【例文あり】ガクチカとは?面接官に刺さるエピソードの選び方・書き方

自己分析

公開日:2024.12.11

【例文あり】ガクチカとは?面接官に刺さるエピソードの選び方・書き方

学生時代に力を入れて取り組んだことを示す言葉「ガクチカ」。就職活動において自身をアピールする重要な要素の1つです。この記事では、面接官に刺さるエピソードの選び方・ガクチカの作り方など、ガクチカを攻略する方法を解説します!「魅力的なガクチカを書きたい」と悩んでいる就活生はぜひ参考にしてみてください。

ガクチカとは

「ガクチカ」とは学生時代に力を入れて取り組んだことを指す言葉です。就職活動において自分の強みや経験をアピールするための重要な要素であり、面接では多くのケースで聞かれる質問の1つといえます。

履歴書には自己PRとは別に記入欄を設けているフォーマットもあります。就活生は必ず回答を用意しておく必要があるといっても過言ではないでしょう。

■ガクチカと自己PRの違い

ガクチカ 自己PR
具体的な経験に基づき、その経験から得たスキルや学びを回答する 自身の特性や価値観から、自分が会社にとってどのように役立つかアピールする

ガクチカと自己PRは、共に自分をアピールするための内容ですが違いがあります。企業はガクチカで応募者の過去の経験を知り、自己PRで応募者のポテンシャルを知ろうとしているケースが多いです。

ガクチカを問われた際は、具体的な経験に基づき、その経験から得たスキルや学びを回答します。

一方、自己PRを求められた際は、自身の強み経験が志望先の企業にどのように役立つかをアピールする回答をします。

ガクチカで企業が評価する5つの観点

ガクチカで企業が評価する5つの観点

ガクチカは採用の合否を決める重要な要素の1つです。企業は主に以下5つの観点からガクチカを見ているため、就活を有利に進めるために確認していきましょう。

■仕事で生かせる学びを得ているか

応募者が「ガクチカを通じて仕事で生かせる学びを得ているか」は企業が特に注目するポイントです。

これは、ガクチカによる経験や知識そのものが仕事に反映できるかということではありません。成果を上げるまでの過程や、よくなかった結果からも今後に生かせる学びを得ているか、ということです。その学びを入社後に仕事で再現できるかを伝える必要があります。

自らの経験を客観的に振り返り、次につながる知識や学びを得たことをアピールしていきましょう

■モチベーションの根底にあるものは何か

企業は応募者のモチベーションの源を知ることで、「その人がどれだけ情熱をもって働けるか」を判断しようとしています。そのため、ガクチカでは自分が何に対して情熱をもち、それをどう維持してきたかを伝えるのがよいでしょう

モチベーションの根底にあるものが明確であれば、企業側も自社が求める人物像であるかの判断をしやすくなります。

■論理的な考え方ができているか

どんな仕事であっても論理的な思考力は重要視されます。企業はガクチカを通して応募者が「問題解決のプロセスを論理的に説明できるか」どうかをみます

課題に直面した際に、どのような手順で解決策を見つけたか、解決したことによりどのような成果を得られたのかをわかりやすく説明しましょう

この際、方法と解決につじつまが合っているかも重要になります。意図してチャレンジした結果、想像した通りの成果が得られたことを強調すると効果的です。

■企業が求める人物像か

在籍している社員と円滑に仕事をしてもらうために、面接官は応募者が自社の文化や価値観に合うかも見極める必要があります。企業はガクチカを通して、「応募者の人柄や価値観が企業にフィットするか」を判断します。

ガクチカを考える際は、まず採用サイトなどで志望企業が求める人物像を調べて、それにマッチする題材を選びましょう。ただし、完全に企業の理想に寄せる必要はありません。企業が求める人物像を理解した上で、自分が貢献できそうなポイントを考えてみましょう。

■学生時代をどのように過ごしたか

学生時代の過ごし方は、その人の価値観やライフスタイルを大きく反映します。学生時代に「どのような時間の使い方をし、経験を積み、成長してきたのか」を企業は知りたがっています

ガクチカを通じて、1つの課題を4年かけて取り組んだことを評価する企業もあれば、さまざまな経験をしてきたことを評価する企業もあるでしょう。志望企業の求める人物像を確認した上で回答を考えるのが効果的です。

