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注目記事2020.03.18

キャッシュレスの次は通帳レスの流れへ

無通帳、Eco通帳、web通帳…。呼び方は様々ですが、最近増えてきたのが“通帳のない銀行口座=通帳レス口座”です。かつては預金通帳といえば、カギのかかる引き出しにしまったり、家庭用の金庫に保管したりしたほど重要な存在でしたが、それが今や“お荷物”になりつつあるようです。通帳レス口座が増えてきた背景について考えてみます。

銀行が本気で取り組む通帳レス

この冬、三菱UFJ銀行の大型キャンペーンが大きな話題となりました。これはEco通帳に切り替えると先着10万人にもれなく現金1000円をプレゼントするというもの。実に総額1億円という大型のキャンペーンです。

同じようなキャンペーンはゆうちょ銀行でも行っており、こちらは、ゆうちょダイレクトに移行すると抽選で3000人に現金1000円をプレゼントするというキャンペーンです。

Eco通帳も、ゆうちょダイレクトも通帳レス口座のこと。これほど多額の予算をかけて通帳レス口座への切り替えを促しているところに銀行側の本気度が伺えます。

そもそも通帳に印鑑というのは日本ならではの習慣で、例えばアメリカの銀行に口座を開いても通帳はなく、印鑑も使いません。その他の国でも通帳は存在せず、残高の確認などはインターネットバンキングか毎月送られてくる明細で確認する場合がほとんどです。 通帳のある国でも、発行は原則として有料のようです。

通帳の存在自体が大きなコスト

最近は銀行で口座を開いても希望者にしか通帳は発行されませんが、以前は当たり前のように紙の通帳が発行されていました。この通帳、タダではないというのをご存じでしたか。

実は銀行が発行する通帳には、1口座あたり年間200円の印紙税がかかっているのです。わずか200円というなかれ。銀行業界全体でこの印紙税の総額は年間約700億円にも達しているのです。これは非常に重い負担です。

逆に言えば、紙の通帳をやめてしまえば、業界全体で約700億円も利益が増える計算。もちろん通帳には印刷費用もかかっていますから、その分のコストも省くことができます。

さらには印紙税法という法律によって、信用金庫などの中小金融機関の発行する通帳には印紙税がかかりません。この不公平感も見逃せないでしょう。

欧米では銀行口座を持つと、維持管理手数料を取られるのが一般的です。日本でも通帳のコストを銀行が負担するのではなく、利用者の負担にすればいいという議論があります。つまり通帳を有料にしたり、欧米のような口座維持管理手数料を設けたりといった制度変更です。

しかし、長年にわたって無料にしてきたものを有料に切り替えると大きな反発が予想され、それが銀行員の高給優遇への反感につながりかねません。そうしたリスクから有料化へ踏み切るのはなかなか難しいというのが現実のようです。

インターネット環境が一般的になったのだから、もうコストばかりかかる紙の通帳はやめてしまおう、という発想になったのも自然なことといえるでしょう。

利用者にもメリットだらけ

長引く超低金利にフィンテックを中心とした新しい金融サービスの誕生と、銀行は逆風に苦しんでいます。支店やATMの存在さえ見直そうという動きがある中、紙の通帳をやめてネットに切り替えるというのは当たり前の流れです。

もちろん通帳レスは、利用者にとってもメリットがあります。
一番大きいメリットは、紛失や盗難の危険がなくなるということでしょう。自宅のどこかに保管してあって普段は持ち歩かないという人だと、いつの間にかなくなっていても気づかないという危険性があります。通帳レスならばそのリスクもなくなります。

そのほかにも記帳や繰り越しの手間がいらない、エコで環境に優しいといったメリットもあります。

キャッシュレス化が進んだことで、給料日にATMに並んで現金を引き出すと同時に通帳に記帳するという習慣も薄れてきました。高齢者を中心に、通帳がないということに対する心理的な抵抗感・不安感は残るでしょうが、通帳レスへの大きな流れは今後加速していきそうです。

まとめ

キャッシュレス、通帳レスと金融業界では様々な“レス”が進んでいます。今後は支店レス、ATMレスが進むのではという見方もあります。いずれにせよ銀行を取り巻く変革の波は待ったなし。今後、さらなる“レス”が進むのは間違いないでしょう。

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