インターンシップの志望動機の書き方と例文!通過するための作成時の注意点も解説
インターンシップ・キャリア公開日:2025.04.30

インターンシップに応募し、選考が課された際、いざ志望動機を書こうと思ってもどう書けばよいのかわからない方もいるでしょう。本記事では、参加理由の整理方法や、熱意が伝わりやすい志望動機の書き方を詳しく解説します。業界別の例文も紹介しています。ポイントや注意点をおさえて、魅力的な志望動機を作成しましょう。
インターンシップの選考では「志望動機」が重要!
インターンシップには選考があるケースがあります。企業が選考を行う理由は、インターンシップが単なる企業PRや就業体験の場だけではなく、企業文化や価値観にマッチする将来の採用候補となりうる応募者を見極める機会でもあるためです。
そもそもインターンシップ(※)とは、企業が学生の皆さんに提供する5日以上の就業体験プログラムのことを指します。実際に仕事を体験することにより、実践的なスキルや知識が身につく上、業界や職種への理解も深まります。さらに、企業の社員と直接関わることで、企業の雰囲気や価値観を知ることが可能です。
近年では、半日から数日で開催される「オープン・カンパニー」やCSRとして実施される「キャリア教育」においても、選考を行う企業が増えています。
オープン・カンパニーとは、企業が学生さんに向けて会社説明などを実施し、自社の魅力や働き方を知ってもらう取り組みです。
キャリア教育とは、将来の職業や働き方について考え、自らの進路を主体的に選択できる力を育む教育活動です。
企業はこれらのプログラムの選考において、応募者がなぜ参加を希望するのか、何を学びたいのか、どのようなスキルや知識を得たいのかを見ています。
志望動機がしっかりしていると、応募者の目的意識や熱意が伝わりやすくなり、企業側もその応募者が自社にマッチするかをイメージしやすくなります。そのため、自己分析や企業研究を行い、魅力的な志望動機を作成することが大切です。
※この記事では2022年に定義変更された「インターンシップ」を指します。
インターンシップと本選考の志望動機の違い
インターンシップの志望動機では、具体的な学びや経験を求める姿勢が重視されます。また、短期間でスキルを高め、実務経験を積む意欲が求められます。
一方、本選考で重視されるのは、長期的なキャリアビジョンや企業への貢献度です。
よって、インターンシップでは「プログラムを通じて、どのような経験を積みたいか」、本選考では「企業に入社後、自身がどのように貢献できるか」という点が志望動機では見られます。

インターンシップとは?参加する目的やメリットは?給料や時期についても解説
就活でよく聞く「インターンシップ」とは具体的にどのような活動なのか知らない方も多いでしょう。この記事ではインターンシップとは何か、就活にどのように役に立てられるのか解説します。参加する目的やメリット、給料の有無などにつ…
インターンシップの選考結果は本選考に影響する?
