野村信託銀行株式会社

野村信託銀行株式会社(ノムラシンタクギンコウ)のキャリタス限定情報

正社員

野村信託銀行株式会社

【信託銀行】

ビジネス・ストーリー 04 「バンキングサービス顧客拡大」 プロジェクト 「野村グループだからこそできる」銀行サービスの提供による利便性やサービス品質の向上を目指して。

  • 白石 千尋

    新卒で野村信託銀行に入社。白石は金融志望だったが、規模の大きな銀行より、専門性が高く、少数精鋭で若いうちから責任をもって幅広い業務を経験できる銀行が良いと思っていた。野村信託銀行には白石の期待通りの環境が待っていた。自分で考えて行動することが得意な白石は、このプロジェクトのメンバーに起用されて、遺憾なく能力を発揮した。

  • 徳永 建吾

    新卒で金融機関向けのシステムを開発していたIT企業に就職した。野村信託銀行は、その時のお客様の一社だった。一緒に仕事をしてみると、スピード感をもち、リスクをとって自ら判断する姿勢が他の金融機関とは根本的に異なっていた。また、常にグローバルな視点を持ち、世界の中で日本企業としてどう闘っていくのかということを考えて行動している点にも惹かれた。入社後はシステムの知識を活かして、決済分野を中心にキャリアを重ねた。

  • 新宮 まどか

    新卒で野村信託銀行に入社。新宮が野村信託銀行に惹かれたのは、信託銀行としてのオペレーション業務が自分の性格に合っていると思ったからだった。入社後信託運用部に所属し、その後総合企画部では、コーポレイトサイトの運用や、IR資料の作成等の広報業務を経験してきた。このプロジェクトでは、自分の考えた施策の結果がダイレクトに見え、そうしたことにやりがいを感じる新たな自分の発見になった。

2014年1月。「バンキングサービス顧客拡大」プロジェクト始動。

近年、インターネットバンキング市場は口座数・預金残高ともに急拡大しており、今後もさらなる活性化が予想される。
インターネットは回線容量拡大や技術革新などにより急速に進化しており、それにより利用者が増加するため、ますますその進化に拍車がかかってきている。
野村信託銀行は、2006年バンキングサービス(インターネットバンキング)の提供を開始した。バンキングサービスは構築当初から、10年スパンでの変化を見越したシステム設計をしていたが、予測以上のスピードで変化する社会に対応するため、2012年10月に対応口座上限を30万口座から100万口座に拡大する本格的な更改が行われた。またその際、最新の技術トレンドをシステムの設計思想に盛り込んだことで、バンキングサービスは新たな商品の追加などにも柔軟に対応できる新システムに生まれ変わった。
新システム基盤が整ったことにより、さらなる顧客拡大を目指すためのプロジェクトが立ち上がり、プロジェクトメンバーは「バンキングサービス顧客拡大」プロジェクトのゴールを下記3つに定めた。

①野村グループのお客様に対する「野村だからこそできる」銀行サービスの提供
②リテール業務における野村信託銀行の認知度向上
③口座数増加に伴う預金残高とローン残高の増加、および収益向上

