効果的な就活スケジュール管理術、教えます!Excel、手帳、生成AIをフル活用して、タイパを高めよう!

就活ノウハウ

公開日:2023.11.21

こんにちは!キャリアコンサルタント・公認心理師の濱野です。就活生の皆さんは、学業やサークル活動などいろいろな予定がある中で就職活動に臨んでいらっしゃいますよね。就活では、複数の企業の「ES提出」「面接」など様々なフローが同時進行することもあり、「スケジュール・タスクを管理するのが難しい~」と感じている方も多いのではないでしょうか。

就活成功の鍵は時間管理にあり!手書きからデジタルまで各種ツールの活用方法、そして優先順位の設定についてのコツを解説します。効率的な時間管理をして、より質の高い就職活動を目指しましょう!

あなたの時間管理はデジタル派?手書き派?

時間管理の方法には、人それぞれの好みやスタイルがあります。デジタルのカレンダーやアプリを活用する人、手書きの手帳を使う人、さまざまです。

効果的なスケジュール・時間管理を実現する鍵、それは自分のライフスタイルや好みに合った方法を見つけること!大事なことは、手書きにせよデジタルにせよ、自分にとって「使いやすく」「続けられる」管理術であることです。

お気に入りのツールを選んで、面接の日程や企業からの連絡、エントリーシートの締め切りなど、さまざまな就活に関する情報を一元的に管理していきましょう。

【時間管理のツール選びのポイント】

・デジタルツールはリマインダーや共有機能が便利。
・手書きは視覚的にも全体感がつかみやすい。
・各方法のメリット・デメリットを理解して選択する。
・ハイブリッド方式(手書き+デジタル)も選択肢として検討しよう。
・大事なのはどちらの方法でも「続けられるか」が重要。

Excel・スプレッドシートを使った就活スケジュール管理法

まず使ってみてほしいのは皆さんにもなじみ深い表計算ソフト「Excel(エクセル)」、もしくはExcelのようなインターフェースを持つ「Google スプレッドシート」です。事例もネットから検索しやすいでしょう。

■Excel・スプレッドシートを使った就活スケジュールの有効的なまとめ方・管理術の実例

1.「シート」を利用する
「シート」は手帳でいう「ページ」。シートにExcel表を作って管理するのが最もシンプルな方法です。随時更新していくことで、常に最新の情報が一元管理できます。

1番目のシートには、「応募企業管理表」を作りましょう。就職活動の流れに沿って以下のような項目を設け、企業ごとにスケジュールを管理していきます。こうすることにより、ひと目で現在の応募状況や進捗状況を把握することができるようになります。

項目としては、次のようなものを設定するとよいでしょう。項目は、必要に応じて増やしていってください。

・企業名
・企業サイトのURL(採用、就活情報サイト等の採用情報ページのURLを、ハイパーリンクとしてセルに保存)
・住所、電話番号
・担当者名
・エントリー日
・説明会日時
・説明会所感
・ES締切日
・ES提出のステータス
・筆記試験受験日
・筆記試験結果
・〇次面接日時・場所
・〇次面接所感
・〇次面接結果
・最終結果
・備考

2番目以降のシートには、業界や各企業の情報をまとめましょう。

例えば「業界研究シート」を作って興味ある業界の情報をまとめたり、「気になる企業シート」で気になる企業名、採用サイトのURL、気になる点、優先度のランク付けなどをつけたり、気になる情報のサイトキャプチャを撮って貼り付けて、コメントを追加するのも良いですね。

表のイメージは、以下をご参照ください。

2.コメント機能で詳細情報をメモ
上記のような管理表を作ったら、面接時のフィードバックやエントリーシートのポイントなど、各セルに関連する詳細情報をコメントとして追加していくと良いですよ

Windowsであれば、挿入したいセルを指定して右クリック→「コメントの挿入」をクリックすればOKです。編集も簡単!

