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注目記事2016.09.14

デリバティブって何?

ここ数十年で、広く一般に知られるようになった「デリバティブ」。最近は、銀行や証券会社が一般投資家向けにさまざまな商品を揃えるなどで、とても身近になっているのはご存じの通りです。では、一体どんなものか? 実は、さまざまな金融商品のリスクを低下させるなど、とても優れた面を持つ取引手法なのです。ここでは、金融業界を目指すなら必ず知っておきたいキーワードのひとつ、デリバティブの基礎知識についてご紹介します。

発祥は江戸時代の日本!

デリバティブは英語のderivativesのことですが、実は発祥は日本です。江戸時代に、大阪の堂島で米商人たちの間で行われていた帳合(ちょうあい)米取引が始まりだと言われています。

これは、米の売買価格を収穫前にあらかじめ決める取引のことです。本来、米の価格は天候や天災などで生産量が変わり変動するものです。帳合米取引はそれを安定させることで、思わぬ相場の乱高下(らんこうげ)で損をする不安を取り除くことが狙いです。つまり、米商人たちのリスクヘッジで、これにより生産者である農民の生活も安定させることができます。江戸時代に必要から生まれた知恵が時代を経て、現代の新しい金融取引に進化したものがデリバティブなのです。

金融商品を派生させたもの

デリバティブは、日本では「金融派生商品」や「派生商品」と呼ばれます。株式や債券、預貯金・ローン、外国為替といった金融商品から派生し、リスクを低減させたり、逆にリスクを覚悟で高い収益性を追求する商品だからです。ちなみに、元になる金融商品を原資産と呼びます。

デリバティブには、元の金融商品により、債券の価格と関係がある債券デリバティブや、金利水準と関連する金利デリバティブなどのさまざまなタイプがあります。また、最近は気候や降雨量に関連付けた天候デリバティブのように、続々と新しい商品も開発されています。

大きく分けて3タイプある

多様性を見せるデリバティブですが、基本的には大きく分けて3つの取引があります。

1.先物取引


将来の売買について、現時点であらかじめ売買価格や数量などを約束する取引のことです。約束の日がきた時点で、約束をした日に決めた価格で売買を行います。事前に売買価格を決めておけるので、価格が変動する商品の売買でよくある価格変動リスクを回避できるメリットがあります。

これには、さらに「買いヘッジ」と「売りヘッジ」があります。「買いヘッジ」は、ある商品を将来買う予定があるけれど、価格が値上がりする恐れがある場合に、現時点で価格を決めて買う約束をする取引です。購入を約束した日に値上がりしていても、約束した過去の時点での購入価格で買うことができます。

「売りヘッジ」は、逆に売却予定があるが、価格が値下がりする恐れがある商品の価格を現時点で決めて売る約束をする取引です。売却を約束した日に値下がりしていても、過去の約束した時点の金額で売ることができます。商品の例としては、日経平均先物、TOPIX先物、日本国債先物などがあります。

2.オプション取引


オプションというと、旅行のツアーで追加注文するオプションツアーなどをイメージしますが、それを利用するかどうかを自分の都合で決められる意味では、デリバティブのオプション取引も似ています。これは、ある金融商品の購入価格をあらかじめ決めておき、将来それを買うかどうか決められる権利を売買する取引のことです。

例えば、A社の株式は現在1株5,000円だとします。これを100株購入するには、50万円必要ですが、Aさんは6カ月後にならないとその資金が用意できません。しかし、6カ月後だと値上がりして、せっかくその資金を集めても買えない可能性もあります。そこで、Aさんは6カ月後に1株5,000円で買う権利を5万円で買いました。これなら、6カ月後に1株6,000円に値上がりしていても、1株5,000円で購入が可能(1株当たり1,000円の利益)。逆に、1株4,000円に値下がりした場合は、権利を行使せず1株4,000円で買えば大丈夫です。ただし、後者の場合は権利を買った5万円は無駄になります。金融商品の例としては、日経平均オプション、TOPIXオプション、個別株オプションなどがあります。

3.スワップ取引


スワップとは「交換」という意味です。デリバティブの場合は、将来にわたって発生する利息を交換します。代表的な例は、同じ通貨で異なるタイプの利息を交換する金利スワップです。

これは、例えばAさんはX銀行から、Bさんは、Y銀行から同額のお金(元本)を借りたとします。Aさんは借入金利が一定の固定金利建て、Bさんは市場に合わせて金利が変わる変動金利建てにしています。固定金利型のAさんは、今後X銀行は金利が下がると考えていて、今の水準の金利が割高になるので変動金利に変えたい。変動金利型のBさんは、Y銀行の金利が今後上がると考えていて、支払い利息負担が増えるのを恐れ固定金利に変えたいと思っています。そこで、2人はAさんがBさんに変動金利を払い、BさんはAさんに固定金利を払うことにしました。

つまり、固定金利と変動金利のローンを実質的に交換したのです。これにより、それぞれの金利に関するリスクを減らすことが可能になります。ほかにも、異なる通貨間で将来の利息と元本を交換する通貨スワップや、元本交換をせず将来にわたり異なる通貨の金利のみを交換するクーポンスワップなどがあります。

一般の金融商品より少額取引が可能

デリバティブの特徴のひとつに、多様な商品性があります。一般的な金融商品の場合は、基本的に商品の値上がりにより大きな利益が返ってきます。ところが、デリバティブでは、価格の値上がりだけでなく、値下がりにより利益が得られるものもあります。この多様性のおかげで、市場動向に応じたさまざまな活用が可能になるのです。

比較的少ない金額でできるのもデリバティブの特徴です。最初に約束した額(証拠金と言う)を払うだけで取引できるので、一般的な金融商品よりも少額で売買ができます。しかも、実際に株式や債券など実物の金融商品を売買したときと同じような効果(利益)を得られることも多いのです。デリバティブには、小さい力で大きなものを動かすテコを意味する「レバレッジ(=テコ)効果」があると言われています。

まとめ

デリバティブは、一般の金融商品とは違う需給関係が生まれるため、時には相場を必要以上に急騰や急落させることもあります。また、取引自体が複雑化や高度化してきたため、一般投資家には分かりにくくなっているというデメリットも指摘されています。

一方で、江戸時代の帳合米取引から受け継がれている、将来の相場下落のリスクを回避できるメリットはとても魅力的です。約280年前に生まれ、時代とともに進化したデリバティブは、今後も注目され続ける金融商品のひとつであることは間違いありません。

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