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注目記事2022.03.30

金融と非金融の垣根を越えるエンベデッド・ファイナンス

銀行ではないのに銀行と同じように利用できる──そんなサービスが徐々に広がっています。キーワードはエンベデッド・ファイナンス。2022年は非金融事業者が銀行サービスを当たり前のように提供する、そんな節目の年になるかもしれません。

金融機能を組み込んで(エンベデッド)提供する

例えば設定条件に合わせて電子レンジが料理をサッと加熱してくれたり、水とお米を入れるだけで炊飯器が美味しいご飯を炊き上げてくれます。こうした働きができるのは組込ソフトウェアのおかげであることは、皆さん、よくご存じのことでしょう。

この組込ソフトウェアはエンベデッド・システム(Embedded Systems)とも呼ばれます。Embeddedとは「組み込まれた」「埋め込まれた」という意味です。

電子レンジなどの家電に独自に開発されたソフトウェアを組み込むことで新たな機能が発揮できるように、ビジネスに金融の“サービス”を組み込むことで利便性を高めようとするのがエンベデッド・ファイナンス。

簡単に言えば、金融業以外の事業者が金融サービスを組み込んでユーザーに提供することを示します。

エンベデッド・ファイナンスで話題になったのが、不動産会社のオープンハウスです。都内23区を中心に戸建て住宅を販売する同社は、2021年夏にネット銀行を立ち上げて金融業に参入しました。オープンハウスで住宅を買った人は、電気代やガス代、通信費なども一括でオープンハウスの銀行で引き落とせます。

住宅購入者は様々な支払いを一つにまとめられることで管理の煩わしさから解放され、オープンハウスは長い期間にわたって購入者を囲い込むこともできます。

同社では利用料金に応じてポイントを付与。購入者はそのポイントを貯めることで将来のリフォーム等の費用に充てることも可能です。

このように金融以外の企業が独自の金融機能を組み込む(エンベデッド)ことで、顧客サービスの充実や囲い込みを実現し、同時に顧客にとってもメリットの多い仕組みをつくり上げることができるわけです。まさにWin-Winの関係づくりです。

消費生活のデジタル化が後押しに

同様のサービスは多様な業界に広がっています。

例えば家電販売のヤマダデンキ。会員になることで普通預金や定期預金、振込・振替、外貨送金などが会員専用のアプリで行えます。お給料の振り込みや専用の住宅ローンの借り入れと返済も可能で、こうした取引を行うたびにポイントが加算されて買い物等に利用できます。

狙いは金融サービスも含めて顧客をまるごと囲い込もうという戦略です。

JAL(日本航空)がエンベデッド・ファイナンスを導入したケースも、狙いははっきりしています。

一般的な生活者は、そうひんぱんに飛行機に乗るわけではありません。多くても年に数回でしょう。そのためJALと生活者の接点は非常に限られています。

しかしエンベデッド・ファイナンスを導入することで、金融という機能を通じて接触機会は格段に広がります。日常的に顧客とのつながりを維持し、囲い込みにつなげたいという目的がはっきりしています。

今や私たちの消費生活はすっかりデジタル化しました。QRコード決済が爆発的に普及し、電子マネーは日常で当たり前のように使われています。

言うまでもなくこうした消費者のデジタルシフトはエンベデッド・ファイナンスによくなじむものです。今後さらに拡大していくことは間違いありません。

カギを握るのは“黒子”としての金融機関

エンベデッド・ファイナンスは、オープンハウスやヤマダデンキのような事業者が自ら開発したものではありません。エンベデッド・ファイナンスの仕組みそのものを提供する“黒子”のような金融機関が支えているのです。

例えばインターネット専業銀行として初の東証1部上場を目指している(2022年2月現在)住信SBIネット銀行もその一つです。

非金融業の事業者が銀行のようなサービスを展開しようとすると、従来は銀行免許を取得し、巨大なシステムを自前で構築する必要がありました。当然それには莫大な費用と時間がかかりました。

しかしエンベデッド・ファイナンスによって、自前で金融システムをつくらなくても“自社専用の銀行”をつくれることになります。そのインパクトは非常に大きく、今後エンベデッド・ファイナンスを導入する事業者は一気に増えていくことでしょう。

金融と非金融のハードルは、さらに下がっていくと予想されます。

同時にエンベデッド・ファイナンスを提供する“黒子”としての金融機関の存在感は一層高まっていくでしょう。

まとめ

もちろん利用者にとっては、預金や送金などの裏側でどんな機能が働いているかは、関係ありません。利便性さえよければ、銀行だろうと銀行以外だろうと同じこと。そうした意識も、金融と金融の垣根を下げることにつながっていくでしょう。

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