【OBOG訪問ガイド】全体の流れやポイント、連絡時の例文を紹介!
就活ノウハウ公開日:2024.10.09
就活生の皆さん、OBOG訪問を活用していますか?企業の公式サイトや説明会だけでは得られない、生の情報を得ることができるOBOG訪問は、就活において大いに役立ちます。とはいえ、その一歩を踏み出すためには、「どうやって訪問先を見つけよう?」「どのように連絡を取ればいい?」「そもそもOBOG訪問はすべきなの?」など悩むことも多いでしょう。本記事では、OBOG訪問の目的から連絡を取る際の電話・メールの例文まで、具体的に解説します。
OBOG訪問の重要性とその目的
そもそも「OBOG訪問は行わなければいけないものなの?」と疑問に思う就活生もいることでしょう。OBOG訪問は、就活において「必ず行わなければいけないこと」ではありませんが、次のようなメリットがあります。
・「生」の企業文化やリアルな情報を得られる
・自分のキャリア意識が高まる
・自己分析をより深めることができる
・具体的な就活戦略を立てられる
・自分のモチベーションが高まる
OBOG訪問のメリットは、「OBOG訪問って何?気になるメリットや探し方について紹介!! 」記事で詳しく紹介しています。
OBOG訪問で、企業で働く先輩たちに実際に会い、現場の声を聞くことで就活生にとって自分がその企業に適しているかどうかを判断する重要な材料になるとともに、企業風土や働き方を深く理解する上でも貴重な経験となります。またインターネット上の情報や説明会からは得ることの難しいリアルな情報に触れることで、入社後のミスマッチを防げるだけでなく、より自分に合った企業を選びやすくなるでしょう。
中には、OBOG訪問の回数や評価が本選考につながる企業もあります。気になる企業や業界があれば、積極的にOBOG訪問に取り組んでみてください。
OBOG訪問はいつからはじめるべき?
OBOG訪問に、「この時期から開始すべき」という明確な決まりはありません。ただ一般的には、本選考の数カ月前からOBOG訪問を行う人が増え、大学3年生から4年生にかけての3~5月頃にピークをむかえます。
ただし、ピークの時期だと「OBOGに予約が集中し、アポイントメントが取れない」という事態も考えられます。そのため、できる限り早めに行動することが理想です。具体的には、大学3年生の夏のインターンシップ等を終えた10月頃から、ピーク直前の2月頃までを目安に取り組むとよいでしょう。もちろん、大学1・2年生の段階でOBOG訪問を行っても構いません。
OBOG訪問の流れを解説
OBOG訪問の具体的な流れは、次のとおりです。
step1:OBOGを探す
step2:アポイントメントを取る
step3:面談形式と日程の調整
step4:業界研究、企業研究などの事前準備
step5:質問リストを事前送付する
step6:OBOG訪問を実施する
step7:お礼メールを送る
それぞれのステップについて解説します。
step1:OBOGを探す
まずは、自分が気になっている業界や企業に勤めるOBOGを探しましょう。以下のような方法で、OBOGを探すことができます。
・大学のキャリアセンターで紹介してもらう
・大学の先輩や教授から紹介してもらう
・友人・家族から紹介してもらう
・企業の公式サイトに記載されているOBOG訪問の問い合わせ先を確認する
・インターンシップ・キャリアで知り合った企業の担当者に問い合わせる
・SNSなどでOBOGを検索し、直接メッセージを送る
SNSについては偽のプロフィールや詐欺的なアカウントも存在しますので、相手のプロフィール内容を慎重に確認し、共通のつながりや経歴などを通じて信頼性が高いかを確認することが重要です。
step2:アポイントメントを取る
訪問するOBOGが決まったら、メールや電話などでアポイントメントを取ります。また連絡をする際は相手の負担にならないよう、簡潔で明確なやり取りを心がけましょう。例文は後ほど紹介します。
step3:面談形式と日程の調整
OBOG訪問を行う際は面談形式と日程を決める必要があります。OBOGが勤務する企業によって勤務体系やルールが異なるため、対面形式とオンライン形式のどちらが相手にとって都合がよいかを事前に確認しておくことが大切です。対面の場合は、静かで会話しやすいカフェなどを会社の近くで選びましょう。
