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注目記事2018.1.10

1万円札がなくなるって本当?

2017年に突如浮上してきたのが「1万円札は廃止すべき」という提言でした。実はこれは日本に限ったことではなく、海外でも高額紙幣の廃止が言われ始めているのです。

かつて10万円紙幣など、より高額の紙幣の発行が議論されたことはありましたが、それとは真逆の議論のように見えます。財布の中から1万円札が消えるという衝撃的な議論の背景には、一体何があるのでしょうか。

日本人は現金が大好き

電子マネーやクレジットカードの利用機会がずいぶん増えたとはいえ、日本ではまだまだ現金での決済が主流です。高額な家電製品の購入も現金で支払うケースは多く、治安のよさから多額の現金を持ち歩くことや家に現金を置くことに対する不安が少ないという背景もあります。

そのため通貨流通量に占める最高額紙幣の割合は、英国18.5%、米国78.4%に対して、日本は88%と非常に高くなっています。そうした中での1万円札の廃止は、非常にインパクトが大きいといえます。

「1万円札の廃止」が注目されたのは、米国の経済学者の著書がきっかけでした。

高額紙幣を廃止すべきという提言の大きな理由の一つが、マネーロンダリングや脱税、収賄などのお金にまつわる犯罪を防ぐ上で有効だということです。

例えば、いわゆる“タンス預金”は税金逃れの手段と目されており、多くの高額紙幣が家庭の中に眠っていると考えられています。

また、高額紙幣がなくなって現金の使い勝手が悪くなれば、金融緩和の効果が出やすいという狙いもあるようです。

高額紙幣の廃止は世界的な流れ

実際、世界では高額紙幣を廃止するケースが目につきます。

例えばインドでは紙幣の偽造防止や脱税防止のために、高額紙幣の1000ルピーと500ルピー札が無効になりました。このほか、シンガポールやカナダ、スウェーデンなどでも高額紙幣が廃止されています。欧州中央銀行でも、テロや犯罪の資金源を絶つことを目的に500ユーロ紙幣の発行停止が決まっています。

ちなみにシンガポールの最高額紙幣は日本円でなんと約80万円とか。現在も市場に出回っているものの、発行は既に中止されています。

こうした世界的な流れを見ると、日本の最高額紙幣である1万円札の廃止も決して荒唐無稽な議論ではないと思われます。

進むキャッシュレス社会

この流れと歩調を合わせるかのように進んでいるのが、キャッシュレス化の流れです。例えば、スウェーデンでは現金以外の決済率は59%にも達しており、小売店での現金支払いは20%程度だそうです。

新興国でもキャッシュレス化は進んでおり、1000ルピーと500ルピー札が無効となったインドでは一時的な混乱が生じたものの、キャッシュが使えないなら電子決済しかないということで、社会の流れは一気にキャッシュレス化に向かいました。

特にすさまじい勢いでキャッシュレス化が進んでいるのが中国です。ATMなどの金融インフラが普及していないこと、クレジットカードが浸透していないことなど、かつてはマイナスととらえられていた背景がむしろ追い風となり、大手IT企業によるモバイル決済の仕掛けもあって、今では銀行カードと連動するスマートフォン一台で日常の支払いがほとんど事足りる社会となりました。

日本銀行のレポートによれば、日本のモバイル決済の利用率が6.0%なのに対して、中国はなんと98.3%という驚きの数字になっています。すでに個人間の送金にもモバイル決済が利用されているほどです。

まとめ

1万円札廃止論が注目されていますが、今すぐおなじみの1万円札が財布から消えることはなさそうです。しかし、高額紙幣の廃止は世界的な流れであり、やがて日本でも現実味を帯びてくるかもしれません。

さらにキャッシュレス化の流れが加速し、中国ではモバイル決済の利用率が98.3%にも達しています。日本でも今後は現金決済から電子決済への流れが加速するとみられているので、高額紙幣の存在意義が問われる日がいずれやってきそうです。

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