面接での定番質問集を大公開!回答例の一覧も参考に、面接対策を進めよう!

就活ノウハウ

公開日:2023.10.24

こんにちは。キャリアコンサルタント・公認心理師の濱野です。面接は、多くの就活生が最も緊張するステップの一つですね。特に面接官からの定番質問にどう答えるかは、就活生の皆さんの一番気になるところでしょう。その準備が十分でないと、つまずいてしまうこともあり得ますね。本記事では、面接でよく聞かれる「定番質問集」をお届けしたいと思います。あわせて、それらに対する効果的な回答例もお伝えします。

そもそも面接って何のためにするの?

企業が採用活動において面接を行う理由、それはずばり「応募者のことをよく理解するため」です。投げかけたさまざまな質問に対するあなたの返答を通して、あなたの人柄や適性、経験、モチベーションなどを見極めようとするのです。

具体的には、以下のようなことを確認するための質問が行われると考えていいでしょう。

【面接の質問意図の例】
・自社が求める人材像に合っているか
・どんな考え方や行動をする人物なのか
・自己理解ができているか
・企業の文化や価値観に合致しているか
・コミュニケーション能力やチームで活動する際の協調性はどの程度か
・将来のキャリアビジョンや目標はどのようなものか
・短期・長期での業務への取り組み方はどのようなものか
・その職種で働くために必要な知識や専門性はあるか

公開!定番質問集&回答例

ではさっそく、面接でよく聞かれる定番中の定番質問集と、その回答例をご紹介していきます。実際の面接では1分間(300字程度)で話すことが一般的とされているので、考え方の一例として参考にしてください。

質問1.「自己紹介をお願いします。」
回答例:「大学では経済学を専攻し、〇〇の研究を行っております。学外では〇〇のボランティア活動をしており、そこでの経験がこの業界への興味を持つきっかけとなりました。本日はよろしくお願いいたします。」

質問2.「自己PRをしてください。」
回答例:「私は、目標を達成するために努力を惜しみません。もともと人前で話すことに苦手意識があり、学内のプレゼン大会でしどろもどろになりました。その悔しさをバネに、友人数名の前で原稿を見ずに前を見て話す練習を半年間続けた結果、次の大会では優秀賞を獲得することができました。」

質問3.「あなたの強みはどのようなことですか?」
回答例:「どんなに困難な状況でも前向きな考え方ができることです。東京から浜松まで自転車の一人旅に挑戦しました。250kmの道のりは想像以上につらく、心が何度も折れそうになりました。しかし『為せば成る!』と自分を励ましながら走り続けました。到着した時の感動は忘れられません。」

質問4.「学生時代に力を入れたことを教えてください。(ガクチカ)」
回答例:「スーパーの水産部門でのアルバイトです。入った当初はうまく魚を捌くことができず怒られてばかりでしたが、社員の仕事ぶりを観察したりネット動画を参考にしたり工夫しながら、日々黙々と作業を積み重ねてきました。その結果、苦手だった魚を捌くことが私の特技だといえるまでになりました。この時に身についた粘り強さを武器に、御社の事業に貢献したいと思っています。」

質問5.「過去に困難を乗り越えた経験を教えてください。(挫折経験とその学び)」
回答例:「高2の時に肩を壊してしまい、レギュラーピッチャーのポジションを後輩に奪われてしまったことです。『肩は故障していても足腰や心肺機能の強化をすることはできる』と前向きに考え地道な練習を続けた結果、3カ月後の公式戦でピッチャーの座を奪還することができました。この経験から、ピンチに陥っても、捉え方と行動次第でチャンスに変えることができるということを学びました。」

質問6.「当社を志望する理由を教えてください。(志望動機)」
回答例A:業界・商品・サービスに特化した志望動機

「私は情報学科に在籍していますので、以前からIT技術、特にコーポレート業務のDX化に関心を持っていました。業界研究を進める中でこの分野で最先端のイノベーションに取り組む御社に出会い、非常に興味を持ちました。特に、御社のリモートワーク支援サービス『〇〇』は、推進が求められる働き方改革になくてはならないものだと考えます。私の持つ知識やスキルを御社で活かしたいと思い、志望いたしました。」

回答例B:人のつながり・経験を基にするケース

「夏に御社のインターンシップに参加させていただいた際、活発に意見を交わしながら生き生きと働く社員の皆様の様子に感激しました。また、ご指導いただいた〇〇さんから仕事のやりがいや働きやすさなどを伺うことができ、『お客様も社員も幸せに』という企業理念の意味することが実感できました。私もこんな素晴らしい環境で御社の一員として力を発揮したいと思い、志望いたしました。」

