SPIの対策はいつからはじめる?必要な勉強時間の目安や学習方法も解説
ES・選考対策公開日:2025.08.20

この記事でわかること
- SPI対策は大学3年生の春からはじめるのが理想で、選考の2~3カ月前には着手する
- 30~60時間の学習時間が必要で、苦手分野を集中的に対策するのがおすすめ
- 志望企業の傾向を把握した上で、問題集や模擬試験を活用して学習を進める
SPIの対策をいつからはじめるべきなのか、どのように学習していけばいいのかと悩んでいませんか。このような就活生の皆さんのために、この記事ではSPI対策の最適な開始時期から必要な勉強時間の目安、効果的な学習方法まで詳しく解説していきます。万全な準備をして内定までの道のりを確実なものにしていきましょう。
SPI対策はいつからはじめるのが最適?
SPI対策は、選考の2〜3カ月前からはじめるのが理想的です。本選考に向けては大学3年生の10月ごろからはじめるのが一般的です。企業によってはインターンシップ・キャリア選考でSPIを実施する場合があります。インターンシップは一般的に夏以降に行われるため、インターンシップに参加する場合は大学3年生の春(5月ごろ)から対策しはじめるのがおすすめです。
この時期から対策に十分な時間を確保することで、各分野の理解を深められます。
なお、対策開始時期を見極めるには、インターンシップを希望している企業が選考でSPIを行うかどうかを前もって確認しておくことが重要です。インターンシップ選考の詳細については下記記事をチェックしましょう。

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■なぜSPI対策の適切な開始時期を知ることが重要なのか?
SPI対策の適切な開始時期を知ることは、万全な就活準備につながります。就活ではSPI対策のほかにも、面接対策や履歴書の準備などを並行して進めていくことが必要になります。その中で、ベストなタイミングでSPI対策をはじめられると、適性検査の傾向を把握できるだけでなく、自分自身の苦手なポイントを早い段階で理解し、それに応じたスケジュールを立てられます。
就活が本格化すると予想以上に忙しくなるため、現在の自分の能力を知り、それを考慮したスケジュールを立て早めの対策を行いましょう。
そもそもSPIとは?対策の重要性

そもそもSPIとは、企業が採用選考時に応募者に対して行う適性検査の1つです。応募者の適性や基礎能力を把握し、自社とのマッチ度を図るために実施されます。SPIの結果によって、応募者の絞り込みを行うことが一般的です。
また、結果をもとに個々の適性を把握し、就職後の配属先の調整をよりスムーズに進める役割も担っています。
「2024年内定者調査(日経HR)」によると、本選考で実施された筆記試験のうち、もっとも多かったのはSPI(※)となっています。SPIは採用活動の現場で幅広く活用されており、ほとんどの就活生が通る道なのでしっかりと対策しておくことが重要です。
※WEBテスティングとテストセンター利用率の合算値

SPIの概要について詳しくは下記記事で解説しているので参考にしてみてください。

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■適性検査の対策はSPIだけでいい?
約半数の企業がSPIを実施しているため、まずはSPIの対策を優先して行うとよいでしょう。企業によってはSPI以外の適性検査を実施している場合があります。SPI対策を進めた上で、自分が志望している企業がどの検査を実施しているのかを確認し、追加で対策をしましょう。
『キャリタス就活』の「ES・選考対策を探す」は、企業ごとの選考における傾向を把握するのに役立つでしょう。先輩たちが実際に受けた適性検査実施情報が書かれていることも多いので、気になる企業の適性検査に関する情報収集にぜひ活用してみてください。
【分野別】SPI対策に必要な勉強時間の目安
SPIの対策には、30時間~60時間程度の時間が必要とされています。基礎学力に自信がある場合でも、最低30時間程度は勉強しておきましょう。
また、人気企業や大手企業は応募者の多さから合格ラインが高い傾向があります。そのような難易度の高い企業を志望している場合は念入りな対策が必要なため、60時間程度の勉強時間を確保するのがおすすめです。
以下で分野別の勉強時間について詳しく解説していきます。
■言語分野
言語分野の対策に必要な勉強時間の目安は10~15時間です。国語の試験に近い分野で、一般常識を問われる問題も多く、非言語分野に比べて対策に必要な時間は少なめです。
ただし、難しい単語・熟語や日常的に使わない表現などが使われることもあるため、語彙力や読解力をつけるための対策はしておいたほうがよいでしょう。
SPIの言語分野の例題や対策のコツについて詳しくは下記記事をチェックしてください。

