正規・非正規雇用の違いを理解し、自分らしい働き方について考えよう

就活ノウハウ

公開日:2024.05.29

「正規雇用」と「非正規雇用」という言葉は就活生の皆さんも聞いたことがあるはず。これら二つの雇用形態は、雇用の安定性、収入の見込み、提供される福利厚生、そしてキャリアを通じて得られる成長機会など、多方面にわたり大きく異なります。本記事では、正規雇用と非正規雇用をそれぞれ比較し、雇用形態の違いによって、長期的なキャリアパスやこれからの人生設計にどのような影響があるのか解説します。

「正規雇用」と「非正規雇用」の定義

正規雇用とは、無期雇用契約に基づき、フルタイムで働く従業員のことを指します。
非正規雇用は、 パートタイム、アルバイト、契約社員、派遣社員など、正規雇用に該当しない労働契約の形態をとる従業員のことを指します。

正規雇用と非正規雇用の主な違い

正規雇用と非正規雇用の違いは多岐にわたりますが、主に以下の点で異なります。

各雇用形態のメリットとデメリット

正規雇用は安定した収入が得られ、退職金制度などの福利厚生が充実しているケースが多く、社会的信頼性の高さやキャリアアップの機会が多い一方で、高いパフォーマンスが求められることから、精神的負担も大きい傾向にあります。

非正規雇用は勤務時間の柔軟性があり、プライベートの充実や新しいスキル習得に適していますが、収入の不安定さや福利厚生が限定的であることがデメリットです。

また「ワークライフバランス」の観点から見ると、非正規雇用は個人のライフスタイルやプライベートな時間を重視する働き方を実現しやすい一方で、経済的な不安定さからキャリアプランが立てにくい側面があります。一方、正規雇用は経済的な安定とキャリアの保証がありますが、仕事の要求が高く、プライベートな時間が制限されることもあります。

自身にあった働き方を探そう

特に新卒者のキャリアの選択において雇用形態は、生涯のキャリアパスを形成する上で重要な意味を持ちます。

一般的に、正規雇用は非正規雇用に比べて多くのメリットがあります。安定した雇用環境、高い生涯年収、充実した福利厚生、そして定期的なキャリアアップの機会がそれにあたります。

対照的に、非正規雇用ではこれらのメリットが大幅に制限されることが多く、特に福利厚生や安定性の面で正規雇用と顕著な差があります。さらに重要なことは、一度非正規雇用者としてキャリアをスタートさせると、その後の正規雇用への転換が非常に困難であるという現実があります。

非正規雇用を選択することは、一見柔軟な働き方や短期的な目標達成には適しているかもしれませんが、長期的な視点で見た場合に生涯得られる収入が大幅に減少するリスクを伴います。そのため、実現したい夢や目標がある場合でも、その選択が将来に与える影響を十分に理解し、慎重に決定する必要があります。

正社員でも柔軟な働き方ができる企業も増えてきていますので、新卒者のファーストステップは可能な限り正規雇用を選択し、その安定した基盤の上で、自分の夢や目標に向かって努力することをおすすめします。もし非正規雇用を選ぶ際は、将来的なキャリアと収入の見通しを十分に検討し、後悔のないように決断してください。

PROFILE

中尾 あずさ
大学卒業後、新卒で旅行会社にて営業・海外添乗員を経験後、大手人材会社へ転職。営業・人材育成・研修講師を行う。その間、アルバイト→契約社員→正社員→時短勤務と様々な勤務形態を経験。在籍中に3人の子供の出産・育児休暇を経て仕事と子育てを両立。2011年にキャリアカウンセラー(CDA)資格を取得。副業にてトータル3500人の相談業務に従事し独立。高校、大学でエントリーシートの添削や面接対策、進路相談など就職活動支援や就業中の方へのキャリアコンサルティングを実施。

【主な資格】
・キャリアカウンセラー CDA(キャリア・ディベロップメント・アドバイザー)
・国家資格キャリアコンサルタント
・青山学院大学社会情報学部ワークショップデザイナー
・育休後アドバイザー

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