「SPIの能力検査で落ちてしまいます。対策方法を教えて」【あんしん相談Q&A第8回】
就活ノウハウ公開日:2025.09.17

SPIや玉手箱などの適性検査で実施される能力検査に関して「いつも能力検査で落ちてしまう」「全然できなかった」と悩む学生さんはたくさんいます。この記事では学生さんのお悩みに、人事やキャリアコンサルタントなど「就活のプロ」たちが丁寧に回答する「キャリタス就活あんしん相談」に寄せられた、「能力検査」に関するQ&Aを紹介します。同じ悩みを抱えている人はもしかしたら解決できるかもしれません。ぜひチェックしてみましょう。
Q1:いつもSPIの能力検査で落ちてしまいます。もう諦めた方がいいですか?
【学生さんの悩み】
昔から勉強が苦手で、面接はうまく行くのですが、適性検査の能力検査がいつもボロボロで落ちてしまいます。志望している事務系総合職は基本的に適性検査が実施されることが多く、もう事務系総合職を志すこと自体を諦めた方がよいでしょうか?
【キャリタス就活「あんしん相談」の回答】
適性検査で苦戦されており、今とてもつらい状況だと思います。
でも、理想のキャリアをあきらめる必要はまったくありませんよ。
適性検査で結果が出ないからといって、あなたの能力や価値が否定されているわけではありません。適性検査は限られた側面しか測れませんし、実際の仕事で必要な能力とは必ずしも一致しません。
事務系総合職は多くの企業に存在し、性格やコミュニケーション力など多面的な適性が重視される職種です。適性検査の能力検査の結果がすべてではなく、ほかの選考要素(面接、書類、志望動機など)も重要視されます。
適性検査で結果が出ない理由の多くは「事前対策が不十分」「時間配分を間違えた」など、努力や工夫で改善できるものがほとんどです。
能力検査の対策方法の例をいくつかご紹介しますので、参考にしてください。
1.問題集を1冊、繰り返し解く
適性検査はパターン化されているため、問題集を何度も解いて慣れることがもっとも効果的です。問題集を繰り返し解いて慣れることで、確実に点数は上がります。苦手分野を重点的に練習し、解き方を覚えましょう。適性検査にはSPIや玉手箱などさまざまな種類がありますが、適性検査においてもっとも出題されるSPIから対策していくことをおすすめします。
注意するポイントとしては、SPI以外に玉手箱、CAB/GABなど、企業によって使う検査が異なるので、事前に採用情報やクチコミ等で志望企業の傾向を調べてから対策しましょう。

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また本番はスピード勝負です。問題集を解く中で自身が苦手なポイントもわかってくるので時間配分を意識し、わからない問題は飛ばして次に進む練習をしましょう。
2.適性検査がない企業・重視しない企業を探す
中小企業や一部の企業では適性検査を重視しない、または実施しないところもあります。対策を行っても不安な場合、適性検査がない企業を中心に受けるという選択肢も現実的です。適性検査が課されるかどうかは、気になる企業の過去の採用情報やクチコミ等でチェックしてみましょう。また、新卒エージェントに能力検査が苦手なことを相談し、適性検査を重視しない企業を紹介してもらうというのも一つの手です。
3.書類や面接でカバーする
能力検査の結果が思わしくなくても、書類や面接で熱意や人柄をアピールできれば通過できる場合があります。
今はとてもつらいと思いますが、まずは能力検査の対策を少しずつ進めながら、並行してさまざまな選択肢を検討してみましょう。

