就活生におすすめ資格10選!他の学生と差をつける自己PR方法とは

就活ノウハウ

公開日:2024.08.14

資格を保有していることは特定分野の知識・スキルの証明や、自身の強みのアピールにつながるため、就活を進める上で役に立つことがあります。しかし、「どの資格を取得すべきかよくわからない」という学生さんもいるのではないでしょうか。

本記事では、就活を控えた学生の皆さんにおすすめの資格を10個ピックアップし、各資格の特徴や活用方法、役立つ業界・職種などを紹介します。資格について悩んだり、取得を検討したりしている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

資格取得が就活の武器になる!

そもそも就活において、資格取得は必須ではありません。ただし、資格を持っていると「選考の際に加点対象になる」「自己PRに活用できる」など、就活に有利に働く可能性があります。その理由には、以下が挙げられます。

1.スキルや知識の証明になる:
資格を持っていれば、専門的なスキルや知識を有していることを客観的に証明できます。そのスキルや知識を生かせる企業や職種を志望している場合、採用担当者から「即戦力として活躍してくれそう」と評価されやすくなります。

2.自身の強みになる:
志望業界や職種に関連のある資格を取得していれば、志望先に興味関心があることをダイレクトにアピールできます。資格取得の過程で培った学習能力や努力を継続する姿勢から、自己管理能力や計画性の高さをアピールすることも可能です。

また、自分と同じレベルの評価の就活生と競った場合、有利な資格を持っていれば差別化のポイントとなり、採用される可能性が高まるでしょう。専門性が求められる職種では、資格の有無が決定的な判断基準になることもあります。

3.職務範囲や就職先の選択肢が増える:
資格によっては、特定の事業を行う際に法律で設置が義務づけられているものもあります。そのため、取得しておくことで職務範囲が広がり、就職先の選択肢が増えるケースもあるでしょう。また国際的な資格であれば、海外勤務や転職時にも有利になります。

資格取得の注意点と流れ

就活のために資格取得を目指す際の注意点として、「やみくもに資格を取得しない」ことを心がけてください。あなたが志望する業界や職種とマッチしない資格を持っていても、効果的なアピールになりにくいためです。資格取得の目的やきっかけを明確にしておきましょう。

就活に向けて資格取得を目指す際は、次のステップで取り組んでみてください。

・自身が志望する業界や職種を検討する
・志望業界や職種に生かせる資格を調べる
・必要な学習期間・コスト・受験資格・難易度を調べる
・学習スケジュールを立てる

「志望先が決まっていないけれど、とりあえず就活に向けて資格を取っておきたい」という方は、業界や職種を問わず幅広く役立つ資格を取得するとよいでしょう。

また、資格の勉強ばかりに力を入れて、そのほかの選考対策や学業をおろそかにすることのないよう注意することも大切です。

就活時の武器になる!おすすめの資格10選

資格が就活時に武器になることを理解した上で、就活生が持っておくと特に有利とされる資格をピックアップして紹介します。さまざまな業界・職種に幅広く役立つ資格から、特定の業界・職種で特に歓迎される資格までまとめました。ぜひ参考にしてください。

1. 普通自動車第一種運転免許
【業界】全般(特にインフラ・交通)
【職種】全般(特に営業系/事務・管理系、物流・在庫管理))
【学習時間】約60時間(約2週間~3カ月)
【資格の特徴】
自動車を運転するために必要となる、日本でもっとも一般的な運転免許です。筆記試験と実技試験からなる運転免許試験に合格することで取得できます。
【活用方法】
業務で車を運転する際に必要となります。特に営業職では必須となるケースが少なくありません。「取得は入社後でOK」という企業もあるものの、取得に時間がかかるためなるべく早めに取得しておいたほうが安心です。


2. TOEIC ® Listening & Reading Test
【業界】全般
【職種】全般
【学習時間】スコア100点アップに約200~300時間
【資格の特徴】
日常生活やグローバルビジネスにおける英語力を測定する、世界共通のテストです。結果は合否ではなく、トータル10~990点の「スコア」で評価されます。
【活用方法】
グローバルに事業を展開する幅広い企業の就活において、「聞く」「読む」における英語力のアピールに役立ちます。外資系をはじめとする、業務で英語を使用する企業では、採用にあたって「TOEIC○○点以上必須」という条件を設定しているケースも少なくありません。一般企業の就活でアピールするには、650点以上のスコアがあった方がよいといわれています。


