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注目記事2018.11.21

ATM相互開放の先に見えるもの

今年の春、ちょっとしたニュースが注目されました。「三菱UFJ銀行と三井住友銀行が互いのATM無料開放に向けて調整中」というニュースでした。

そして半年後に流れた続報は、このATM相互無料化が2019年前半にも実現するというものでした。私たち利用者にとっては歓迎したいニュースですが、銀行側にとっては一つの戦略転換ともいえる大きな決断のようです。

他行ATMの平日昼間の手数料が無料に

今回の相互無料化で、三菱UFJ銀行と三井住友銀行に預金口座を持っている人は、両行のATMで平日の昼間に現金を引き出す際の手数料が無料になります。現在は平日の午前8時45分から午後6時まで他行で現金を引き出すと108円の手数料がかかっていますが、これが今後は無料になるというわけで、利用者にとっては朗報です。

当面は、駅前や商業施設など、銀行の店舗外にあるATMを対象とし、問題がなければ全国のすべてのATMに広げていく方針です。

新しいシステムに移行中のみずほ銀行は今回の相互開放には参加しません。ただ、三菱UFJ銀行、三井住友銀行とも他の銀行の参加を歓迎する意向で、将来的にはみずほ銀行はもちろん、他の金融機関も相互開放の枠組みに参加することになりそうです。

コスト削減策としてのATM相互開放

私たち利用者にとってメリットの大きいATM相互開放。実は銀行側にも大きなメリットがあります。それが経費削減です。

ATMの運用には大きなコストがかかっていますが、相互開放が進めば近くにあるATMは一つで済むようになるので、コスト削減を図ることができます。極端に言えば、メガバンク3行で相互開放が進んでATMが今の3分の1で済むようになると、コストも3分の1に減らせるという目論見です。低金利が続く中、銀行の収益性が下がっている状況で、これはかなり有効な取り組みといえるでしょう。

現金を必要としないキャッシュレス決済が進み、振り込みなどにはインターネットバンキングの利用が広がるなど、ATMの利用機会はずいぶんと減ってきました。ATMの数を多少減らしたところで利用者に不便を強いるようなことにはならないという考えもあります。

“通帳廃止”の流れも

1970年代に本格的な普及が始まったATM。これまでは、社会インフラとして無くてはならない存在でした。それが、ネットなど新技術の台頭をきっかけに利用者が減ったことで、急速に存在感を失ってきたという見方もできるでしょう。

もちろん今までATM相互開放の話がなかったわけではありません。それでも実現されなかった理由の一つに、銀行によって通帳の仕様が異なるという問題がありました。それも最近では紙の預金通帳からWeb通帳へ移行する利用者が増えてきています。三菱UFJ銀行も「Eco通帳」というインターネット通帳の利用を促進。三井住友銀行もWeb通帳の利用を提案しています。

実は、韓国では既に新規の口座開設の際には紙の通帳の発行が原則廃止されており、今後は日本でもWeb化の流れが加速するでしょう。こうしたこともATMの相互開放を促しています。

ATMは公衆電話の道をたどる?

さて、ATMの相互開放が進む一方でキャッシュレス決済がさらに普及していくと、必然的にATMそのものの存在感も薄れていくことが考えられます。「公衆電話と同じ道をたどるのでは」と、消滅することを予言する声さえも聞かれます。

一方で、コンビニATMを事業の柱に据えているセブン銀行では、SuicaやPASMOなど交通系電子マネーのチャージや残高確認もATMでできるようにしました。単に現金を引き出すだけでなく、高機能化を進めていこうという流れのようです。

消えゆく運命なのか、革新的な高機能ATMに姿を変えて生き残っていくのか。ATMの将来はまだわかりませんが、しばらくはATMの合理化が続いていくことは間違いなさそうです。

まとめ

三菱UFJ銀行と三井住友銀行が互いのATM無料開放に踏み切る見通しです。キャッシュレス決済の普及やインターネットバンキングの浸透などで、ATMの利用者は減り続けており、それに伴って銀行にとってのATMコストは重くなる一方です。そうした背景のもとで進められていく相互開放。これまで金融機関は競うようにATM網を広げてきましたが、一転してこれからは集約の時代を迎えることになりそうです。

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