株式会社ニトリホールディングス
- ESG
- SDGs
- エシカル消費
- サーキュラーエコノミー
- 3R/4R
業種:メーカー/家具・インテリア 本社:東京都
ニトリは『住まいの豊かさを世界の人々に提供する。』という企業理念のもと、今まで日本になかった製造物流IT小売業という独自のビジネスモデルを築き上げてきました。
activity 01
設計段階から使用後までを見据えた商品開発:
「かんたん分別」ポケットコイルマットレス
ポケットコイルマットレスは、独立したコイルが体のラインのフィットしながら支えることで体圧が分散され、心地よい寝姿勢を保つことができることが特徴の商品です。その一方で、廃棄や分別の観点では大きさと重さから持ち運ぶこと自体が容易ではなく、一つ一つ独立して不織布に包まれたコイルを取り出す必要があるため、プロの業者でも相当な手間と時間がかかり、廃棄される量に対し処理スピードが追いつかないことが社会問題になっています。そこでニトリが開発したのが「処分時に分解しやすい『かんたん分別』ポケットコイルマットレス」です。コイルを包む不織布にミシン目加工を施す業界初の構造を実現したことにより、当社従来品と比較して分解作業が約55分から約6分へと大幅に短縮(※)されただけでなく、お客様自身で分解・分別することも可能になりました。
限りある資源を有効活用し、循環させるためには、廃棄時の分別が重要な役割を果たします。これからもニトリグループは、商品を使い終わった後のことまで考えて開発・設計・デザインをすることで、持続可能な未来に貢献していきます。
当社調べ(2名作業時)
圧縮梱包で、輸送効率もアップ。
CO2排出量削減にも貢献しています
activity 02
お客様とともに取り組む資源循環:
「羽毛布団リサイクルキャンペーン」「カーテン回収キャンペーン」
ニトリグループは、「お客様が商品を使ったあとのことまで考える企業でありたい」という想いがあります。使ったあとの品を、「捨てる」のではなく、ニトリにお持ち込みいただくことで、「リサイクル」「リユース」につなげ、お客様に安心してつぎのお買い物を楽しんでいただきたいと考えています。持続可能な未来のために、「捨てる」以外の選択肢をお客様と一緒につくっていきたい。その第一歩として、「羽毛布団リサイクルキャンペーン」と「カーテン回収キャンペーン」の取り組みを始めています。お客様のご家庭で不要になった羽毛布団及びカーテンを販売元に関わらず店頭で無料回収。羽毛布団に関しては、回収したものを解体・洗浄加工の上、再製品化をし、販売にいたるまで循環させる仕組みをつくることができました。また、カーテンに関しては、お客様から回収したものを海外で製品や生地としてリユースするほか、国内で自動車の断熱材としてリサイクルしています。
今後も、回収して「リサイクル」「リユース」できる素材をひとつずつ増やしていき、お客様にも環境にもやさしい取り組みを拡大していきます。
ロマン実現に向けた歩みとともに、世の中の課題を解決し、より良い未来を目指す。
ニトリグループは、「住まいの豊かさを世界の人々に提供する。」というロマンを掲げ、その実現に向け歩みを進めてきました。そのなかで生まれたのが“製造物流IT小売業”という一気通貫のビジネスモデルです。このビジネスモデルにより、徹底的な効率化やコスト削減を実現し、お客様に「お、ねだん以上。」の商品・サービスの提供が可能になります。さらに、このビジネスモデルは、サステナブルな視点から全体最適を考えたアクションを可能にし、環境・社会課題の解決に貢献する「新しい価値」の創出につながります。現状否定を繰り返し、改革を進めることで、常に変化する世の中の課題ひとつひとつに誠実に向き合い、お客様をはじめとするすべてのステークホルダーと、環境・社会にとっての「より良い未来」を同時に目指し、追い求め、ニトリグループらしいサステナビリティ経営を実現していきます。
ロマン実現に向けた歩みとともに社会課題を解決し、より良い未来へ
太宰ありか
SGDs推進室リーダー
幅広い事業領域の垣根を越え、
サステナビリティ活動を推進していく
私が所属しているSDGs推進室は、ニトリグループが今後も「企業価値」と「持続可能性」を高め続けていけるように、常に世の中の動きや全体像を捉えながら、舵取りをしていく部署です。「お客様にとっての価値」の追求を前提に、「世の中から求められる環境・社会課題」の解決に対し、経営陣やさまざまな部署と連携しながらニトリが歩むべき方向性を考え、アウトプットにつなげていきます。
私は部署のなかで「ニトリグループのサステナブルな商品・暮らし提案・取り組み」について、社内外に広く「伝える」広報業務を主に担っています。社外向けに「伝える」広報業務では、サステナビリティ情報の交通整理をし、最善の形でアウトプットできるよう、関連部署と連携しながら推進。社内向けに「伝える」広報業務では、従業員が「自分ごと」と捉えて各部での取り組みを推進できるよう、情報発信コンテンツ等の制作を行っています。
例えば「羽毛布団やカーテンのリサイクル回収」の取り組みは、「捨てることに困り、時に罪悪感を感じている“お客様の困りごと”を解決すると同時に、“ゴミではなく資源にする”環境にやさしい取り組み」だと、お客様や従業員をはじめ、世の中に認知していただくことが重要です。
そのために、社外向けのニュースリリースや店頭ポスターにおける言葉の選び方では、関連部署と連携しながら表現の一つひとつにこだわりました。また、従業員に取り組み自体を「自分ごと」として捉えてもらうため、回収した商品がどのように分別・分解されて生まれ変わっていくかの工程を追った動画コンテンツを配信しました。
その結果、お客様からは当初の予想を上回る量の商品を回収でき、現場の従業員からは「わが社の取り組みが社会貢献につながっている実感があり、高いモチベーションで取り組むことができた」という嬉しい声をもらえました。
※本ページ内の掲載内容は2023年4月3日時点のものです。