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Q2:能力検査で空欄が多いと通過率下がりますか?
【学生さんの悩み】
先日受けたSPIの能力検査で時間が足りず空欄が多いまま提出してしまいました。残念ながらその選考は落ちてしまったのですが、わからなくてもとにかく空欄がないように適当に答えて提出すればよかったのでしょうか?
【キャリタス就活「あんしん相談」の回答】
結論からお伝えすると、空白の有無が理由で不合格になることはありません。
というのも、企業では何問「回答」したかは確認しておらず、また不正解率も計測されません。時間内に何問「正解」したかを確認しています。そのため、わからない問題に長時間悩むのは避けた方がよいでしょう。
特に、SPIの非言語問題では、時間をかけすぎるとほかの問題に手が回らなくなることが多いです。
そのため答えがわからない問題は、当てずっぽうでも回答するのが手といえます。ただテスト形式によっては前の問題に戻れないこともあるため飛ばす際は慎重な判断が必要です。
また適性検査は全体的にバランスよく得点を取ることが求められますので、特定の分野に偏らず、言語・非言語・英語(必要な場合)など、各分野で平均以上の得点を目指しましょう。
具体的な対策方法もお伝えしますね。
1.基礎力の強化
SPIなどの非言語分野では、基本的な数学の知識が問われます。中学・高校レベルの数学を復習し、計算力を高めましょう。
言語分野では語彙力が重要です。日常的に新聞や本を読むことで、語彙を増やす努力をしましょう。
2.問題のパターンを理解する
過去問や対策本を通じて、どのような問題が出題されるのかを把握しましょう。特に頻出問題に注目し、繰り返し練習することが効果的です。
また問題の解き方やコツを学ぶことで、効率的に解答できるようになります。
3.模擬試験を活用する
本番と同じ形式の模擬試験を受けることで、時間配分や問題の傾向を把握できます。
実際の試験時間を意識して問題を解くことで、時間管理の感覚を養いましょう。
これらのアドバイスを参考にして対策を進めてくださいね。
ちなみに、キャリタス就活ではWEBテストを含む筆記試験対策ができます。
試験をイメージしてみたい場合は「お試し!WEBテスト」を、各種試験の模擬試験にチャレンジしたい場合は「キャリタス模試(SPI形式・玉手箱形式・一般常識の3種類が受検可能)」も活用してみてください。
Q3:本選考直前でもSPIの能力検査対策はできる?
【学生さんの悩み】
先日受けたSPIの能力検査が上手く行かず落ち込んでいます。試験前日までに問題集は一周しましたが、当日のテストでは時間制限に焦ってしまい、思うような結果が出せませんでした。来週、別の会社で能力検査があるのですが、何か対策方法はありますか?
【キャリタス就活「あんしん相談」の回答】
思うような結果が出ないと不安になりますよね。
今からできる対策方法についてですが、SPIはスピードを求められる試験ですので、やはり何度も練習することが大切です。実際に模擬試験を受けてみて、特に点数が低かった分野を中心にSPI対策本で何度も問題を解いていくと効果的です。
対策本は多くの問題が用意されていますが、解説の仕方やビジュアルが自分にとってわかりやすいと感じるものを1冊選ぶとよいです。すでに問題集をお持ちということですので、苦手分野をもう一度復習してみるのがよいかもしれません。
また、SPIは基礎的な数学や言語の応用が多いので、問題を解いてみて難しく感じた場合は、中学・高校の数学(割合、速さ、方程式)や国語(文法、類義語)の基礎的な知識に立ち返ることをおすすめします。
適性検査は、一定の基礎学力があるか(能力検査)を確認することを目的としています。そのためコツコツと計画的にSPIの対策に取り組んでいきましょう。
Q4:適性検査の能力検査が苦手すぎて就活のモチベーションが上がりません
【学生さんの悩み】
適性検査の能力検査が苦手です。周りが就活うまくいっているのを見ていると「私も早く内定を取らなければ」というプレッシャーに駆られ、夜も眠れません。焦りから何もはじめる気力がないのですが、何からはじめたらいいですか?
【キャリタス就活「あんしん相談」の回答】
適性検査が思うようにできないと、自信を失ったり、焦ったりしてしまいますよね。でも、適性検査が苦手だからといって、それがあなたの価値や将来の可能性を決めるものではありません。あくまで一部の選考手段であって、評価軸はそれだけではない企業もたくさんあります。
適性検査は苦手でも、練習すればある程度は対策できます。まずは無料の対策サイトやアプリ、SPIなどの問題集を1日1ページでもいいから触れてみてください。また時間がない中で全部を完璧にする必要はありません。「苦手分野を見切って、できるところに集中する」というのも戦略の一つです。
そして、「内定を取らないといけない」というプレッシャーのせいで、心も体も休めていないとのことですね。睡眠が取れていない状態では、何をやっても集中できなくなるし、物事を冷静に考えることすら難しくなってしまいます。あなたが「あんしん相談」に相談してくれている時点で、前に進もうとしていることはとても伝わります。さらに気持ちを軽くする方法として、信頼できる人(友達、家族、大学のキャリアセンター等)に話すこともおすすめします。ひとりで抱える必要はまったくありません。動くことで先が見えてきて、安心につなげられます。
焦らず、少しずつ準備していってくださいね。

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適性検査の能力検査が苦手でも総合評価でカバーできる
適性検査の能力検査は選考の一つの手段にすぎません。思うような結果が出なくても、履歴書やエントリーシート、面接などほかの評価ポイントで挽回できるチャンスは十分あります。とはいえ人気企業にはたくさんの応募者が集まるため、能力検査の点数で評価されるケースもあります。本記事で紹介したように、まずは問題集や模擬テストを受けて自分の苦手分野を復習するようにしていきましょう。
能力検査に関して悩みや不安なことがありましたら、1人で悩まずに「キャリタス就活 あんしん相談」までご質問ください。
PROFILE
キャリタス就活 アドバイザー
外資系化粧品会社、大手通信会社、大手テーマパーク、教育事業の経営者など全員が経験豊富な現役キャリアコンサルタントです!これまで1,500名以上の採用を行い、累計200名のマネジメント経験をもつプロのアドバイザー陣があなたの相談にお答えします。