3.MOS(Microsoft Office Specialist)
【業界】全般
【職種】全般(特に事務・管理系)
【学習時間】アソシエイト/スペシャリスト:約20~80時間、エキスパート:約45~80時間
【資格の特徴】
Word・Excel・PowerPointといったMicrosoft Office製品のスキルを証明できる国際資格です。一般レベル(アソシエイト/スペシャリスト)・上級レベル(エキスパート)という2つのレベルに分かれています。
【活用方法】
近年は事務職に限らず、多くの職種において一定のパソコンスキルが必要となります。MOSの資格があれば、基本的なパソコン操作を問題なく行えることが証明できます。また国際資格のため、日本だけでなく世界中で通用します。


4.簿記
【業界】全般
【職種】事務・管理系など
【学習時間】3級:約100時間/2級:約200〜300時間/1級:500時間以上
【資格の特徴】
お金や財産に関する営業取引を帳簿に記録するスキルの証明に役立つ資格です。主催者によって、日商簿記・全商簿記・全経簿記があります。一般的に、大学生向けの検定は日商簿記となります。
【活用方法】
経理事務ができる即戦力として就活でアピールしやすくなります。経理に携わる場合、簿記は業界や企業規模を問わず必要となる知識なので、幅広く生かせるでしょう。就職に役立てるには、2級の取得を目指すことがおすすめです。


5. FP技能検定(ファイナンシャル・プランニング技能検定)
【業界】金融/建設・住宅・不動産/サービスなど
【職種】金融系/専門・スペシャリスト系など
【学習時間】3級:約80〜150時間/2級:約150〜300時間
【資格の特徴】
個人のライフプランニングや税金・不動産・住宅ローン・保険・教育資金・年金といった、幅広いお金の知識があることの証明に役立つ国家資格です。
【活用方法】
金融機関や保険会社、不動産会社、コンサルティング会社などでの業務において、顧客の資産運用やライフプランニングの提案をする際に役立ちます。関連業界への熱意や、基礎的なスキルのアピールに効果的です。就活に役立てるためには、2級以上の取得を目指しましょう。


6.ITパスポート試験
【業界】IT・ソフトウェア・通信など
【職種】IT系/企画・マーケティング系など
【学習時間】約180時間
【資格の特徴】
ITに関する基礎的な知識を証明できる国家試験です。新しい技術や手法に関する知識やIT知識のほか、経営全般やプロジェクトマネジメントの知識など幅広い分野の総合的知識が問われます。
【活用方法】
ITに関するリテラシーだけではなく、経営戦略やマネジメントに関する知識も身につくため、IT系志望の学生だけでなく企画・マーケティング系の職種に興味のある学生にもおすすめです。


7.秘書検定
【業界】流通・小売/サービスなど
【職種】事務・管理系/サービス・販売系など
【学習時間】2級:約30~70時間/準1級:約70〜180時間
【資格の特徴】
秘書に求められる知識・技能だけでなく、一般常識・敬語の使い方・電話応対・ビジネス文書の作成など、社会人に欠かせない能力が幅広く問われます。
【活用方法】
一般常識やビジネスマナーが身についていることの証となるため、秘書に限らず幅広い職種で歓迎されます。ホテルやブライダル、高額商材の営業といったホスピタリティが重視される業界・職種を志望する学生に特におすすめの資格です。就活で有利になりやすい2級以上、できれば準1級の取得を目指しましょう。


8.宅地建物取引士
【業界】建設・住宅・不動産/金融/サービス・インフラなど
【職種】営業系/事務・管理系など
【学習時間】約300時間
【資格の特徴】
不動産取引の専門家(宅地建物取引士)であることを示す国家資格です。
【活用方法】
不動産業界では宅建業従事者5名につき1名以上の専任取引士を設置しなければならないため、入社後に資格取得を促されることがあります。就活時に資格を持っていれば、即戦力としてアピールできるでしょう。