インターンシップの選考結果が本選考に直接影響することはありません。ただし、インターンシップに参加することで、本選考を有利に進められる可能性が高まります。
実際の業務を体験すると、業界や職種への理解が深まり、自己分析やキャリア選択の指針となるでしょう。
またインターンシップの経験は本選考のアピール材料にもなるでしょう。企業理解とあわせてインターンシップで学んだこと、得たスキルや知識を伝えることができれば、企業への熱意が伝わり、高評価につながります。
インターンシップ※に関しては、企業が採用開始時に参加者の情報(名前・連絡先・取り組み姿勢など)を活用できます。そのため、インターンシップの成果や印象が本選考においてプラスに働く可能性が高いといえます。
※オープン・カンパニーやキャリア教育は含まれません。

インターンシップはいつからはじまる?申し込み時期や参加に向けたスケジュールを紹介
インターンシップがいつからはじまるのか気になる就活生は多いのではないでしょうか。この記事ではインターンシップを探しはじめる時期・申し込みの時期について詳しく解説します。夏・冬インターンシップのスケジュールや参加するまで…
インターンシップで志望動機を聞く理由は?企業が見ているポイント

インターンシップの選考では、志望動機が重視されることが多いですが、企業は具体的にどのようなポイントを見ているのでしょうか。企業が志望動機を通じて確認したいことや、評価の基準について解説します。
■インターンシップの参加目的や意欲をもっているか確認するため
企業は志望動機を通じて応募者のインターンシップへの目的意識を確認しています。応募者が明確な参加目的をもっているか、インターンシップ参加によって何を達成したいかを知りたいと考えています。また、企業側も応募者の参加目的が自社のインターンシップで達成できるかを判断します。
さらに、応募者はインターンシップへの参加意欲や熱意があるかも見られます。志望動機を通じて、応募者に本気で学びたい姿勢があるかを見極めています。グループワークや就業体験などの実施プログラムに対して主体的に取り組む姿勢を求めているためです。
そのため、志望動機を伝える際は、なぜその企業のインターンシップに参加したいのかを具体的に述べることが大切です。「〇〇業界の▢▢への理解を深めたい」「〇〇に関する実務スキルを習得したい」など、目的が明確な応募者は、主体的に学ぶ意欲や熱意があると評価につながります。
■自社の価値観とマッチしているか確認するため
企業はインターンシップの志望動機を通じて、自社の価値観と応募者がマッチしているかを確認しています。インターンシップの応募者は将来の採用候補となりうるため、企業の事業内容や文化と応募者のキャリアビジョンや価値観がマッチしているかは企業にとっても重要なポイントです。
企業とのマッチ度をアピールするためには、インターンシップのプログラム内容をしっかり理解することが大前提となります。インターンシップでどんな経験ができるのかを理解し、自分のキャリアプランや価値観と重なる部分を見つけ、伝えましょう。
■基礎的な文章力があるか確認するため
企業は志望動機の内容から、「伝わりやすい文章を書けるか」という基礎的な文章力を確認しています。担当者は、限られた時間の中で多くの履歴書やエントリシートを読むため、短い時間で理解できる内容にすることが重要です。
要点を押さえ、簡潔かつわかりやすい文章を書くことで、評価につながります。反対に、内容が読みにくいと、コミュニケーション能力が不足している印象を与える可能性があります。文章の構成を意識し、簡潔で伝わりやすい表現を心がけましょう。
インターンシップの志望動機を作る下準備
インターンシップの志望動機を作る際、何から考えはじめればよいか迷う方も多いでしょう。以下では、志望動機を考える前に行うべき下準備を詳しく解説します。
■自己分析で自分のやりたいことや強みを洗い出す
自己分析は、インターンシップだけでなく就活全般において重要なプロセスです。自分のやりたいことや強みを把握することで、志望動機に説得力が生まれます。
まずはこれまでの経験を振り返り、自分の価値観や強み、得意なことや挑戦したいことを整理してみましょう。自分についての理解を深めることで、進むべき方向が見えてきます。
自己分析の詳しい進め方は、以下で詳しく解説しています。

【就活における自己分析のやり方10選】それぞれわかりやすく図解!
