内定承諾先に悩む方へ!企業を絞り込むポイントと連絡ガイド【例文付き】

就活ノウハウ

公開日:2024.07.24

多くの企業から内定をもらうことは、就活生にとって大きな喜びです。しかし、同時に複数の選択肢の中からどの企業を選ぶべきかという重要な決断を迫られます。企業からの内定はゴールではなく、新たなスタートです。本記事では、複数の内定先の中から最適な企業を選ぶためのポイントを詳しく解説します。

内定をもらった企業への対応方法

内定の通知を受けた後、まず行うべきことは、内定をくれたすべての企業に対して感謝の意を伝えることです。この感謝のメールは、できる限り早く、遅くとも内定通知を受けてから2日以内に送るようにしましょう。

内定承諾の返答期間については、一般的には2週間以内が多いようですが、企業が特定の期間を指定している場合があります。そのため、内定承諾の連絡は企業ごとに指定された返答期日を必ず確認しておきましょう。

内定承諾の返答期日までの期間は、企業を比較して最適な選択を行うための非常に重要な時間となります。もし返答期日を延期したい場合は、具体的な別の返答期日を提案することが望ましいです。また、その遅延の理由が具体的かつ明確なものであれば、企業側も事情を理解しやすくなります。たとえば、「ほかの企業の最終選考連絡が近日あるため比較検討したい」や「家族と相談したいので〇〇日まで延期可能か」といった具体的な理由と返答期日を伝えましょう。

そしてどの企業に入社するかを決断したら、選んだ企業には内定承諾の意を伝えます。一方で、そのほかの企業には丁寧に辞退の意向を伝えることが求められます。採用に関わった企業の方々に対して感謝と敬意を示しましょう。

複数の内定先企業から1社に絞り込む方法

複数の企業から内定をもらったり、ほかの企業の選考が続いている場合、給与や企業のブランドだけでなく、以下のポイントを客観的に評価することが大切です。

■内定先を絞り込む7つのポイント

1.自身のキャリアプランと企業が提供する成長機会が一致するか:
企業の評価制度や研修・教育プログラムが、自分の将来像やキャリア目標、目指していきたい方向性と一致するかを確認しましょう。

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2.企業文化や働きやすさに:
働く企業の文化や環境が自分に合うかどうかは、職場でのモチベーションに大きく影響します。職場の実際の雰囲気や労働条件は、すでにその企業で働く社員からの評判を通じて知ることができます。企業訪問や面接の際に雰囲気をチェックしておきましょう。

3.従業員の定着率や離職率:
その企業で働く従業員の高い定着率や低い離職率は、職場環境のよさや従業員満足度の高さを示します。逆に高い離職率は潜在的な問題を示唆する可能性があります。企業の公式サイトや採用パンフレットなどにこれらの数値が記載されている場合がありますので、調べてみましょう。

4.企業の安定性と成長性:
企業が長期的に安定しており、持続的な成長を遂げているかどうかは、将来的に安心して働けるかどうかの判断基準となります。企業の将来性を見極める上でも、その業界が成長するかどうか業界動向を知ることが重要です。

5.社会的責任とSDGsに対する企業の取り組み:
企業が社会的責任を果たし、持続可能な開発目標(SDGs)に積極的に取り組んでいるかどうかは、倫理的な価値観と企業の持続可能性を反映します。

6.給与と福利厚生:
社会人になった後の生活の質を豊かにする上で、給与や福利厚生は重要なポイントです。毎月の給与だけではなくボーナスや各種手当を含めた年収、福利厚生の内容などをしっかり確認しましょう。

7.勤務地(通勤時間)や転勤の有無:
通勤時間が短ければ、移動のストレスや疲労を軽減し、仕事以外の時間を充実させることができます。テレワークが可能か、可能な場合の頻度など、労働環境についても確認しておくとよいでしょう。さらに、転勤の有無は家族関係にも影響がおよぶので長期的なライフプランをイメージして判断しましょう。

これ以外にも自身が大切にしている就職の軸がある場合は、上記で説明したものとあわせて検討することで将来的に後悔しない選択ができるでしょう。

■内定をもらった企業が「第一志望」ではなかったら…

第一志望ではない企業から内定を受けた場合、まず、自身のキャリアプランと長期的な目標を再確認してください。第一希望でなくてもその企業が提供する成長機会、教育制度、キャリアパスが、将来の目標にどの程度合致しているかを整理して考えることであなたのキャリアにとってよい選択となる可能性があります。現在の就職状況も含め、考慮してみましょう。

■自分だけで判断する前に!先輩&有識者に相談しよう!

