「面接がとにかく苦手です」そんなお悩みに就活のプロがお答えします。【あんしん相談Q&A第6回】

就活ノウハウ

公開日:2025.03.05

「面接がとにかく苦手です」そんなお悩みに就活のプロがお答えします。【あんしん相談Q&A第6回】

面接が本格化すると悩みが多くなるものです。学生の皆さんのお悩みに、人事やキャリアコンサルティングの経験が豊富な「就活のプロ」たちが丁寧に回答するキャリタス就活の「あんしん相談」。そこに寄せられた悩みや質問の中から、「面接」に関するQ&Aをご紹介します。同じ悩みをかかえている人は、もしかしたらこの記事で解決できるかもしれません。ぜひチェックしてみましょう。

初めての面接に向けて効率的に面接対策する方法は?

学生さんの悩み:
来月、初めて面接を受けることになったのですが、何からしたらいいかわかりません。
大学のテスト期間も重なるので、効率のよい対策方法を教えてください。

キャリタス就活「あんしん相談」の回答:
面接対策について悩んでいるのですね。
来月、初めて受けるとのことですのでしっかり準備をして臨みたいですね。

具体的に解説していきます。

面接では三大質問と言われる「自己PR・志望動機・ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」についてよく聞かれます。
聞き方は企業ごとに変わりますが、意図としてはこの三大質問に関連すると考えられますので、最低限この3つは必ず言えるように準備していきましょう。

基本的にはエントリーシート(ES)に書いたことを中心に質問されることが考えられますので、事前にESに書いたことを頭に入れておくことが大切です。暗記して答えるのではなく、書いた内容を要約して簡潔にわかりやすく伝えることを意識しましょう。
またESに書いたことについて伝えつつも、文字数制限などで書けなかったことや、もっとも伝えたいことに絞ったために書ききれなかったことについて面接で補完するイメージをもつと、よりあなたの特性や魅力が伝わると思います。

面接は会話であり、あなたと面接官のコミュニケーションです。自分が伝えたいことばかりに気を取られず、面接官の質問の意図を読み取って答えられるよう練習していきましょう。

あわせて、以下も対策しておくことが理想的です。
・事前に形式(個人や集団など)を確認して、それぞれに求められる要素に対応できるようにする
・三大質問やESの内容から想定される深掘り質問へ対応できるようシミュレーションする
・逆質問に備えて質問したいことを考えておく

また面接は場慣れがとても重要です。実践練習も行っていきましょう。
オーソドックスなところでは、キャリタス就活などの就職情報サイトで模擬面接を体験できるセミナーが開催されていますので、そちらを受けてみるのがおすすめです。
対面だけでなくオンラインで受講できるものもありますので、実施予定がないか探してみてください。
ほかにも、大学のキャリアセンターで開催しているプログラムもありますから、一度確認してみましょう。
キャリアセンターでは、そういったプログラム以外にも、普段から模擬面接をはじめES添削などの就活全般の支援を行ってもらえるので、ぜひ利用してみてください。

また、スマホで自撮り・アプリ・ビデオ会議ツール(Zoomなど)を使ったセルフチェックもおすすめです。
この場合は、時間内に伝えたいことが収まっているか・話すときの姿勢や話し方・見ていて気になる癖はないかなど、客観的な視点でチェック→修正→再チェックを繰り返していきましょう。

面接で聞かれることは多岐にわたりますので、100%対策しようとは思わずに、できる限りの対応をするという姿勢が大切です。
精一杯臨むことで不安が解消されて自信にもつながりますから、前向きな気持ちで取り組んでいきましょう。

最後に、効率的に対策をするには、やるべきことを「見える化」することがポイントです。
わかる範囲で良いので面接日とテストの日程をスケジュールに落とし込んで逆算し、いつまでに何をやるかを「月単位→週単位→日単位」で、細分化していきましょう。
模擬面接を受けたい場合は、実施日や予約状況などを確認しながらスケジュール作成していくと効率的に予定が立てられると思います。

「見える化」ができたら、具体的なアクションを起こせるように計画を立てます。
たとえば、模擬面接日が決まったら「いつESの内容を復習する」とか「どのタイミングで自分で面接をシミュレーションしてみる」など、その日に向けて確実に準備ができるようにしていきましょう。

就活は様々なことと両立しなくてはならないのでとても大変だと思いますが、息抜きも大切です。
モチベーションが下がったら1日ゆっくり過ごす、好きなものを食べるなど、自分へのご褒美もしっかり設けながら、進めていきましょう。
応援しております。

第一志望じゃない企業に志望度を聞かれた!本音で答えるべき?