「就活の自己分析ってどうやって進めればいい?」そんな悩みを抱えている就活生も多いでしょう。自己分析は就活の最初の段階で取り組むべき重要な作業です。本記事では、就活におけるおすすめの自己分析のやり方10選をご紹介します。…
自己分析する際は、適性診断ツールを活用するのも1つの方法です。『キャリタス就活』の「キャリタス自分研究&適職診断」を併用すると、より客観的な視点で強みを見つけやすくなります。ぜひご活用ください。
■インターンシップへ参加する目的を明確にする
インターンシップへ参加する目的は、志望動機の中心になる重要な部分です。目的がはっきりしているほど、担当者に刺さる志望動機を作成できます。目的を決めるために、自分のキャリアプランを考え、インターンシップを通じて何を得たいのか整理しましょう。業界理解を深めたいのか、特定のスキルを磨きたいのかなど、具体的に言語化します。
目的がはっきりしたら、それを実現できる企業を探し、納得のいくインターン先を選びましょう。
■企業研究を行い、企業と自分の価値観や強みとの共通点を探す
企業研究は自己分析と同じくらい重要なプロセスです。企業の理念や事業内容を理解し、自分との共通点を見つけることで、魅力的な志望動機を作れます。
まずは企業の公式サイトや採用ページを確認し、理念や業界での立ち位置を把握しましょう。募集要項や企業が求める人物像にも目を通し、企業が何を重視しているのかを知ることが大切です。その上で、自分の価値観や強みと企業の特徴がどのように一致するかを考えます。
インターンシップのプログラム内容もしっかりチェックしましょう。自分の価値観や強みに合った業務ができるか、将来のキャリアに役立つ経験ができるかを考え、プログラム内容が自分の成長にどうつながるかを見極めることが重要です。
他社でも類似のインターンシップを実施している場合があるため、その中からなぜその企業を選ぶのかを明確にしましょう。企業研究の具体的な方法については、以下で詳しく解説します。

【テンプレートつき】業界・企業・職種研究をやってみよう! 企業研究編
就活を始めてみたが「企業研究は必要?」「やり方がわからない」という方も多いでしょう。この記事では、企業研究の基本的な進め方からノートのまとめ方などを新卒向けに解説します!具体的に調べることや他社比較の方法、情報をまとめ…
志望動機を作る前に「興味」「共感」「関連」を整理してみるのが有効!
志望動機を作成する前に、「興味」「共感」「関連」の3つの視点で整理してみましょう。それぞれの要素を明確にすることで、自分の考えをまとめやすくなります。
「興味」
・大学での研究や課外活動などの経験を通じて、その業界や職種に興味をもったことを示す
・企業の取り組みや事業の中で興味をもったことを示す
「共感」
・自身のバックグラウンドと業界の関連性を示す
・企業のビジョンや文化に共感する理由を示す
「関連」
・過去の経験や学びと志望企業の関連性を示す
・自身のスキルや特性と関連する理由を示す
上記は一例ですが、企業の情報収集、調査を丁寧に行って「つながり」を探していくことがポイントです!
インターンシップの志望動機の構成と作成ステップ

下準備が終わったら、いよいよ志望動機を作成しましょう。以下では志望動機の具体的な構成を解説します。
なお、指定文字数ごとに記載する内容やそのボリュームを調整する必要があります。下記はあくまでも基本的な構成として参考程度に確認していきましょう。
■結論:応募企業のインターンシップに参加したい理由
まずは、応募企業のインターンシップを志望した理由を簡潔に述べましょう。結論を先に伝えることで、相手に意図が伝わりやすくなります。
インターンシップに参加したい理由の例文
・建築設計の業務を実際に経験し、設計から施工までの流れを学びたいと考え、貴社のインターンシップを志望しました。
・最新のIT技術を活用したシステム開発に関心があり、実際のプロジェクトを体験できる貴社のインターンシップを志望しました。
■根拠①:志望した理由を根拠づける背景やエピソード
次に、志望動機の根拠となる背景について、具体的なエピソードとともに述べます。過去の経験や学んだことが、応募企業でのインターンシップと関連していることが重要です。
