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注目記事2017.8.9

金融機関は企業のセーフティネットなのか?

企業が事業拡大に向けて行う資金調達、あるいは業績不振に陥った際の経営再建のために金融機関から融資を受ける場合があります。融資と聞くと、中小企業の逼迫した経営状況を支援する取り組みがイメージされがちですが、皆さんがよく知っている大企業も金融機関から融資を受けて経営再建を成功させていたりします。今回は金融機関の役割の一つでもある融資について、いくつかの例をあげてご紹介します。

中小企業の資金繰りをサポートするセーフティネット保証制度とは?

現在、中小企業の割合は国内の企業数で約99%、従業員数でも約70%を占めています。中小企業は日本経済の基盤といっても過言ではありません。

セーフティネット保証とは、取引先企業等の倒産、営んでいる業種が深刻な不況の影響を受けている場合、災害、取引金融機関の破綻等により経営の安定に支障が生じている中小企業者への資金供給の円滑化を図るため、通常の保証限度額とは別枠で保証を行う制度です。

セーフティネット保証制度による中小企業金融対策は、経済産業省を中心に日本政策金融公庫などの協力のもと様々な政策が実行されています。 最近では東日本大震災に係る資金繰り支援政策なども打ち出しており、セーフティネット保証による支援の強化が見られます。

セーフティネット保証制度の対象となるには一定の要件を満たしていることが必要となります。第一条件として国が指定した業種を営んでいなければなりません。

セーフティネット保証の指定業種に関して、どのような事業や業種が指定業種に属しているかは日本標準産業分類で特定できます。

中小企業は取引企業の倒産や災害などによって工場閉鎖などが起きた場合、大企業に比べすぐに経営が不安定になりやすいものです。こういった中小企業に対する融資制度をうまく活用することで、規模が小さくても将来性ある優良企業の倒産を未然に防ぐことができるのです。

誰もが知っている大企業も経営再建のための融資を受けている

経営不振や経営破綻は中小企業だけのものではありません。誰もが知っている大企業も金融機関から融資を受けて経営再建を進めるケースがあります。その一例をご紹介します。

◯日本航空(JAL)の破綻

2010年1月、日本航空(JAL)は東京地裁に会社更生法の適用を申請しました。負債総額は日本航空、子会社の日本航空インターナショナル、ジャルキャピタルの3社合わせて2兆3,221億円となり、2010年2月には上場廃止にもなりました。戦後4番目の大型倒産、事業会社として最大規模の倒産は業界のみならず、日本経済全体を揺るがすニュースとなりました。破綻の原因は、従業員規模の増加、退職者に支払われる企業年金の高額負担、国内の不採算路線の拡大などと言われています。

JALの経営再建には、企業再生支援機構(2013年3月に地域経済活性化支援機構に改組)の支援が決定し、再建を図ることになりました。破たん後のつなぎ資金として支援機構と日本政策投資銀行が6,000億円の融資を実行し資金繰りを支えました。また、支援機構は3,000億円超の資本注入を実施したほか、取引金融機関などに対して債権カット約7,300億円を要請し、JALの債務超過を解消しました。

また、「経営の神様」と言われる京セラ創業者の稲盛和夫氏が無報酬で会長に就任し、翌期には営業利益1,800億円の高収益企業に転換させることに成功。赤字だったJALを3年足らずで再上場させたことも当時話題になりました。

◯東芝の経営悪化

東芝は言わずと知れた日本を代表する大手電子機器メーカーです。東京証券取引所一部上場企業で、これまでに国産第一号の電気製品を数多く開発し販売している企業です。(※2)

そんな東芝も経営悪化に見舞われています。その大きな要因は2つで、1つめは不正会計です。リーマンショックにより東芝は過去最悪の赤字に陥りました。当時の東芝の経営幹部たちは利益を上げていると見せかけるため、利益をかさ上げするように会計処理を行うよう指示しました。

2つめは原子力事業の巨額損失です。東芝が2006年に買収したアメリカの会社ウェスチングハウスは別のストーン&ウェブスターという会社とともにアメリカの原子力発電所を建設していました。しかし建設途中で発注元と訴訟が起こります。そのため工事が遅れてコストがかさみ、早期解決をはかりたい東芝ウェスチングハウスはストーン&ウェブスターを買収することにしたのですが、もともと105億円と思われていたストーン&ウェブスターの価値がマイナス7,000億円規模と判明したのです。

このことがきっかけで東芝は銀行・信用協同組合など約100の金融機関に対して「協調融資」の要請をしました。銀行団は2017年7月現在、東芝に約3,600億円の協調融資を実施しており、うち大手行が約2,800億円、地銀・信組が約800億円を引き受けています。

このように、日本経済の主幹的企業は万が一倒産すると連鎖的な産業崩壊を招くため、国家としても破綻させたくない企業があります。 それは電力事業や運輸関連事業、そして銀行などの金融機関もその一つです。

これらはいわば公共事業に近く、業績が悪化し存続が危うい可能性がある場合、政府が介入し対策を講じて保護されるケースもあります。

協調融資団とは?

東芝の経営再建でも利用されていた協調融資団とは「シンジケート団(シ団)」とも呼ばれ、シンジケートローン(協調融資)を引き受けるために複数の金融機関で結成される団体(グループ)のことを言います。

一般にシンジケートローンでは、アレンジャー(大手銀行等)が協調融資団を取りまとめる主幹事として貸出条件を検討し、参加金融機関の招聘、契約書の作成等の役割を担い、顧客と協調融資団の間の調整を行います。

協調融資は、大型の資金調達ニーズに対して複数の金融機関が協調して協調融資団を組成し、一つの融資契約書に基づき同一条件で融資を行うことを言います。これは、取りまとめ役(アレンジャー)の金融機関(主幹事)が資金の調達側(企業等)と調整して利率や期間などを設定し、複数の金融機関と分担して融資する方式となっています。

一般に協調融資では、金融機関側は貸し倒れのリスクを分散できる一方、調達側はまとめて多額の資金を調達することができます。また、主幹事行は貸出金利に加えて、アレンジメントフィー(組成手数料)やエージェントフィーを稼げるため、メガバンクなどは投資銀行業務の一つの柱に位置付けています。

デメリットとしては、まず取りまとめ金融機関への手数料の支払いがあります。借入金額が大きいですから、この手数料もそれほど安いものではありません。またシンジケート団のほうの融資は負担額に応じた多数決により決定されるため個別に契約した場合には各金融機関の判断になり、一行が融資を断っても他の金融機関の融資が一気になくなることは考えにくいですが、協調融資の場合には否決されれば一気に全額の融資がなくなってしまう可能性もあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 企業規模、融資額は企業によってそれぞれですが、いずれにしても融資の額やその有無などで企業の存続する・しないが分かれ、そこで働いている従業員たちの人生も変わります。金融機関に身を置くとそういったプレッシャーを日々感じて仕事をするようになります。しかし、企業の事業発展や、日本経済を動かすには資金が不可欠ですので、融資や補助金・助成金などの情報を細かく勉強しておくことをおすすめします。

出典
※1:一般社団法人 全国信用保証協会連合会
※2:東芝未来科学館

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