ガクチカの題材を選ぶときの3つのポイント

学生時代にさまざまな経験をした人の中には、どのガクチカを選んだらよいか悩む人もいるでしょう。成果を出したガクチカが必ずしも面接に適しているとは限りません。ここでは、ガクチカの題材を選ぶときのポイントについて解説します。

■自分の人柄がよく出ているガクチカを選ぶ

ガクチカは企業が候補者の人柄を判断する材料にも使われます。自分の強みや自分らしさを生かして行動し、最終的に成長を実感した経験がおすすめです。

また、ガクチカは華やかなものにする必要はありません。経験から人柄が伝わるようなガクチカであれば、思うような結果が得られなかった経験でもOKです。

反対に、結果はよかったけれど気が進まないポジションだった場合や、仕方なく取り組んだようなガクチカは避けましょう

人柄が出るガクチカの導入例
学生時代の演劇サークルで舞台責任者として活動していく中で、リーダーシップを取ることの重要性を学びました。比較的ゆるい雰囲気のサークルでしたが、全員で真剣に取り組める様、自らメンバーに提案を行い、年間3回以上の公演実施を目標に掲げ、一丸となって取り組むことができました。

■わかりやすいエピソードがあるガクチカを選ぶ

限られた時間で相手に話が伝わるよう、わかりやすい内容であることが重要です。内容全体はわかりやすく、問題解決に取り組んだ経緯は具体的に話せる題材が理想といえます。

学部ならではの専門的過ぎる内容は避けたほうが無難かもしれません。また、難しい専門用語は、相手の理解度に応じて適切に言い換えましょう。

エピソードがわかりやすいガクチカの導入例
飲食店のアルバイトでSNSを活用して集客することを提案しました。アイドルタイム限定でSNSと連携したキャンペーンを行いました。具体的には、14時から17時限定でお店の食べ物と特定のハッシュタグをSNSに投稿いただくことでドリンクが一杯無料になる仕組みです。また企画・実施だけではなく、店舗公式のアカウントを運用し、キャンペーンの拡散を行いました。その結果アイドルタイムの客数を△△%増やすことができました。

■企業の理念や業務内容に関連するガクチカを選ぶ

志望企業の理念や業務内容に関連する経験を選択すると、その企業が求める人物像であることを効果的にアピールできます。そのため、企業によってガクチカを変更することも重要です。

下調べをしっかり行い、ガクチカと志望企業の理念や業務内容を関連付けることができれば高評価につなげられます。

企業の理念や業務内容に関連するガクチカの導入例(外国人・異文化と関わる業務内容向け)
学生時代にオーストラリアに留学しました。将来異文化に触れる仕事をしたいと考え、文化や価値観の違いを知ることとコミュニケーションスキルの習得を目的に留学しました。チームメイトとコミュニケーションを取るため、積極的に集まりに顔を出すようにしました。

「ガクチカがない」と思ったときの探し方7選

「ガクチカがない」と思ったときの探し方7選

就活を始める際に、「ガクチカが思い浮かばない」「自分にはガクチカがない」と悩む学生の皆さんも多いでしょう。どんな方でも必ずガクチカは見つかるため、ここでは就活に使えるガクチカの探し方について解説します。

■目標に向かって努力した経験を振り返る

まず、目標に向かって努力した経験はないか振り返ってみましょう。ガクチカは結果がすべてではないため、目標に向かって努力したけれど結果がついてこなかった場合でもアピール材料になります

「目標が果たせなかったのはなぜなのか」「どのようにしたら果たせたか」を論理的に語るチャンスにもなります。

■失敗や困難を乗り越えた経験を振り返る

過去に失敗したことや難しかったことをリストアップし、最終的にどう乗り越えたかを思い出してみましょう。意外と自分なりに乗り越えていることも多いはずです。

社会人になると、失敗や困難を乗り越えなくてはならない場面は多くあります。学生時代にも似たような経験をしていれば、失敗や困難に強い人材とアピールできます。

■日常生活に目を向けてみる

アルバイトやサークル活動、授業でのグループワークなど日常に目を向けてみるのもおすすめです。規模の大きさにかかわらず、普段なにげなく行っていることの中に、ほかの人にはない経験やスキルが隠れている場合があります。

