エントリーシートと履歴書の5つの違いは?目的や見られるポイント・書き方のコツも解説
ES・選考対策公開日:2025.09.03

この記事でわかること
- エントリーシートと履歴書には、目的・項目・書き方など5つの違いがある
- それぞれの書き方のコツを理解することで書類選考を突破するヒントが得られる
- 誤字脱字に気をつける、提出期限を守る、など共通するポイントもいくつかある
エントリーシートと履歴書ではどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの違いを知ることで、就活の書類準備を効率的に進められます。この記事では、必要な書類の目的や書き方のコツ、入手方法などを詳しく解説していきます。就活を成功させるための応募書類の作成方法をしっかりと身につけましょう。
エントリーシート(ES)と履歴書の違い【目的】

■エントリーシート(ES)の目的
エントリーシートは、採用選考において企業に応募者の価値観や熱意、能力などを伝える重要な書類です。企業は、この書類を通じて企業が求める人材像に対して応募者がどれだけマッチしているかを判断します。履歴書以上に企業とのマッチ度が重要視されるため、自分の強みや価値観を明確に示すことが大切です。
また、エントリーシートは面接の際に質問の参考資料としても活用されることが多く、面接官が応募者について深く知るための材料となります。

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■履歴書の目的
履歴書は応募者の基本情報を伝える公的書類として位置づけられています。採用選考が終わったあとも企業がデータを保管するケースが多く、入社後の人事管理にも利用されることがあります。
公的書類として扱われるため、記載事項に虚偽があると「私文書偽造」となり、不採用や解雇の原因にもなりえるので注意が必要です。そのため、すべての項目において正確な情報を記載することが求められます。
企業は履歴書から「応募者が応募条件を満たしているか」「基本的なビジネスマナーが備わっているか」などを判断しています。

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企業によっては、履歴書・エントリーシートの片方のみを提出するよう求めるケースもあります。この場合、企業はどのようなポイントを見ているのでしょうか。
エントリーシートのみ提出する場合は?
エントリーシートのみ提出を求められた場合、企業は応募者の価値観や熱意に加え、基本情報(学歴・連絡先など)もエントリーシートで確認します。履歴書の中で、自分らしさと正確な情報をバランスよく伝えることが重要です。
履歴書のみ提出する場合は?
履歴書のみで書類選考を行う場合、履歴書が志望動機や自己PRを伝える手段となります。履歴書の限られたスペースで自分の強みや価値観を効果的に伝えるため、志望動機や自己PR欄は具体例も交えながら端的に記載することが大切です。
エントリーシート(ES)と履歴書の違い【項目】

■エントリーシート(ES)の項目
エントリーシートの項目は以下のとおりです。
・基本情報(氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレスなど)
・学歴
・自己PR
・志望動機
・ガクチカ
・強み、弱み
エントリーシートは、基本情報に加えて自己PRや志望動機、ガクチカなどの項目で構成されているのが一般的です。これらの項目は、応募者の価値観や能力を評価するための材料として活用されています。
企業によって求められる項目やフォーマットが異なることも多く、各社の特色に応じたオリジナルの設問が設けられているのが特徴です。
■履歴書の項目
履歴書の項目は以下のとおりです。
・基本情報(氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレスなど)
・学歴
・免許、資格
・志望動機
・自己PR
・趣味、特技など
・本人希望記入欄
履歴書は主に、氏名や生年月日、住所、電話番号、学歴、資格など、基本的な情報に加えて、志望動機や自己PR、趣味・特技などの項目で構成されています。これらの項目は、応募者の正確な情報、経験、スキルを知るための資料として活用されることが多いです。
一般的に、履歴書には決まったフォーマットが存在するため、企業によって大きく違うといったケースはほとんど見られません。