たとえば
志望した理由の根拠となる背景やエピソードの例文
・大学の実験で品質検査のプロセスを学ぶなかで、製造業における品質管理の重要性を実感しました。
・広告業界に興味をもったのは、大学のサークルで広報活動に携わった経験がきっかけです。SNSを活用した情報発信に取り組むなかで、効果的な広告戦略に関心をもつようになりました。
■根拠②:応募企業でなければならない理由
さらに、応募した企業でなければならない理由を明確に記載します。その企業を選んだ理由を具体的に伝え、ほかの応募者との差別化を図りましょう。
業界全体の特徴ではなく、応募先企業独自の強みや魅力を把握し、なぜその企業で学びたいのかを伝えることが大切です。企業の特徴をしっかりと理解し、自分の学びたいことと結びつけることで納得感のある志望動機を作れます。
応募企業でなければならない理由の例文
・貴社は自動車業界の中でも、電動化技術の開発に積極的に取り組んでいます。インターンシップを通じてその開発プロセスに触れ、次世代モビリティの可能性を実感したいと考えました。
・貴社は国内の食品メーカーの中でも、独自のマーケティング戦略で市場を開拓している点に魅力を感じています。商品開発と市場分析の関係を学び、実践的なスキルを身につけたいと思い、志望しました。
■結論の再提示:インターンシップで学びたいこと、目標
最後に、志望理由を再提示し具体的な目標を伝えましょう。インターンシップを通じて何を学び、どのような成長を目指すのか、再度提示することで熱意をしっかり伝えましょう。
インターンシップで学びたいこと、目標の例文
・貴社のインターンシップを通じて、マーケティング戦略の実践的な知識を学びたいと考えています。その経験を通じて、データ分析力を向上させ、実際の業務で活用できる力を身につけたいです。
・エンジニア職のインターンシップに参加し、開発現場の流れを学ぶことで、ものづくりにチームで取り組むことの重要性を理解したいと考えています。

キャリアアドバイザーからの一言
志望動機では、自分がインターンシップ先(企業)から得たい経験や学びをアピールすることが大切です。ただし、過度に自分が企業から得られる利点を強調しすぎると、協調性や貢献意欲に欠ける印象を受け取られる可能性があります。バランスを保ちながら、自分が企業にもたらす価値や貢献を示すことが重要です。
【業界別】インターンシップの志望動機の例文
志望動機のポイントは理解できたが、具体的な文章をイメージできていない人もいるのではないでしょうか。インターンシップの志望動機を業界別に紹介しますので、参考にしながら実際に書いてみましょう。
■メーカー
貴社のインターンシップに応募した理由は、業界トップの技術力を支える開発手法や考え方を学ぶためです。
私は現在、エネルギーの無駄を減らし、環境への影響を最小限にする方法について研究を行っています。エネルギー問題の解決は、持続可能な社会の実現に向けて重要な課題であり、企業の運営や製造プロセスでのエネルギー管理を改善することで、環境保護に貢献できると考えています。
貴社は独自の技術とノウハウを有し、エネルギーの効率化や環境に配慮した技術開発において業界をリードしている企業です。貴社のインターンシップに参加することで、実際の開発プロセスや運用技術を学び、他社にはない知見が得られると考えています。
インターンシップを通じて自分の知識がどのように生かせるのかを知るほか、貴社の開発手法や考え方も学びたいです。
メーカーの志望動機を書く際には、企業に興味をもった理由を具体的に書くことが重要です。ただ単に製品のよさだけを述べるのではなく、どこに魅力を感じたのか、企業の取り組みや展望に共感したのかなど、自身の考えを交えて書きましょう。
■建設・住宅・不動産
貴社のインターンシップに参加することで、不動産業界の最新動向や営業手法を学び、実践を通じて自身のスキルを磨いていきたいと考えています。
私は大学で文化祭の実行委員を務め、会場手配や機材の日程調整、参加団体との交渉を担当しました。この経験を通じてコミュニケーション能力の重要性を実感し、将来はこの力を生かしてお客様とオーナーをつなぎ、地域に貢献できる仕事に携わりたいと考えています。
