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【自己分析】ジョハリの窓とは?やり方や就活への活用方法・注意点もわかりやすく解説

自己分析

公開日:2025.05.28

【自己分析】ジョハリの窓とは?やり方や就活への活用方法・注意点もわかりやすく解説

「ジョハリの窓」という自己分析のツールをご存じでしょうか。この記事では「ジョハリの窓」とは何か、「ジョハリの窓」を活用した自己分析方法や就活での活用法を詳しく解説していきます。自己PRや面接対策に役立つ具体的なポイントも網羅しているので参考にしてみてください。

「ジョハリの窓」とは?

ジョハリの窓は、1955年に心理学者のジョセフ・ルフトとハリー・インガムによって開発された心理学モデルです。このフレームワークは「自分から見た自分」と「他人から見た自分」の情報を並列して分析することで、自己認識を深め、よりよい対人関係を構築することを目指します

現在、「ジョハリの窓」フレームワークはさまざまな場面で他者とのコミュニケーションを改善するための手段として活用されています。特にビジネスシーンではチームでよりよい関係を築くためのツールとして注目されています。また、就活における自己分析の方法としても活用されはじめています

■就活における「ジョハリの窓」のメリットは?

就活においてジョハリの窓を活用する最大のメリットは、自身に対する自己認識と他者からの見られ方のズレを明確に把握できる点にあります。このズレを知ることで自分を客観的に評価することが可能になり、自己分析を深めたり、改善点を見つけることができます。また自身の強みを知ることで面接などの場面で魅力的な自己PRができるでしょう。

他者の視点から自分を知ることで、新たな強みや弱みに気づくことができ、自分自身への理解が深まります。これにより、まだ知らない「自分」をもっと知りたいという探求心も高まります。

「ジョハリの4つの窓」の意味は?具体例も紹介

ジョハリの窓のワークシート記入例

ジョハリの窓は、私たちの自己認識を4つの領域に分けて考える心理学的フレームワークです。ここではこの4つの「窓」についてそれぞれ解説していきます。
それぞれの「窓」がもつ意味を理解して情報を整理してみましょう。

■自分と他人が知っている「開放の窓」

開放の窓は「自分も他者も知っている自分の特性」を表す領域です。たとえば「自分が社交的である」と自己認識しており、周囲の人々もそのように認識している場合、この特性は「開放の窓」に位置づけられます。

これは日常的なコミュニケーションや関係性の中で自然と共有される情報であり、他者とのコミュニケーション向上においてはこの領域を広げることが重要とされます。開放の窓が広がれば広がるほど、他者との信頼関係が強化され、より円滑なコミュニケーションが可能になります。

■自分が知っていて他人が知らない「秘密の窓」

秘密の窓は「自分は知っているが他者には知られていない自分の特性」を表す領域です。たとえば「本来は内向的な性格であることを自覚しながらも、大学では積極的な姿勢を意図的に見せている」という場合、この内向的な側面は「秘密の窓」に位置づけられます。「秘密の窓」に当たる特性は自分が意識的に他者に隠している部分であり、この領域の特性を見つめ直すことが大切です。

この領域を見つめ直すことで、「なぜ隠しているのか」「本来の自分をどう伝えるか」といった自己開示のヒントになります。自己開示は信頼関係の構築に役立つほか、面接やエントリーシート(ES)で伝えるエピソードの深みや説得力を高めるためにも重要です。

■他人が知っていて自分が知らない「盲点の窓」

盲点の窓は「自分では気づいていないが他者には見えている自分の特性」を表す領域です。たとえば、自分では気づいていない口癖や態度などを、本人は意識していなくても周囲の人々が明確に認識している場合、その特性は「盲点の窓」に位置づけられます。

この窓に該当する特性を理解し、他者からの率直なフィードバックを受け入れる姿勢をもつことが重要です。そうすることで、自分では気づけなかった課題や特性を把握し自己改善の貴重な機会を得られるでしょう。

■誰も知らない「未知の窓」

未知の窓は「自分も他者も知らない自分の特性」を表す領域です。この領域に位置する特性には、潜在的な能力や未開発の可能性が含まれています。たとえば新しい趣味をはじめた際に自分でも予想していなかった才能に気づくことがあります。このような経験は、未知の窓に隠れていた側面が表に出た例といえるでしょう。