学生さんの悩み:
第一志望ではない企業の面接では、本当のことではなくても「御社が第一志望です」と言った方がいいのでしょうか一。

キャリタス就活「あんしん相談」の回答:
面接での答え方は悩みますよね。

その企業に少しでも就職したいという思いがあるのであれば「第一志望です」と答えることが望ましいです。

というのも、企業としては費用や労力をかけて選考を実施している以上、本気で入社する意欲がある学生の選考を進めたいと考えていることから、やはり「第一志望です」と言ってくれる学生を優先したいと考えるためです。
しかしながら、あなたに迷いがあったり、どうしても罪悪感があって、しどろもどろになってしまったり、うそをついているなと思わせてしまうようであれば、必ずしもそう答える必要はありません。

その場合どのように答えたら良いかというと、「第一志望群の1つです」と伝えることです。その際、あなたの就活の軸=第一志望群の企業すべてに共通することや選考を受けている理由もあわせて説明するようにしましょう。

たとえば、【世の中の当たり前を支える】といった軸をもって複数のインフラ企業を受けている場合であれば、「御社と同様に志望度の高い企業がもう一社あります。私は【世の中の当たり前を支える】というのを企業選びの軸の1つとしており、さらに当たり前を支えるだけでなく、【世の中に新たな当たり前を作ることにチャレンジする環境があること】を2つ目の軸としています。インターンシップやOBOG訪問を通して2つの軸に合致していると感じた企業が御社とその1社であったため、その2社で迷っています。」というイメージです。

「もう1社と我が社のどのような点で迷っているのか、もう少し詳しく教えてください」といった深掘った質問をされる可能性もありますので、それぞれの企業で魅力を感じている部分などを自分なりに整理して答えられるよう予め準備しておきましょう。

「第一志望」と答えるか「第一志望群」と答えるかはあなた次第です。よりあなたらしく、後悔しない方をじっくり考えて選択する参考になれば幸いです。

よく面接で聞かれる「挫折した経験」の答え方は?

学生さんの悩み:
面接練習をしているのですが、挫折した経験談が思いつかず、何を話せばいいのか悩んでいます。私は、恵まれたことにこれまでの人生でこれといった挫折経験や大きな失敗が思いつきません。挫折経験はどんなことでもいいのでしょうか。

キャリタス就活「あんしん相談」の回答:
挫折経験は、面接で聞かれることが多い質問です。
私も面接官として質問することはよくあります。

では、なぜ挫折経験について質問するのでしょうか。
挫折経験のエピソードから、何を確認しようとしているのでしょうか。

面接官によって違いはあると思いますが、私は困難を乗り越える力があるかどうかを確認しています。
ビジネスは、お客様に対価をお支払いいただくだけの「価値」を提供することで成り立っています。お客様ご自身でできるようなことであれば、わざわざお金を払って取引きしません。
また、お客様にとって価値のある製品やサービスを提供するにしても、企業には「競合」という存在があります。
競合他社ではなく、自社に対価をお支払いいただくためには、他社に負けない努力が必要です。
当然ですが、上手くいかないことも多々あります。
そのようなときに、くじけることなく前に進める人を採用したいと考えています。だから、挫折経験について質問するのです。

私は、挫折経験そのものよりは、その挫折をどう乗り越えたのか、あるいは、挫折経験から何を学び、それを次にどう生かしたのかが大事だと考えています。

たとえば、人生を振り返って、アルバイトに落ちてしまったことが最大の挫折経験であれば、それを語っていただいてよいと思います。
その際に、なぜ落ちてしまったのか、その挫折経験を次にどう生かしたのか、ということを説明できるようにしておくことが大切です。

挫折の大きさは気にせず、あなたがエントリーする企業がどんな人材を求めているかを確認した上で、あなたの経験をどのように説明すれば、面接官に「一緒に働きたい!」と思ってもらえるかを考えながら、準備していってくださいね。

緊張で面接時に話せなくなる。対策方法を教えてください

学生さんの悩み:
面接で何も話せなくなってしまう癖があります。頭に適切な言葉が出てこないことが原因だと考えています。
スラスラと言葉が出てくる人とはどのような思考で話しているのでしょうか。また、面接対策だけが思うように進まないので、メンタルの維持や面接対策の方法を教えていただきたいです。

キャリタス就活「あんしん相談」の回答:
緊張して何も話せなくなってしまったり、適切な言葉が出てこないと焦ってしまい、さらに言葉が出なくなってしまう悪循環に陥ってしまいますよね。

