【例文つき】「御社」「貴社」の違いは?面接・ESで正しく使い分けよう!

就活ノウハウ

公開日:2024.12.11

【例文つき】「御社」「貴社」の違いは?面接・ESで正しく使い分けよう!

就職活動の中で必ず使う用語「御社」と「貴社」。同じ意味を指す言葉ですが、使う場面が異なるため、適切に使い分ける必要があります。本記事では、「御社」「貴社」の正しい使用シーンや、実際に使うときの例文をご紹介します。正しい知識をもって、就活を進めていきましょう。

御社と貴社の違いは「使う場面」にある!

御社と貴社の違いは「使う場面」にある!

ビジネスシーンで頻繁に使われる「御社」と「貴社」はどちらも相手の会社を敬って表現する言葉です。しかし、使う場面に違いがあります。

「御社」は話し言葉で主に会話や電話の際に使い、「貴社」は書き言葉としてメールや手紙、公式な文書で使います

適切に使い分けることで採用担当者へよい印象を与えられるので、違いを理解して正しく使いましょう。なお、どちらも敬語であるため「御社様」「貴社殿」など二重敬語にならないよう注意が必要です。

「御社」を使う場面と例文

「御社」は会話の中で使用する話し言葉です。実際の就活でどのように使われるのかみてみましょう。場面ごとに例文と合わせて解説します。

■面接で受け答えするとき|その例文

面接で相手方を呼ぶ際は「御社」を使用します。正式な会社名を何度も繰り返すよりスマートな印象を与え、加えて会社名の言い間違いなどを防げます。

下記例のとおり、自身の話をするときはもちろん、質問するときの二人称としても使用します。

「私が御社を志望する理由は、御社が〇〇分野での豊富な実績をもち、さらに新しい挑戦を続けている点に魅力を感じたためです。」

「御社の競合に対する強みについてお聞かせください。」

■電話で会話するとき|その例文

電話でも「御社」を使用します。電話では会話を進める際はなるべく端的に、要件を伝える必要があります。面接同様、なるべく会社名ではなく「御社」を使用し、短く用件を伝えましょう。

「〇〇会社の△△様でお間違いないでしょうか?」など会話の最初で会社名を出すのは問題ありません。

「お忙しいところ恐れ入ります。私、〇〇大学の〇〇と申します。現在、御社の採用選考に参加させていただいております。」

「御社の○○様よりお電話を頂戴しておりましたので折り返しいたしました。」

■会社説明会であいさつや質問をするとき|その例文

会社説明会であいさつや質問をする際も「御社」を使用します。質問の時間などは限られていることが多いため、御社を使うことで短く話をまとめましょう。

「本日は、御社の説明会に参加させていただきありがとうございます。」

「御社では社員の方のキャリアアップに対し、どのような仕組みや支援がありますか?」

■OBOG訪問で会話するとき|その例文

OBOG訪問の際も、会話の中では「御社」を使用します。面接とは違い、和やかな雰囲気で行われる場合も多いですが、マナーや態度は見られています。正しい言葉遣いで礼儀正しさをアピールしましょう。

「御社でのご経験や仕事内容について伺えたことで、私自身の理解も深まりました。」

「御社では、社員の方同士のコミュニケーションや、働きやすさのための取り組みについてどのようなことが行われているのでしょうか?」

「貴社」を使う場面と例文

次に「貴社」を使用する場面や例文を解説します。「貴社」は相手の会社に向けて書くメールや書類で使いましょう。

■メールを送るとき|その例文

メール内の文章には「貴社」を使います。会社名を記載するのは、「〇〇株式会社 人事担当者様」などの宛名の部分だけで問題ありません。

「〇〇大学の〇〇と申します。貴社の20XX年新卒採用選考に応募させていただきたく、応募書類を添付いたします。」

「先日は貴社の〇〇について、丁寧にご説明いただきありがとうございました。お話を伺い、さらに貴社での働き方をイメージするよい機会となりました。」

■ESや履歴書を記入するとき|その例文

ESや履歴書などにある志望動機欄、本人希望欄などの記入で会社について書く場合は「貴社」を使います。複数の記入欄で使用することが多いので「御社」と混同して使用しないように気をつけましょう。

「貴社の〇〇分野での高い技術力と、〇〇を大切にする企業文化に魅力を感じ、志望いたしました。」

「貴社の規定に従います。」

「御社」と「貴社」を間違えてしまった時の対処法

「御社」と「貴社」を間違えてしまった時の対処法

「御社」「貴社」の使い分けを理解していても、咄嗟に間違えてしまうこともあるでしょう。間違えた場合はその後の対応が重要となるため、正しい対処法を確認していきましょう。

■会話で間違えてしまったときの対処法

会話の中で「御社」と「貴社」の使い分けを間違ってしまった場合、直後であれば言い直して「失礼しました」と一言そえる程度で大丈夫です。あまり深く気にする必要はありません。