この窓にどんな特性が入っているかを探るためには積極的に新しい環境や挑戦に身を置くとよいでしょう。思いがけない自己発見や成長の機会を得ることができます。

就活であればインターンシップ・キャリアや新たな業界研究を通じて、自分の未知の特長や興味を発見できる可能性があるでしょう。

「ジョハリの窓」を使ったワークの目的は?就活への活用方法も

一般的に、ビジネスのシーンにて使用される「ジョハリの窓」ワークの主な目的は、自己理解と他者理解を深めることにあります。社員同士が互いにもつ認識のズレを修正し、コミュニケーションをより円滑に進めて、個人の成長や組織全体の発展につなげることを目指します。
実はビジネスシーンだけではなく「ジョハリの窓」は新卒就活における自己分析に大いに活用できます。このフレームワークの最大の特長は、自分自身の強みや弱みを客観的に把握できる点です。自分の特性を正確に理解することで、自分に向いている仕事や合っている職場環境を見極めやすくなるでしょう。

さらに、ジョハリの窓で把握した自身の特性は就活の本選考における自身を魅力的にアピールする材料としても活用できます。たとえば「開放の窓」に該当する特性は自己PRの材料として活用できるほか、「盲点の窓」で新たに気づいた特性を強みとして伸ばしていくことも可能です。

また、「秘密の窓」に含まれる弱みについても、適切に開示して「開放の窓」へ移行させることで、成長のエピソードとして伝えることができます。弱みをどのように強みに変えたかを、理論的に説明できれば、強みと弱みがつながった一貫性のある自己PRを伝えることができるでしょう。

【就活における自己分析のやり方10選】それぞれわかりやすく図解!

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「ジョハリの窓」のやり方には主に3つの方法がある

「ジョハリの窓」のやり方には主に3つの方法がある

ジョハリの窓を実践するには、いくつかの方法があります。ここでは特に効果的な3つのアプローチを紹介し、それぞれの特徴や向いている状況について解説します。

実施方法には一人で行うパターンと複数人で行うパターンがありますが、この記事では主に複数人で取り組む方法を中心にご紹介していきます。実施前に複数人集めることを前提に読み進めてください。

■紙やペンを用いて自由記述する方法

紙やペンを用いた自由記述の方法は、ジョハリの窓のもっとも伝統的なやり方です。この方法では、参加者が自身や他者の特徴について自由に記述し、それを基にお互いフィードバックを受け取ります

この方法のメリットは、参加者が自分の言葉で考えを表現できる点です。一方、個人の表現の違いによって項目の分類が難しくなるというデメリットもあります。また、参加者が多いほどワークに多大な時間がかかり、集計も複雑になります。

キャリアアドバイザーからの一言

キャリアアドバイザーからの一言

紙やペンを用いず、オンラインツールで実施することも可能です。
その場合はスプレッドシートなど共同編集できるツールを活用すると効率的に進められるでしょう。

■一般的な性格・能力の項目から該当内容を選択する方法

一般的な性格・能力の項目から該当内容を選択する方法では、事前に用意された項目リストから自分や他者に当てはまるものを選んでいきます

この方法のメリットは、あらかじめ用意された項目から選ぶため、手軽かつスピーディに実施できる点にあります。また、「参加者が自分の特性を見落とすことなく評価できる」「他者との評価も比較しやすく客観的な視点を得やすい」点もメリットです。

特性や能力を簡単に明確化できるため、初めてジョハリの窓に取り組む方におすすめの方法といえるでしょう。

ただし、用意された項目に自分の特性に該当するものがない場合は、その特性については評価できないというデメリットもあります。項目を多めに(20個程度)用意しておくとこのデメリットを最小に抑えることができるでしょう。

性格や能力の項目例
・発想力がある
・負けん気がある
・向上心がある
・段取り力がある
・社交的である
・行動力がある
・根性がある
・慎重である
・はやりに敏感である など

■診断アプリやツールを活用する方法

診断アプリを活用する方法では、スマートフォンやパソコンでジョハリの窓に関連するアプリやツールを活用し、手軽に自己分析を行うことができます。参加人数が5人前後であれば無料で利用できるアプリやツールも存在するため、少人数でのワークショップや友人同士での分析に適しているでしょう。
この方法には結果の保存や共有が簡単に行えるというメリットがあります。