次に、日程調整を行います。希望の日程は基本的に就活生側から提案し、2~3週間前を目途に、3つほどの候補日を提示しましょう。また時間については「13時~19時のうち1時間程度」といったように、相手の都合に合わせやすいよう時間帯に幅をもたせるとスムーズです。また、月末や年度末など繁忙期を避けて依頼しましょう。
step4:業界研究、企業研究などの事前準備
訪問前に、業界や企業についてしっかりとリサーチしておくことで、深い質問ができ、訪問時間を有意義に過ごせます。そのため事前に業界全体のトレンドや課題、その企業の強みや競合との違いなどを調べ、企業理解を深めておきましょう。また、可能であれば面談するOBOGが関わる仕事についてもヒアリングし、それに基づいた具体的な質問を用意しておくとよいでしょう。
step5:質問リストを事前送付する
訪問日の1週間~数日ほど前を目安に、質問リストを送付します。質問事項をあらかじめ相手に伝えておくことで、当日の限られた時間を有効に使うことができます。
step6:OBOG訪問を実施する
OBOG訪問の当日は、以下のポイントに気をつけましょう。
・清潔感のある身だしなみを心がける
・約束の時間の10分前には到着する
・明るく、はきはきとあいさつする
・礼儀正しく振舞う
・後から振り返りができるようメモを取る
・決められた時間内に終了するよう意識する
・面談後は感謝を伝える
step7:お礼メールを送る
相手は忙しい中、向き合う時間を確保してくれています。OBOG訪問が終わったら、当日中に必ずお礼の連絡をしましょう。また食事などをご馳走になった場合は、そのお礼もしっかり伝えてください。お礼のメール・電話例は、後ほど紹介します。
OBOG訪問の依頼・日程調整の例文
ここでは、OBOG訪問の依頼・日程調整におけるメール・電話例を紹介します。
基本的に、OBOGへの連絡手段は電話よりメールの方がおすすめです。やり取りの内容が残るだけでなく、相手が忙しい場合でも本人の都合のよいタイミングでメールを確認することができるためです。
■OBOG訪問の依頼・日程調整のメール例
メールを送る際は、用件と送信者がひと目でわかる件名にしましょう。業界や企業のどのようなところに興味・関心をもち、話を聞きたいと思ったのかを書くと、より気持ちが伝わりやすくなります。
件名:【OB(もしくはOG)訪問のお願い】〇〇大学〇〇学部 氏名(フルネーム)
株式会社○○
○○部 ○○課
△△様
はじめまして。○○大学○○学部の○○○○(フルネーム)と申します。
このたび、大学のキャリアセンターの名簿を通じて、△△様が株式会社○○でご活躍されていることを知り、ぜひ一度お話を伺いたく、ご連絡させていただきました。
現在、○○年卒業に向けて就職活動を進めており、貴社の〇〇事業に大変興味をもっております。
特に、貴社の○○事業における製造改善プロセスに関心をもち、さらに深く理解したいと考えております。
貴社の企業文化や具体的な業務内容についてお話を伺い、今後のキャリア形成の参考にさせていただきたく存じます。
ご多忙中のところ恐縮ではございますが、以下の日程でご都合のよい日時がございましたら、お時間をいただくことは可能でしょうか。もしご都合がつかない場合は、△△様のご都合のよい日時をご提示いただけますと幸いです。
・○月○日(月)13:00~17:00
・○月○日(水)10:00~12:00
・○月○日(金)13:00~17:00
突然のお願いとなり恐縮ですが、ご検討いただけますようお願い申し上げます。
ご返信をお待ちしております。
何卒よろしくお願いいたします。
—————————————————
氏名(フルネーム)
学校名
○○学部○○学科○○年
電話番号: 080-xxxx-xxxx
メールアドレス: xxxxx@example.jp
—————————————————
■OBOG訪問の依頼・日程調整の電話例
電話で行う際は、まず自己紹介と訪問の目的を簡潔に伝えることが大切です。相手の時間を尊重し、事前に用意した候補日程をいくつか提示し、相手の都合を伺いましょう。電話中に相手が都合がつかない場合でも、柔軟に対応できるように、予備の日程やオンライン面談の可能性を検討しておくとよいでしょう。
学生:
はじめまして。〇〇大学〇〇学部〇年の〇〇〇〇(フルネーム)と申します。OB(OG)訪問のお願いでお電話いたしました。〇〇課(部署名)の△△様はいらっしゃいますでしょうか?
