長期休みを有効活用!課外活動の経験があなたの就活を変える

就活ノウハウ

公開日:2024.07.24

長期休みは、忙しい学生生活から一時的に解放される貴重な期間です。遊ぶもよし、休むもよしですが、長期休みを有意義に過ごして得た経験は就活時に強い武器となります。しかし、特に大学低学年の皆さんの中には具体的に何をして過ごすべきか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめしたいのが「課外活動」です。本記事では、長期休みを最大限に活用し、課外活動の経験を就活準備に生かす方法について解説します。

課外活動は就活の一部

そもそも課外活動とは、学業以外の活動のことを指します。大きく分けると学内と学外の課外活動があります。

・学内における課外活動例:
サークル、部活動(文化系・体育会系)、学園祭実行委員、学生自治会、大学生協の学生委員会など

・学外における課外活動例:
アルバイト、趣味、ボランティア、資格取得、インターンシップ、海外留学、地域イベントや団体への参加(スポーツチーム、音楽団体)など

課外活動では、新たなスキルや知識を得たり、リーダーシップやコミュニケーション能力などさまざまな力を磨いたりすることができ自己成長につながります。それらの経験は、就活において自己PRで具体例をあげる際にも役立ちます。

また、企業は就活生の学業などの成績だけではなく、実践的な能力や過去の経験を通してどのようなパーソナリティが構築されたかを確認します。そのため、それらのスキルや経験を得る上で課外活動も立派な就活の一部と言えます。

課外活動の経験が就活に役立つ「3つの理由」

課外活動の経験が就活に役立つ理由は、主に次の3点です。

①社会的に広い視野をもてるようになる:
課外活動を通じて社会との接点をもつことで、視野が広がります。社会の構造を知る、よいきっかけにもなるでしょう。視野が広がれば、自分に合う仕事や企業を探しやすくなります。

②協調性・忍耐力・責任感などを育む機会になる:
課外活動では、協調性・忍耐力・責任感など社会で必要とされる基礎的なスキルや人間性を養うことができます。学業だけでは伸ばすことが難しいこれらの能力を課外活動によって身に付ければ、就活に役立てられます。

③就活の自己PRの裏付けになる:
就活のESや面接では、学生時代にがんばったことや自己PRなどが問われます。その際、結果だけではなく、結果に至るまでの「プロセス」も重視されます。企業は就活生が語るエピソードを通して、その人の能力・価値観・人間性・モチベーションの源・ポテンシャルなどを知りたいと考えているからです。

たとえば、「リーダーシップ」という強みをアピールするとしましょう。「わたしにはリーダーシップがあります!」とアピールするだけでは、その根拠や魅力が伝わりにくいものです。もし「部活動で部長を務め、30人の部員を率いてチームを勝利に導いた」という課外活動の具体的なエピソードがあれば、根拠をもって強みをアピールしやすくなります。

課外活動は「必ず取り組まなければならないもの」というわけではありません。しかし、課外活動に取り組んだ経験が採用担当者に好印象を与える可能性もあるので、ぜひ積極的に参加していきましょう。

将来の就活にも役立つおすすめ課外活動5選

大学低学年の皆さんにとって、将来の就活に役立つおすすめの課外活動を5つ紹介します。

①アルバイト
多くの学生が経験するアルバイトも、課外活動のひとつです。学校以外で社会とかかわる経験として、さまざまな角度から自己PRや志望動機につなげられます。

【培われる力】
責任感:
労働の対価として賃金をもらうという行動は社会人になっても同じです。またお金をもらう以上、任された業務をしっかりとこなしていく責任感も養われます。

マネジメント力:
マネジメント力を養うことも可能です。たとえば飲食店の調理アルバイトの「よりスピーディに料理を提供するために効率のよい調理手順を考案・周知し、店舗の回転率を向上させる」といった経験から、マネジメント力を磨けます。

②部活動・サークル活動
大学の部活動や本格的なサークル活動をしている場合、熱心な取り組みを就活でアピールしやすくなります。

【培われる力】
目標達成力:
部活動やサークル活動では、同じ目標に向かって努力し、結果を出さなければならない機会も少なくありません。そのため、就職後も必要となる目標達成力を磨けます。失敗しながらも目標を達成した経験は、就活で大きなアピール材料となるでしょう。またチームで協力し、目標達成に向かうことでチームワーク力も養われます。

継続力やチャレンジ精神:
中学や高校などから長く続けている活動であれば継続力、大学から新しい分野の活動に挑戦しているのであればチャレンジ精神などをアピールできます。

③海外留学
留学先で直面した困難を乗り越える過程で身に付いた力、得た学びなどは、海外留学したからこそアピールできる強みになります。

【培われる力】
主体性や行動力:
留学先では、見知らぬ土地でまったく異なる考え方や習慣をもつ人々に囲まれながら、自分の意思や考えを外国語で伝えて生活していく必要があります。そのため、受け身ではなく、何事も自分で考えて挑戦する主体性や行動力などが養われます。