スラスラと話せる人もいつでも完璧な言葉や回答が浮かんでいるわけではありませんが、そういった人たちは以下の内容が頭に入っていることが多いです。

1.エピソードを複数用意している
面接でよく聞かれる質問を想定し、その質問に合ったエピソード(回答)を答えられるようにいくつか準備します。
複数のエピソードを用意しておくことで、たとえば「他にエピソードはありますか?」などの質問をされたときでも、慌てることなく状況に合わせて話すことができます。

2.論理的思考力
自分の考えや経験を整理し、道筋を立てて説明することで、相手にわかりやすく伝えることができます。
話が整理されていると、言葉が出てこなくても落ち着いて考える余裕が生まれます。

3.自分は大丈夫という自信と会話を楽しめるメンタル
自信をもっていると、多少言葉に詰まっても焦らずに落ち着いて話すことができます。また、面接官の表情や反応を見ながら、会話を楽しむ気持ちで臨むことで適切な言葉を選んで話す余裕も生まれます。

では、上記3点をどのように身につけるのか、詳しくお伝えします。

「1.エピソードを複数用意している」について
「学生時代に力を入れたこと」「自己PR」「志望動機」などの、面接でよく聞かれる質問への回答を、具体的なエピソードを交えて2~3パターン用意しておきましょう。
重要なのは、内容を丸暗記するのではなく、話の大筋を整理してキーワードで覚えることです。
たとえば、「学生時代に力を入れたこと」を聞かれたら、「どんな目標を立てたのか」「どのような困難や壁があったのか」「困難や壁を乗り越えるためにどんな努力や工夫をしたのか」「どんな結果が出たのか」「そこから何を学んだのか」といった点を整理し、具体的なエピソードを盛り込みながら話せるようにしておきましょう。
その上で、友人や家族、大学のキャリアセンターなどに協力してもらい、面接練習を繰り返し行いましょう。最初はうまく話せなくても、回数を重ねるごとに慣れてきて言葉が出てきやすくなりますし、客観的なフィードバックをもらうことで、改善点が見えてきますよ。

「2.論理的思考力」について
書店やインターネットなどを活用し、論理的思考力を磨く本や情報を調べてみましょう。私はニュース番組を見て、コメンテーターが発言する内容を要約する練習をしたり、友人や家族とテーマを決めて、自分の意見を話す練習もよくやっていました。

「3.自分は大丈夫という自信と会話を楽しめるメンタル」について
自分は大丈夫という自信と会話を楽しめるメンタルを得るためには、基本的なことですが、睡眠・運動でしっかり心身を休ませ、リフレッシュすることが大切です。
どうしてもマイナスな気持ちになってしまう時は、1~2日など期間を決めて就活から離れ、好きな音楽を聴いたり、読書をしたり、映画を見たり、あなたがリラックスできる時間を作ると気持ちの切り替えができます。
また、些細なことでも自分を褒めてください。面接のうまくいかないことばかりに目を向けず、できたことに目を向けましょう。また私は面接の際に、手にニコちゃんマークを書いて、緊張しそうになったらそのマークをみて、「自分は大丈夫」と心の中で繰り返し唱えていました。よかったら参考にしてみてくださいね。

以上が、面接練習する際に気をつけてほしい点とメンタル維持についてです。
これらをすべて身につけている人はなかなかいませんが、少しでも意識しながら練習を繰り返すことできっと自信に繋がります。

進めるなかで、わからない点やうまくいかないことがありましたら、またいつでもご相談くださいね。

面接で手ごたえがなかった。何から改善していけばいい?

学生さんの悩み:
先程、志望度の高い企業のWEB面接を受けてきたのですが、うまく行かなかったように感じて不安です。
会話は弾んだように思えたのですが、その中で余計なことをしゃべっていたり、ずれた回答をしたりしたのではないかと不安です。反省をする時、どのような点を見て改善していけばよいでしょうか?

キャリタス就活「あんしん相談」の回答:
今回の経験をあなたなりに振り返り、改善策を見つけていこうという姿勢が素晴らしいですね。
「どのような点を見て改善していけばよいか」については、企業によって面接でどの部分を重視しているかは異なりますが、一般的に面接官が見ていると考えられるポイントをおさえていくことが重要です。
下記に詳しく解説しますので、今回の面接ではどうだったかを改めて振り返ってみましょう。