貴社は地域に根付いた企業として、販売等を通じて地域貢献を行っています。単なる物件の仲介ではなくお客様とオーナー双方の利益を最大化することを重視しており、私の価値観と一致すると感じています。
インターンシップを通じて不動産のプロから交渉術を学び、実際の営業現場を体験することで、不動産業界で活躍できる人材になりたいです。
建設・住宅・不動産業界の志望動機には、この業界内でも特にどの業種、職種で活躍したいか具体的に記載することが重要です。業種を選ぶきっかけになった具体的な理由や、希望の職種で生かせる自分の強みなどを記載すると、より具体的で説得力のある志望動機になります。
■インフラ・交通
貴社のインターンシップに参加することで、鉄道業界の基礎知識を学ぶとともに、地域創生プロジェクトの具体的な取り組みについて理解を深めたいと考えています。
私は大学への通学や休日の遠出で鉄道を利用しております。鉄道は単なる移動手段にとどまらず地域の活性化を促す重要な役割を担っていると実感しています。地元の発展に貢献したいという強い思いがあり、鉄道を通じて地域経済の活性化に寄与することが私の目標です。
貴社は地元〇〇のエリアでもっとも多く利用されている鉄道会社であり、地域密着型の企画にも積極的に取り組まれています。地域を盛り上げるという点で、貴社ほど影響力のある企業はないと考え、インターンシップに応募いたしました。
インターンシップを通じて貴社の業務を具体的に理解するとともに、地域創生のプロジェクトに対する考え方を学びたいです。
多くの業界の中でも、特に強い責任感が求められるインフラ・交通業界の採用担当者は、この業界を志望する明確な理由や使命感を重視していると考えられます。自身の経験を交えて、今後どのように活躍したいのかをしっかり伝えましょう。
■金融
私は金融業界に強い関心があり、実際に証券取引の現場を体感したいと考え、貴社のインターンシップに応募しました。
大学では経済学を専攻し、市場の動きや金融システムの仕組みについて学んでいます。また、海外留学を経験しており、国際的な視点での経済の動きについて学びました。この経験を生かし、より実践的な知識を身につけたいと考えています。
貴社は海外にも多くの拠点をもち、大規模なプロジェクトを手がけるグローバル企業です。私は将来的に海外での勤務も考えており、国際的な企業である貴社で証券取引について学ぶことが今後のキャリアに役立つと考えました。貴社のインターンシップは、実際の証券取引の現場での体験を通じて、実践的な知識を身につけることができる貴重な機会だと感じています。
インターンシップでは、自分の学んだ知識が現場でどのように生かされるのかを理解するとともに、課題解決能力やリーダーシップの重要性についても学び、将来のキャリア形成に役立てていきたいです。
金融業界には銀行、証券、保険などさまざまな業種が含まれています。自身がどの業種を希望するのかは、企業研究や自己分析した上で決めるのが大切です。希望する業種が決まれば、その理由を自身の経験を交えて文章化してみましょう。
■商社
私は貴社のインターンシップに参加することで、グローバルな視点での課題解決能力や事業戦略の立案について学び、将来のキャリア形成に生かしたいと考えています。
私は趣味の一環でさまざまな国へ海外旅行をした経験があります。その中で現地の人々と交流することで価値観を広げることができました。また自分にはない考え方を学ぶことで成長できたと実感しました。この経験を通じて、成長には新しいことに挑戦することが重要であると考えています。
貴社は「エネルギー部門」「金属資源部門」「食糧部門」をはじめ、多岐にわたる事業を展開し、グローバルな視点で新たなビジネスを創出しています。他社にはない幅広い分野に挑戦できる環境に強く魅力を感じています。
インターンシップでは、事業戦略の立案や課題解決のプロセスを学び、自分が身につけるべきスキルを把握することで、将来、幅広い業務に対応できる力を養いたいです。