社会人になれば言い間違いを謝罪する場面は多くあります。丁寧な対応で訂正すれば感じのよさは伝わるので、間違いを引きずらずに切り替えましょう。

面接や電話が終わった後で間違いに気づいた場合は、訂正する必要はありません。次から気をつけましょう。

■ESや履歴書、メールで間違ってしまったときの対処法

会話の中での間違いと比べ、文章中での使い間違いは少し悪い印象を与えます。書類選考では、「自分の作成した書類に間違いがないか確認する」という社会人の基礎もチェックされるためです。

提出前に間違いに気がついた場合、修正液などを使わず書き直しを行いましょう

送付した後に間違いに気づいた場合、メールや面接などタイミングをみて謝罪します。誤って使用してしまった場合でも、それだけで即不採用となる可能性は低いため、その後の対応が重要です。

メールや書類は、「御社」「貴社」の使い分けはもちろん、それ以外にも情報の誤りがないかよく見直しましょう。提出前にチェックできるものにミスがあるとマイナスな印象をもたれる可能性があります。提出前に十分に確認するよう心がけてください。

業界・団体によっては「御社」「貴社」を使わないケースもある

「御社」「貴社」といった表現が、業界や団体によっては適切でない場合があります
御社や貴社を使うのは相手が「○○株式会社」「○○合同会社」など一般企業に限られます。

銀行や法人、省庁などで使用する、御社・貴社の言い換えの一覧は以下のとおりです。正しく使い分けを行い、面接官への印象アップにつなげてください。

御社の言い換え 貴社の言い換え
銀行 御行 貴行
信用金庫 御庫 貴庫
法人 御法人 貴法人
学校法人 御校 貴校
医療法人 御院または御法人 貴院または貴法人
省庁 御省または御庁 貴省または貴庁

封筒の宛名で「御中」「様」はどのように使い分ける?

封筒の宛名で「御中」「様」はどのように使い分ける?

封筒で履歴書などを送る際には「御中」と「様」の使い分けも重要です。

御中 企業や組織、部署など団体に対して使う
個人に対して使う

「御中」は企業や組織、部署など団体に対して使うのに対して、「様」は個人に対して使います。「〇〇部門△△様」のように、部門が入っている場合でも個人宛の場合は「様」と記載するのが正解です。御中と様を併用することはありません。

【「御中」「様」使い方の例】

(正)株式会社□□ ◯◯部門 田中太郎 様
(誤)株式会社□□ ◯◯部門 田中太郎 御中

(正)株式会社□□ ◯◯部門 御中
(誤)株式会社□□ ◯◯部門 様

封筒に既に「行」が書かれている場合は二重線で消し、隣に正しい敬称をつけ直すのがマナーです。

あわせて知っておきたい!「自分の会社」の正しい呼び方

社会人になった後には、自分の会社を表現する言い方も知っておく必要があります。場面ごとの自分の会社を表す言葉は以下のとおりです。

自分が所属する会社を指す言葉 使う場面
当社 主に「社内」に対して使う
弊社 「社外」に対して使う

「弊社」にはへりくだる意味が込められているため、取引先、顧客などに対して使います。一方、「当社」はへりくだる意味を含みませんが、尊敬語でもありません。主に社内向けに使われますが、社外に対して使う場合もあります。

自分を示す一人称の正しい言い方は?

男女ともに「私(わたし・わたくし)」を使いましょう。

相手の会社を丁寧に言うときに使う「御社」と「貴社」のほかに、ビジネスシーンでは自分のことを示す一人称も重要です。日本語には一人称が複数あるため、使い分けに注意しましょう。

就活の時には男女ともに「私(わたし)」もしくは「私(わたくし)」を使うのが一般的です。これは、文章・会話の両方で使用します。「わたくし」と呼ぶほうがより丁寧な表現です

断じて「僕」や「自分」などを使うのは避けましょう。初歩的なビジネスマナーのため「御社」「貴社」の使い方より厳しい目が向けられます。

ビジネスの場では、さまざまな自称・他称を使い分ける必要があります。これらも社会人になる前に覚えておくことが大切です。以下は一例のため詳しくは自身でチェックしましょう。

自称 他称
私(わたし・わたくし) 貴方(あなた)
私共(わたしども・わたくしども) 各位・ご一同
友人 ご友人
先輩 ご先輩
当地・こちら 貴地(きち)・御地(おんち)・そちら
氏名・名前 ご芳名(ごほうめい)・貴名(きめい)・御名前(おなまえ)
手紙・書面 お便り・ご書面

「御社」「貴社」を正しく使い分けて好印象をつかもう!

「御社」は話し言葉、「貴社」は書き言葉と、場面に合わせた適切な使用が求められます。ビジネスマナーの基礎とも言えるため、就活生のうちから違いを理解し正しく使用しましょう。使い分けがしっかりとできると、面接官に対してよりよい印象を与えることができます。

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