第一印象が大事!対面面接ならではのマナーやポイントをチェック

就活ノウハウ

公開日:2024.04.10

選考を進めていくと必ず出てくる対面面接。対面面接は就活の中でも特にプレッシャーを感じる場面だと思います。本記事では、事前準備から、面接におけるマナーや面接官とのコミュニケーションの取り方まで、対面面接において押さえるべきポイントを解説いたします。

対面面接の特徴とは?WEB面接と何が違う

2023年6月の調査(株式会社キャリタス「キャリタスリサーチ」より)によるとこれまでに受けた面接試験について全体の面接に対する対面とWEB面接の割合は、対面での面接が約3割(30.2%)であるのに対し、WEB面接が約7割(69.8%)となっています。しかし、最終面接に限ると対面が6割強(67.0%)を占めています。採用の可否を決める最終面接は対面で実施する企業が多く、「対面面接の対策」の重要度は高いと言えます。

対面面接をまだ多く経験したことがない方やこれから最終面接等を控える方に向け、対面面接とWEB面接の特徴の違いを解説します。

【WEB面接】
・交通費の削減ができる
・時間や場所の制約を受けづらい
・カンペ用のメモなどを手元に用意しやすい
・画面を通して伝わるため情報が限定される
・通信環境の影響を受けやすい
・話と話の間(間合い)に配慮が必要

【対面面接】
・対面で話すため表情や緊張感が伝わりやすい(学生も面接官も)
・会話の意図が伝わりやすい
・熱意が伝わりやすい
・ビジネスマナーや持ち物、服装など準備することが多い
・移動時間や場所を考慮したスケジューリングが必要になる
・志望企業のオフィス内で実施されることが多く、緊張感が強くなる

■対面だからできるコミュニケーション方法を活かそう!

対面面接では、非言語コミュニケーション(言語に頼らないコミュニケーションのことを言い、表情や身振り手振りなどの仕草や声の抑揚、服装などを含む)がWEB面接よりも伝わりやすく重要なポイントになります。面接に望む本気度を、姿勢や表情、声のトーンや目の輝きなどを通じて、アピールしていきましょう!

対面面接の開始前までに気を付けたいマナー

画面越しの面接に比べ、対面だと緊張してしまう方は少なくないと思います。

そこでスムーズに会話を進めるための事前準備は欠かせません。当日最善を尽くせるよう会社に訪問する際のビジネスマナーも事前に確認しておきましょう。

■会社訪問時のマナー

・事前に訪問先の場所を確認する
面接で訪問する会社の場所、そこに向かうまでの自宅からのアクセス方法は事前に確認しましょう。会社のホームページにある住所ではなく、別の場所が面接会場に指定されることもあるので面接の案内にある情報を念入りに確認します。基本的には公共交通機関を使って訪問します。自家用車、自転車、キックボードなどは事故の危険性や駐輪場所に困る場合があるので避けましょう。

・時間にゆとりを持つ
当日、交通機関の遅延や迷った際にも集合時間に遅れないように早めに到着するようにしましょう。万が一、集合時間に遅れる場合には速やかに然るべき部署へ連絡しましょう。(基本的に面接の案内メールには当日の緊急連絡先が書いてあることが多いです。急ぎの連絡の場合はメールではなく直接電話にて連絡し、指示を受けましょう)

・会社の入り口で長時間待機しない
会社には就職活動中の学生以外にも、その会社に訪問予定がある方々が訪れます。会社のロビーに長時間居座ることがないようにしましょう。

・会社の受付や控え室から面接はスタートしていると考えましょう
対面面接は、面接を行う部屋の中だけで行われているわけではありません。面接会場に案内してくださる方やエレベーターですれ違う社員の方々もこれから一緒に働く仲間になる可能性があります。厳しく目を光らせているわけではありませんが、会社に一歩入った時から緊張感を持っておきましょう。また、すれ違う際には軽く会釈をすると良いでしょう。