商社の志望動機は、ビジネスの内容やどこに魅力を感じたかを具体的に記載することが重要です。企業研究の際に業務の内容や事業の領域について調べておきましょう。その上で自身がその企業で働くことに対する熱意や情熱を、自身の経験を交えて書くことが大切です。
■流通・小売
貴社のインターンシップに参加し、小売業界の現状や今後の展望を学びたいと考えています。近年、ネットショッピングの普及により物流の重要性が増加しており、私自身も日常的に利用する中で人々の生活を支えるこの業界に強い関心を持ちました。
私は接客業のアルバイトを通じて、お客様に喜ばれることの重要さを学びました。商品の提案やサービスの提供を通じて、「ありがとう」と言っていただける瞬間にやりがいを感じました。小売業界においても、商品の提供だけでなく、顧客満足度を高める工夫やサービスが大切だと考えています。
貴社は顧客満足度No.1を誇る企業であり、独自の接客ノウハウを有しています。インターンシップでは、小売業界の実務を体感するとともに、貴社の顧客対応の方法や課題解決能力を学び、今後のキャリアに生かしたいと考えています。
物流・小売業界では、市場の動向や基礎知識を盛り込んで業界理解をアピールすることが大切です。企業研究から市場の動向を把握し、自身はどのように活躍したいのかを具体的に記載しましょう。
■サービス
貴社のインターンシップに参加し、教育の現場を深く理解したいと考えています。近年リモート授業が急速に普及する中で、対面とリモート授業が併用される新しい教育の形を学ぶことは重要だと感じています。
私は昔から人の成長を手助けすることが好きで、将来は教育に関わる仕事がしたいと考えています。教育学部に進学し教員になる道も検討しましたが、大人数を相手にするのではなく、一人ひとりに寄り添った指導をしたいと考えるようになりました。
貴社の○○事業では、リモート授業をいち早く導入しつつも、生徒一人ひとりに丁寧な個別指導を行っており、私の目指す教育に近いと感じました。
インターンシップを通じて教育の現場を体験し、自分に足りないスキルを把握するとともに、指導者として必要な力を学びたいと考えています。
サービス業界の志望動機は「人にどんな価値を提供したいか」で考えることが大切です。ただ単に「人の役に立ちたい」ではどの業界でも可能です。その業種、企業だからこそできることや、自分はどのように貢献したいか具体的に記載しましょう。
■IT・ソフトウェア
貴社のインターンシップに参加し、高度なプログラミング技術を活用した課題解決のプロセスを学びたいと考えています。
私は大学でプログラミングの授業を受け、独学で学んでいる中で、学内の掲示板サイトを作成するプロジェクトに参加しました。この経験を通じて、プログラムの構造やデータベースの管理方法について深く学ぶことができました。
将来は自分の技術力をさらに向上させ、社会の発展に貢献できるサービスの提供に携わりたいと考えています。
貴社は最先端の技術を駆使してさまざまなアプリケーションを開発しており、その技術力と革新性に魅力を感じています。その環境に身を置くことで、自分の技術をさらに向上させたいです。
インターンシップでは、実務を通じて技術力を向上させると同時に、社会人に求められるコミュニケーション能力やタスク管理能力を身につけ、将来のキャリアに生かしたいです。
IT・ソフトウェア業界での志望動機には具体的なエピソードや参加目的が重要です。自身の経験から、なぜ志望企業を受けようと思ったのか経緯を具体的に記載すると好印象です。また、学びたいスキルなど具体的な目的を記載することで意欲的であることを示せます。
■広告・出版・マスコミ
貴社のインターンシップに参加し、広告がどのように制作され、人々の生活に影響を与えるのかを学びたいと考えています。
私は大学のプロジェクトで宣伝広告を制作した経験があります。その過程でデザイン、コピーライティング、SNS運用など、広告制作には多くの専門的な要素が関わることを実感しました。この経験から広告業界に対する関心が一層高まりました。
貴社はさまざまな媒体で革新的な広告を展開し、特にSNSマーケティングにおいて高い実績があります。その技術力に魅力を感じ、実際の広告制作を現場で学びたいと強く思いました。
