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注目記事2017.9.13

信託銀行の生き残り競争が激化?

2016年10月末、ある大きなニュースが金融業界を駆け巡りました。
三菱UFJ信託銀行、しんきん信託銀行を買収へ──。
買収額は最大で百数十億円と見られる大型のM&Aで、同年10月末に基本合意が提携され、2017年9月を目途に吸収合併が行われる予定です。(2017年8月末現在)
2012年の住友信託・三井信託の統合以来、国内では約7年ぶりとなる信託銀行の統合です。この背景には、一体どんな動きがあるのでしょうか。

2016年10月31日に三菱UFJ信託銀行が発表した「しんきん信託銀行の吸収合併に向けた基本合意について」というニュースリリリースには「国内投資信託市場は貯蓄から投資、そして資産形成へといった流れが進展する中、今後も高い成長が期待できる領域です」という一文があります。そこから透けて見えるのは、信託銀行が本格的な生き残り競争の時代を迎えたという事実です。

しんきん信託銀行は解体・消滅へ

三菱UFJ信託銀行が吸収合併するしんきん信託銀行とは、信金業界の全国組織である信金中央金庫の100%子会社です。信金中央金庫は各信金の経営基盤を強化したり、業務を補完したりする目的を持った系統中央金融機関で、“信金業界の信託銀行”と呼ばれています。その傘下にあるのが、しんきん信託銀行という位置づけです。

今回の吸収合併で三菱UFJ信託銀行が事業を継承するのは、証券投資信託受託業務で、それ以外の事業は中央信金が継承。つまりしんきん信託銀行は事実上解体され、消滅することになります。

生き残りのための資産管理業務の拡充

銀行と信託銀行の基本的な違いは、信託銀行は銀行業務と信託業務のすべてを行うことができるという点です。つまり信託銀行は預金、貸出、為替などの銀行業務に加え、貸付信託、金銭信託、動産や不動産の管理、土地信託、証券代行、不動産売買の媒介、鑑定評価といった財産の管理業務も行います。信託銀行が“富裕層向けのプライベートバンク”といった表現をされることが多いのも、こうした側面からです。

ただし、資産管理業務、中でも証券投資信託受託業務は利益が乏しく、相当の受託規模がない限り、安定した収益は見込めません。つまり、規模の追求が必須です。三菱UFJ信託銀行は、グローバルな資産管理サービスの機能・基盤の拡充を基本路線として掲げており、国内の資産管理業務の基盤拡充を意図して今回のしんきん信託銀行の買収に踏み切りました。信託銀行が生き残りを目指す上で、この買収は必然的なものだと言えます。

デフレ脱却を目指す超低金利政策が続く中、多くの金融機関の経営環境は悪化しています。信託銀行も収益改善に本格的に取り組むために規模の追求をせざるを得ず、さらなる買収や他業種との提携など、業界再編の流れが加速する可能性もあります。

長年くすぶる利益相反問題とは

さらに大きな問題とささやかれているのが、長年くすぶってきた信託銀行の利益相反問題です。先にご紹介したように信託銀行は銀行業務と信託業務の両方を行うことが可能ですが、そこには自社の利益を追求するあまり銀行業務の利益を優先し、資産運用業務の顧客のための利益追求が後回しにされるリスクがあります。

この問題は信託銀行の存在意義を揺るがしかねないため、一朝一夕に答えが出るものではありません。今後も気に留めておきたいところです。

まとめ

高齢化が進む日本において、貯蓄から投資へという流れは今後さらに加速するものと考えられます。信託銀行が果たす役割に関するニーズはますます高まっていくでしょう。一方で信託銀行自身も生き残りのために資産管理業務の拡充に力を入れざるを得ません。規模の追求を目指して業界再編が一気に進む可能性も考えられます。

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