SNSを就活に賢く役立てよう!効果的な使い方と注意点
就活ノウハウ公開日:2024.11.20
今やほとんどの人が日常的に活用しているSNS。就活の際も、賢く使いこなせば有益な情報を効率的に集めやすくなったり、自分の能力をPRする際に役立ったりするなどメリットはたくさんあります。一方で、利用や発信の仕方によっては、就活に悪影響が出るリスクもあります。本記事では、就活でSNSを活用するメリットと具体的な活用法、注意点を紹介します。
就活でもSNSの活用は広がっている!
コミュニケーションや発信のツールとして身近な存在であるSNSは、就活中の学生の皆さんにとって企業の情報収集や就活仲間とのやり取りなどにも欠かせない存在です。
2026年3月に卒業予定の大学3年生を対象にした就活に関する調査では、就活でLINEやXを使っていると回答した学生が全体の7割以上にのぼりました。情報収集や就活生同士とのやり取りなど、SNSが幅広く活用されています。
出典:キャリタス就活 学生モニター2026 調査結果(2024年10月発行)
企業側もSNSの活用に意欲的です。2024年6月から7月にかけて全国の主要企業を対象に行ったアンケートでは、内定を出した後の内定承諾を促すためのフォローなどにSNSを活用している企業が9.2%にのぼりました。今後、採用活動やインターンシップ後のフォロー、PRなどにSNSを積極的に活用していきたいという回答が複数よせられています。
今後、採用活動の一部にSNSを活用する企業は、増えることはあっても減ることはなさそうです。それでは、SNSを使ってできることはどのようなことがあるのでしょうか。そのメリットをいくつか見ていきましょう。
・広く効率的に情報を収集できる:
採用情報やインターンシップ等に関する情報は企業の公式サイトや就職情報サイトでも見つけることができます。さらにSNSを活用することで企業の新商品やサービス、最新の具体的な取り組み、トレンドなどをいち早く、タイムリーに確認することができるのが強みです。
・さまざまな人と双方向のコミュニケーションをとることができる:
内定獲得への強いプレッシャーを感じる日々の中で大きな心の支えとなるのが仲間の存在です。またSNSを通すことで普段接点をもつことのない、志望する業種で働く大学OBOGや先輩社会人との接点が生まれる可能性もあります。
・自分の情報を発信できる:
就活では主に情報収集に強みを発揮するSNSですが、自分の情報を発信できるという点でも有効です。上手に使えば自分の能力や魅力をアピールすることができます。
SNSのメリットをどう活用する?
上記でご紹介したSNSのメリットを、就活では具体的にどのように生かすことができるのでしょうか。ここでは、SNSを就活に活用する方法を具体的にご紹介します。
・企業アカウントからリアルタイムの情報を得る:
SNSの利用者が増えるにつれ、最近では公式サイトだけでなくSNSでの情報発信も重視する企業が増えてきました。LINEやInstagram、Xなどを通じて、企業情報やイベント、インターンシップ等に関する情報などをいち早く入手することができます。フォローすれば、気になる企業の知りたい情報を見逃さない、というメリットは大きいでしょう。
・社員のアカウントからリアルな現場の声を知る:
中には会社自体が社員のSNS発信を許可・推奨している企業もあり、企業名を公表した社員の個人アカウントは数多く存在します。企業の公式アカウントだけでなく、そこに働く社員が発信しているSNSを見ることで、リアルな職場や社員の雰囲気などを推察することが可能になります。
・同じ就活生と情報交換をする:
就活中は孤独とプレッシャーの中、やることも多く、スケジュール管理も大変な時期です。同じ時期に就活をがんばっている同年代の仲間たちとつながることができれば、就活の心強い味方となります。
同年代や自分に似た状況の就活生の投稿を見るだけでも参考になりますし、悩みや確認したいことがあった場合、ダイレクトメッセージなどで直接コンタクトを取り、情報交換をすることもできるでしょう。
・就活のノウハウを気軽に知る:
就活を終えた先輩や元採用担当者など、今やあらゆる人が個人的に、就活に関する発信をしています。「#ES」や「#面接」などでハッシュタグ検索をすると、いい例、ダメな例などさまざまな情報を簡単に見ることができます。個人の発信で質はまちまちだということを念頭に置く必要がありますが、自分が知りたいノウハウをすぐに得ることができるので、一つの参考にするといいでしょう。
・自分のことを発信する:
情報収集以外にも、SNSで実名アカウントを使って企業にアピールすることも可能です。プロフィール欄の経歴、経験などを充実させたり、志望する業種に関連しそうな自分の実績や成果物を投稿したりすれば、採用担当者の目にとまるかもしれません。また、応募後に企業側が人柄や趣味趣向を知る上での参考にする可能性もあります。
SNSを効果的に生かすための具体的なステップ
ここでは皆さんが効果的にSNSを活用できるよう、代表的なSNSサービスのそれぞれの特徴と活用法をお伝えします。
・LINE
日本で広く使われているコミュニケーションツールで、簡単にメッセージやファイルのやり取りができ、グループチャット機能も備えているのが特徴です。グループ内でのコミュニケーションが取りやすいため、インターン期間終了後のフォローアップや内定後の連絡手段として活用されています。
また、タイムリーなコミュニケーションが可能なため、面接の日時調整や質問への対応など、採用活動に積極的に生かす企業も出てきています。
キャリタス就活のLINE公式アカウントに登録すると、チャットで気軽に就活の悩みを相談できる「AI相談」や、「ES作成・添削」などの機能を利用できます。ぜひ、活用してみてくださいね!