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エントリーシート(ES)と履歴書の違い【書き方のコツ】

■エントリーシート(ES)の書き方のコツ
企業はエントリーシートの内容から「自社が求める人物像にマッチしているか」「入社後に活躍できるか」といった視点で応募者を見ています。そのため、応募者はエントリーシートを通じて企業に自分の適性をアピールできるかが大きなポイントです。単なる事実の羅列ではなく、自分の強みを入社後にどのように生かして活躍するかという熱意を伝えるようにしましょう。
アピールする内容がぼやけないように絞った上で具体的なエピソードを挙げ、学びや成長を示すことで説得力のある内容に仕上げられます。
エントリーシートの対策ポイント
・企業研究を徹底し、企業が求める人物像に合わせて自分の強みや経験をアピールする
・具体的なエピソードを交えて、問題解決能力や成長過程をわかりやすく示す
・入社後のビジョンを明確にし、企業への貢献意欲と熱意を具体的に表現する
下記で受かるエントリーシートの書き方のコツを詳しく解説しているので、ぜひ参考にご覧ください。

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■履歴書の書き方のコツ
履歴書の書き方でもっとも重要なのは情報を正確に記載することです。学校名や市区町村名は略さず正式名称で記載しましょう。また、パソコンで履歴書を作成する際はフォントや文字の大きさが統一されているか、誤字脱字がないかなど細かい点にも注意しましょう。基本的なビジネスマナーも見られます。
履歴書内にも志望動機や自己PRを書く欄がある場合もありますが、スペースは小さめなので簡潔にまとめることが大切です。ただし、エントリーシートの提出がない場合は履歴書に志望動機や自己PRをしっかり書くようにしましょう。
履歴書の対策ポイント
・誤字脱字をなくし、丁寧な字で正確な情報を記載して信頼性を高める
・学歴は時系列順に整理し、空白期間がある場合は理由をしっかりと明記する
・写真はスーツで撮影し、身だしなみや表情に気を配って第一印象をよくする
新卒就活生向けの履歴書の学歴の書き方について、下記記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にご覧ください。

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エントリーシート(ES)と履歴書の違い【入手方法】

■エントリーシート(ES)の入手方法
エントリーシートは通常、企業の採用サイトや就職情報サイトからダウンロードできます。サイトからダウンロードする場合には、ダウンロード期限が設定されていることもあるので、事前に確認しておくようにしましょう。
また、企業によっては、メールや郵送で届く場合や、企業説明会に参加した際にもらえる場合もあります。

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■履歴書の入手方法
履歴書は大学の購買部、文房具店、コンビニ、100円ショップ、オンラインショップなど、さまざまな場所で手に入れられます。また、大学のホームページや就職情報サイトなどからダウンロードしたものを使用することも可能です。
近年ではWEB上で履歴書を作成できるサービスも登場しています。フォーマットに沿って入力するだけで簡単に履歴書を作れるため、パソコン操作に慣れていない方にも便利です。
ただし、企業によって大学指定の履歴書を指定される場合もあるため、企業の指示をよく確認するようにしましょう。
エントリーシート(ES)と履歴書の違い【写真のサイズ】

■エントリーシート(ES)の写真サイズ
エントリーシートは企業が独自に作成しているため、写真サイズも企業ごとに異なります。紙で提出する場合は、一般的に「縦4.0cm×横3.0cm」のサイズが多いですが、企業によって指定が変わることもあります。
WEB上で提出(アップロード)する場合も、紙と同じ「4:3」の比率で「縦560ピクセル×横420ピクセル」や「縦600ピクセル×横450ピクセル」などのサイズが指定されることが多いです。
企業によっては別のサイズを指定されることもありますし、添付できる画像サイズの上限やファイル形式に指定がある場合もあります。提出前に企業の指示をよく確認するようにしましょう。
■履歴書の写真サイズ
履歴書の証明写真も「縦4.0cm×横3.0cm」のサイズが使用されます。WEBで作成する場合、紙の履歴書と同じ「4:3」の比率で「縦560ピクセル×横420ピクセル」や「縦600ピクセル×横450ピクセル」などのサイズを使用することが多いです。作成に利用するフォーマットに合わせましょう。
写真はスーツで撮影し、表情は自然な笑顔を心がけるのがポイントです。失敗しない証明写真の取り方について詳しくは下記記事をご覧ください。