質問7:「あなたの就活の軸を教えてください。」
回答例:「私が就活の軸として重視しているのは、『社員の成長を支援する環境』と『ダイバーシティの尊重』です。御社は、社員の成長のために〇〇という仕組みを作り、運用していらっしゃいます。また、経済産業省の『新・ダイバーシティ経営企業100選』に選出されるなど、ダイバーシティ経営のトップランナーです。こうした点から御社は、私にとって非常に魅力的です。」

その他、以下のような質問も多く見られます。ご自身の返答をしっかり考えておきましょう。

質問8:「長所を教えてください。」
※あなたのポジティブな側面を答えてみましょう。

質問9:「あなたの弱みを教えてください。」
※事細かに説明する必要はありません。「強みの裏返し」で答えてみましょう。

質問10:「あなたが入社したら、弊社にどんなメリットがありますか?」
※あなたのやりたい仕事に活かせそうな能力、専門性、人柄、行動特性などをPRしましょう!

質問11:「入社後に取り組んでみたいこと、成し遂げたいことを教えてください。」
※どんな業務があるかを理解したうえで、あなたが取り組んでみたい業務について、理由も含めて具体的に語れるように準備しましょう。

質問12:「3年後、10年後に目指す姿を教えてください。」
※キャリアビジョン(目指す職種やポジションなど)、伸ばしたいスキルや専門知識などを交えて答えていきましょう。

質問13:「〇〇業界は、今後どうなっていくと思いますか?」
※将来展望を持った業界研究ができているかを問う質問です。日頃から経済新聞や業界誌などに目を通し、自分の見解を持っておきましょう。

質問14:「弊社の〇〇という技術について、知っていることを話してください。」
※企業研究をどのくらい具体的にしてきたかを問う質問です。志望企業の製品やサービスについてしっかり理解しておきましょう。

質問15:「最近のニュースで注目していることはどんなことですか?(時事的な事柄を問う質問)」
※日頃から新聞やネットなどで社会の動きについて関心を持っておきましょう。

質問16:「他社の選考状況を教えてください。」
※包み隠さずすべてをお伝えする必要はありませんが、志望企業とかけ離れたビジネス展開している企業ばかり挙げると、志望度が低い、業界研究ができていないと受け止められる可能性があります。どういった軸で受けているのかを説明できるようにしておくとよいでしょう。

質問17:「最後に言っておきたいことはありますか?」
※自己アピールの最後のチャンス!志望動機も交えて企業に対する思いを伝えましょう。

質問18:「最後に何か質問はありますか?(逆質問)」
※逆質問については、こちらの記事で詳しく解説しています。

定番質問の回答にも自己分析や業界研究が必須

面接では、自身の経験や価値観をしっかりと伝えることが求められます。そのためには、自己分析や業界研究をしっかり行い、具体的で説得力のある回答を準備することが欠かせません。事前準備を万全に行うことで、自信を持って自分をアピールすることができるようになりますよ。

以下に、準備のポイントを挙げておきます。

■自己分析〜自分の経験やスキルを具体的な事例で示せるストーリーの準備〜

自分の強みや弱み、これまでの経験や達成したことを整理して、明確にしておきましょう。具体的で説得力のある回答ができるようになります。

■業界研究〜企業の競合他社や市場の位置付けの理解〜

応募先の業界の動向や特性、求める人材像などを理解しておきましょう。的確な回答や具体的なアピールポイントを示すことができます。

■企業研究〜応募企業や職種に関連する最新技術やトレンドの理解〜

企業のミッションやビジョン、事業内容、最新のニュースなどを調査し、その情報を元に志望動機を構築しましょう。自己PRも実際にその企業に入ってやってみたいことまで話せると面接官に熱意が伝わりやすいです。

■ビジネスマナー 〜「社会人」としての振る舞いを忘れずに〜

ビジネスマナーや面接時の基本的な立ち居振る舞い、態度などもしっかり確認。応募先企業への熱意を行動でも示せるように、意識していきましょう。

PROFILE

濱野 裕貴子
キャリアコンサルタント・公認心理師・ワークショップデザイナー
大学卒業後、教育系出版社に入社。通信教育の先生方のマネジメントを中心に、キャリアインタビューや機関誌の編集などに携わる。業務を通じて感じた「同じ仕事をしているにも関わらず働く理由や価値観の違いが出るのはなぜか」という問題意識から、「キャリア」に興味を持つように。14年間の勤務後独立し、以後、大学ではキャリアカウンセラーや非常勤講師、企業では研修講師として、学生や若手社会人のキャリア支援に当たってきた。演劇や落語、お笑いなどのパフォーミングアーツに触れることが大好きで、身体表現を使った自己理解のワークショップなども手掛けている。筑波大学人間総合科学研究科生涯発達専攻カウンセリングコース博士前期課程修了(カウンセリング修士)。

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