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・X(旧Twitter)
素早い情報収集に有効なSNSです。世界中のさまざまな情報を見逃すことなくキャッチすることができます。今話題になっているニュースやサービスなどの発信に加え、それに対する反応も公開されるため、世の中の意見の多様性や世論の動きを知ることができます。就活イベントや新商品の情報などを、Xを通じて積極的に発信する企業も多いので、気になる企業をフォローして情報収集に活用してみましょう。ほかの就活生のつぶやきも大いに参考になります。
・Instagram
写真や動画など、視覚的な表現の共有に強いSNSです。自分が伝えたい情報をわかりやすいビジュアルで表現できるのが特徴で、企業や自治体でも活用が広がっています。企業のアカウントでは企業の雰囲気や商品、イベントの様子などを視覚的に把握でき、企業研究に生かすことができます。若年層向けのノウハウ動画の投稿も多く、楽しみながら活用することができるでしょう。
・Threads
Instagramを運営するMeta社が開発したSNSで、テキストがメインでやり取りされるカジュアルかつ簡潔なコミュニケーションができるのが特徴です。企業はもちろん、OBOGや就活アドバイザーも多数利用しているため、直接質問したりアドバイスを求めたりすることができます。他学生の投稿から就活の流れやトレンドなどの有益な情報をキャッチアップし、うまく活用していきましょう。
・Facebook
人と人を繋ぐことに特化したSNSです。実名登録がルールとなっているため、書かれた情報の信頼性が高いのが特徴です。メッセンジャー機能を使えば、連絡先を知らない相手とも連絡を取ることができます。30代以上のユーザーが多く、ビジネスシーンでも多くの社会人が使っているため、学生同士というよりは社会人との接点づくりに効果的です。また実名登録のため、企業側から自分を見つけてもらいやすくなります。
移動中にもスマホ一つで情報収集できるSNSのサービスは、就活の強い味方です。SNSと一言で言っても、それぞれに特徴は異なますので、何を知りたいのか、どう使いたいのかを考えながら、上手に活用してみましょう。
これはNG!就活にSNSを活用する際の注意点
紹介してきた通り、とても便利なSNSですが、節度のある利用とマナーは守りましょう。また、発信する場合は、採用担当者にアカウントチェックされる可能性もあると認識しておくことが重要です。SNSの活用が、逆に就活に悪影響を及ぼさないよう以下の点に注意しましょう。
・情報をすべて鵜呑みにしない:
SNS上の情報は玉石混交です。信頼できるソースを見極め、何もかもを鵜呑みにしないことが重要です。クチコミも動画も、あくまで参考にとどめ、それが真実だ、すべての人の意見だと受け止めないよう注意しましょう。ひとつの情報のみを信じるのではなく、さまざまな情報をチェックした上で正しい情報を取捨選択するネットリテラシーが大切です。
・就活の愚痴や悪口は控える:
意味のないコメントを連発したり、他人を誹謗中傷したりするのはもちろんNGです。企業や面接官に対する愚痴、就活仲間への批判などは、就活に悪影響をもたらす場合があります。限定公開だったとしても慎みましょう。
・公共の場だということを常に意識する:
発信する場合、世界中のすべての人がアクセスできる公共の場だということを忘れずに。過去の投稿についても就活前に確認し、気になるようならば消した方がいいでしょう。広く公開したくない場合、アカウントを非公開にする、公開範囲を限定するなどの対策も可能です。今の自分のアカウントの内容と設定を確認してみましょう。
まとめ
広く世の中に浸透しているSNSは、今や就活に不可欠なツールです。SNSの情報を鵜呑みにしないという注意は必要ですが、気軽に、素早く情報収集でき、コミュニケーションツールにもなるSNSを上手に活用し、効率的な就活を実現させていきましょう!また今回ご紹介したLINE、X、Instagram、Threadsにてキャリタス公式アカウントをご用意しております。就活ノウハウや面接対策など有益な情報を定期的に配信しておりますのでぜひこの機会にフォローして活用してみてください。
PROFILE
小柳 眞理
ジャーナリスト/キャリアコンサルタント
大学卒業後、25年にわたり日本とアメリカの新聞、テレビ、Web、雑誌で報道記者・編集者として取材・執筆・編集に従事。政治、外交、地方行政を中心に、のべ2000人以上にインタビューを行う。2015年に子供を出産後、全国転勤をしながら仕事と子育てを両立。育休復帰後の働き方に悩んだ経験から女性のキャリア支援を志し、2023年、国家資格キャリアコンサルタント、CDA(キャリア・ディベロップメント・アドバイザー)資格を取得。同時期、記者として得た知識を深めるため大学院に入学し、20代の仲間たちとともに国際関係論を学ぶ。上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科国際関係論専攻博士前期課程修了(国際関係論修士)。海外留学中の学生を含む大学生・大学院生のキャリア支援や、さまざまな業種で働く女性へのキャリアコンサルティングを実施している。