3.グラフ機能で自分の活動を可視化
ご自分の就活状況をさらに分析するのであれば、週ごとや月ごとの応募数、面接回数などのデータをグラフ化してみましょう。自分の就職活動の傾向やピーク時期を一目で確認することができますね。

4.テンプレートを活用
Excel・スプレッドシートには、様々なスケジュール用テンプレートがあります。
Excel:ファイル→新規→その他のテンプレート→検索で「スケジュール」
スプレッドシート:ファイル→新規作成→テンプレートギャラリーから作成

これらをベースに自分好みにカスタマイズして使用することもできます。さらにこだわった進捗管理をしてみたい方は、ガントチャートもおすすめです。エントリーの締切や面接の日程、タスクの進捗状況を視覚的に管理することができます。ガントチャートのテンプレートもありますので、検索してみてくださいね。

5.バックアップを忘れずに!
USBメモリや、クラウドストレージなどを使用して、定期的にデータのバックアップをしましょう。Googleスプレッドシートなら自動保存され、パソコン、タブレット、スマホとさまざまなガジェットで確認することもできます。

こうしたツールを活用するためにも、就活を始める時にはGoogleアカウントを作っておくと便利です!

デジタル派はGoogleのサービスで一元管理!

デジタル派の就活生には、Googleの活用をおすすめします。カレンダーでスケジュール管理をするだけではなく、資料制作、コミュニケーションツールなど、就活のさまざまなシーンで役立つツールが網羅されています。

1.Googleカレンダー
日々のスケジュール管理には欠かせないGoogleカレンダー。色分け機能で視覚的に予定を整理でき、アラート機能で大切なアポイントも逃しません。PCからもスマホからもアクセス可能で、常に最新のスケジュールを確認できます。

2.Googleスプレッドシート
前述の通り、Excelのようなインターフェースを持つスプレッドシート。クラウド上に保存されるため、どこからでもアクセス可能。企業リストや面接日程など、データを簡単に整理・共有できます。PCやスマホで編集し、随時情報を更新できる点も魅力です。

3.ドキュメント&スライド
ESや履歴書の作成には、Googleドキュメントやスライドが便利。テンプレートを用意して、用途ごとに複数の雛形を保存も可能です。共同編集機能で友人や先輩からのフィードバックもスムーズに!

4.Googleドライブ
配布資料や、セミナーの写真、スキャンした就活資料など、大量のデータを一元管理できるのがGoogleドライブ。クラウド上で安全に保存し、必要な時にすぐにアクセスが嬉しいですね。

5.Gmail
大学のメールアドレスとは別に、就職活動用のアカウントを利用する場合は、Gmailが便利です。就職情報サイトへの登録や企業からの重要な連絡を一つのアドレスで管理することで、見落としを防ぎましょう。フィルターやラベル機能で、メールの整理も効率的に。スマホアプリとの同期もバッチリで、いつでも最新の情報をチェックできます。

手帳を使って就活スケジュールを徹底管理

古典的ですが、「手書きの手帳」も良いですよ。実際に手を動かして書き込むことで、予定が記憶に残りやすくなるという効果があります。お気に入りの手帳と筆記用具を選べば、気分も上がりますね。また、手書きの手帳は、ページのレイアウトやカテゴリの制約が少なく、自由な発想でスケジュールやメモを素早く書き込むことができます。

■手帳を使った就活スケジュールの有効的なまとめ方・管理術の実例

1.色分けで情報を整理
面接、エントリーシートの締切、各種セミナー・説明会など、イベントごとに色分けして情報を一目で把握できるようにしておきましょう。

2.月間カレンダーと週間カレンダーを併用
大きなイベントや締め切りは月間カレンダーで確認し、週間カレンダーで詳細なタスクや計画を書き込むようにすると、抜けや漏れを防げます。

3.優先度マークを活用
必須タスクや締切が迫っているものには、特定の記号やシール、付箋などを使って目立たせましょう。

4.毎日のToDoリストを作成
その日に絶対にこなすべきタスクや事前準備が必要なものをリストアップし、ToDoリストを作る習慣をつけましょう。達成したらその項目を線で消し込むなどして、確認を忘れずに。

5.面接の詳細情報をまとめる
面接の日時だけでなく、会場の住所、担当者名、連絡先、必要な持ち物リストを詳細に記載しておきましょう。

また、面接終了後には、どのような質問があったか、どのように答えたか、面接官の反応なども記録しておくと振り返りに役立ちます。

6.スクラップブック化
情報収集でプリントアウトした資料の切り抜き、セミナーチラシ、Excelで出力した就活スケジュールなど、のりやテープで貼り付けたりすることで、知りたい情報を手帳ひとつにまとめることができます。ポケット付きの手帳なども便利です。