インターンシップでは、企業のマーケティング戦略や広告制作のプロセスを学び、広告業界で活躍できる人材として必要な知見を深めたいです。
広告・出版・マスコミ業界は人気が高いため、ほかの応募者との差別化が重要になります。徹底した企業研究からどのようなスキルを学びたいのか、なぜ志望したのか自身の経験を交えて詳しく記載しましょう。
■公官庁・団体
私は〇〇県の地域社会に貢献できる仕事に携わりたいと考え、貴庁のインターンシップに応募しました。
大学のゼミでは地域の歴史や文化を研究し、町おこしの観光プロジェクトにも参加した経験があります。その中で単に観光情報を発信するだけでなく、住民と協力しながら地域の魅力を創出することが重要だと実感しました。
また、プロジェクトを進める中で、地元の行政や職員の方々の支援が不可欠であることを知り、行政の立場から地域活性化に関わりたいと考えるようになりました。貴庁は地域課題の解決に向けた幅広い取り組みを行っており、実際の業務を学べる貴重な機会だと感じています。
インターンシップでは、行政の具体的な役割や地域課題へのアプローチ方法を学ぶと同時に、実際の職員の方々の熱い思いを知りたいです。
公官庁・団体の志望動機では民間企業との違いを理解することが重要です。民間企業との違いは、利益ではなく、住民の暮らしをよりよくすることを目的としている点です。自身が公務員として、どのように貢献したいのかを経験を踏まえて具体的に伝えましょう。
インターンシップの志望動機を書く際の注意点

インターンシップの志望動機を書くとき、どのような点に気をつければよいのでしょうか。志望動機を作成する際の注意点4つをご紹介します。
■指定の文字数内におさめる(200字/300字/400字)
インターンシップの志望動機は、文字数が指定されていることがあります。指定がある場合はその範囲内に収めましょう。指定がない場合は記入欄の8割程度は埋めるのが理想です。
指定された文字数より多すぎると読みづらいと感じられ、少なすぎると熱意が伝わらない可能性があります。以下で、よくある指定文字数ごとに魅力的な志望動機を書くポイントを紹介します。適切なボリュームで、要点をおさえた志望動機を書きましょう。
文字数 | 構成と書くときのポイント |
---|---|
200文字 |
構成 インターンシップに参加したい理由 ⇩ 興味をもった背景や経験 ⇩ インターンシップでの目標 ポイント ・長い単語は短い言葉に置き換え、簡潔にまとめる ・結論を最初に述べ、理由と目標をシンプルに伝える ・語尾は言い切り、冗長な表現を避ける |
300文字 |
構成 インターンシップに参加したい理由 ⇩ 興味をもった背景や経験 ⇩ 応募企業でなければならない理由 ⇩ インターンシップでの目標 ポイント ・エピソードを具体的に書き、志望理由の説得力を高める ・企業の強みや、なぜその企業を選んだのかの理由をより詳しく述べる ・目標を詳しく述べ、インターンシップ後の成長イメージを伝える |
400文字 |
構成 インターンシップに参加したい理由 ⇩ 興味をもった背景や経験 ⇩ 応募企業でなければならない理由 ⇩ インターンシップでの目標 ⇩ 将来のキャリアへの生かし方 ポイント ・自分のエピソードや企業の特徴をより詳しく盛り込む ・インターンシップの具体的なプログラムに触れ、どのような経験を得たいかを伝える ・インターンシップ後のキャリアへの生かし方も加えると、さらに説得力が増す |
文字数 | 構成と書くときのポイント |
---|---|
200文字 | 構成 インターンシップに参加したい理由 ⇩ 興味をもった背景や経験 ⇩ インターンシップでの目標 ポイント ・長い単語は短い言葉に置き換え、簡潔にまとめる ・結論を最初に述べ、理由と目標をシンプルに伝える ・語尾は言い切り、冗長な表現を避ける |
300文字 | 構成 インターンシップに参加したい理由 ⇩ 興味をもった背景や経験 ⇩ 応募企業でなければならない理由 ⇩ インターンシップでの目標 ポイント ・エピソードを具体的に書き、志望理由の説得力を高める ・企業の強みや、なぜその企業を選んだのかの理由をより詳しく述べる ・目標を詳しく述べ、インターンシップ後の成長イメージを伝える |