【ワークシートつき】「ジョハリの窓」ワークの手順

ジョハリの窓ワークの手順

ここでは、「ジョハリの窓」のワークを複数人で実施するケースを紹介します。
このワークは一般的にグループで行うことが多く、特に対面で5~6名程度のグループで実施するのが効果的です。複数の他者の目を通してそれぞれの窓の内容を充実させることができます。

■1.ワークに必要な準備をする

まず2種類の紙とペン(ドローイングができるデジタルツールでも可)を用意しましょう。

1枚目の紙:自分に当てはまる性格、能力などを自由に記載する紙(人数分)
→上部に自分の名前を記載し、紙のスペースを上下半分に仕切ります

2枚目の紙:ジョハリの窓を完成させる紙(人数分)
→ジョハリの窓のフレームを記載し、下記のようなワークシートを作成します

ジョハリの窓のワークシート

ワークシートを用意したあとは、スムーズに進行するために進行役を決めましょう。はじめる前に全員がジョハリの4つの窓について理解する時間を設けることで、さらにワークをスムーズに進められます。

■2.自分に当てはまる性格、能力など自由に記載する

ワークが開始されたら、まず1枚目の紙の上半分に自分の性格、能力などについて思いつくままに書き出していきます。このとき、ほかのメンバーに内容を見られてしまうと最終的な結果に影響が出る可能性があるため、他者から見えないよう注意しながら記載しましょう。

なお、あらかじめ用意された項目リストから選択する方法の場合、リストの中から自分に当てはまるものを選んで紙の上半分に書き出します。

■3.参加している全員に自分に当てはまる性格、能力を記載してもらう

次は1枚目の紙の下半分に、グループの各メンバーがあなたの性格や能力についてどう思うか記入してもらいます。率直な意見を引き出すために無記名で記載してもらうのが効果的です。

なお、選択式の場合は項目をリストから選んでもらいましょう。

■4.書き出された性格、能力を窓ごとに振り分ける

1枚目の紙を埋めたあとは、ジョハリの窓フレームが記載された2枚目の紙を用意しましょう。1枚目に書き出された自己の特性と他者から見た特性を、4つの窓の部分に振り分けていきます

この振り分け作業によって、自分が認識している特性と他者が認識している特性の違いが視覚的に明確になります。

■5.他者からのフィードバックを受ける

振り返りは、ジョハリの窓ワークの中でもっとも重要な部分です。特に、それぞれの特性について、思い浮かぶ具体的なエピソードを伝え合うのが効果的でしょう。この過程を通じて、自分と他者の認知の違いを理解し客観的な自分の特性を把握します。

窓に振り分けられた特性の数にも注目してみましょう。たとえば「開放の窓」に該当する特性が多い場合はオープンマインドな人物像が、「秘密の窓」に該当する特性が多い場合は内向的な人物像が見て取れます。
また「未知の窓」は誰も知らない自分を指します。ここの窓を開くには過去に自分が経験したことのないことに積極的に挑戦し、新たな才能や特性を探してみましょう。

ジョハリの窓を使ったワークの注意点は?

ジョハリの窓を使ったワークは自己分析に役立ちますが、実施する際にはいくつかの注意点があります。効果的なワークを行うためにも、以下の点をしっかりおさえておきましょう。

■性格を記入する項目にネガティブなワードは入れない

ジョハリの窓を使ったワークを行う際はネガティブなワードを避けるよう心がけましょう。たとえば「仕事が遅い」という表現は「時間より質を優先する」というように言い換えることが大切です。

ただし、すべてのネガティブな表現を回避してしまうと、自分自身の弱みや改善点が見えにくくなることもあります。そのため、グループ内で共通理解を得た上で、あえて特定の言葉を使用することも1つの方法です。

表現方法に配慮しながら、建設的なフィードバックができる環境を整えることが重要です。

■自己評価と他者からのフィードバック両方を取り入れる

ジョハリの窓ワークにおいて重要なのは、自分と他人の認識の違いを把握することです。そのため、自己評価と他者からのフィードバックをバランスよく取り入れることが求められます

フィードバックを受ける際には、それを批判として受け止めるのではなく、自己成長の貴重な機会としてとらえましょう。客観的な視点を取り入れることでより深い自己理解につながります。