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エントリーシート(ES)と履歴書を提出する際に意識すること
エントリーシートと履歴書をどちらも提出する際は、それぞれの目的を理解した上で、一貫した人物像が伝わるように意識することが重要です。書類を見比べた際に内容に矛盾が生じないよう注意しましょう。
また、企業が指定するフォーマットや提出方法(紙やオンラインなど)を確認し、それに従うことも大切になります。誤字脱字に気をつけることや提出期限に余裕をもって提出することはエントリーシートと履歴書に共通するポイントです。
そのほか、提出前に共通するチェックポイントは以下のとおりです。
提出前のチェックポイント
・わかりやすく端的にまとまっているか
・修正テープ等を使っていないか(間違えた場合は書き直す)
・作成したものは念のためコピーしてあるか
・手書きの場合はボールペンで書いているか
エントリーシートや履歴書の作成前は自己分析や企業研究が欠かせません。自己分析により自分を深く知ることで自分の強みや価値観を理解できます。それと同時に、企業研究を行うことによって自分が企業とどれだけマッチしているかを最大限アピールできるようになるでしょう。

キャリアアドバイザーからの一言
両方提出する場合、エントリーシートと履歴書の内容が重複することは問題ありません。両書類で一貫したメッセージを伝えることが重要だからです。
ただし、エントリーシートと履歴書では目的が異なるため、同じ内容でもそれぞれ構成や表現を調整するとよいでしょう。たとえば、エントリーシートは具体的に説得力をもたせて書く、履歴書はポイントを簡潔に記載するなどの工夫が効果的です。
また、一貫性をもたせながらエントリーシートと履歴書で別のエピソードを書くのもよいアプローチといえます。
エントリーシート(ES)と履歴書の違いに関するよくある質問
■Q.エントリーシート(ES)と履歴書に同じエピソードを使う場合に書き分けるポイントは?
A.同じエピソードを使う場合は、履歴書は簡潔に書き、エントリーシートは具体例を添えてストーリーを展開するなど、工夫して書くことがポイントです。
履歴書の志望動機や自己PR欄には、エントリーシートに記載した文章を要約しなるべく伝えたいことを短くまとめ、企業の採用担当者がひと目で理解できるように工夫することが効果的です。一貫性を保ちつつ、表現方法と詳細度を調整しましょう。
■Q.エントリーシート(ES)と履歴書の共通点は?
A.エントリーシートと履歴書の共通点は、どちらも採用選考の応募書類として企業に提出する点です。志望動機や自己PRなどの共通項目があり、内容が重複することもありますが問題ありません。また、両書類とも一貫性のある内容を記載することが重要で、矛盾した内容を書かないよう注意が必要です。
■Q.エントリーシート(ES)と履歴書はどちらもパソコンで作成する?
A.エントリーシートと履歴書は、企業からの指定がない場合、基本的には文字数の調整や誤字脱字の確認がしやすいため、パソコンで作成するのが効率的です。志望度の高い企業に熱意を伝える目的で手書きにしたい場合でも、まずはパソコンで内容を作成し、それに基づいて手書きすると構成や文量のバランスを整えやすくなります。
ただし、企業の指示がある場合は、その指示に必ず従ってください。
下記の記事では、手書きのエントリーシートのメリット・デメリットなどを解説しているので、作成時の判断材料として参考にしてみてください。

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■Q.エントリーシート(ES)と履歴書の自己PRの内容は変えたほうがいい?
A.両方提出する場合、エントリーシートと履歴書の自己PRの内容は重複しても問題ありません。エントリーシートに詳細を記載し、履歴書にはエントリーシートの内容を簡潔に要約した内容を記載すると効果的です。
また、同じ強みでも別のエピソードを記載することで、より多面的にアピールできます。ただし、一貫性を保ちながら書き分けることが重要です。
エントリーシート(ES)と履歴書の違いを理解して効果的な就活を進めよう
エントリーシートと履歴書は目的や記載内容が異なる就活における重要な応募書類です。エントリーシートは企業への自己アピールが中心で、履歴書は基本情報の伝達が主な役割となります。
両方提出する場合は、内容が重複しても問題ありませんが、エントリーシートは具体的に、履歴書は簡潔にまとめることが大切です。それぞれの特徴を理解し、一貫性を保ちながら効果的に使い分けることが書類選考を突破する秘訣となるでしょう。
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キャリタス就活編集部
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