Webテストの特性を知っておこう!

操作に戸惑い思わぬ失敗・・・そうなる前に
日経HR「2023年卒内定者調査」によると、Webテストが実施されるタイミングは、エントリーシート(ES)提出と同じタイミング(54.4%)が最も多く、ESを通過後の1次面接前(22.8%)、エントリーシート締め切り前(9.3%)と続き、この3つで約9割近くになります。つまり、エントリーシート提出前後にWebテストを含めた筆記試験があると思って間違いないでしょう。
Webテストの攻略で重要なことは、Webテストでのパソコン操作に慣れること、具体的にはテスト画面や回答方法を事前に知っておくことです。普段からあまりパソコンを使っていないと、操作を間違うなど思わぬ失敗につながります。また、Webテストは自宅などのPCで解く形式と、テストセンターと呼ばれる専用会場で受ける形式など受検方法が異なります。新型コロナの感染が拡大した21年からは、感染予防の観点からテストセンター形式が激減し、自宅等で受けられる形式が増えました。

こんなにあった!Webテストの種類
前述したように、Webテストは自宅や大学にあるパソコンで受けるWebテストが主流になりました。ただ、自宅で受けるWebテストは、替え玉受検などの不正が起こる可能性もあり、一部のWebテストでは人工知能(AI)を活用したり、PCのカメラで監視したりする機能を導入するなど対策を進めています。
現在、さまざまな種類のWebテストがあります。中でも、「SPI(WEBテスティング)」「SPI(テストセンター)」「玉手箱」といったテストは実施企業が多いです。また、企業独自のテストを実施するとこもあります。業界に関する基礎的な知識や、志望職種に必要なスキルを問うものなどさまざまです。
最近出てきた新しいテストでは「デザイン思考テスト(実施企業:VISITS Technologies)」が挙げられます。デザイン思考とは、商品やサービスの開発現場で取り入れられている商品開発の手法です。これまでの商品開発はマーケティングで得られた数字などの定量的なデータを基に企画を進めますが、デザイン思考はユーザーを観察したり、対話したりしながら定性的なデータを基に商品開発を進めます。デザイン思考テストは先に挙げた商品開発のプロセスに必要な創造力(新しいニーズに気づき、適切なソリューションを創り出す力)と評価力(ニーズの強さと、ソリューションの有効性と革新性を見抜く力)を測ります。予測不可能なVUCAといわれる今の時代には、正解のない課題に対して自ら問いを設定し、ユーザーと対話し、仲間と共に解決する力が求められているのです。




ペースが乱れるのは命とり!落ち着いて回答しよう
自宅などで受検する場合には、パソコンの環境を整えることが重要です。画面は大きいほうが当然見やすいですし、ネット回線が安定していないと、せっかく受検してもデータがうまく送信できない可能性もあります。受検期間の終了間際は、アクセスが集中することもあるので、早めに受検を済ませましょう。
テスト前に設定方法の説明などがあるので、落ち着いて準備しましょう。パソコンのモニターを見ながら問題を解くのは、思ったよりも厄介です。長文読解問題では、文章を目で追いにくいですし、アンダーラインを引くこともできません。メモ帳、筆記用具、時計などを用意して、気持ちを集中して臨みましょう。自宅受検の場合は電卓を使えますが、パソコンやスマホの「電卓ソフト(アプリ)」ではなく、使い勝手の良い電卓を用意したほうが良いでしょう。
ちなみに、テストセンターや企業の会場で受ける場合は、ほかの受検者が自分と同じ問題を解いているとは限りません。問題数も異なることがあり早く終わる人もいます。周りの動きに惑わされず、時間を見ながら自分のペースで解くことが重要です。
Webテストの後でさらにテストを実施する企業もある
複数のテストを実施する企業もあります。例えば、ES提出時にWebテストの玉手箱。選考が進んで、1次面接を終えた後にSPI(テストセンター)の受検案内がくるといった具合です。
1回目のWebテストは、企業が大量の応募者を効率良く選別するツールとして活用されることが多いです。企業ごとにボーダーラインは異なりますが、一定のスコアに達していないと、次のステップに進めません。
2回目は、学力を正確に測るために実施されると考えられます。なお、Webテストではなく、ペーパーテストを実施する場合もあります。企業に訪問する際は、マークシートを塗るテストを受ける可能性があるので、鉛筆と消しゴムは持参しましょう。


「お試し!Webテスト」問題監修内定ロボットとは!?
戦略系、システム系、人事系のコンサルタント、大学生が集まった異業種交流会内の採用テスト研究グループ。かつて、企業の筆記試験の情報が保存されたサーバーのおかげでメンバーの学生の中から内定者が続出したことから、そのサーバーは「内定ロボット」と呼ばれるようになり、それがグループ名になりました。
主な著書に『分かりやすさバツグン! あっという間に対策できる!
最速マスター
SPI3&Webテスト』(日経HR刊)があります。