第2章
知っておくべき金融ビジネスのポイント
⑦ノンバンクとは何か? - ファイナンス・カンパニーやベンチャーキャピタルなど
ノンバンクとは、「預金取扱金融機関ではない金融会社」の総称で、海外ではファイナンス・カンパニーと呼ばれたりします。具体的には、消費者金融会社、事業金融会社、クレジットカード会社、信販会社、リース会社、ベンチャー・キャピタルなどのことです。
不特定多数の人から資金を集めてそれを貸し出すのではなく、銀行借入や社債などによって資金を調達し、小口化して貸し出し、金利収入などを得ています。
「手続きが簡単」「迅速」「無担保でも対応」などに特徴があり、消費者金融会社などは「簡単に借りて、簡単に返せる」ことをモットーにしています。同様にクレジットカード会社はカードによるキャッシングサービスに力を入れています。銀行から借りるよりも金利は高くなりますが、少額・短期の貸し出しにおいて、その利便性の高さを消費者や零細企業の経営者から認めてもらえるようになることが今後の課題とされています。
また、クレジットカード会社においては「金融会社」というより、「金融機能を持った総合サービス会社」に向けた取り組みが目立ちます。流通業や旅行・飲食業、ITや通信、ゲーム産業などとのさまざまな連携によって、新時代の生活提案や、新しい市場の創造に力を入れようとしています。スマートフォンや電子マネーの普及が進むなか、カード会社のこうした取り組みは今後さらに加速すると予想されます。