受付:
△△ですね、かしこまりました。少々お待ちください。
担当者:
お電話代わりました、△△です。
就活生:
はじめまして。〇〇大学〇〇学部〇年の〇〇〇〇(フルネーム)と申します。お忙しいところ恐れ入ります。
このたび、大学キャリアセンターの○○さんにご紹介いただきまして、OB(OG)訪問のお願いでお電話させていただきました。ただ今お時間はよろしいでしょうか?
担当者:
はい、大丈夫ですよ。
就活生:
ありがとうございます。
現在就職活動中で、御社に大変興味をもっており、企業研究をしています。○○でご活躍されている△△様のお話を伺いたいと考えております。大変ご多忙かとは存じますが、短い時間で構いませんのでOB(OG)訪問のお時間をいただけないでしょうか?
担当者:
わかりました。希望日時はありますか?
就活生:
ご承諾ありがとうございます。それでは、○日~○日の午後の時間帯でご都合のつく日時はございますでしょうか?
担当者:
○日の○時からなら対応できます。当日は○○にお越しいただけますか?
就活生:
承知しました。貴重なお時間をいただきありがとうございます。それでは、○月○日○時に○○に到着しましたら、ご連絡させていただきます。
本日はお忙しい中ありがとうございました。
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
では、失礼いたします。
OBOG訪問を断られた場合の例文
先方の都合によっては、OBOG訪問を断られることもあります。OBOG訪問は善意によって成り立っていることを忘れず、誠意をもって対応することが大切です。
■【OBOG訪問を断られた場合のメール例】
スケジュールを検討した上で断りの連絡をくれたことに、感謝の気持ちを伝えましょう。
件名:Re:【 OB(もしくはOG)訪問のお願い】 〇〇大学〇〇学部 氏名(フルネーム)
株式会社○○
○○部 ○○課
△△様
お世話になっております。〇〇大学〇〇学部〇年の〇〇〇〇(フルネーム)です。
ご返信いただきありがとうございます。
突然のお願いにもかかわらず、ご検討いただき、誠に感謝申し上げます。
また別の機会がございましたらご相談させていただけますと幸いです。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
—————————————————
氏名(フルネーム)
学校名
○○学部○○学科○○年
電話番号: 080-xxxx-xxxx
メールアドレス: xxxxx@example.jp
—————————————————
OBOG訪問後のお礼連絡の例文
OBOG訪問の後は、必ずお礼の連絡を入れましょう。またお礼の連絡タイミングは「OBOG訪問の当日中」が基本です。
【OBOG訪問後のお礼メール】
お礼メールには、次の3点を含めることがポイントです。
1.貴重な時間を割いていただいたことへのお礼
2.学んだ内容
3.今後の生かし方
件名:【OB(もしくはOG)訪問のお礼】〇〇大学〇〇学部 氏名(フルネーム)
株式会社○○
○○部 ○○課
△△様
お世話になっております。〇〇大学〇〇学部〇年の〇〇〇〇(フルネーム)です。
本日はお忙しい中、OB(OG)訪問のお時間をいただき誠にありがとうございました。また、昼食までご馳走いただき、心より感謝申し上げます。
貴重なお話を伺うことができ、大変参考になりました。
社会人としての厳しさだけでなく、チームで働くことのおもしろさや難しさ、仕事の達成感などを具体的にイメージすることができました。
今後の就職活動においても、今回いただいたアドバイスを生かしてがんばりたいと思います。
改めてお礼申し上げます。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
—————————————————
氏名(フルネーム)
学校名
○○学部○○学科○○年
電話番号: 080-xxxx-xxxx
メールアドレス: xxxxx@example.jp
—————————————————
まとめ
今回は、OBOG訪問の目的や流れ、連絡方法などについて紹介しました。
OBOGとの交流は、ビジネスシーンで必要なコミュニケーションスキルを磨くチャンスでもあります。OBOG訪問のピーク時期と重なるとアポイントメントが取りにくくなってしまうこともあるため、できる限り早めに行動することがポイントです。
OBOG訪問を通じて、志望企業の理解を深め、就活をスムーズに進めていきましょう!
PROFILE
麻 桃子(あさ ももこ)
印刷会社の制作部門にてコピーライター・ディレクターとして勤務後、2021年よりフリーライターに。市役所での勤務経験もあり。会社員・公務員・フリーランスなどさまざまなスタイルで働いた経験を生かし、幅広いジャンルで執筆中。