グローバルに活躍できる力:
異なる文化的背景をもつ人々とのコミュニケーションを通じて、柔軟かつグローバルな力を磨けます。グローバル化が進む現代においてビジネスでも役立つでしょう。

④ボランティア活動
ボランティアは「社会や人の役に立ちたい」という姿勢が企業活動につながるため、自己PRや志望動機に生かしやすい課外活動といえます。非営利活動である分、活動に対する信念や熱意を述べやすいこともメリットです。

【培われる力】
コミュニケーション能力:
ボランティア活動では、日常生活でかかわる機会の少ない幅広い年代・背景の人々と交流できる可能性があります。周囲と協力しながら取り組むなど、チームワークが必要となる活動もあるでしょう。そのため、ボランティア活動を通じてコミュニケーション能力を身に付けられます。

主体性、行動力:
興味関心のある社会課題の解決に向けて自分から行動を起こすという経験は、主体性や行動力を育てます。将来の目標や理想像と関連のあるボランティア活動であれば、就活の際に目標に向けて努力できる人材であるとアピールできるでしょう。

⑤インターンシップ・キャリア
全学年対象の「オープン・カンパニー」や「キャリア教育」のプログラム、企業によっては大学2年生から参加可能な「インターンシップ」など、多くのインターンシップ・キャリアが開催されています。実際の仕事をイメージでき、業界や企業について理解が深まるとともに、やりたいことや適性など自分自身を知る上でも価値のある経験になります。半日や数日など短期プログラムも多く用意されているので、長期休みの機会に参加してみましょう。

 【培われる力】
ビジネスマナー:
実際の職場で業務を体験する場合、実践でビジネスマナーを勉強できます。敬語の使い方や身だしなみ、名刺交換、メールの書き方など社会人として必要なマナーを身に付けることができ、その後の就活にも役立てられます。

実践的なスキル:
インターンシップで実務経験を積める場合、仕事に必要な実践的なスキルを習得できます。たとえばPowerPoint、Excel、Wordなどのツールのほか、接客業であれば接客スキル、IT業界であればプログラミング言語など参加先に応じた実践的なスキルを身に付けられるでしょう。

課外活動に取り組む際に意識すべきこと

まだ就活が本格化していない大学低学年の方は、じっくり課外活動に取り組むチャンスです。とはいえ、ただ課外活動に取り組めばよい、というわけではありません。以下のポイントを意識して活動に取り組むことが、就活を有利に進めるための鍵となります。

・目的意識をもって行動する
企業は就活生が語るエピソードを通して、就活生の能力・価値観・人間性・モチベーションの源・ポテンシャルなどを知りたいと考えています。課外活動で身に付けたスキルや経験を具体的なエピソードでアピールできるよう、目的意識をもって取り組むことが重要です。何を学び、どのように成長するかを明確に意識しながら活動に取り組むことで、自分自身の成長を効果的にアピールできる材料が得られます。

・成果の記録や分析を行う
課外活動に取り組む際には、成果の記録や分析を行うことも重要です。日々の活動内容や成果を記録し定期的に振り返ることで、自分の成長を具体的に把握できます。また、記録や分析を通じて、どのような取り組みが効果的であったか、今後どのように改善すべきかを考えることができます。これにより、自分の強みや弱みを明確にし、面接などで具体的にアピールすることができます。

たとえば、大学1年生の夏休みにアルバイトをはじめて4年間継続してアルバイトに取り組んだとします。ただ「アルバイトを4年間がんばった」よりも「4年間続けたアルバイトで、閑散期の売上不振という課題に対し○○キャンペーンの実施を提案し、昨年比で売上20%アップという成果を挙げた。この経験から入社後は売上に貢献できる営業職として活躍したい」とアピールしたほうが、採用担当者からより高い評価を得られるでしょう。

同じアルバイト経験であっても、取り組み方によって就活における自己PRの質が変わることを早期に知っておくことは大切です。将来の就活に向けて、ぜひ「このような経験が役立ちそう」という視点をもちながら課外活動に取り組んでみてください。

まとめ

就活では、学生時代にがんばったことや志望動機、自己PRなどが問われます。長期休みは積極的に課外活動に取り組み、将来の就活でアピールできるような経験やスキルを蓄えておくことがおすすめです。

夏休みや冬休みといった長期休みは、普段なかなか取り組めない物事にチャレンジできる貴重な機会です。将来の就活を見据えた準備期間として、有効に活用しましょう。

また課外活動だけでなく、学業やプライベートの時間も大切にし、バランスの取れた生活を送ることも大切です。事前に計画を立て、有意義な休みにしてください。

PROFILE

麻 桃子(あさ ももこ)
印刷会社の制作部門にてコピーライター・ディレクターとして勤務後、2021年よりフリーライターに。市役所での勤務経験もあり。会社員・公務員・フリーランスなどさまざまなスタイルで働いた経験を生かし、幅広いジャンルで執筆中。

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