やる気がでない!就活のモチベーションを維持するための方法とは

就活ノウハウ

公開日:2024.09.04

やる気がでない!就活のモチベーションを維持するための方法とは

就活では、自己分析や業界・職種研究などの準備から各種選考への参加まで、多くの時間と労力を割く必要があります。長期間にわたるため、モチベーションをうまくコントロールすることが就活成功へのカギです。本記事では、モチベーションが下がってしまう理由を分解し、モチベーションを維持する対策方法について紹介します。

就活は長期戦!モチベーションのコントロールが成功のカギ

内閣府が2023年12月に発表した「学生の就職・採用活動開始時期などに関する調査結果について(概要)」によると、「就職活動に要した期間は?」の問いに対してもっとも多かった答えが「9カ月間程度以上」で、全体の4割以上を占めました。また、「インターンシップ関連」および「就活準備」の活動を「就職活動が始まったタイミング」だと答えた学生は全体の約7割にのぼっています。このデータからも、現在の就職活動がいかに長期戦であるかがわかりますね。
参考:内閣府「学生の就職・採用活動開始時期などに関する調査結果について(概要)」

長きにわたる就活準備~就活において、皆さんは以下のようなことに取り組むこととなります。

・就活準備フェーズ:
自己分析/業界・職種・企業研究/イベントやインターンシップ・キャリアへの参加など

・本選考フェーズ:
企業研究の深掘り/応募企業ごとのES作成/面接対策など

上記のようなタスクが山積みのうえに、学業や課外活動、アルバイトなど、さまざまなことも並行してやらなければならないのですから、就活生の皆さんは本当に忙しいと思います。また、就活が本格化してくるとプレッシャーを感じることもあるでしょう。このような状況下では、「就活へのモチベーション、上がらないなあ…」といった気持ちは、就活生の多くが感じるものなのです。

でも、就活においてモチベーションは高いに越したことはありません。モチベーションが高ければ行動や努力を継続するエネルギーが湧きます。その結果、前向きかつ効率的に活動を進めることができ、逆境に立ち向かう力も強くなります。また、モチベーションを維持することで自己PRの質を上げ、志望動機に一貫性をもたせることができますので、採用担当者によい印象を与えることもできるでしょう。

そのためモチベーションのコントロールが就活成功のカギ、といっても過言ではありません。

就活のモチベーションが下がる理由とその影響

就活中にモチベーションが下がる原因は多岐にわたります。やることの多さや、就活とほかの生活との両立の難しさ、周囲からのプレッシャーなどが挙げられます。これらのモチベーション低下の要因が就活にどのような影響を与えるか解説します。

1.やることが多すぎて何からはじめたらいいかわからない:
就活の進め方を十分に理解できていないケースです。「就活をどのように進めていったらよいかがわからない」、「業界研究や企業研究の仕方がわからない」、「自分の強みややりたいことがわからない」などの状況が続くと、「気ばかり焦って、就活の準備が全然進まない…。このままでは就活に失敗してしまうのではないか」と不安な気持ちが高まってしまいます。不安が高まることで、集中力や判断力が低下する可能性があります。その結果、応募書類の完成度が低下したり、面接でのパフォーマンスが不十分になるなど、選考過程全体に悪影響を及ぼすリスクが高まります。

2.本選考フェーズで思うような結果が出ない:
本選考フェーズでは、ESを作成したり、適性検査を受検したり、グループディスカッションや面接などの選考に臨んだりと、たくさんのハードルを越える必要があります。「ESや適性検査がなかなか通過しない」、「面接やグループディスカッションで自分をPRしきれなかった」、「不採用通知が届いた」などのネガティブな経験をすると、徐々に自己肯定感が下がってしまいます。

自己肯定感の低下は、自分自身の能力や価値を疑い、自己評価が過度に厳しくなる原因となります。「どうせまたダメだろう」という思考が強まり、次の選考に対する意欲が失われることもあります。このようなマインドセットに陥ると、自分の強みを正確に把握し、適切に表現することが難しくなります。

3.就活と学業・プライベートの両立が大変:
就活は長期間にわたるため、学業やプライベートとの両立が難しくなることがあります。「授業の予習や復習が十分にできない」、「課されたレポートに取り組む時間が取れない」、「予定していたアルバイトや趣味の時間を就活に割かなければならない」などの原因で心のゆとりがなくなり、気持ちが沈みがちになってしまいます。

気持ちが沈んだ状態では、自信をもって自分を表現することが難しくなり、面接やグループディスカッションでのコミュニケーション能力が低下する可能性があります。さらに、ネガティブな思考が強まると、「どうせうまくいかない」「もう無理だ」といった感情が先行してしまい、挑戦する意欲や粘り強さが失われやすくなります。

4.周囲からのプレッシャーを感じる:
順調に就活を進めている友人の姿を目にしたり、家族から「就活の進捗はどう?」と頻繁に聞かれたり…。周囲の人々の言動がプレッシャーとなり、「わたしも早く内定を獲得しなければ」と焦ったり、なかなか結果を出せない自分を不甲斐なく感じたりしてしまいます。この状況が続くと、ネガティブな感情が蓄積し、ストレスや精神的な疲労が増大します。これにより、長期間にわたる就活を乗り切るための持久力が失われ、継続的な努力が難しくなります。

上記のような理由でモチベーションが下がると、それに付随してESや面接の準備に対する意欲が低下してしまいます。結果として十分なパフォーマンスが発揮できず、選考に悪影響を及ぼしてしまうのです。