・忘れ物がないかチェック
自宅から出る前に面接に必要な持ち物チェックは必ず行いましょう。提出書類だけではなく、「持っておくと便利な就活グッズ」なども入れておくと良いでしょう。

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■身だしなみ

・服装
基本的にはリクルートスーツが良いでしょう。清潔感を第一に自宅を出る前、面接会場に到着した際にしっかり鏡などで確認しましょう。また、寒い時期にはコートを着ていくこともあると思います。基本、コートは会社に入る前に脱いで手に持って訪問します。そのためさほど目立ちませんが、あまりにカジュアルすぎるもの、派手なものは避けたほうが無難です。マフラー、手袋などの防寒具も会社に入る前に全て鞄にしまったり手に持つようにします。

・靴・鞄
リクルートスーツに合わせた靴や鞄を用意します。迷う場合はリクルートスーツを売っているお店の方に聞くと良いでしょう。特に靴は汚れがないか事前に確認し定期的に磨くなど綺麗にしておくと良いでしょう。

・雨具
雨が降った際には傘が必要です。レインコートは置く場所に困る場合があるので避けます。傘は会社に着いたら、水気を取り巻いて広がらないようにボタンやマジックテープで留めます。入り口にビニールがある際はそれを利用して会社の中が濡れないように配慮します。傘立てがあれば利用し、ない場合や置き場所の指示があった際にはそれに従います。

・マスク
特に指示がない場合はマスクの有無は選考には関係ありません。場合によっては顔の表情を確認するために面接時はマスクを外すよう依頼される場合もあります。念のため外す可能性があることも考慮してメイク、歯磨きなど気をつけておきましょう。マスクの有無について迷った際は面接官がマスクを着用しているか確認して合わせる形にしましょう。外す際は「マスクを外してもよろしいでしょうか」と一言伝えられると良いでしょう。

いよいよ本番!対面面接中に気を付けたいマナー

面接におけるマナーは、社会人としての基本的な振る舞いを見せる機会です。対面面接は、話す内容だけではなく、人柄やマナーなど総合的なコミュニケーション力を見る場でもあります。

■面接時

・入室
ドアのノックし、面接官から「どうぞお入りください」と言われたら、「失礼いたします」と言ってから、ドアを開けましょう。

【入室時のノックは何回するの?】
国内企業では、ノック3回が多い傾向にあります。そのため、就職や転職の面接入室においてはノック回数は3回と覚えておきましょう。 一方で、外資系企業は国際基準であるプロトコール・マナー※に準じてノック4回が主流のようです。
※プロトコール・マナー:もともとは公的な儀礼を指すが、今では国際的なエチケットの総称として、文化や宗教の差を超えた世界共通のルールのこと

・挨拶
ドアを閉めたら、一礼し、椅子の近くまで歩き、自然な位置に立ちましょう。自然な位置についたら、大学名や名前など挨拶をしましょう。面接官より着席を勧められたら「失礼いたします」と言ってから、座りましょう。

・姿勢
姿勢は印象を大きく左右します。背筋を伸ばし、少し胸を張った姿勢を意識します。歩く際にも猫背にならないように気をつけます。

・表情
人の印象は最初の3秒で決まるといわれています。誰しも緊張はするものですが最初の挨拶の際にはとびきりの笑顔が出せると良いでしょう

・声
部屋の広さや環境にも左右されますが、大きな声でハキハキ話すことが大切です。朝起きてから、誰とも話さずいきなり発声すると声が思うように出ないこともあります。自宅で少し声を出すなり、誰かと話しておくと良いでしょう。口の周りがこわばると声が出にくくなるため大きく口の周りの筋肉を動かしておくと良いです。特にマスクをしたままの面接の場合は普段以上に声をしっかり前に届ける意識を持ちましょう

■面接対策は第三者の意見が重要!