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■非言語分野
非言語分野の対策に必要な勉強時間の目安は20~25時間です。数学や算数に近い問題が出題されます。スピードと正確性が求められるため、解き方や考え方をしっかりとおさえておくことが重要でしょう。
多くの就活生が苦手とする分野のため、繰り返し練習して慣れておく必要があります。
SPIの非言語分野の例題や対策のコツについて詳しくは下記記事をチェックしてください。

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■英語分野
英語分野の対策に必要な勉強時間の目安は10〜15時間です。英語分野を実施するかどうかは志望企業によるため、事前に確認が必要でしょう。たとえば、グローバルに事業展開している企業や外資系企業だと実施する傾向があり、一例として三菱商事や丸紅、日本航空(JAL)などが挙げられます。
英語分野を実施する企業は入社後も英語能力が必要なケースがあるため、先を見据えた対策をしておくことが大切です。
SPIの「能力検査(英語)」の例題はこちらをチェックしてください。
■構造把握能力分野
構造把握能力分野の対策に必要な目安時間は2~5時間です。構造把握能力分野も英語分野と同様に企業によって出題されるかどうか変わりますが、基本的に難関企業で用いられることが多い傾向にあります。
目新しい問題ですが、小学・中学レベルの文章から出題されるので、決して難易度が高いというわけではありません。特別な対策時間を設けるよりも、日ごろから文章を読む習慣をつけておくことが効果的でしょう。
SPIの「能力検査(構造的把握)」の例題はこちらをチェックしてください。
SPI対策の具体的な4つの勉強方法

SPIの対策時期や勉強時間の目安がわかったところで具体的な勉強方法を見ていきましょう。
■志望企業の出題形式や傾向を把握する
SPI対策では、志望企業の出題形式や傾向を把握することが重要です。特に、英語分野や構造把握能力分野を出題する企業かどうかで必要な勉強時間も変わります。
また、ペーパーテスティングやWEBテスティングなど出題形式によって、問題数や解答の仕方が変わるのもSPIの大きな特徴といえます。SPIの受検方法の違いについてはこちらをチェックしてください。
これらをおさえておくと勉強時間の配分やスケジュールを立てやすくなるでしょう。
また、『キャリタス就活』の「ES・選考対策を探す」を活用し、企業ごとの傾向を把握しておくのもおすすめです。企業ごとの適性検査実施情報が書かれていることも多く、気になる企業の適性検査に関する情報収集に役立てられるでしょう。
■問題集を一通り解く
SPI対策において、問題集を一通り解くことは基本中の基本です。問題の種類や難易度を把握することで、試験本番のイメージがつかめるでしょう。
自分の得意分野と苦手分野が明確になり、その後の勉強戦略に生かすことができます。解説が充実した参考書や実践形式の問題集など、自分に合ったものを活用することが重要です。
おすすめのSPI対策本については下記記事をチェックしてください。

【27卒向け】SPI対策におすすめの本12選!選ぶときのポイントも解説
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■苦手分野を中心に繰り返し問題を解く
問題集を解いた結果、苦手分野が見つかったら、その分野を中心に繰り返し問題を解くことが大切です。繰り返し解くことで、自然と問題のパターンが身につき、解答スピードも向上します。SPIに必要な知識(公式や頻出語句)の暗記にも役立つでしょう。
また、何度も繰り返したという経験が自信につながり、本番でも落ち着いて対応できるようになります。
■時間を計りながら模擬試験を受ける
時間を計りながら模擬試験を受けることは、SPI対策において非常に効果的です。実際に模擬試験を受けると、すべての問題を解くためにかかる時間の感覚や時間を要する苦手な問題もわかります。それにより戦略的に時間配分を行うことで、本番でも落ち着いて対応できます。
『キャリタス就活』では、WEBテストを手軽に対策できるコンテンツや、「SPI」「玉手箱」形式の模試を受けられるコンテンツをご提供しています。
【お試し!WEBテスト】
「お試し!WEBテスト」は、WEBテストやテストセンターなど、パソコンで受検する環境を再現したコンテンツです。「言語問題」5問と「非言語問題」10問が用意されており、制限時間も設定されているため、よりリアルな環境でチャレンジできます。
本番さながらの緊張感の中で練習することで、本番では心の余裕をもって検査を受けることができます。
【キャリタス模試】
キャリタス模試では「SPI形式問題」「玉手箱形式問題」「一般常識問題」が受けられます。月に1回、10日間の受検期間を設けて模試を実施しており、全国順位や全国平均点と比較して自分の実力を測ることができます。
実施期間終了後は過去問として模試を受けられます(順位は出ません)。
SPIに向けて性格検査の対策もしておこう
SPIの性格検査は、あなたの性格や適性を測るための重要な検査です。企業は企業文化や価値観にマッチしそうな学生さんを求めており、性格検査ではそれを測っています。
能力検査のように明確な対策時間はありませんが、性格検査でも落ちる可能性もあるためしっかりとした対策が必要になります。
SPIの性格検査で落ちる要因・対策は?
■社風と合わない:企業研究により企業が求める人物像を把握する
■回答が矛盾している:普段の自分に近い選択肢を選ぶ
■あいまいな回答が多い:「どちらかといえば~」という中間寄りの選択肢に偏り過ぎないようにする
■極端な回答が多い:「全くそう思う」「全くそう思わない」という極端な選択肢に偏り過ぎないようにする
■未回答がある:自己分析により自分の性格を把握しておく
性格検査では、特に一貫性のある回答をすることが重要です。自己分析を通じて自分の強みや弱みを理解しておくことで、素直に答えつつ一貫性のある回答ができるようになります。また、企業研究をしっかり行い、自身の特性と志望企業が求める人物像とマッチするポイントを見つけておくことも大切です。
SPIの性格検査について下記記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください。