9.危険物取扱者
【業界】メーカー/インフラ・交通/官公庁・団体など
【職種】事務・管理系/技術系/専門・スペシャリスト系など
【学習時間】乙種4類:約40~60時間
【資格の特徴】
危険物の取り扱いや、取り扱いに立ち会うために必要となる国家資格です。
【活用方法】
取り扱いの難しい原料・薬品・化学品を使うメーカーやインフラの保守員、ドライバー、消防士、建物の設備管理などを志望する際にアピールできるでしょう。実務に役立ちやすい乙種4類の取得がおすすめです。


10.通関士試験
【業界】商社/メーカー/インフラ・交通など
【職種】事務・管理系など
【学習時間】約400時間
【資格の特徴】
輸出入の許可を出す税関を通るために必要な業務を代行できる資格です。日本で唯一の貿易に関する国家資格で、「通関書類の審査」「通関書類への記名・捺印」は、通関士の独占業務です。
【活用方法】
通関士の資格を持つ学生は少ないため、企業の目を引くことができるでしょう。ただし、難易度が高く専門的なので、「通関や貿易に興味がある」という程度であれば、貿易実務検定や通関ビジネス検定を検討してみるとよいでしょう。


面接やESで資格取得していることをアピールする3つのポイント

一般的に、資格があるからといって採用に直結するわけではありません。ただし、ここで紹介する3つのポイントを押さえることで、面接やESで資格を取得していることを効果的にアピールすることが可能です。自己PRに活用したい学生さんは、以下の点をぜひ参考にしてください。

1. 資格取得の目的を伝える
資格を取得した目的を伝えましょう。採用担当者は、就活生が「何をモチベーションに努力できる人材か」を判断できます。志望先への興味関心の高さや、熱意のアピールにもつながります。「どのような思いから、取得を目指したか」を伝えることがポイントです。

例:
・異文化に興味があり、留学生と英語で円滑にコミュニケーションを取りたいと感じたため(TOIECの場合)
・学園祭の実行委員の会計担当として、簿記の知識を生かし活躍するため(簿記の場合)
・人々の生活設計をサポートし、安心して将来を迎えられるようにしたいため(FP技能検定の場合)

2.資格取得までの過程をアピールする
資格取得という結果だけではなく、その過程も伝えることで、計画力・論理的思考力・目標達成力などをアピールできます。勉強時間やスケジュールは、具体的な数字で伝えることがポイントです。困難を乗り越えたエピソードや、効果的・効率的に資格を取得するために工夫した点なども盛り込むとよいでしょう。

例:
・電車通学の行き30分をリスニング、帰り30分を単語暗記にあてて1年間学習を継続した
・一度不合格になったが、毎日15分苦手科目の過去問を解く習慣をつけて合格した
・学習のモチベーションを保つため、同じ資格取得を目指す仲間と週1回の勉強会を開いた

3.入社後の展望を示す
取得した資格を「入社後どのように生かしていきたいか」を具体的に伝えましょう。入社後の展望を示すことで、採用担当者は就活生の活躍イメージが湧きやすくなります。

例:
・財務状況を的確に把握し、クライアントのニーズを満たす最善の提案をしたい
・マナーの知識を生かして、お客さまに寄り添う心地よい接客を提供したい
・語学力を駆使して、海外企業にも積極的に営業したい

まとめ

今回は、就活に役立てられる「おすすめの資格」について紹介しました。

資格は、就活において必ず必要になるものではありません。ただし、「スキルや知識の証明になる」「自身の強みになる」「就職先の選択肢が増える」といったメリットがあるため、就活に役立つ可能性があります。

ひとくちに資格といっても、業界や職種を問わず広く生かしやすい資格から専門性の高い資格まで、種類はさまざまです。今回紹介した資格の特徴やポイントを、ぜひ参考にしてください。

PROFILE

麻 桃子(あさ ももこ)
印刷会社の制作部門にてコピーライター・ディレクターとして勤務後、2021年よりフリーライターに。市役所での勤務経験もあり。会社員・公務員・フリーランスなどさまざまなスタイルで働いた経験を生かし、幅広いジャンルで執筆中。

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