就活成功のカギ!自己分析のメリットや活用法を徹底解説
自己分析公開日:2024.11.27
就活成功のカギと言われ、書店にも関連書籍がたくさん並ぶ「自己分析」。なぜ就活に必要なのかを理解し、正しい方法で自己分析をすれば、理想の仕事を見つけるために役立てることができるでしょう。本記事では自己分析のメリットや方法、就活への生かし方を解説します。
そもそも自己分析とは?
■自己分析とは
就活における自己分析とは、自分自身の「強み」や「弱み」、価値観を多角的に理解し、本当の自分を知るための分析を指します。自分の性格や能力をよく理解しているつもりでも、実際には表面的な理解にとどまっていたり、自分で思い込んでいたりすることもあります。
自己分析を通じて客観的に自分の強みや価値観を整理しておくことで、企業・職種との相性を判断しやすくなるとともに、企業に対し説得力をもって自分のことを魅力的に伝えることができるようになります。
では具体的に自己分析を行うメリットを見てみましょう。
■自己分析のメリット
自己分析を行うことは自身の魅力を見つけ出すだけではなく、就活にとってさまざまなメリットがあります。
・自分の特徴や強み、弱点を明確化できる:
自己分析を行うことで、自分の特徴や強み、弱みを明確化し、自己PRや志望動機の説得力を高めることができます。またそれらを裏付ける具体的なエピソードを交えて伝えることで、自己PRや志望動機、ガクチカの説得力が格段に増します。
・自己PRの際に一貫性をもって伝えることができる:
面接では、内容に誇張やうそがないかを確認するためにさまざまな質問がされる場合があります。綿密な自己分析で自分の強みや性格を理解しておくと、どのような質問にも対応でき、自分が伝えたいことや自分の強みを一貫性をもって伝えやすくなります。
また自己分析の中で弱みを見つけることができたら、強みに言い換えられないか考えてみましょう。たとえば「せっかち」という自身の性格がある場合、「スピード感がある」などポジティブな言い換えも可能です。自己PRの際に一貫性をもって伝えるためにも徹底的に自己分析を行いましょう。
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・企業とのミスマッチを防ぐことができる:
自己分析をしっかり行うことで、自分に合った企業を選びやすくなり、ミスマッチを防げることも大きなメリットです。就職後に「この会社は自分に向いていなかった」とならないためにも、自己分析を行い、自身が納得できる企業・仕事を選択できる力を早めに養いましょう。
■面接は「自己分析済み」が大前提
面接時に企業の採用担当者は、あなたが自分の特徴や強み、弱みなどを客観的に把握できていることを前提に質問をします。ESを書く際にも、自己分析がきちんとなされていなければ、自分をPRする文章は書くことは難しいでしょう。その意味でも、十分な自己分析をした上で、就活に臨むことが重要です。
自己分析をするタイミングと方法
◼️ベストなタイミングはいつ?
自己分析の開始時期は早ければ早いほど得られるメリットが大きくなります。
自己分析を早くはじめておけば、自分の特徴や向いている職業についてじっくり考えることができます。それをもとにやりたいことが見つかれば効率的に業界・職種・企業研究も可能です。
また、早期に自分を知ることで、自分がチャレンジするべき経験が見えてくることもあります。経験が多ければ具体的なエピソードとして語ることができる材料が増え、就活を有利に進めることができます。
自己分析は一度限りというものではありません。自己成長やさまざまな経験を経て、自分の強みや弱み、考え方が変化することもあります。自己分析をしてしばらく経ったのちに、自己分析の結果と実際の自分にギャップを感じることがあれば、再度やり直しても問題ありません。現在の自分を的確に知るためにも、定期的に自己分析する機会を設けましょう。
◼️自己分析を行う時のコツとは?
自己分析を行う際には、過去を振り返りながらがんばったことや印象に残っている場面を思い起こし、「なぜそう思ったのか」「なぜ自分はそう行動したのか」「その経験から何を得たのか」を自分自身に問いかけてみましょう。それにより、自分の感情の動きや特徴を深掘りでき、自分らしさが明確になります。
自分の本質を明確にする過程で、自分が考えている自分とのズレに戸惑うことも予想されます。しかし、結果は否定せず受け入れましょう。それにより本来の自分を客観的に把握し、次につなげることができます。
◼️自己分析に有効!ツールの特徴とその効果
自己分析を行うには、さまざまな方法があります。
ここでは、就活で使える自己分析の方法の代表的なものをご紹介します。
以下の方法はそれぞれ全く異なる手法であり、取り組む順番は決まっていません。自分の目的に合うものを選んで取り組んでみましょう。このほかにもさまざまなツールがありますし、ゲーム感覚で自己分析ができるサービスもあります。目的に応じて積極的に使ってみましょう。
1.自分年表
自分年表(自分史)とは、自分のこれまでの人生を振り返り、過去の経験とその時の感情などを年表のように整理したものです。紙に書き出すことで改めて自分の経歴や経験、強みや弱みなどを客観的に分析できます。
書き出すのは、「時期」「出来事」「その出来事を通して考えたこと、感じたこと」「その出来事から学んだこと」などが基本です。出来事の内容だけを羅列するのではなく、その出来事で「考えたこと」「感じたこと」「学んだこと」といった、自分の内面にフォーカスし、可視化することがポイントです。
例では「努力したこと」などを挙げていますが、掘り下げるテーマや時期の区切り方に決まりはありません。記入することで何を明らかにしたいのかを考え、自由に設定して自分と向き合ってみてください。
【自分年表の記入例】
2.モチベーショングラフ
モチベーショングラフは、幼少期から現在までの時間の流れを横軸に、気持ちの変化を縦軸にしたグラフです。自分のモチベーションが上がった(やりがいを感じた)時の山、下がった時(やりがいを感じなかった)ときの谷を繋いだ曲線のグラフを作り、現在に至るまでの出来事と、その時の感情の動きを図式化したものです。