1.内定後の先輩面談の活用:
内定を受けた企業のリアルな情報を得るためには、内定後にその企業に勤める先輩社員との面談を設けてもらうのが有効です。この面談を通じて、実際の業務内容、企業文化、キャリア形成のサポートなど、聞きにくい詳細な情報を直接聞くことができます。また、将来自分が働く環境を具体的にイメージする手助けにもなるでしょう。先輩社員との面談は、先方の貴重な時間をいただいているという意識を忘れずに接することが大切です。

2.大学のキャリアセンターや就活サポートの活用:
選択に迷った時は、大学のキャリアセンターや就職支援サービスの利用を考えましょう。客観的な立場からのアドバイスや、さまざまな企業情報を提供してくれるため、非常に有効です。

3.自身を理解する人にアドバイスを受ける:
家族や信頼できる先輩、メンターなど、自分を理解している人に相談することは、気持ちや選択肢の整理に役立ちます。

客観的比較のための企業比較表を作成しよう!

「複数社から絞り込めたけどこの企業でよいか、もう一押しほしい」そんな方は客観的な企業比較が有効です。客観的に企業を比較するための一つの方法は、比較表を作成することです。具体的な作成の仕方として、給与、キャリアパス、教育制度、福利厚生など、比較したい項目をリストアップします。表を作ることによって、各企業のメリットとデメリットを一目で確認でき、総合的な評価がしやすくなります。

下記の「企業比較表」は企業を検討する上で一般的な項目を記載しています。自身が企業比較する際に大事にしているポイントを項目化し、それぞれに1~3点で評価を行い、合計でいちばん高い点になった企業が自分の中で評価がもっとも高い企業になります。項目は自分の働く価値観や譲れないことに適宜変更していきましょう。また点数をより細分化しても大丈夫です。そして比較表ができ上がったら、大学のキャリアセンターの方や家族、友人に比較表を見てもらってアドバイスをもらうのもよいでしょう。

\企業比較表をダウンロードはこちら!/

内定承諾の連絡のポイント

最終的に入社の決意が固まった際に必要なのが、企業への内定承諾の連絡です。これは就職活動における大切なフェーズであり、その際はスピーディーかつ礼儀正しい表現で連絡する必要があります。連絡をする際は以下のポイントを押さえるようにしましょう。

1.企業が提示する期限を確認:
内定通知を受け取った際に、企業から提示された期限をしっかりと確認しましょう。重要な期限をカレンダーに記入し、リマインダーを設定しておくと安心です。

可能であれば、期限よりも早めに連絡を入れることで、企業に対して誠実な印象を与えることができます。

2.適切な連絡方法の確認とタイミング:
企業が指定する連絡方法(電話、メール、書面など)を確認し、その通りに行います。担当者や窓口の連絡先を確認し、誤送信や間違いがないようにしましょう。そして企業の営業時間内に連絡を行い、担当者が対応しやすい時間帯を選びましょう。

また電話の場合は伝える内容を事前に整理し、スムーズに伝えられるよう準備をします。そして連絡の際には、礼儀正しく、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

3.伝えるべき内容の整理:
内定承諾の連絡では、まず自己紹介をし、内定への感謝を述べます。次に、内定承諾の意思と職場で働く意欲を明確に伝えます。入社予定日や研修への参加意向を確認し、最後に今後の具体的な流れや必要な手続きについても確認しましょう。

上記のポイントを押さえた、メール連絡をする際の例文を参考にしてみましょう。

件名:内定承諾のご連絡【〇〇大学〇〇学部 氏名】

株式会社○○○○
人事部 ○○様


お世話になっております。
先日、内定のご連絡をいただきました△△△△(氏名)でございます。

この度は、貴社より内定をいただき、誠にありがとうございます。心より感謝申し上げます。

私、△△△△は、貴社の内定を正式に承諾させていただきます。貴社で働けることを大変光栄に感じており、貴社の一員として全力を尽くす所存でございます。貴社の発展に貢献できるよう努力してまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

つきましては今後の手続きや提出書類などがございましたら、お伝えいただけますと幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

————————–
〇〇大学〇〇学部 (氏名)
連絡先:△△△△
メールアドレス:△△△△
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\もっと詳しくしりたい方はこちらの記事をチェック!/
【例文付き】内定承諾のマナーとは?承諾前に押さえておきたいポイントを解説

まとめ

複数の企業から内定を得た際や選考中の企業がある際の企業を選ぶ基準として、高い給与や有名企業のブランド力に惹かれることがあると思いますが、自分のキャリアプランや就職の軸に合致する企業を選ぶことがもっとも重要です。どの企業を選ぶかによって、あなたが得られる経験やスキルが大きく変わるため、将来のキャリアパスや成長の機会を見据えた上で、自分にとって最適な選択をすることが求められます。感情に流されずに、企業の提供する環境や成長の可能性を慎重に評価し、冷静に判断することが必要です。

決断に迷った場合は、キャリアセンターや周囲の意見、クチコミ情報などを活用し、より総合的な判断をしましょう。企業を決定した後は、具体的な行動計画を立てて社会人としての準備をはじめておきましょう。

PROFILE

鳥羽山 康一郎(とばやま こういちろう)
静岡県生まれ。広告制作会社、外資系広告代理店にてコピーライター、クリエイティブディレクター、プランナーとして勤務後、2006年よりフリーランスとして独立。外資系マーケティング理論の知見を生かし、広告・Webライティング等を中心に執筆活動を展開中。地方取材、インタビューも得意とする。

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