問題解決に取り組んだ経験や、チームで協力して成果をあげた経験なら、小さなことでも評価につながります。

■自分の興味や関心を深掘りする

趣味や自主学習、インターンシップなど、個人的に時間をかけて取り組んできたことを掘り下げてみましょう。個人的な取り組みは協調性がアピールできないと避けられがちですが、業界や応募するポジションによっては歓迎されます。

その取り組みによりどのように成長したか、どのような学びを得たかを整理できれば、高く評価される可能性があります。

■褒められたことを思い出す

日常生活において、特に意識せずに行ったことを褒められた経験はありませんか?あればそれを突き詰めてみましょう

無意識に行っていたことの中にアピールできるポイントが隠されています。どのような理由で褒められたのかを考えてみてください。褒めてくれた人に尋ねるのもよいでしょう。

■企業の求める人物像を理解し、それにマッチしそうなエピソードを考える

志望企業が求める人物像を調べ、過去の自分の行動と当てはめてガクチカを探す方法があります。たとえば、コミュニケーション能力が求められるのであれば、コミュニケーションを軸に自身の経験を振り返りましょう。

企業のニーズに沿った経験をガクチカにすることで、選考通過の可能性が高まるケースも考えられます。

■友人や家族に相談してみる

自分自身でガクチカを探すのが難しいとき、友人や家族へ相談してみるのもおすすめです。他者の視点から見ることで自分では気づかなかった強みや能力に気づける場合があります。

きっかけをもらった後は、なぜそれができるようになったのかなど、深掘りしていきましょう。

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「6要素」で書ける!ガクチカのフレームワーク

「6要素」で書ける!ガクチカのフレームワーク

1.取り組んだ内容
2.取り組んだ理由
3.その時の目標と、それを達成する上で難しかったこと
4.どのように困難を乗り越え、どのような結果を得たか
5.取り組みにより得た(強化された)強み
6.社会での強みの生かし方

ガクチカをまとめる際、上記6つの要素を取り入れれば簡単にまとめることができます。まず自分の経験を1~6の要素に分解して書き出してみるところから始めましょう。

1要素60~80字程度で文章化して、1から6まで順番に並べるとガクチカが完成します

複数のガクチカエピソードを同じ手順で作成するうちに、共通点などから新たな自身の強みやアピールポイントを見つけることができます。

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【内容別】ガクチカの例文

ここからはガクチカの例文をシーン別にご紹介します。ガクチカづくりで悩まれている方は参考にしてみてください。

■ガクチカ例文1「ゼミでの取り組み」

学生時代は○○ゼミに所属しており、○○の研究プロジェクトでプレゼンテーションの責任者を担当しました。私は、高校生の頃から○○理論の応用に興味があり、このゼミに入るためにこの大学を選びました。

プレゼンテーションの責任者として、プロジェクトの成果を最大限伝えることを目標にしました。

中間発表では、「理論を実用しているイメージが湧かない」という指摘を教授よりいただき、理論の応用はもとよりそれを実用化するために説得力のあるプレゼンテーションの必要性を痛感しました。

中間発表で評価されていたほかのチームと自分たちのプレゼンテーションを比較した結果、プレゼンテーションに説得力をもたせるには、正確で具体的なデータの数字が不可欠であることを学びました。そこから、追加調査の実施などデータ抽出に時間を費やしました。

最終発表では具体的なデータと合わせて、情報をわかりやすいビジュアルで整理したことで、プロジェクトの成果を最大限伝えることができ、さらにはプロジェクトは高く評価され、ゼミ内で最優秀賞を受賞する結果を得ることができました。

この経験を通じて、何かを伝える際には綿密な準備が必要であることを学びました。社会に出た際には、相手にとってわかりやすく情報を伝えるためにデータや具体的な事例を用いた、説得力のある提案をしていきたいと考えております。

■ガクチカ例文2「サークルでの成長」

大学の音楽サークルで副代表としてメンバーのスキルアップをサポートする活動に取り組みました。サークルメンバーの演奏技術を向上させ、全員が楽しく参加できる環境を作りたいと考えたからです。