モチベーションが高い時期の共通点や下がってしまった際の原因を理解することは、自分を知る上で重要な材料となります。面接時によく聞かれる「困難をどう乗り越えたか」という質問に具体例を用いて回答することができます。
【モチベーショングラフの記入例】
モチベーショングラフは手書きが手軽にできておすすめです。
3.マインドマップ
マインドマップとは、頭の中にある思考やアイデアを、ある特定のキーワードを中心として、連想した事柄やイメージを放射状につなぎ、図式化したものです。まずは、自分や将来についてなど深掘りするテーマを1つ決めて紙の中心に記入します。そのテーマから、「性格」「得意なこと」「やりがいを感じたこと」など、周囲に関連するキーワードを書き、またそのキーワードから放射線状に心に浮かんだキーワードをつなげていきます。
マインドマップを使って自分自身の内面や経験、感情を掘り下げていくと、自分自身の強みや価値観などを浮き彫りにでき、さまざまな気づきが生まれます。直観的に頭の中でバラバラになっている考えや感情を整理できるため自分がわからずモヤモヤとしている、といった方におすすめです。
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4.ジョハリの窓
ジョハリの窓とは、「自分から見た自分」と「他人から見た自分」について4つに分けて整理することで自己理解を深める手法です。
①自分も他人も知っている自分
②自分は知っているが、他人は知らない自分
③自分は知らないが、他人は知っている自分
④誰も知らない自分
の4つの欄を設け、自由に記述していく方法です。
自己分析と他己分析を組み合わせた要素がありますので、自分をよく知る家族や友人に協力してもらい、記入していくと効果的です。自分では気づいていない自分の姿が浮き彫りになり、「本当の自分」を考えるよいきっかけになるでしょう。
【ジョハリの窓の記入例】
5.キャリタスクエスト
もっと気軽な気持ちで自己分析に取り組んでみたい、そんなあなたにはゲーム感覚で自己分析ができる「キャリタスクエスト」がおすすめです。簡単な20個の質問に対し、YES、NO、どちらでもない、の3つから答えを選んでいくだけで直感的に自己分析ができるサービスです。ぜひ試してみてください!
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ゲーム感覚で自己分析ができる。一歩踏み出せない人にもおすすめ。
キャリタスクエスト
■語れるエピソードを早めに準備・整理しよう!
自己分析の結果をエピソードと結びつけることで、就活の際に自然に話せるエピソードの幅が広がります。たとえば、単に「わたしはリーダーシップがあります」というよりも、部活動でリーダーシップを発揮した経験やそこから得たことを具体的に志望する企業の求める人物像に沿った形で伝えることで、話に具体性や説得性が生まれ、面接官に好印象を与えることができます。
面接では予想外の質問をされることがあります。そうした時のためにも、今回紹介した自己分析ツールを駆使し、出た結果と紐づいた複数のエピソードを準備し、自分について語れるエピソードを作成しておきましょう。
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自己分析をする際の注意点
自己分析はメリットが大きく、就活の基本になるものです。ただし、就活生が陥りがちな失敗例がありますので、注意点としてご紹介します。
・自己分析だけを延々と続けてしまう:
自己分析をする際には「業種選びの参考にしたい」「自己PRを書くため」など、目的があるはずです。その目的を念頭に置き、結果を次のステップに生かすという姿勢が重要です。
・さまざまな自己分析ツールを「広く浅く」利用してしまう:
さまざまな自己分析を試し、少しでも結果に差があると逆に自分がわからなくなり、またほかの分析方法を試してしまうということは、真面目に自分と向き合おうとする人ほど陥りがちな落とし穴です。まずは選んだ自己分析法の結果を受け止め、徹底的に向き合いましょう。
・1つのエピソードだけを深掘りしすぎて話が広がらない:
過去の経験を洗い出していく中で時折みられるのが、1つのエピソードだけにこだわり、ほかのエピソードを軽視してしまう事例です。「自分の強みや弱みはこれだ」という思い込みが強い場合に陥りがちです。まずは自分の全体像を俯瞰して把握した上で、それぞれのエピソードを深掘りしましょう。
まとめ
自己分析は就活のスタートであり、企業選びや自己PRなどの就活の「軸」となる大切なものです。ありのままの自分を客観的に把握することが、満足度の高いキャリア選択につながります。就活が本格化する前の早い時期に取り組み、就活を成功に導きましょう!
何からはじめればよいのかわからない、モヤモヤを相談したい…そんな時は、一度プロのアドバイザーに相談できるキャリタス就活「あんしん相談」に気軽にご相談ください。
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PROFILE
小柳 眞理
ジャーナリスト/キャリアコンサルタント
大学卒業後、25年にわたり日本とアメリカの新聞、テレビ、Web、雑誌で報道記者・編集者として取材・執筆・編集に従事。政治、外交、地方行政を中心に、のべ2000人以上にインタビューを行う。2015年に子供を出産後、全国転勤をしながら仕事と子育てを両立。育休復帰後の働き方に悩んだ経験から女性のキャリア支援を志し、2023年、国家資格キャリアコンサルタント、CDA(キャリア・ディベロップメント・アドバイザー)資格を取得。同時期、記者として得た知識を深めるため大学院に入学し、20代の仲間たちとともに国際関係論を学ぶ。上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科国際関係論専攻博士前期課程修了(国際関係論修士)。海外留学中の学生を含む大学生・大学院生のキャリア支援や、さまざまな業種で働く女性へのキャリアコンサルティングを実施している。