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ハイスペック金融人材が求められる、PEファンドの魅力とは

金融関連の職種の中で近年特に人気上昇中なのがPEファンドと呼ばれる仕事です。人気の理由はズバリ年収。外資系だと1億円超えも珍しくないのがPEファンドなのです。

当然、それだけ競争は厳しく、新卒で入ることはまず不可能。金融業界でそれなりのキャリアと実績を築いた後に挑戦するフィールドと考えてかまわないでしょう。それだけに「将来はPEファンドに」という長期的なビジョンで目指すのにふさわしい、いわば“憧れの職業”といえそうです。

未上場企業の成長を通じて収益を上げる

金融業界の超エリートであるPEファンド。「プライベート・エクイティ・ファンド」の略です。

といわれても、ワケがわからないという人が多いでしょう。そもそもプライベート・エクイティとは? ファンドとは? というところから解説が必要だと思います。

プライベート・エクイティとは、広義には未上場企業の株式を意味します。そしてファンドとは、投資家からお金を集めて運用し、その運用益を投資家に分配する投資会社のことです。

つまりプライベート・エクイティ・ファンドとは、複数の機関投資家や個人投資家から資金を集め、それで未公開株を取得し、株の価値が十分高まった後に売却することで収益を上げることを目的とした投資会社です。

あなたは、「ハゲタカファンド」という言葉を聞いたことがありますか。

テレビドラマになったこともありますが、「ハゲタカファンド」とは、倒産間近な企業に的を絞って株式や債券を購入し、経営の実権を握った後に経営状況を回復させ、企業価値が高くなったところで株を売って利益を出すという手法のファンドです。

PEファンドは未公開企業を対象にするため、ハゲタカファンドとは違うのですが、両者は混同されることが多く、PEファンドに対してもマイナスイメージを抱く人がいるようです。ちょっと残念なことですね。

「こんなに面白い仕事はない」

PEファンドの役割で重要なことは、投資家から集めたお金をもとに買収した企業の価値を上げていく(バリューアップ)です。数年後にはM&A(売却)やIPO(株式上場)などによってExit(投資資金の回収)します。

つまり安く買ったものにじっくりと磨きをかけて高く売るという、実にシンプルな仕組みというわけです。

例えば総合商社などでも安く企業買収してバリューアップするというようなことは行いますが、PEファンドの場合は「最後は必ず売る」という点が違います。総合商社は他の事業とのシナジーを計算して長期的な保有を前提とすることが多いのに対し、PEファンドが目的とするのはあくまで売却益なので、いかにスピード感を持ってExitまでこぎつけるかが重要となるわけです。

PEファンドでの仕事とは、この一連の流れ、つまり案件の発掘から投資実行、投資先企業のバリューアップ、Exitまでの一連の流れに携わることです。そのいずれの業務もやりがいあるものですが、特に醍醐味を感じられるのはバリューアップのプロセスでしょう。

買収によって経営権を得た後、その企業の価値を高めていくにはさまざまな手を打たなければなりません。それは、時には企業文化を変えたり、従業員の意識を変えたりと、企業経営そのものと変わらないこともあります。

自らの手で事業の再生や企業の成長へと導いていくことが可能ですから、「こんなに面白い仕事はない」と言われるのも納得でしょう。もちろんそこには責任やリスクも伴います。

確かにPEファンドは年収が大きな魅力ですが、実際には「収入よりも、仕事の裁量権の大きさややりがいを求めて転職した」という人が多いようです。

一番必要な資質とは…

PEファンドでの仕事は金融業界における最終キャリアの一つ、というような言われ方をすることもあります。それほどやりがいが大きく、かつハードルも高いというわけです。新卒人材はもちろんのこと、若手の転職では難しいでしょう。

将来のキャリアプランの一つとして頭に置いて、若手の頃から自分を磨いておくというスタンスが正しいと思われます。

必要なスキルとしては、まずは財務面での知見です。その上でコミュニケーションスキルや論理的な思考力なども相当レベルが求められます。 そして何よりも必要なのが「熱量」です。

というのも、PEファンドでの仕事は、実はとても職人気質なところがあり、“弟子入り”のような感覚で何年も働いて勉強を重ねている人も珍しくないからです。そうした業界風土の中でキャリアを築いていくには、「絶対に成功してみせる」という熱い想いが不可欠なのです。

まとめ

決して簡単な道ではありませんが、金融人材にとっての将来の目標としてあげられることの多いPEファンド。高い専門性が求められるため、金融業界でしっかりと基礎からスキルを磨いておくことが求められます。将来のキャリアプランの一つとして考えてみるのもいいでしょう。

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