インターネットバンキングを活かした商品性の改良とさらなる利便性の向上を目指して。

バンキングサービスでは、お客様が野村證券に預けている株式や投資信託を担保に低金利で借り入れが可能な「野村Webローン」というサービスを提供している。顧客拡大に向けて、最初に考えたのは、その商品性の見直しだった。利便性を上げ、より多くのお客様にローンをご利用していただくには、預かり時価に対して借り入れ極度額(預かりに対して借り入れが可能な金額の割合)を高くすること、低額の預け入れ額から利用できるようにすることが必要と考えた。
しかし、銀行などが提供している定期預金などを担保にしたローンと違い、株式や投資信託は絶えず時価が動くため、担保評価の計算ロジックは複雑となり、処理時間も膨大なため、システムに大きな負荷がかかる。また、それに加えて時価の下落リスクにも備えなければならない。預けている株式や投資信託の時価に対する借り入れ可能な金額の割合を最初から低く設定すれば安全だが、それでは商品性に魅力がなくなってしまう。
検討を重ねた末、メンバーは「野村Webローン」の商品概要変更案を決定した。まず株式や投資信託の預かり時価の必要最低額を200万円から100万円に引き下げることにした。また、投資信託を担保とした場合の借り入れが可能な金額を100万円の預かりに対し60万円から70万円まで可能にすることとした。
また、最近増加しているスマートフォンユーザーに対応するため、スマートフォンに最適なUI/UX(ユーザインターフェイス、ユーザエクスペリエンス)を実装し、操作性を向上させた「スマートフォン専用画面サービス」を開始した。スマートフォンユーザーのマーケットデータを検証すると意外にも高齢者への普及も進んでおり、幅広い年齢層のお客様の利便性を上げることに繋がった。
さらに、新たな広告宣伝として「借入促進キャンペーン」「Web広告」「アンケート広告」を行うなど、プロジェクトメンバーの企画が次々と現実化していった。

最新のインターネットバンキング技術の活用と申込書記入というアナログなフローへの工夫で最大限の効果を。

このプロジェクトの中で、中心的な役割を果たしたのが2002年にIT企業から転職してきた徳永建吾だった。徳永が最初に着手したのは、プロジェクトの素案づくり。顧客拡大のために有効だと考えられる施策の洗い出しと、その実現可能性の検討だった。広告宣伝と商品施策の両方からさまざまな施策が発案され、その中で実現性や効果が検証され、役員会などの承認を経て、商品性の改良などを含めて、当初実行すべき施策が決定された。プロジェクトの根幹である商品性の改良にあたっては、リーマンショックなどの過去のデータを参照し、リスクシミュレーションを行い、融資可能な極度額の算定と、一連の手続きをスピーディに行えるシステムの更改が具体的な課題となった。
それらとは別に顧客拡大という視点でみた場合、大きなポイントになりそうな施策があった。野村證券の新規口座申し込みの際に、「バンキングサービス」を合わせて申し込んでいただくために、野村證券の総合口座開設申込用紙に複写でバンキングサービスの申込書をつけてご記入いただくというものだ。バンキングサービスの新規口座開設のお客様の多くに野村Webローンをご利用いただければ、口座数とローン残高の増加に拍車がかかる。
ちょうどその頃、野村證券ではNISA口座の開設推進に向けて野村證券総合口座の店頭申込用紙の改訂が行われようとした。そのタイミングであれば、バンキングサービスの口座開設用紙の複写化を実施しやすい。しかし、実現は簡単ではなかった。実際に窓口でお客様に申込用紙をご記入いただくのは、野村證券の営業担当者である。記入の際にお客様の負担につながり、それによって野村證券総合口座自体の加入を躊躇される可能性があったからだ。徳永は根気強く交渉にあたり、野村證券の理解と協力を求めると同時に、フォーマットなどに工夫をすることで、記入の手間の軽減を図った。
また、野村證券営業店への施策として、わかりやすい記入案内の作成・配布などにあたった。
2014年10月、わずか9カ月という期間でプロジェクトはいったん完了し、野村Webローンは生まれ変わった。結果はサービス開始初日から出始めた。徳永は、プロジェクトのリリースに安堵すると同時に改めて野村のグループ力、顧客基盤の大きさを実感した。この経験を糧として、徳永はさらなる新商品開発へのモチベーションを高くしている。