400文字 |
構成 インターンシップに参加したい理由 ⇩ 興味をもった背景や経験 ⇩ 応募企業でなければならない理由 ⇩ インターンシップでの目標 ⇩ 将来のキャリアへの生かし方 ポイント ・自分のエピソードや企業の特徴をより詳しく盛り込む ・インターンシップの具体的なプログラムに触れ、どのような経験を得たいかを伝える |
■誰が読んでも理解しやすい内容にする
志望動機は、誰が読んでも理解しやすい内容にしましょう。「インターンシップの志望動機の構成と作成ステップ」で述べたような論理的な構成を意識し、結論から述べた上で背景や理由を順序立てて説明すると、伝わりやすくなります。
また、誤字脱字や敬語の使い方にも注意しましょう。特に「御社」と「貴社」の使い分けを間違えないようにすることが重要です。
内容の理解のしやすさや誤字脱字等は、提出前に友人や第三者に読んでもらい、客観的な視点から指摘してもらうのがよいでしょう。そのほか、大学のキャリアセンターやキャリアアドバイザーに相談するのも有効です。
キャリタス就活の「あんしん相談」は、就活に関する不安や疑問を気軽に相談できるサービスです。オンラインで利用できるため、忙しい時期でも相談しやすいのが魅力です。インターンシップの志望動機に関して悩みや不安を感じている方は、ぜひ活用してみてください。
■自分の言葉で書く
志望動機を書くときは、自分の言葉で表現することが大切です。テンプレートのような文章ではなく、自分の経験や考えを基に書くことで熱意や個性がしっかり伝わり、読み手の印象にも残りやすくなります。
また、あいまいな表現ではなく、具体的な経験や理由を交えるとより説得力のある内容になります。自分が何を学びたいのか、なぜその企業を選んだのかを明確に伝えましょう。
なお、難しい表現や専門用語は避け、シンプルな言葉で伝えることを心がけることが大切です。
■志望動機として成り立たない理由は書かない
志望動機を書くときは、伝え方に注意が必要です。理由によっては、企業への関心や成長意欲が十分に伝わらないことがあります。
たとえば、企業は学ぶ姿勢を重視しているため、報酬や福利厚生を目的に挙げると、志望動機として適切ではないと判断される可能性があります。
さらに、企業の知名度だけを理由にすると、業務内容への理解が浅いと思われかねません。
志望動機では、インターンの内容や業界に対する関心を具体的に伝え、自分がその経験をどう生かしたいのかを明確にすることが大切です。ポジティブな理由を示し、企業に貢献したい姿勢を伝えましょう。
志望理由のNG例
・報酬や福利厚生が魅力的だから
・企業の知名度が高いから
・企業の商品/サービスが好きだから
・他社でも通じるありきたりな(あいまいな)理由

キャリアアドバイザーからの一言
インターンシップの志望動機が思いつかない場合は、自分の興味や経験を振り返ってみましょう。業界や企業の特徴を調べ、自分の経験と結びつけて考えることが大切です。授業やアルバイトで学んだことを思い出し、インターンシップでどのように生かせるかを整理すると、自然と志望動機が見えてきます。
インターンシップの志望動機を明確にし、自信をもって挑もう!
インターンシップの選考では、志望動機が重視されます。インターンシップへの熱意や目的、志望企業に対する関心や研究度合い、さらに将来のビジョンまでをしっかりと整理しておきましょう。インターンシップの志望動機を作る準備として、自己分析や企業研究は非常に重要なプロセスです。インターンシップの選考だけでなく今後の就活全体の軸になる部分のため、今のうちからしっかりと行っていきましょう。

PROFILE
キャリタス就活編集部
『本音をきく、本気でこたえる。』をテーマに、就職活動・就活準備をがんばる皆さんに向け、インターンシップ・キャリア情報やES・面接対策など、さまざまなシーンに役立つ情報をお届けしています。「面接がうまくいかない」、「そもそも就活って何からはじめるべき」など、皆さんの本音に寄り添った記事を配信しておりますので、ぜひこの機会にご活用ください。