就活のモチベーションを維持する方法

上で紹介した原因に一つでも当てはまっていたり、自身で就活のモチベーションが下がっていると気づいたら、放置せずに早めに対処することが大切です。モチベーションの回復に役立つ具体的な方法をあげますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

・小さな目標を設定し、達成感を積み上げる:
大きな目標に向かう途中で、小さな達成感を積み重ねる工夫をしましょう。たとえば、「寝る前に適性検査の問題を3問ずつ解く」、「エントリー数の目標と期日を決め、目標通りにエントリーできたらチェック表に〇をつけていく」、「面接本番までにキャリアセンターでの模擬面接を〇回受ける」など。小さな成功体験を味わうことで自己肯定感やモチベーションの向上に繋がります。

・自己分析を再度行う:
自分の強みやがんばってきたことを改めて確認してみましょう。「わたしはこれだけ成長してきたんだ」、「わたしにはこんな力があるんだ」と実感することで、自身に関して新たな発見を得ることができたり、将来どんなことがしたいのか目標を再確認することができます。迷いや不安が軽減することで、就活に対する意欲を上げることができます。

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・社会人としてのキャリアプランをイメージしてみる:
「志望の会社に入社できたらこんな活躍をしたい」、「社会人としてこんなキャリアを積んでいきたい」など、自分の歩みたい理想のキャリアを考えてみましょう。将来に思いをはせることで、やる気がわいてくるかもしれません。

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・ポジティブな情報に触れる:
先輩から、就活体験談(成功体験談)を聞いてみたり、モチベーションが高まる書籍や動画などのポジティブな情報に触れることで精神を安定させ、「自分もがんばればできる」といったモチベーションの再燃が期待できます。

・運動や栄養、睡眠に気を配る:
適度に体を動かすことで体がほぐれ、リフレッシュできます。部屋でのストレッチ、散歩などをして、緊張している筋肉をほぐしましょう。また、体が疲れ切っていると心も沈むものです。肉体的にきついと感じたら、栄養や睡眠に気を配ってください。

■特に大学3年生の夏や秋にモチベーション低下が起こりやすい!?

大学3年生の夏や秋は就活準備の初期段階のため、モチベーションが上がりやすい半面、インターンシップ等の選考が活発化し、はじめて選考に落ちてしまったりするなど自信を失いやすい時期ともいえます。さらに秋以降は、企業説明会やOB・OG訪問などが増えてスケジュールが過密になり、学業やプライベートとの両立が難しくなることでモチベーションが低下しやすくなります。

これらの要因を理解し、事前に対策を講じることでモチベーションを維持しやすくなります。本記事で紹介したモチベーションを維持する方法とあわせて大切なのが、就活の全体スケジュールを理解することです。具体的には、就活準備から本選考までの流れや時期をしっかり理解し、どの時期にどのような活動をすればよいのかを把握しておくことで、自分のペースに合った計画的な就活を進めることが可能になります。

また、就活を進めながら定期的に進捗を確認することも、モチベーションの維持には重要です。「ここまでちゃんとできているな。わたしはがんばっているな!」と、ポジティブな自己評価をして、長い就活期間を乗り切っていきましょう。

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もし就活のモチベーションが上がらなかった場合

下がってしまったモチベーションを上げるためにさまざまな方法を試したけれど、どうしてもモチベーションが戻らない…。そんなこともあるかもしれませんね。そんな場合は自身で抱え込むのではなく、周囲の人や機関にサポートを求めましょう。

たとえば、心を許せる友人や家族に思い切って胸の内を話してみましょう。また、大学のキャリアセンターのキャリアカウンセラーに相談し、励ましやアドバイスを受けることも効果的です。ただ「周りには相談しにくい」という方もいると思います。そんな方はキャリタス就活にご相談ください。キャリタス就活には、専任のキャリアアドバイザーがあなたの価値観にマッチした企業を紹介してくれる「キャリタス就活エージェント」や、就活アドバイザーや弁護士アドバイザーに無料で相談ができる「あんしん相談」というサービスもあります。ぜひ活用してみてください。

まとめ

モチベーションを維持することで、自己分析や企業研究、面接準備などの一連の活動に積極的に取り組むことができ、万全な準備が可能になります。就活は長期戦となる場合が多く、結果がすぐに出ないこともあります。ただそんな時でも途中で諦めることなく、モチベーションを維持することが、理想の進路をつかみ取るためには必要不可欠です。適切な準備と前向きな心構えで、自信をもって臨みましょう。

PROFILE

濱野 裕貴子
キャリアコンサルタント・公認心理師・ワークショップデザイナー
大学卒業後、教育系出版社に入社。通信教育の先生方のマネジメントを中心に、キャリアインタビューや機関誌の編集などに携わる。業務を通じて感じた「同じ仕事をしているにも関わらず働く理由や価値観の違いが出るのはなぜか」という問題意識から、「キャリア」に興味を持つように。14年間の勤務後独立し、以後、大学ではキャリアカウンセラーや非常勤講師、企業では研修講師として、学生や若手社会人のキャリア支援に当たってきた。演劇や落語、お笑いなどのパフォーミングアーツに触れることが大好きで、身体表現を使った自己理解のワークショップなども手掛けている。筑波大学人間総合科学研究科生涯発達専攻カウンセリングコース博士前期課程修了(カウンセリング修士)。

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