総合職と一般職って何?知っておきたいその違いと選び方を徹底解説

業界・職種・企業研究

公開日:2024.02.28

キャリアプランを考えるとき、よく出てくるのが「総合職」「一般職」という言葉。皆さんはこの違いをきちんとわかっていますか?本記事では、これらの基本的な違い、業務内容や待遇、キャリアステップについて解説します。この記事を読むことで、どちらの職種が自分に向いているか参考にしていただければと思います。

そもそも「総合職」と「一般職」とは?その違いを解説

簡単に違いを説明すると、企業における仕事内容、役割、貢献の仕方が変わってきます。

総合職:将来、企業における中核業務を担う幹部候補として、営業、企画、開発、人事、総務や経理などの業務を行います。

一般職:総合職のサポートとして、事務、管理、電話対応などの業務を行います。

また、これらを分類した総称として「職掌」という言葉もあるので、覚えておくと良いでしょう。総合職は、大きく「事務系総合職」と「技術系総合職」に分かれます。事務系総合職には、管理系部門を担う人事、総務、経理、そして営業や企画などの部門があります。技術系総合職は、会社の製品を企画、設計、製造する部門、そして研究・開発する部門など、資格取得や技術習得を求められることもあり、より専門的となります。

対して一般職は「総合職を支える縁の下の力持ち」のような位置付けで、スポットライトを浴びることは少ないものの、会社の仕事をスムーズに進めるための大切な役割です。

企業の規模や業種によって総合職と一般職の区別は異なりますので、説明会などで企業に直接質問したり、募集要項やクチコミなどで事前に確かめておくとよいでしょう。そして自分のキャリア設計を見据えた場合、どちらが合致しているかよく考えて選ぶ必要があります。最近では、職務権限は総合職と同等でありながら転居を伴う転勤がない「エリア総合職」を設ける企業も増えています。通常の総合職に比べ待遇に若干の差が付く場合もありますが、自分のライフプランも見据えて選択肢に入れてみても良いでしょう。

職種以外の違いを確認してみよう

では、総合職・一般職における具体的な違いについて解説します。

就活を行う上で、総合職と一般職の違いをまず理解し、自分に当てはめることが大切なポイントです。総合職は企業の中核を担う候補生なので将来的に高年収が期待できるものの、キャリアアップに伴い転勤や部署異動の可能性も高くなります。また技術系総合職は常に先端技術の把握や情報収集の努力が欠かせません。一般職に比べ勤務時間も長めになる傾向にあります。

一般職はサポート業務がメインのため、成果が昇進・昇給などに反映されにくい反面、転勤や異動はあまりありません。仕事とプライベートのワークライフバランスが取りやすい傾向にあります。

総合職、一般職、どちらが自分にあっているか見極めるポイント

総合職と一般職のどちらに応募するか悩んだ際のポイントは、自分が将来どのような働き方をしたいか、どんなライフプランを持っているかによって変わります。

■総合職に向いている人
・幅広い業務を経験したい
・責任の重い仕事をしたい
・自分のスキルを評価されたい
・より高いポジションに就きたい
・社内でリーダーシップを取りたい
・より高い給与を得たい

上記のように成長意欲が強く、幹部社員を目指していくための多岐にわたる経験を積みたい、そのためには転勤もいとわない。そんな方は総合職に向いている傾向があります。

■一般職に向いている人
・同じことを繰り返す作業が得意
・サポート役に徹していたい
・昇進や出世はあまり望まない
・仕事とプライベートをきちんと分けたい
・転勤はしたくない
・給与は多くなくとも安定してもらえれば良い

一般職は、仕事と自分の生活を両立してどちらも楽しみたいという人に向いています。周囲を支えることにやりがいを感じる、趣味に没頭する時間がほしい、地元にずっと住んでいたいなどの思いが強ければ、一般職を考えてみましょう。

いずれにしても、上記は一般的な特徴で、企業によってそれぞれの職務権限・業務内容は異なります。志望企業の研究を通じて、総合職・一般職にどのような違いがあるか確認してください。

自分の特性を知りキャリアプランを考える

総合職・一般職の特徴を知ることができたら、自分自身に当てはめてみて、どちらが向いているかを客観的に考えましょう。そのためには、自己分析をしっかりと行うことが重要です。自己分析は、就活準備における第一歩で、その目的は「自分の特徴」を知ること。得意なこと、発揮できる能力、強みや長所、興味の範囲などを分析して言語化します。自身を理解することにより、今後どのようなキャリアを築いていきたいか今まで以上に具体的に描けるようになります。

キャリタス就活には、自己分析についてのコラムがいくつもありますので、ぜひご一読ください。

\就活準備の第一歩!「自己分析」に取り組もう/

そして自己分析を通じて、キャリアデザインしてみましょう。将来の理想像を描くことにより、理想を実現化するための具体的な行動計画を立てることができます。例えば、幹部社員としてリーダーシップを取っていきたいとか、ワークライフバランスを重視して働きたいとか。何度も自己分析を行ってみると、キャリアプランも変化していき、自分の進むべき道が徐々に見えてきます。

\将来どんな仕事をしてみたい?/

総合職と一般職について解説してきましたが、それぞれの違いや特徴を理解できましたでしょうか。どちらかを希望し採用されたとしても、職種転換(キャリアチェンジ)制度がある企業ならば一般職から総合職、その逆へ転換できることもあります。キャリアを重ねるうちに考え方が変わったり、ライフプランが変わったりすることもあるでしょう。志望企業にその制度があるかどうか確かめておいてもいいかもしれません。

また、近年では「ジョブ型雇用」という雇用形態も増えつつあります。これは、企業が特定の職務内容に必要な人材と契約するシステムで、欧米で主流の方式です。総合職・一般職という概念にとらわれないので、この形態も選択肢にある企業なら、さらに自分のキャリアプラン、将来へのビジョンをはっきりとさせておく必要があります。

良い就職とは、自分が納得して働ける職場を得ること。そのための準備として、まずは自己分析から着実にやっておくことが重要です。

PROFILE

鳥羽山 康一郎(とばやま こういちろう)
静岡県生まれ。広告制作会社、外資系広告代理店にてコピーライター、クリエイティブディレクター、プランナーとして勤務後、2006年よりフリーランスとして独立。外資系マーケティング理論の知見を活かし、広告・Webライティング等を中心に執筆活動を展開中。地方取材、インタビューも得意とする。

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