【最終面接を攻略】ポイントを押さえて突破率を上げよう!

就活ノウハウ

公開日:2024.03.27

数々の選考を突破してきたあなたを待っているのが、最終面接。その面接官には社長や役員クラスが並び、心構えや準備についても一段と高度なレベルが求められます。最終面接特有の質問とは、備えておくべきことは何か、どんな態度で臨むべきか、知っておくべきことはたくさんあります。本記事では、これから最終面接に臨む就活生に向け、最終面接のポイントや役立つ情報をお伝えします。最終面接では誰しも不安になるものですが、徹底した準備は自信につながります。あなたの可能性を存分にアピールしてゴールへ到達してください。

最終面接はずばり「企業とあなたのマッチ度」を見ている

今まで通過してきた一次面接・二次面接では、主にあなたという人物の経歴や志望動機などが中心に見られていました。その過程で、マナーや身だしなみ、受け答えなど社会人として適格かどうか、一緒に働いていける協調性はあるか、さらに業界・企業研究の深さや広さ、学生時代やってきたことや物事に対する情熱の度合いなど、志望企業側はさまざまな視点からチェックを行ってきました。その結果、数多くの応募者から絞られた内定候補者として残っているわけです。最終面接では一般的に、最終的な採用決定権を持つ役員クラス、経営陣が面接官として並ぶことが多いです。個人の知識や能力、考える速度などは今までの面接で見ていますから、ここで問われることはあまりありません。

採用決定を行う者として、会社との相性や将来どのような活躍が期待できるかという側面を重視します。まさに企業にとっては一種の経営判断を下す場が、最終面接と言っていいでしょう。面接に要する時間は30分から1時間程度が主流で、決して長いとは言えない時間の中で決定権者にあなたをアピールしなければなりません。

ここまでこぎ着ければ内定まであと一歩と、少し安心するかもしれませんが、新卒採用において最終面接の通過率は50%程度です※。決して気を抜かず準備しましょう。
※公益社団法人全国求人情報協会「2023年卒学生の就職活動の実態に関する調査」より

志望動機と企業研究をさらに深掘りしておく

一次、二次面接との違いを理解したら、最終面接に臨むにあたり、どんな準備が必要なのか確認しましょう。事前対策として、これまで受けてきた面接で得た知見や感触をもとに、志望動機や自己PRをもう一度おさらいし、深堀しておくことが大切です。今までの面接で答えたことは各面接官が記録を残していますから、矛盾したことを言うと、そこを突かれてしまいます。一貫性を保ち、意見を変えないことが大切です。

そして、企業研究の深堀を行い、その企業で自分が成し遂げたいことを明確にしておくことも重要です。

●実際の製品やプロジェクト等を挙げ、自分がそれらに携わるならどんな役割を果たせるかシミュレーションを行い語ることができる。数字を挙げて説明できればなおよい。

●事業の将来性や企業が目指す姿を実現するため、自分はどのようなことに寄与できるかビジョンを述べることができる。

●自己分析を元にした長期的なキャリアプランを語り、その会社で何を実現可能か語ることができる。

上記は一例になりますが、志望企業において自分が貢献できることや果たしたい目標など具体的な返答を準備しておきましょう。

「逆質問」に備えておこう

最終面接に至るまでの面接でも「何か質問はありませんか」という逆質問を受けてきたはずです。その時は、企業の制度や社内の雰囲気だけでなく、希望職種について具体的な業務内容や、その職種で活躍している人材等に関する質問をしてきたのではないでしょうか。一次・二次面接は採用担当者や、各事業部門に属する現場の社員が面接官を務めていることが多いので、それは正しい質問です。しかし最終面接ではさらにポジションの高い面接官が対応するので、例えば具体的な業務内容に関しては、当事者ではないため答えにくい質問となってしまいます。そこで、企業理念や経営戦略、社風やその企業の歴史などについての質問がよいでしょう。例えば──

企業理念やビジョン、経営戦略に関して

・社是を拝見してとても納得しました。それが誕生した背景を教えていただけますでしょうか。
・10年後、御社は業界でどのようなポジションにいると思われますか。
・報道によると今後○○○○の開発に着手するとのことですが、何を目指してその開発に乗り出したのでしょうか。
・海外戦略についてご教示ください。仮に将来、自分が関連部署に所属できるとしたらどのような業務を任せていただけるでしょうか。

●成長機会やキャリアパスに関して
・もし御社の○○○○部門で働けることになった場合、どのような準備をしておけばよいでしょうか。
・○○○○という研修制度がありますが、どのようなスキルを身に付けることができるのでしょうか。
・育児支援に積極的とお聞きしましたが、職場復帰した後のキャリアはどう描くことができるか教えてください。
・将来、○○○○部門で活躍したいと考えていますが、そのためのキャリアパスや異動の目安などについてお聞かせください。

