インターンシップ・仕事研究参加への対策PART3 面接突破の準備
インターンシップ・仕事研究公開日:2023.03.01

※この記事は2023年3月1日時点の内容です。
三省合意のインターンシップ等の区分はこちら
キャリタス就活におけるインターンシップ等の区分はこちら
PART3
面接を突破するための準備

株式会社採用と育成研究社 代表
みなさん、こんにちは。採用と育成研究社の小宮健実です。
今回は、インターンシップ・仕事研究の選考に参加する皆さんに向けて、面接を突破するための対策についてお話しします。
面接は、受ける前に、自分が話すことを十分に整えておくことが必要です。
最近の面接は、その場で考えて答える質問よりも、普段の学生生活の事を聞かれることが多いといえます。そのため、普段の自分の活動をよく思い出して、他者にスムーズに説明できるようにしておくことが大切です。
ぜひこの記事を読んで、面接を突破するための準備をしてください。
なお、このコラムは、前回のコラムの続きとして書かれているので、前回までのコラム 「選考で見られているものとは?」「選考を通過するエントリーシート(ES)の書き方」にもぜひ目を通しておいてください。
では、さっそく始めていきましょう。
面接はどんなことを話す場なの?

面接で何を話すことになるかは、面接官の質問によって様々です。
しかし、「学生生活で力を入れて取り組んでいる事」は、多くの面接において聞かれる事だといえます。
「学生生活で力を入れて取り組んでいる事」「自己PR」「一番苦労したこと」「何かを達成した経験」など、質問の表現は様々かもしれませんが、あなたという人がよくわかるエピソードを用意しましょう。
その際、学業やアルバイト、サークル活動など、どんな取り組みの事を話してもよいのですが、学業の事と学業以外の事、少なくとも2つの話を用意してください。
まずは以下の構成を参考にして、ストーリーを考えましょう。
1:取り組みの説明
- ・目的
- ・一緒に関わっている人
- ・期間
- ・自分の役割
2:自分がしていることの具体的な内容
- ・具体的な作業の内容
- ・どんな点が難しいか
- ・工夫していること
- ・どれくらい継続して粘り強く取り組んでいるか
3:成果(結果)
- ・自分の行動の結果どうなったか
どんなことを聞かれるの?

面接官は、あなたがどんなことに興味を持っていて、どのような価値観の持ち主なのかという事に興味を持っています。
例えば面接官が、あなたに「学生生活で力を入れて取り組んでいる事」を質問した場合、「なぜそのようなことに取り組むことになったのか」を説明してもらうことで、あなたがどのような興味や価値観の持ち主なのかを知ろうとします。
そして、「新しい事を考えることが好きなんだ」「挑戦することが好きなんだな」といった具合にあなたを理解します。
企業は、自社で働いてもらいたい人のイメージ像を持っていて、それは大概、採用ホームページなどに「求める人材像」として紹介されています。
インターンシップ・仕事研究の面接でも、「求める人材像」に近い人を合格にする可能性が高いと考えられるので、ぜひ参考にするとよいでしょう。
どんな行動をするのか詳しく聞いてくる理由は?

面接官はあなたがとる行動の質についても知りたいと思っています。 そのために「学生生活で力を入れて取り組んでいる事」について「具体的にどんな行動をとっているのか」質問します。
例えばあなたが、「私はゼミの幹事で、ゼミの3日前に私が教授とテーマを決めて予習内容をメンバーに伝えています。大変ですがやりがいがあります」と言ったとします。
面接官は、「教授とテーマを決める際、まずどうするのか詳しく教えてください」、「次に何をするのか具体的に教えてください」と聞いてきます。
それに対する回答から、面接官は「実は教授の言ったことを、ただメンバーに連絡しているだけだな」とか「自分から主体的に工夫して行動しているな」というようにあなたの評価をするのです。
効果的な面接練習方法はないの?

ここまで、面接官が知りたいと思っているポイントを2つ紹介しました。最後に、それらに対する効果的な準備方法を紹介します。
まずは、自分が話そうと思うエピソードについて、先ほど、「TOPIC1 面接はどんなことを話す場なの?」でご紹介したストーリーの構造を参考に、400字~500字くらいで文章にしてみましょう。
文章が書けたら、面接官に「学生生活で力を入れて取り組んでいる事は何ですか」と質問された想定で、声に出して読んでみましょう。
次に、面接官に「どうしてそのような事に取り組んでいるのか」と質問された想定で、自分がその取り組みに興味を持った理由を考えて話してみましょう。
続いて、面接官はあなたの行動の質を評価しようとします。
文章中、「~します」「~しています」のように表現した部分について、面接官に「それは具体的に何をするのか詳しく教えてください」と聞かれたつもりで、さらに詳しく説明してみましょう。
あとは、心に余裕をもって、前向きな気持ちで面接に臨むことが大切です。
さて、インターンシップ・仕事研究の選考対策としての連載はこれで終了です。 多くの読者の皆さんが実り多いインターンシップ・仕事研究を経験できるよう、 皆さんの健闘を祈っています。がんばってください!

PROFILE
小宮健実
株式会社採用と育成研究社 代表
米国CCE,Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー
1993年日本アイ・ビー・エム株式会社入社。人事にて採用チームリーダーを務めるかたわら、社外においても採用理論・採用手法について多くの講演を行う。さらに大学をはじめとした教育機関の講師としても活躍。2005年首都大学東京チーフ学修カウンセラーに転身。大学生のキャリア形成を支援する一方で、企業人事担当者向け採用戦略講座の講師を継続するなど多方面で活躍。2008年3月首都大学東京を退職し、同年4月「採用と育成研究社」を設立、企業と大学双方に身を置いた経験を生かし、企業の採用活動・社員育成に関するコンサルティングを実施。現在も多数のプロジェクトを手がけている。