ・キャリアの参加目的、自己分析・業界研究から書く方法、自己分析を深めるワーク、後半では、志望企業先と自分の「就活軸」との関連性の見つけ方などを解説しますので、ぜひご覧ください。

しっかりと自己分析や業界(企業)研究をしていないと、内容が薄くなってしまうため、行きたい企業のインターンシップ・キャリアの選考に通過できないことも…。多くの応募書類の中から、パッと目に留まる“濃い”志望動機を書けるように準備しましょう!

なぜ参加したいのか?
まずは「自分なりの理由」を書き出してみよう

●インターンシップ・キャリアの志望動機とは?
「なぜ参加したいのか?」「そのインターンシップ・キャリアを通じて何を学びたいのか?」

を書くことです。企業側は志望動機から、「熱意」「目的意識」「プログラムとのマッチング」などをチェックしています。

「熱意」
志望する企業に対して具体的な興味や関心を持っていることをアピールします。その企業がどのような価値観や文化を持ち、どのような業績や成果を上げているかについて調査し、それらに関して自分がどれほどの「熱意」を持っているのか伝えることが重要です。

目的意識
インターンシップ・キャリアを通じて得た経験やスキルを将来のキャリアに活かすことを意識していることを示します。また、既にめざす業界が決まっているのであれば、その業界での短期・長期的な目標について触れることで、自身の就活意欲や意識の高さをよりアピールできます。

プログラムとのマッチング
上記の「熱意」と「目的意識」を強く訴えても、インターンシップ・キャリアのプログラム内容とマッチングしていなければ意味がありません。実施される内容を充分に理解して応募することが大前提です。プログラムによっては、他のメンバーや上司と協力し、プロジェクトを遂行することが求められる場合があります。自己の能力の高さ、目標設定の明確さをアピールするばかりでは危険です!自身のチームワークを生かした経験や協調性についても触れ、組織内での貢献や寄与を意識することもポイントです。

●「自己分析」を「志望動機」にするには?

まずは自己分析で、どのような働き方や業界に興味を持ち、なぜその業界に関わりたいのか「自分なりの働く価値観」をいくつか書き出してみましょう。その書き出した価値観の中で、志望する企業の価値観・文化と一致しているところがあればその部分を深掘りして志望動機に結びつけることができます。

「企業との価値観がうまく結びつかない…」とお悩みの学生さんは、安心してください!

企業のインターンシップ・キャリアに応募するということは、なにかしらの「興味関心」があったからだと思います。プログラムに魅力を感じたのか?その企業の事業に興味があったのか?興味関心が湧いた「きっかけ」をはっきりとさせていくことからはじめてみてはいかがでしょうか?

プログラムに興味があるなら、そのプログラムを通してどのような学びと成長ができるかをイメージして深掘りしていけば良いですし、企業の事業に興味があるならば、展開している事業に対して、具体的にどの部分に興味があるか深掘りしていくと自分の働く価値観と企業の価値観がマッチしている点が見つけやすくなるでしょう。

●企業の新卒採用ウェブサイト・SNSなどで調べること

事業の取り組み方、社員の働き方など、自分の「企業選びの軸」とマッチングするか?をチェックしましょう。

採用サイト内では先輩社員の声や役員インタビュー記事が掲載されていることが多いです。社員の働き方や成長支援など、企業の雰囲気や働きやすさを知る手がかりになります。

また、選考プロセスやエントリー方法、面接日程など、具体的な採用情報が掲載されているので、学業や他のインターンシップ・キャリアの応募とかぶっていないか、スケジュールの確認は重要です。

最近は採用サイトだけではなく、YouTube、SNSなどでも先輩社員の働く様子や会社のこぼれ話などが公開されています。企業の公式サイトとは違った先輩社員たちの「素」も見られる場合が多いのでチェックしておくと良いでしょう。

業界研究・企業研究を行うと見えてくる、自分の「企業選びの軸」

志望動機を書く上で「自己分析」と同じく重要なのが「業界研究」です。なぜその業界に興味を持ったのか?を明確にしていくことで、志望動機に説得力を持たせましょう。

  1. 自分が興味あるモノ・コトを掘り下げ、関連する業界を書き出してみる
  2. 書き出した業界と、自己分析で明確にした「価値観」や「働く目標」を見比べ、自分の企業選びの軸にマッチしている業界を導き出す

【導き出し方の具体例】

【ケース1】

「小さい頃から、人前に出るより裏方でサポートする方が好き。縁の下の力持ちタイプ」
→生活基盤、インフラといったみんなの生活を支えたい
→水道、電気会社を調べる(インフラ系・サービス業界など)

【ケース2】

「身の回りや、社会で起こっている出来事に関心がある。好奇心旺盛タイプ」
→みんなに役立つ情報を提供したい
→テレビ、新聞、広告を調べる(マスコミ業界など)

まずは、気になるところからでも構いません。様々な視点から、自分の興味関心のあることから繋がりそうなことを見つけていきましょう。

キャリタス就活では、質問に答えるだけであなたの「価値観」と「能力(強み)」を分析し、その結果を元に、適職がランク付けされて表示される「キャリタス自分研究&適職診断」を公開しています。あなたの個性や能力を生かせる仕事=「適職」を発見できます。

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自分の「就活軸」に合うポイントを深掘りして書こう

志望先の「全て」を自分に関連付けなくても大丈夫です。自分の「就活軸」の中の「共感」「関連」「貢献」の3点から整理してみましょう!

