企業選びで重視される要素の1つ!「福利厚生」について知っておこう

業界・職種・企業研究

公開日:2023.07.04

こんにちは。キャリアコンサルタントの加藤田です。 就活生の多くの方が、迷ったり理解しにくい情報の1つに「福利厚生」があります。就活で企業を選ぶ際は、仕事内容や勤務地、給与、社風などさまざまな要素があります。同時に、福利厚生も大事な要素の1つです。

福利厚生を調べる中で、「これは自分にとって大事だな」と思うものがあれば、それは今後の会社選びにおける判断基準になるかもしれません。あるいは、当初は意識していなかったとしても、2社の企業でどちらかを選ぶという状況になったとき、「仕事内容も給料も勤務地もほぼ同じ、社風は少し違うけどそれぞれに良いな」となったら、「じゃあ、福利厚生はどうかな?」と比較判断の材料になりえますよね。

この記事では、企業研究や企業選びに役立つ福利厚生について、種類や特徴、企業が福利厚生を充実させる理由、最新事情などを中心に解説していきます。

そもそも福利厚生とは?

福利厚生とは、給与や賞与とは別に、従業員やその家族に対して提供する報酬を指します。福利厚生は、「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類に分けられます。

1)法定福利厚生

法定福利厚生とは、従業員が安心して働けるように法律で提供が定められているものです。以下の表で、それぞれの特徴を説明します。

2)法定外福利厚生

法定外福利厚生とは、法定福利厚生とは違い、企業が任意に定める福利厚生です。企業が自社の従業員により満足しながら働いてもらうために設けます。したがって、一般的に言われる「福利厚生が充実している」とは、この「法定外福利厚生が充実している」ということになります。

以下の表は、主な種類と特徴、代表的な制度例です。

上記のように、法定外福利厚生は、非常に幅広い種類があり、企業は自社の目的や従業員のニーズに応じて独自に設定することができます。

\キャリタス就活では法定外福利厚生について詳細に選択して検索が可能です/

企業が「福利厚生の充実」に取り組むのはなぜ?

福利厚生を充実させるということは、企業側からすると「コストや管理の負担が増える」ことでもあります。それでも企業が福利厚生の充実に取り組む理由は、大きく以下のような点が挙げられます。

■従業員の働きやすさと満足度の向上

充実した福利厚生を提供することで、従業員は働きやすい環境やワークライフバランスの実現に満足感を持ち、仕事へのモチベーションが高まります。結果、生産性が向上するため、企業にとっても利益につながります。

■優秀な人材の獲得と定着

少子化にともなう働き手不足の時代では、企業は優秀な人材を採用すると同時に長く働いて欲しいと考えています。福利厚生の充実は、魅力的な労働条件として働く魅力を高め、人材の獲得と定着につながります。

■企業の社会的責任とイメージ向上

福利厚生の充実は、企業の社会的責任としても位置づけられます。また、近年は、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」の推進が求められるようになりました。「健康経営」を実現するために従業員への健康に関する配慮や投資を行うことは、企業の社会的イメージを向上させ、信頼性やブランド価値の向上に寄与します。

多様化する福利厚生・制度 ―最近の福利厚生事情―

企業を取り巻く環境により、福利厚生や制度は変化したり多様化しています。最近の福利厚生や制度について、大きく2つの観点で整理してお伝えしていきます。

■テレワークの普及と柔軟な働き方の促進

コロナ禍や働き方改革を機に労働環境が大きく変化し、テレワークが普及しました。テレワークとは、自宅やカフェ、コワーキングスペースなど「オフィスから離れた場所」で働くことをいい、リモートワークもほぼ同義語で用いられています。インターネット環境や端末機器の普及により、より柔軟な働き方が可能になっています。それを受けた福利厚生の変化は、テレテレワークに必要な機器やインフラの提供、在宅勤務手当の導入、フレックスタイム制度(※1)や短時間勤務といった労働時間の柔軟化が行われています。同時に、定期券といった通勤手当や家族手当などの縮小を検討実施する企業も増えています。

※1:フレックスタイム(Flextime)とは通常の固定された勤務時間や出勤時間に拘束されるのではなく、従業員が一定の範囲内で自分の勤務時間を調整することができる制度。

■自律的・主体的なキャリア形成の支援

近年、少子化による人手不足や技術革新のスピードの速さ、ESG投資(※2)への関心の高まりから、「人的資本経営」が注目されています。人的資本経営とは、“人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで中長期的な企業価値を高めていく”ことを指します。人材の採用や育成をコストと捉えるのではなく、人材への投資と考えて戦略的に取り組む、という考え方です。

※2: ESG投資は、環境(Environmental)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの要素を評価し、それに基づいて企業や資産に投資する取り組み。

こうしたことを踏まえ、資格取得や自己啓発といった学びの支援、新規事業立案制度、副業や兼業の奨励など、従業員が柔軟に変化・成長するキャリア形成の機会を支援する企業が増えています。

また、キャリア形成を促進する取り組みの1つに「メンター制度」があります。メンター制度とは、新入社員や若手社員の悩みなどに対し、別部署にいる年齢や社歴の近い先輩社員が助言する制度です。メンタル面でのサポートにより早期離職を防ぎ、自発的な成長を促していきます。

ライフスタイルをイメージして福利厚生を考えよう
福利厚生は多くの種類があるため、「どのような福利厚生が重要か」考えることはなかなかピンとこないかもしれません。企業の福利厚生を調べるときの視点としては、まずは自分のライフスタイル(人生設計)をイメージすることをおすすめします。

例えば:

・趣味やプライベートも充実させたい ⇒ 年間休日数や有給休暇の取得率

・キャリアを積み上げていきたい、いずれは独立や起業も興味あり ⇒ キャリア・教育制度

・結婚や出産、育児も楽しみながら、長く働きたい ⇒ 育休・産休制度、時短勤務など

上記のように、自分のライフスタイルをイメージすることで、それを叶えるための「譲れないもの」と「あったら良いな」とで優先順位付けができ、自分に必要な福利厚生が整理しやすくなります。

まとめ

導入されている福利厚生や制度によって、その企業の個性や価値観が見えてきます。そういった意味でも企業選びの指標の1つになりますね。福利厚生を充実させる企業は、「社員を大事にしている企業」や「時代に合った働き方を大事にする企業」ともいえます。福利厚生や制度を知ることは企業理解にもつながります。自分のライフスタイルを叶えるために、いろいろな企業を調べてみてください。

キャリタス就活では、皆さんが企業を選ぶ際の項目で、福利厚生に関して詳細に検索することが可能です。ぜひ、福利厚生や制度などチェックしてみてください!

PROFILE

加藤田綾子(2級キャリアコンサルティング技能士・キャリアコンサルタント)
新卒で野村證券株式会社に入社、国内リテール部門で営業に従事する。その後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社(旧:東京三菱証券)に入社。投資銀行部門で、主にカバレッジバンカーとして上場企業の資金調達やアドバイザリーなど資本政策案件に携わる。現在は独立し、企業研修、大学での就職支援講座や非常勤講師として授業も行う。カウンセリング実績は9,000人以上。米Gallup社認定ストレングスコーチ、一社)アンコンシャス・バイアス研究所認定トレーナー、日本コミュニケーション能力認定協会本部トレーナー。

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