●社内のコミュニケーションや風土に関して
・御社の企業風土をひと言で表すなら何でしょうか。
・サークル活動も盛んとお聞きしました。その他、部署の垣根を越えた交流の機会はありますでしょうか。
・地域貢献や環境保全活動を積極的に行っていらっしゃいますが、CSRについて最も注力されている事項は何ですか。

●成功事例やチャレンジの歴史に関して
・○○年に○○○○事業部を立ち上げていらっしゃいますが、当時の背景やエピソードを教えていただけますでしょうか。
・○○という製品が業界で○○賞を受賞しましたが、開発に至った経緯を差しつかえなければお聞かせください。
・画期的な製品・サービスをリリースできた背景には、どのようなが気づきや発想の転換があったのでしょうか。
・若手社員が新企画を提案することは可能でしょうか?可能な場合、そのためのプロセスをご教示ください。

逆質問のジャンルは、面接官の肩書によってはまる場合とそうでない場合も出てきます。しかし誰が面接官か前もってわからないことがほとんどですから、質問候補はいくつか用意して臨むことが大切です。

事前対策はできた──あとは本番で気を付けたいポイント

志望度の高さと熱意を見るのが最終面接。今まで説明してきた準備を整えたら、あとは面接の場での振る舞い方が最後のポイントとなります。

●身だしなみに気をつかい、時間を守る
今までの面接においても当然気を付けなければならないポイントですが、最後の面接となればさらに細かく気づかいしておきたいもの。ヘアスタイルやスーツの着方、靴の手入れ、清潔さは欠かせません。遅刻は論外、早め早めの移動を心がければ、身だしなみをチェックする余裕も生まれます。

二次面接まではWEB面接でも最終面接は対面で行う場合が多いです。対面面接でのマナーは社会人になっても使いますのでしっかりと身につけておきましょう!

対面面接で忘れがちなポイント

・椅子にもたれ掛けずに、猫背にならないよう注意しましょう。
・貧乏ゆすり、髪を触る、足を組むなどの癖に気をつけましょう。
・面接が終わったら面接官の目を見て「ありがとうございました」とお礼し、退出する際はドアの前で再度、面接官に向かって「失礼いたします」と挨拶をしてから退出しましょう。

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おさえておきたい就活マナー「身だしなみ・言葉遣い編」
おさえておきたい就活マナー「対面編」

●相手の目を見て、声を張りつつハキハキと
どうしてもここに入社したいという意思を、態度で示しましょう。視線に自信を持たせ、話し方に情熱をにじませられるよう、前もって練習しておくとよいでしょう。最後の舞台ですから、自己演出は不可欠です。

●コミュニケーションを心がける
一方的に話すことは避け、面接官とコミュニケーションをうまく取れるよう心がけましょう。記憶してきた回答や逆質問をそのままなぞるのではなく、場に応じた話し方で熱意を伝えます。自分が想定していない質問がきた場合でも、すぐに回答しようとしてその場しのぎの考えを述べるのはNGです。考える間はマイナスではないので、質問の内容に真摯に答えていきましょう。

熱意を持った挑戦が結果に導く

いかがでしょうか。やはり最終面接では聞かれることや伝えるべきことが異なります。繰り返しになりますが、大事なポイントは応募企業に対して志望度が高く、入社したら自ら行動を起こし活躍できる人材であることをアピールすることが大切です。面接官である経営陣は、現時点で身についているスキルよりも「自社をどれだけ理解しているか」「自社の将来にどれだけ貢献してくれるか」を判断基準とします。それに叶うためには、業界・企業研究や自己分析という就活の原点に戻り、企業や自分に対する理解を深め、その企業でなくてはならない理由を伝えることが重要です。

企業のホームページを隅々までチェックし、沿革や転機となった事項についても把握しておきましょう。そしてそこに自分の性格やキャリアプランを重ね合わせてみる。面接官からの質問にそれらを濃く反映させて回答することができれば、あなたがその企業にとって必要な存在として浮かび上がります。

最終面接は、あなたの就活の集大成です。全精力を傾け、自分のペースは保ちながら、最後まで自信を持って挑戦してください。

PROFILE

鳥羽山 康一郎(とばやま こういちろう)
静岡県生まれ。広告制作会社、外資系広告代理店にてコピーライター、クリエイティブディレクター、プランナーとして勤務後、2006年よりフリーランスとして独立。外資系マーケティング理論の知見を活かし、広告・Webライティング等を中心に執筆活動を展開中。地方取材、インタビューも得意とする。

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