【SPI性格検査を完全対策】見られる項目や例題・対策のコツは?落ちる理由も解説
SPI性格検査は、応募者の性格や職務適性、組織との相性を見極めるために企業が実施する適性検査です。明確な正解が存在しないため準備は必要ないと思われがちですが、実際には…
SPIの対策時期に関するよくある質問
■Q.対策時期が遅れた場合の効率的な対処方法は?
A.SPI対策の開始時期が遅れてしまった場合は、対策の優先順位を明確にした上で対策を進めることが重要です。まずは問題集を解いたりして、苦手分野を把握し、重点的に取り組みましょう。
毎日のスケジュールをしっかり立てて、計画的に進めることで、限られた時間でも効率よく得点力を伸ばすことができます。
■Q.SPI対策は何日くらいかかる?一夜漬けでもOK?
A.SPI対策には一般的に30時間~60時間程度の勉強時間が必要で、毎日1〜2時間勉強すれば1〜2カ月程度かかります。そのため、一夜漬けでの対策は困難といえるでしょう。
特に非言語分野は問題パターンを覚える必要があるため、継続的な学習が重要です。最低でも2週間程度の準備期間を確保することをおすすめします。
■Q.SPI対策は大学何年生からはじめるべき?
A.SPI対策は、大学3年生の春(5月ごろ)からはじめるのがベストタイミングです。インターンシップ選考でSPIを実施する企業もあるため、それを考慮し早めの対策が安心でしょう。
インターンシップ選考でSPIを受けない場合は、本選考に向けて遅くとも大学3年生の10月ごろには開始することをおすすめします。
早期から対策することで、十分な時間をかけて各分野の理解を深められるでしょう。ほかの就活準備とも両立しやすくなるため、早めの準備が就活成功へのカギとなります。
■Q.SPIの分野ごとに対策時間を配分するのが難しい。何から優先的に対策すべき?
A.まずは非言語分野から優先的に対策することをおすすめします。問題で使用する公式などが多く、解法パターンの習得に時間がかかるためです。
次に言語分野、その後に志望企業で実施される場合のみ英語分野や構造把握能力分野に取り組みましょう。自分の基礎学力と志望企業の傾向を考慮して、時間配分を調整することが大切です。
SPI対策に早めに取り組み、就活を成功に導こう!
SPI対策は、インターンシップ・キャリア選考と本選考を受ける前までに行うことが必要不可欠です。選考を受ける2~3カ月前ごろにはじめ、30時間~60時間程度の勉強時間を確保することが重要となります。
対策する際は、志望企業の出題形式や傾向を把握した上で、問題集を活用して苦手分野を重点的に対策しましょう。また模擬試験を受ける際は時間を計ることで時間配分を意識することができ、本番も落ち着いて臨めるはずです。計画的な対策で就活を成功に導きましょう。
『キャリタス就活』では学生の皆さんが安心してキャリア選びに臨めるよう、多数の企業情報やサポートを提供しています。特に就活の悩みを解決する「就活成功ガイド」では業界研究や面接対策など就活に役立つコンテンツを豊富に取り揃えています。あなたの就活にぜひ『キャリタス就活』をご活用ください。
PROFILE
キャリタス就活編集部
『本音をきく、本気でこたえる。』をテーマに、就職活動・就活準備をがんばる皆さんに向け、インターンシップ・キャリア情報やES・面接対策など、さまざまなシーンに役立つ情報をお届けしています。
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