「自分ではできているつもり」であっても面接官に伝わらなければ意味がありません。自己チェックだけではなく、学校の就職課などで一度確認して客観的なアドバイスをもらうと良いでしょう。

対面面接だからこそ!アピールしたい本気度や熱意の伝え方

対面面接は何度経験しても緊張するものです。ただあなたの熱意や本気度を「直接」伝えられる有利な場所だということを理解して前向きに取り組めるように心がけましょう。

・WEB面接では画面上にメモ等を配置し伝える内容を書いておくことができますが、対面面接ではそれはできません。そのため話す内容をある程度暗記する必要があります。ただ、伝えたい内容を丸暗記してそのまま話すと感情が込めにくく、想いや入社意欲がなかなか伝わりません。対面面接では、上手く間違えずに話すことよりも自分の言葉で気持ちを込めて伝えることを意識しましょう。

・「なぜこの会社を選んだのか」「なぜ自分がその会社に入る必要があるのか」この2点は対面面接が多い、最終面接でよく聞かれるポイントです。わかりやすく伝えられるよう事前に確認しましょう。誰もが話せる内容ではなく、自分ならではの視点や経験を交えて答えることが熱意を伝える上で重要です。

・適切なボディランゲージで自分の気持ちを表現しましょう。身振り手振り、首の動きや目や口の動きなど普段以上に意識を向けます。イメージが湧かない場合は、動画でプレゼンの見本などを参考にしておくのも良いでしょう。

・面接官と目線をあわせたほうが本気度は伝わりやすいですが、凝視も良くないので適度に目線を外すようにしましょう。緊張しやすい人は、面接官のおでこや鼻あたりを見ると良いでしょう。

・話している時の自分の見られ方をチェックします。話すスピードや滑舌、声の大きさや表情など面接官からどのように見えているのか、スマホで動画を撮ったり、ZOOMの録画機能などを使って客観的にチェックしましょう。

・面接ごとに振り返りを行いましょう。その都度、「上手くいった点」「改善できる点」を振り返り、次回以降の面接の際に活かしましょう。

・逆質問は面接官に自分の積極性や企業への関心の深さを示す絶好の機会です。ただし、漠然とした質問や企業サイトに既に掲載している内容を質問してしまうのは逆効果です。そのためにも徹底した企業研究を行い、自分が本当に気になることを質問しましょう。なぜ気になるのかも答えられるようにしておきましょう。

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まとめ

対面面接は、WEB面接とはまた異なる緊張感があります。そして緊張しない人は誰一人としていないでしょう。緊張して上手く話せなくても、言葉が詰まったり、噛んでしまっても全く問題はありません。それで面接が通らないということもありません。対面面接は話す内容やその話をする本人についてを総合的に見る場です。入社したい気持ちや今後どのようなことをその会社で実現していきたいか心を込めて伝えることを念頭に本番に臨んでください。そして万が一、面接に通らなかった場合もあなたの何かが悪かったわけではありません。面接は会社と学生の相性を見る場です。相性が合う会社が見つかるまでは何度か越えなければならない壁も出てくるでしょう。少し先に楽しく仕事をする自分の姿をイメージして対面面接を乗り越えましょう!

PROFILE

中尾 あずさ
大学卒業後、新卒で旅行会社にて営業・海外添乗員を経験後、大手人材会社へ転職。営業・人材育成・研修講師を行う。その間、アルバイト→契約社員→正社員→時短勤務と様々な勤務形態を経験。在籍中に3人の子供の出産・育児休暇を経て仕事と子育てを両立。2011年にキャリアカウンセラー(CDA)資格を取得。副業にてトータル3500人の相談業務に従事し独立。高校、大学でエントリーシートの添削や面接対策、進路相談など就職活動支援や就業中の方へのキャリアコンサルティングを実施。

【主な資格】
・キャリアカウンセラー CDA(キャリア・ディベロップメント・アドバイザー)
・国家資格キャリアコンサルタント
・青山学院大学社会情報学部ワークショップデザイナー
・育休後アドバイザー

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