7.デジタルツールとの融合
手書きのメモをスマホでスキャンしてテキスト認識技術を利用してデジタルテキストに変換したりすることで、特定のキーワードを瞬時に検索して過去の情報を迅速に参照したり、デジタルデータなので編集や更新も容易に行えます。

あなたの力強い助っ人?生成AIを使ったタイパテクニックを紹介

近年、生成AIを活用しながら、就活準備を進めていく方も増えてきています。あなたのESを添削してくれたり、面接の練習相手にもなってくれます。生成AIは上手に活用すれば忙しい就活生の時間を節約する手助けをしてくれるのです。

■生成AI活用をして就活を有利に進めよう!〜6つのタイパ向上テクニック〜

1.エントリーシートの下書き補助
自己PRや志望動機のアイディア出しに生成AIを使用してみましょう。自己分析を踏まえて、あなたに関する簡単なキーワードを入力することで、さまざまな表現の下書きを作成してくれます。

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2.面接質問の模擬回答
生成AIは面接の練習にも使えます。よくある面接の質問を入力して模擬的な回答を生成させ、それを参考にして自分なりの回答を準備し、練習に活用してみましょう。

3.業界研究のサマリー作成
長文の業界情報や企業のIR資料をAIに入力すれば、その要約やポイント抽出をしてくれます。

4.面接の自己紹介スピーチの練習
生成AIに自己紹介の内容やキーワードを入力すれば、それをもとにしたスピーチの原案を作成してくれます。

5.社風や業界のトレンドの情報収集
AIを使えば、最新のニュースや記事から、目的の企業や業界のトレンドや社風に関する情報を自動で収集してくれます。

6.感想や振り返りの文章サポート
面接やセミナー後の感想を生成AIに入力して、それをもとにより洗練された文章やレポートを作成することができます。

【生成AI活用の注意点】

生成AIが導き出す答えが「正解」とは限りません!したがって、生成AIだけに頼ってしまうとあなたが意図しない内容、あるいは非常に浅い内容のアウトプットとなりかねません。

また、現在出回っている生成AIは、精度が100%保証されているわけではありません。少なからず誤情報が含まれている可能性がありますので、十分な注意が必要です。また、生年月日や住所、名前といった個人情報をAIに直接入力する際のリスクが高まっています。一度入力した情報はサービスの内部に保存される場合があり、これがAIの学習に影響を及ぼし、他の利用者への回答に無意識に反映される可能性や、情報の漏洩リスクも考慮されます。従って、生成AIサービス利用時は個人情報の直接入力を避け、サービスの信頼性やプライバシーポリシーを確認することを強くおすすめします。

生成AIが出した答えを決して鵜呑みにすることなく、必ず自分の目で内容を精査しましょう。

自分にあったツールを使い分けて「振り返り」と「優先順位」を明確に

時間管理の最も重要なポイントは、「振り返り」と「優先順位の設定」です。活動の途中で、これまでの進行状況や時間の使い方を振り返り、次に何をすべきか、どのタスクを優先すべきかを明確にすることで、効率的な就活を実現することができます。

【ポイント】
・最新のツールにこだわらず、自分に合ったツールを使い分けよう。
・デジタルもアナログもメリットあり。両者のいいとこ取りもOK。
・情報は一元化しよう。

適切なツールを活用し、常に自分の時間の使い方を意識しながら、効率の良い活動ができるようにしていきましょう。

PROFILE

濱野 裕貴子
キャリアコンサルタント・公認心理師・ワークショップデザイナー
大学卒業後、教育系出版社に入社。通信教育の先生方のマネジメントを中心に、キャリアインタビューや機関誌の編集などに携わる。業務を通じて感じた「同じ仕事をしているにも関わらず働く理由や価値観の違いが出るのはなぜか」という問題意識から、「キャリア」に興味を持つように。14年間の勤務後独立し、以後、大学ではキャリアカウンセラーや非常勤講師、企業では研修講師として、学生や若手社会人のキャリア支援に当たってきた。演劇や落語、お笑いなどのパフォーミングアーツに触れることが大好きで、身体表現を使った自己理解のワークショップなども手掛けている。筑波大学人間総合科学研究科生涯発達専攻カウンセリングコース博士前期課程修了(カウンセリング修士)。

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