既存顧客の掘り起こしのためのキャンペーン。ビッグデータを活用して、さらに先へ。

このプロジェクトにキャンペーンという面から参加したのが、ホームページの運営やIR資料の作成など広報部門に長く在籍し、2012年のシステム更改プロジェクトに途中から参加した新宮まどかだ。
野村信託銀行は2006年から野村證券の個人のお客様に対して、バンキングサービスを提供してきたが、本格的なマーケティングを実施しているとは言えなかった。リテール向けのサービスは新規の立ち上げも重要であるが、常に顧客ニーズを把握しながら、継続的に顧客の動向を検証・分析し、サービスなどに反映していくことも大切だ。
そこで、2012年の大規模システム更改以降、新宮が参加し、継続的なキャンペーンと広告宣伝の担当となった。
新宮は、今回の顧客拡大プロジェクトによる申込書複写化で増加した新規顧客に対して、いかに利用してもらうか、さらに利用してもらい利便性を感じてほしいという思いがあった。そこで立案したのが「キャッシュプレゼントキャンペーン」だ。実施するにあたり、キャンペーンとしてのわかりやすさを工夫すると同時に、高齢のお客様にも読み易いようにキャンペーンツールの文字を大きくした。
また、野村證券の社員とキャンペーンの趣旨を共有し、お客様に野村Webローンの使いやすさを知ってもらうための体制も根気強く作り上げていった。
新宮は前述した「申込書複写化」もサポートしていた。顧客拡大プロジェクトに伴うメインのWeb更改が終了して、数カ月。バンキングサービスの口座数は、前年同月比でおよそ3倍を記録し続けている。新宮はこの結果に充実感を味わうとともに、継続的なキャンペーンへの取り組みを行っている。
最近、新宮らは週1回程度の定例会を開催しており、新しい施策等を事前に共有しながら、野村證券の各セクションと野村信託銀行の調整役として機能している。
キャンペーンを実施する度に、新宮のもとには、キャンペーンの効果や顧客ニーズに関するデータが集積してきている。新宮はその都度レポートを作成しているが、集積したデータを分析し、本格的に活用するのは今後のキャンペーンだと考えている。そしてその先には、全く新しいキャンペーン、さらには新サービスの開発がある。そうしたことを自らが主体となってやっていきたいと考えている。

オペレーション面からシステムと業務フローを検証したのは入社3年目社員。

新施策に伴って新しく構築されたシステムについて、ユーザーとして実際の業務フローに沿った検証やテストを担当したのは入社3年目の白石千尋だ。白石は新卒で野村信託銀行に入社し、代理店事業部(現リテールビジネス事業部)のコールセンター課に所属していた。コールセンター課は、野村信託銀行で唯一バンキングサービスのお客様と直接コンタクトをするセクション。ホームバンキング課との兼務のかたちでプロジェクトに参加した。
法学部出身の白石が最初に戸惑ったのが、システムの検証。当初は、メンバーたちの会話についていくことさえできなかった。システム開発の流れなどの勉強を行うと同時に、ホームバンキング課のオペレーションチームにヒアリングをし、実際のオペレーションのフローとの照合を行い、課題を発見するとプロジェクトチームのメンバーと情報共有し、解決策を模索していった。また、スマートフォンへの対応については、中心メンバーとして動作確認を行った。テストケースの情報を作成し、PCに格納されたシミュレーターで試していった。
一方で、ユーザー目線に立って、インターフェイス上、わかりにくい点などを発見し、改善策の提案を行った。例えば「タップ」という表現。スマートフォンの基本操作のひとつとして若者には当たり前の言葉だが、高齢のお客様にはわかりにくいかもしれないと考え、納得のいくまで検討を重ねた。
また、本格稼働に備えてコールセンター課のオペレーションメンバーへの情報共有や、必要資料の準備も担当した。
商品性変更後の野村Webローンは、新規口座数の増加とそれに伴う貸し出し残高の伸びも順調だ。しかし、既存のバンキングサービスのお客様の利用率の拡大という課題はまだ残っている。今後は、新宮とともに、既存顧客の掘り起こしを継続して行っていく予定だ。白石は、同じプロジェクトのメンバーである徳永や新宮が担当している企画の業務を見て、やりがいがありそうだと思っていた。現在担当しているシステムやオペレーション業務に加え、新宮とともにキャンペーンを担当しながら、企画の仕事を学び、やがてひとりで新規の企画に携われるようになりたいと考えている。また、今回リテールの融資に関わる業務を経験したので、いつかは法人分野の仕事もしてみたいと考えている。白石の挑戦心は旺盛だ。

  • 01 発見野村信託銀行の“ビジネス”最前線
  • 02 投資信託ビジネス
  • 03「相続関連サービス導入」プロジェクト