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注目記事2018.12.26

待ったなしのマネーロンダリング対策

待ったなしのマネーロンダリング対策

「金にきれいも汚いもない」という言い方を耳にすることがあります。確かにお金には名前が書いてあるわけではないし、1万円札はどこにいっても1万円札として通用します。

でも、世の中には実際に「汚い金」と言われるものが存在します。例えば詐欺でだまし取ったり、麻薬などを売って稼いだりしたお金がその代表。つまりは犯罪がらみのお金が、いわゆる「汚い金」に相当します。

その「汚い金」を洗って「きれいな金」にすることが、マネーロンダリング(資金洗浄)。一言で言えば、汚い金の出所をわからなくすることです。

今、このマネーロンダリングを巡る動きが慌ただしくなってきました。

国際社会からイエローカード

金融庁が金融機関のマネーロンダリング対策への監視を強めています。

2018年3月には地方銀行をはじめとする金融機関に対して「緊急チェックシート」を配布し、顧客の送金目的や送金額に不合理な点はないかなど、不自然な取引にしっかり対応しているか報告を求めました。例えば「1ヵ月の生活費として1000万円以上の送金」「個人が1ヵ月に5人以上に送金」といったケースが“不自然な取引”に相当するようです。

なぜ地方銀行を中心に注意喚起が行われたかというと、地方銀行はどうしても人員の面から管理体制が手薄になりがちなことに加え、そもそも国際取引に不慣れという側面があるからでしょう。

なぜ金融庁がこうした取り組みに乗り出しのでしょうか。

最も大きな理由が、2019年10月に国際機関FATF(ファトフ)による日本に対する審査が控えているためです。FATFは世界35の国・地域で構成される国際機関。これまで日本の金融機関に対し、チェックが甘いとたびたび警告を発してきました。仮に2019年の審査で再びFATFに“イエローカード”が出されるようだと、日本の金融機関に対する国際的な信頼感が大きく損なわれかねず、日本の金融界がグローバル社会から大きく取り残される可能性もあります。

“おもてなし文化”の日本では、たとえ犯罪者が銀行を訪れたとしても、問題なさそうに見えたら「いらっしゃいませ」とお迎えするのが当たり前。そんなサービス精神が裏目に出て、マネーロンダリング大国と目されるようになったといえるかもしれません。

巨額のマネーロンダリング事件も

マネーロンダリングでは、2018年秋にデンマークで大きな事件が発生しています。 デンマークのある銀行が、エストニアの現地法人を通じて大規模なマネーロンダリングに関与したと報じられたのです。その額、なんと約26.3兆円! 途方もない金額です。

日本でもマネーロンダリング事件は起きています。最近では、2017年にナイジェリア人と日本人の犯罪グループが関与した約27億8千万円のマネーロンダリング事件が発生。ほとんどが地方銀行や信用金庫の口座を利用して不正に海外に送金されたものでした。

重要な使命を担う金融機関

マネーロンダリングは、犯罪で得た金を堂々と使えるようにすることが目的で行われます。現代ではこれに加えて、テロの資金として利用するという目的も大きくなってきました。

金融機関の窓口でマネーロンダリングを防ぐための取り組みを行うことは、ひいては世界の安全と安心を守ることにつながっているのです。金融機関にとって、非常に重い使命といえるでしょう。

ただ、マネーロンダリング対策を強化することで新たな懸念事項も生まれてきました。

「海外留学中の子供にお金を送るのに疑わしい目で見られて迷惑した」というようなクレームが起きていることもその一つですが、より懸念すべきなのがファイナンシャル・インクルージョンとの兼ね合いという問題です。

ファイナンシャル・インクルージョンとは、銀行などと取引のできない貧困層の人々に正当な手段で金融サービスを届けようという動きです。貧困対策として重要なムーブメントですが、見方を変えればマネーロンダリングの隠れ蓑に利用される危険性もはらんでいます。だからといってファイナンシャル・インクルージョンへの締め付けを厳しくすることは、貧困対策の遅れにもつながりかねません。

ただし最近ではデジタル技術によってお金の流れをモニタリング、トラッキングすることが容易になってきたことから、ファイナンシャル・インクルージョンでのお金の動きもデジタル技術でしっかり管理することで、マネーロンダリングのリスクを低減できそうです。

まとめ

「汚い金」を「きれいな金」に変えるマネーロンダリング。犯罪やテロと結びついた行為です。

日本の金融機関は国際的に見てマネーロンダリングに対する対策が甘いと指摘されており、このままではグローバル社会から取り残されてしまう可能性があります。対策が手薄といわれる地方銀行や金融金庫を中心に、金融機関にはマネーロンダリング対策のさらなる強化が求められます。

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