目標は、技術レベルの異なるメンバーがモチベーションを保ちながら成長できるようにすることでしたが、練習方法や頻度についての意見が分かれ、全員を納得させることが困難でした。

そこで、メンバーの意見を丁寧に聞き、個々のペースを尊重した練習メニューを作成しました。その結果、技術向上と共にモチベーションも高まり、サークル全体の結束力も強まりました。

この経験を通じて、傾聴力と柔軟性のある調整力が培われました。今後はこの経験を生かし、社会に出ても多様な意見をまとめ、チームとして成果を出すことに貢献したいと考えています。

■ガクチカ例文3「アルバイトでの取り組み」

将来、営業として会社の売り上げに貢献したいと思っていたため、大学生のころからアルバイトの経験を通じて、コミュニケーション能力や営業力向上に努めてまいりました。

私は靴屋でのアルバイトを3年間行っておりました。その中で1日のノルマを毎回達成することを目標にしておりました。しかしアルバイトを始めた頃、来店したお客様にどんどん声を掛けにいきましたが、10回に1度ほどしか販売までつなげることができませんでした。

対して、声をかけるお客様の数は多くないものの、3回に1度ほど販売につなげる先輩がいました。それを見て、声をかける数を増やすのではなく、接客の質が重要であると気づきました。

その気づきを得て、「声をかけた後は、まずお客様の情報を引き出す」ことを意識しました。お客様のニーズを把握してから接客することで、アルバイトを始めて1年経った頃にはほぼ毎回、売上目標を達成することができました。

この取り組みにより「お客様のニーズに合わせた提案力」を得ることができたため、御社でもこの強みを生かし、営業として売り上げに貢献していきたいと考えております。

■ガクチカ例文4「学外でのスキルアップ」

私は大学での研究以外に、プログラミングスキルの向上に取り組みました。将来のキャリアに役立つ技術を身につけ、自信をもって就職活動に臨みたいと考えたからです。

目標はPythonを活用したデータ分析スキルの習得でしたが、独学で進めるため情報収集やエラー解決に多くの時間を要し、継続が難しいと感じました。

そこで学習計画を立て、毎日学ぶ習慣を作り、オンライン教材やコミュニティも活用しました。

その結果、データ分析の基礎を理解し、自分の研究にも応用できるようになりました。この経験で培った課題解決力を生かし、業務改善や課題解決に貢献していきたいと考えています。

文章を書くことが苦手で、どうしてもガクチカを一から自分で書けないという人もいるでしょう。そんなときには、ChatGPTなどの生成AIを活用するのもおすすめの方法です。生成AIを使ったガクチカの書き方は、下記の記事を参考にしてみてください。

ChatGPTで、ガクチカを書いてみた!
就活で生成AIを活用する方法はこちら

ガクチカに書いてはいけないNGな内容

・事実に基づかない誇張や虚偽の内容
・個人的な不満やネガティブな内容
・自分だけの成果を強調する内容
・自己中心的な視点に偏った内容
・高校以前のエピソード

ガクチカにおいてもっともNGなのは事実に基づかない誇張や虚偽の情報です。採用担当者はたくさんの応募者を見ています。虚偽や誇張は簡単に見抜かれてしまい悪い印象を与えます。

アピールしたいあまり自分だけの成果を強調するのも印象がよくありません。他者との関わりや協力があったことは必ず含めましょう。

ビジネスにおいて物事を客観的に見る力は大切です。そのため自己中心的な視点に偏った内容はマイナスの評価につながる可能性があります。個人的な不満やネガティブな内容も避けてください

また、「ガクチカ」はなるべく現在から近いエピソードが推奨されます。そのため高校以前のものはできればやめておいたほうが無難です。

そのほか、指定された文字量の9割以下、誤字脱字などはよくない印象を与えます。履歴書やエントリーシートに記入する場合、最終チェックを忘れずに行いましょう。

ポイントをおさえて面接官に刺さるガクチカをつくろう!

ガクチカは採用選考の合否を決める重要な判断材料の1つです。就活準備を始めたら、まず学生時代の経験を振り返りガクチカの材料を集めましょう。

それと同時に、企業研究を進め求める人物像を理解しておくことも大切です。それぞれの企業に合わせた内容を用意するとより面接官に刺さるガクチカができるでしょう。

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