【自己理解】
自分の強みや弱みを理解し、それを具体的なエピソードで説明できているか。

【企業理解】
志望企業の業界や事業内容を理解し、自分がどのように貢献できるかを明確に伝えられているか。

【コミュニケーション能力】
質問に対して論理的かつ簡潔に答えられているか。また、相手の質問意図を正確に理解し、適切に対応できているか。

ちなみに私が面接官をする時は「一緒に働きたい人物かどうか」を重視しています。これは多くの面接官にも共通している点だと言えるでしょう。「一緒に働きたい人物」と聞くとどんな人をイメージしますか?素直な人、明るい表情の人、仕事に熱意がある人、意思疎通が取りやすい人、いろんなタイプの人を思い浮かべるかもしれませんが、やはり「ポジティブな雰囲気をもっている」ということが大切です。今後は、自己理解、企業理解、コミュニケーション能力に加え、なるべくポジティブな回答や雰囲気を出せるよう準備して臨むように心がけていきましょう。

上記とあわせてすでに把握している課題についても1つひとつ改善していけば、きっと成果が出るはずですよ。
余計なことを言った・回答がずれてしまったという課題については、「伝えたいポイントを絞る」ことが大切です。1つの質問に対し、伝えたい内容を「3点以内」に絞り、結論→理由→具体例、という流れで話すと簡潔にまとまります。
たとえば「私の強みは問題解決力です。具体的には〇〇の課題に対し、△△という方法で□□の結果を出しました。」このように、結論を最初に述べると面接官にも伝わりやすくなりますし、端的に話すことで「それってどういうこと?」「その時どうしたの?」などと、面接官に深掘りしてもらえて、会話のキャッチボールがうまれます。伝えたいことを一度に話すのではなく、深掘りしてもらうことを意識して、会話の流れを作ることがポイントです。また伝えたいことを個条書きにして、「キーワード」で覚えるのもおすすめです。言い方は毎回変わっても構わないので、要点をきちんと伝えることに意識をおきましょう。そうしたポイントをおさえておけば、伝えたいことに絞って話すことができるようになります。

最後に、面接は場慣れがとても重要です。大学のキャリアセンターを積極的に活用したり、スマホで自撮りしてセルフチェックする、ご家族や友人に面接官役をお願いするなど、身近なところで練習を重ねておくと、本番でも冷静に対応できる力を身につけることができます。面接で聞かれることは多岐にわたりますので、100%対策しようとは思わずに、できる限りの対応をして今後の面接に備えていきましょう。

面接官への逆質問は何を、いくつすればいい?

学生さんの悩み:
面接の最後に、「何か質問はありますか?」や「伝えたいことはありますか?」と聞かれた際、どんなことを言えばよいのでしょうか。
また、質問の数もいくつくらいがよいかわかりません。1つだと少ない気がして、2~3くらいすると、面接官が早く終わりにしたいような雰囲気がして正解がわかりません。

キャリタス就活「あんしん相談」の回答:
まず企業側が面接の最後にそのような投げかけをしている背景をお伝えします。
一番の理由は、学生の皆さんが主体になる時間を設けることで、少しでも面接に対する納得感を高めてほしいというものです。
面接は、基本的に面接官が主体となって質問をし続けます。

「私も確認したいことがあったのに…」
「面接で伝えたいと思っていたのに、言う機会が無かった…」

このような気持ちのまま面接を終えてほしくないので、最後に学生さんに発言の機会を作っています。

もちろん、質問も伝えたいことも本当に無ければ、
「ありがとうございます。特にありません。」
と回答しても、減点にはなりません。

ただし、会社の経営課題に関する質問など、深く企業研究をしていることが伝わってくるような質問をする学生さんの印象は、当然ですがよくなります。
一方、仕事をする上で大切なことだとは思いますが、事業に関する質問ではなく、働きやすさに関する質問をいただくと、少し残念な気持ちになります。
たとえば、残業時間に関する質問や有給休暇の取得に関する質問などです。
これらは、面接の場ではなく、OBOG訪問などで確認したほうがいいですね。

また質問の数は特に決まりはありません。
ただし、面接は分刻みで設定しているので、次の面接時間に食い込まないように終えたいという気持ちはあります。
ですから、1問で全く問題ありません。

言っておきたいことについては、前述の通り「伝えたいと思っていたのに、その機会が無かった」というようなことが無ければ、あえてひねり出す必要はありません。

以上を参考に面接の準備を進めてくださいね。

まとめ

キャリタス就活のあんしん相談に寄せられた面接に関するQ&Aをご紹介しました。面接は何度やっても不安になるのは自然なことです。皆さんの理想のキャリアを掴み取るために面接に関して悩みや不安なことがありましたら、1人で悩まずに「キャリタス就活 あんしん相談」までご質問ください。

PROFILE

外資系化粧品会社、大手通信会社、大手テーマパーク、教育事業の経営者など全員が経験豊富な現役キャリアコンサルタントです!これまで1,500名以上の採用を行い、累計200名のマネジメント経験をもつプロのアドバイザー陣があなたの相談にお答えします。

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