就活ジブン流How to Find Your Own

「夢」ではなく、
「欲」のレベルで考え、
「やりたいこと」を探してみる。

フリーランス翻訳家/ディレクター

藤沢 祐子(通称:wasabi)

Yuko Fujisawa(wasabi)

PROFILE

1991年生まれ、東京都出身。2012年、大学在学中に1年間、英国マンチェスター大学で哲学・社会学を専攻。2014年9月、獨協大学卒業後、ドイツ・ベルリンへ渡り、新卒でフリーランスのライター・翻訳家、ブロガーとして活動を開始する。多文化共生社会のドイツで再発見される日本文化の取材を中心に、自身のブログ「WSBI」にて、お金を使わないミニマルなライフスタイルから難民問題まで幅広いテーマで情報を発信中。

大学卒業後、いきなりフリーランスとなり、ドイツへ移住。異色のキャリアを築いてきた通称wasabiこと藤沢祐子氏。日本で就職活動をしなかった理由、海外移住までの経緯などを伺いました。

イギリス留学を目指して猛勉強。
グローバルに活躍できる仕事に
あこがれていた。

小学校3年生から英会話にハマり、公文に通って学び続けてきました。獨協大学を選んだのも、語学に強い大学だから。世界を飛び回ってグローバルに活躍できる仕事にあこがれていました。大学デビューで華やかな学生生活を送る人を尻目に、私は遊んでいた高校時代とは一転、イギリス留学を目指して、ひたすら勉強に打ち込む日々。IELTS(アイエルツ)のスコアを上げて学年で1人、2人しか派遣されない狭き門を突破するため、授業が終わると毎日図書館へこもっていました。

多様なライフスタイル、
柔軟な仕事選びに共鳴した留学体験。

念願のイギリスへ旅立ったのは大学3年生の8月。当初は、1年間の留学後、帰国して大学へ残り、翌年の新卒として就職活動へ臨むつもりでした。でも、現地で出会った友人たちの多様な考え方やライフスタイルに触れるうち、心境が徐々に変化。イギリスでは、アートの道を志している人は、別の仕事で生計を立てていたとしてもアイデンティティは「アーティスト」。日本なら、アートで身を立てられなければ趣味に押しとどめ、生計を立てている仕事へアイデンティティも移ってしまうのが普通です。幼い頃からルールに縛られるのが苦手で、一様なあり方を求められるたび息苦しさを覚えていた私は、こんなふうに生きていいんだ!と衝撃を受けました。帰国後、就活が迫ると、違和感は募る一方。自己分析で差別化を図って始めるわりには、同じ服装、同じ道のりで、個性を抑えて粛々と進められるのが日本の就活。…たぶん違うやり方があるはず、私は違う道を行ってみようかな。新卒の条件を失うのは不安でしたが、大学を4年半で卒業する決断をしました。

既定のルートに乗らない、
完全オリジナルの就職活動。

卒業後、まず模索したのはイギリスへ戻る方法でした。でも、ビザの取得も就職も困難と知り、代わりに目を向けたのがドイツ。留学中にドイツ哲学を学び、「極端なものにしか真実はない」と言い切ってしまうラディカルでエクストリームな思想にひかれていたのと、ベルリンには外国人のフリーランサーが多く、ビザを取得しやすいのも好条件でした。ライターという職業に着目したのは、海外での働き方を情報収集するなかで「海外在住ライター」の肩書きをしばしば目にしたから。本を読むこと、文章を書くことが好きだから、ライターなら目指せるかも! 運よく、留学後に始めた翻訳のアルバイト先がリモートワークを許可してくださったため、固定収入を確保しながらフリーランスとしてドイツへ渡りました。

選択肢の幅を広げたいなら、
さまざまな業界、職種の人に会ってみる。

シリア難民の友人へのインタビューや、ドイツ移住をつづったブログ記事などが反響を呼んで仕事の幅が広がり、現在は、翻訳業もディレクションがメインとなっています。今後は海外移住希望者向けのオプションを広め、日本人渡航者のベルリン拠点「WASABI HOUSE」をつくるのが夢です。
どうしたら好きなことを見つけられますか?と尋ねられたときによくお話しするのが、「夢」ではなく「欲」のレベルで考えてみる、ということ。「夢」と聞くと、つい高尚なことを思いがちですが、「欲」レベルだったら、だれでも何かしらやりたいことがあるはず。それを片っ端から拾ってみるうち、次第に「やりたい仕事」が見えてくると思います。既定の就職活動で望めるのは、大企業や優良企業への就職。選択肢を広げたいなら、既定ルートで得られない情報、出会えない人へ意識的にアプローチする心がけが必要です。著名な方でもひょっとして会ってもらえるかもしれないのが、学生の特権。SNSを活用し、さまざまな情報へアクセスしてみましょう。柔軟な発想で可能性を広げるためにも、常識や、疑問を感じないようなことも、自分にとって真実か?と検証するクセをつけるのが大切。自ら考え、見出す答えを頼りに、納得のいく人生を構築してほしいと思います。

CAREER

2010
獨協大学へ入学
2012
英国マンチェスター大学へ留学
2014
獨協大学を卒業
2015
ドイツ・ベルリンへ渡る