キャリアアドバイザーからの一言

キャリアアドバイザーからの一言

ジョハリの窓を用いた自己分析は、一度きりではなく継続的に行うことが推奨されます。就活の準備期間だけでなく、キャリアの各段階で定期的に自分自身を見直すようにしましょう。常に新しい発見や成長の機会を得ることができます。

ひとりでも診断できる?自分だけでジョハリの窓に取り組む方法

ひとりでも診断できる?自分だけでジョハリの窓に取り組む方法

「ジョハリの窓」ワークは本来、グループでの実施が基本です。「自分が自分をどう見ているか」と「他人が自分をどう見ているか」という両方の要素が分析に不可欠だからです。

しかし、新卒就活における自己分析の場面では、じっくりと1人で向き合いたいと感じる方も多いでしょう。その場合には、他者からの評価は事前に集めておき、そのあとの分析を1人で進めるというやり方がおすすめです。

まず信頼できる周囲の数人に性格や能力に関する項目リストを渡し、自分に当てはまるものを選んでもらいます。集めた結果を基に「ジョハリの窓」の4つの領域に整理し、自己理解を深めていきます。1人で取り組む際は、自己の内面をなるべく客観的に掘り下げる姿勢が重要です。

なお、「他者に聞くのは気が引ける」「完全に1人で進めたい」といった場合は、オンラインの診断ツールやアプリ(MBTI診断など)を活用するのも1つの方法です。ただし、その場合も可能であれば、フィードバックを受け取れる機会を別の形で設けると、より効果的な自己分析につながります。たとえば、信頼できる友人や家族、ゼミの仲間などに診断結果を見せて率直な意見をもらうことで、自分では気づきにくい視点を得られる可能性があります。

「ジョハリの窓」に関するよくある質問

■Q.1人で「ジョハリの窓」ワークをやっても正しい結果は出る?

A.1人でも一定の気づきは得られますが、「開放の窓」と「盲点の窓」の正確な把握には他者の視点が不可欠です。自己認識だけでは見えない部分があるため、可能な限り、信頼できる人からのフィードバックを取り入れましょう。

■Q.ジョハリの4つの窓のひとつ、「未知の窓」はどうやったら開く?

A.「未知の窓」を開くには、新しい経験や挑戦を積極的に求めることが重要です。自分の快適ゾーン(コンフォートゾーン)を出て、これまで試したことのない活動に挑戦したり、多様な人々と交流したりすることで、自分でも気づいていなかった才能や特性に気づくことができます。
こうした取り組みが難しい場合には、専門家のサポートを受けることも効果的な方法です。たとえば、大学のキャリアセンターの、キャリアカウンセラーによる相談サービスなどを通じて、自己理解の支援を受けることができます。

■Q.「ジョハリの窓」で自己分析をするデメリットはある?

A.他者からのフィードバックが主観的すぎると、結果に偏りがでてしまうことがジョハリの窓のデメリットです。フィードバックする相手との関係性や状況によって結果が大きく変わる点も注意が必要です。このワークを行う際は、できるだけ日常的に関わりがあり、自分の行動や考え方をよく理解している人を選ぶとよいでしょう。

「ジョハリの窓」で自己分析して自分の可能性を広げよう

「ジョハリの窓」は自分と他者の視点を組み合わせることで、自己理解を深めるツールです。就活における自己分析に活用することで、自分の強みや盲点、そして未知の可能性に気づくきっかけとなります。他者からのフィードバックを取り入れながら、自分自身と向き合い、より充実したキャリア選択につなげていきましょう。

『キャリタス就活』では学生の皆さんが安心してキャリア選びに臨めるよう、多数の企業情報やサポートを提供しています。特に就活の悩みを解決する「就活成功ガイド」では業界研究や面接対策など就活に役立つコンテンツを豊富に取り揃えています。あなたの就活にぜひ『キャリタス就活』をご活用ください。

PROFILE

キャリタス就活編集部
『本音をきく、本気でこたえる。』をテーマに、就職活動・就活準備をがんばる皆さんに向け、インターンシップ・キャリア情報やES・面接対策など、さまざまなシーンに役立つ情報をお届けしています。「面接がうまくいかない」、「そもそも就活って何からはじめるべき」など、皆さんの本音に寄り添った記事を配信しておりますので、ぜひこの機会にご活用ください。

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