例えば、

「共感」
・自身のバックグラウンドと業界の関連性を示す

例文)
私は学生時代、ボランティア活動に積極的に参加してきました。人々を支援し、共に成長する喜びを感じる中で、社会貢献の重要性を実感しました。貴社が持つ社会貢献の価値観に共感し、私の経験を生かしてより多くの人々に貢献したいと考えています。

企業のビジョンや文化に共感する理由を示す

例文)
貴社が持つ環境に対する取り組みや持続可能なビジネスモデルに深い共感を覚えました。私は自然環境の保護と企業の成長の両立が重要だと考えており、貴社の取り組みが社会的な課題に対して持続的な解決策を提供していると感じました。そのような企業文化の中で自分自身を成長させ、社会的な影響を生み出せることに魅力を感じています。

関連
・過去の経験や学びと志望企業の関連性を示す

例文)
私は大学でマーケティングに関する専門知識を学んでいます。その中で、データ分析や消費者のニーズを理解する重要性に関心を持ちました。貴社がカスタマー志向でマーケティング戦略を展開していることを知り、自身の専門知識と関連性を感じました。私の経験とスキルを活かし、貴社の成長に貢献したいと考えています。

自身のスキルや特性と関連する理由を示す

例文)
私はコミュニケーション能力とチームワークを得意としており、過去の経験でそれを活かした成果を上げてきました。貴社がチームワークを重視し、協力して目標に向かって進む文化を持っていることを知り、自身のスキルと関連性を感じました。私のコミュニケーション能力とチームワークを活かし、貴社の成長と目標達成に貢献できると自信を持っています。

貢献
企業の価値観やミッションに貢献できる理由を示す

例文)
私は持続可能な社会の実現に向けて貢献したいという想いを強く抱いています。貴社が環境に配慮したビジネスモデルや社会的な影響力を重視していることを知り、自身の価値観と関連性を感じました。貴社のミッションに共感し、自身のスキルと情熱を通じて、社会的な課題に取り組み、持続可能な未来の実現に貢献したいと考えています。

・自身のスキルや経験が企業のニーズとマッチすることを示す

例文)
私は大学の起業サークルでプロジェクトリーダーを担当し、チームをまとめ、アプリをリリースする経験を積みました。貴社がイノベーションを重視し、市場に先駆けたサービスを提供していることを知り、私のプロジェクトマネジメントスキルとリーダーシップ力を活かし、貴社の成長と競争力強化に貢献できると自信を持っています。

上記は一例ですが、企業の情報収集、調査を丁寧に行って「繋がり」を探していくことがポイントです!

また、先輩の例で多い「惜しいっ!志望動機あるある」は、しっかりとリサーチせず「うわべだけの前向きな発言や、漠然とした目標をアピールする」志望動機は危険です!

なぜそのインターンシップ・キャリアが、自身の成長や能力開発に繋がり、企業に貢献できるのかを「具体的」に示すことが重要です。

ウェブサイトやリリース資料をチェックし、具体的な取り組みが自分の「就活軸」とどのように関連し、どうマッチしているのかを詳細に説明できるようにしましょう。

志望動機では、自分がインターンシップ・キャリア先(企業)から得たい経験や学びをアピールすることは大切です。ただし、過度に自分が企業から得られる利点を強調しすぎると、協調性や貢献意欲に欠ける印象に受け取られる可能性があります。バランスを保ちながら、自分が企業にもたらす価値や貢献を示すことも重要です。

まとめ

「学生生活は2年と数カ月しか経っておらず、経験といってもアルバイトしかない」「自分が社会へ出て働くイメージが描けない」といった声が多いのも事実。

ですが、この現実と不安で不透明な未来との「ギャップ」を埋めるための絶好のチャンスが、インターンシップ・キャリアなのです!

実際にやってみて「なんかイメージと違った、自分に合わなかった」といった体験は、今後の仕事選びにおいても有力な判断材料になります。

一方で、専攻外の業種や、あまり興味のなかったところから選考に進むケースも多いことから、少しでも興味のあるところや、ご縁のあったところにもできるだけ積極的に参加して、職業選択の視野を広げていきましょう!

最初から完璧に仕上げる必要はありません!まわりの人に読んでもらいフィードバックを受けながら、自分を「客観的」にとらえ、説明できるようにしていきましょう。

PROFILE

桜川りえ
国家資格キャリアコンサルタント
短大卒業後、10回転職を経験。ライフステージに合わせた“柔軟な働き方”をいち早く実践。コンプレックスだった転職回数の多さを「強み」に変えてキャリア支援の道へ。2019年より都内私立大学にてキャリアカウンセラーとして従事し、現在はオンラインによるキャリア相談を実施。学生・女性支援を専門領域として活動中。正規・非正規雇用、業務委託などあらゆる働き方を経て、2021年5月個人事業主となる。同年11月、「HSP×転職」をテーマにKindle書籍を出版し好評を得る。2023年3月オンラインコミュニティ「就活サードプレイス」開設。「就活×保護者」をテーマにセミナー開催。「就活」を切り口に親子関係の問題に取り組んでいる。現役就活生の母。オンラインコミュニティ「就活サードプレイス」運営

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