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注目記事2016.11.24

転換期を迎えているクレジットカード業界① 加速するキャッシュレス化

ここ数年、市場規模の拡大が見られているクレジットカード業界。国内における個人消費の伸び悩みが問題となっている中で、この業界が伸びている背景には何があるのでしょうか。主な事例をご紹介します。

法律や企業再編による変化

943社もの会員を持つ業界団体「日本クレジット協会」の調査統計によると、クレジットカードショッピング信用供与額(1年間の利用額)は、

2013年41兆7,915億円
2014年46兆2,663億円
2015年49兆8,341億円

と増加傾向にあります。

もともと日本の個人消費におけるクレジットカード利用率は12〜14%程度で、韓国の60%やアメリカの24〜25%などに比べ低いと言われてきました。これは、日本では「クレジットカードを使うと借金になる」という概念が強いことや、消費者金融系の企業が多くイメージが悪い、といったことが影響しています。

ところが、2010年の改正貸金業法により大きな転換が起きました。グレーゾーン金利(利息制限法の上限金利20%と出資法の上限金利29.2%の間で設定する金利)の廃止により、消費者金融の経営が難しくなってきたのです。

加えて、メガバンクを中心とした業界の再編も相次いでいます。例えば、2007年には三菱UFJフィナンシャルグループの主導で、UFJ ニコスとDCカードが合併し三菱UFJニコスが誕生しました。2009年には、三井住友フィナンシャルグループ系列のクオークとオーエムシーカードとセントラルファイナンスが合併し新会社セディナを設立するといった動きです。これらにより、資本力があるプレーヤー(企業)が中心となった、新しいイメージの業界への転身を図っている、というのが最近の潮流だと言えます。

キャッシュレス化も追い風に

インターネット通販の市場拡大も好影響を与えています。経済産業省の発表によると、2015年度の消費者向けEC(インターネット通販)市場規模は13兆8,000億円で、前年比7.6%増に拡大。過去5年間を見ても、2010年度の7兆7,880億円から年々増加傾向にあります。この流れの中で、決済方法にクレジットカードを使う頻度が増し、業界の規模拡大につながっているのです。

また、電子マネーの普及も大きく影響しています。楽天の「楽天Edy」、セブン&アイ・ホールディングスの「nanaco」、イオンの「WAON」、JR東日本の「Suica」など、電子マネーを使える店舗やサービスが年々広がり利用者も増えてきました。これらの電子マネーのチャージに利用者がクレジットカードを使うことで、今後利用比率が益々上がっていくことが考えられます。

このように、現金を使わずに買い物などをするキャッシュレス化の流れも、クレジットカード業界への追い風になっているのです。

訪日外国人への対応

訪日外国人観光客など、いわゆるインバウンド対応としてもクレジットカードがスポットライトを浴びています。

2014年に政府が打ち出した「日本再興戦略2014」の中には、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催などを踏まえて、「キャッシュレス決済の普及による決済の利便性・効率性の向上」も盛り込まれました。

これは、要するに「外国人観光客が、日本でクレジットカードをより使いやすくする」といった内容です。日本政府観光局の発表によると、2015年の訪日外国人旅行者数は約1,974万人。2016年には2,350万人が見込まれています。また、政府は東京五輪が開催される2020年の目標を「4,000万人にする」と発表しています。

こういった動きを受け、クレジットカードの利用環境の整備が推進されているのが最近の流れのひとつです。国内のクレジットカード会社では、インバウンド対応を売りにしたサービスを加盟店へ積極的に推奨しています。また、地方創生の活動として訪日外国人など観光客の増加を目指す地方の商店街や観光地のホテルなどでも、決済端末導入を補助する取り組みなどが行われています。「地方活性化」や「観光立国」といった最近のキーワードにも、クレジットカードが大きな関わりを持っているのです。

フィンテックベンチャーの参入

金融にテクノロジーを組み合わせた、話題のフィンテック(FinTech)ベンチャー企業の参入も、業界へ大きな影響を与えています。

例えば、前述のインターネット通販。ECサイト内へのクレジットカード決済機能の実装が容易にできるサービスが、ここ数年で数多く登場しています。GMOペイメントゲートウェイやEC-CUBE(運営会社ロックオン)では、ECサイト自体の構築から決済機能の導入まで、トータルでサポートするサービスを展開。中小企業や個人事業主などで運営している小規模のECサイトでも、クレジットカード決済機能を実装するハードルがぐんと下がっています。

実店舗でのカード決済の導入に関しても、スマートフォンを活用し手軽で格安に利用できる端末を提供するサービスが登場してきています。日本の「楽天スマートペイ」をはじめ、米国の「PayPal Here(ペイパル ヒア)」や「Square(スクエア)」などは、スマホに簡単に装着できる小型端末を提供。端末の導入コストなども軽減されるため、今まで導入してこなかった店舗での利用拡大が見込まれています。

まだまだ激変する!?

最近では、ポイント還元率が高く、電子マネーなどと連携したカードも数多く出てきています。例えば、Yahoo! JAPANカードでは、早くからTポイントカードと連携、電子マネーの「Suica」、「ICOCA」、「nanaco」にも対応しており、それらの利用で1.0〜3.0%という高いポイント還元率を実現しています。「現金で買うよりもクレジットカード利用の方が(ポイントが付く分)儲かる」といった、消費者心理に上手く訴えかけるこのような新サービスは、他社からも続々と登場しており今後も注目です。

また、スマートフォンで圧倒的なシェアを誇るアップル社のiPhoneにも、いよいよ新型iPhone7で「おサイフケイタイ」機能を搭載。今後のモバイル決済、ひいてはクレジットカード決済拡大の新たな黒船となることは間違いないでしょう。

このように、実店舗などのオフラインからECサイトなどのオンラインまで、今まで以上に様々なシーンでの利用が期待されるクレジットカード。業界の変化や市場規模の拡大は、今後も続くことが予想されます。

参考:一般社団法人 日本クレジット協会

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