就活ジブン流How to Find Your Own

進路を決める「極意」はない。
泥くさく駆けずり回り、
切り開くのが私流。

「なでしこVoice」代表
『ABROADERS』編集長

濱田 真里 氏

Mari Hamada

PROFILE

1987年、埼玉県出身。早稲田大学教育学部社会科社会科学専修卒。大学4年生だった2011年に、海外で働く日本人女性のリアルな声を届けるインタビューサイト「なでしこVoice」を立ち上げる。大学卒業後は通信事業会社、編集事務所を経て、2013年からは、アジアで働きたい日本人を応援するサイト『ABROADERS』の編集長としても活躍。活動を通じて伝えたいテーマは、「生き方・働き方の多様性」。マレーシア、タイを拠点に活動し、2017年8月、帰国。

今回は、海外で働く女性を取材し、働き方の多様性を伝える活動をする濱田 真里氏に、就職活動の道のりと、入りたい会社・やりたい仕事を見つけるために必要なことを伺いました。

「自分らしさ」を生かす進路を模索。
大手企業以外の選択肢を知りたかった。

就職を強く意識し始めたのは、大学2年の秋。入学以来、いくつものサークル活動やアルバイトに打ち込み、自分の好きなこと・適性は明確になっていました。巨大組織の中で細分化された業務を遂行するより、小規模な組織で自由に泳げるほうが力を発揮できる。事務処理は得意ではないが、企画力は褒めてもらえる。浮き彫りとなった特徴を踏まえ、自分で名づけた指標は「マイノリティ戦略」。でも、いざ就職活動を目の前にしてみたら、聞こえてくる情報は「大手企業への就職」を示唆するものばかりでした。どのような道を選択すれば、「マイノリティ戦略」の感覚に沿うのかわからず、選択肢を広げたい一心で本を読みまくっていたところ、ヒントを授けてくれる一冊に出会いました。

一冊の本と出会い、
視野が「海外」へと拡大。

『マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった』。元マイクロソフト幹部のジョン・ウッド氏が、休暇中に訪れたネパールの小学校で厳しい教育環境を知り、やがて、途上国の教育機会を支援する組織「ルーム・トゥ・リード(Room to Read)」を立ち上げるまでを綴った本です。ネパールの子どもたちに本を送りたい。最初はただそれだけの小さな思いでも、情熱を注げば、世界中の人々に貢献することができる。「就職の選択肢は日本だけではない」。自分の目で世界の現実を確かめてみたくなった私は、悩んだ末、1年間の休学を決意し、世界6カ国を回る国際ボランティアへ参加しました。

休学して国際ボランティアへ参加。
100社へエントリーした就職活動。

東南アジアやアフリカで、教育現場の支援やインフラ整備のための下水道工事などを体験し、帰国後、海外就職も視野に入れての就職活動を開始。ところが今度は、海外就職に関する情報がまったく得られないという現実に直面します。進路の選択には、どうしても生の情報が必要。そう思った私は、就活を中断して急きょカンボジアへ渡航し、現地で働く女性たちに会って話を聞いてみました。そこでわかったのは、ほとんどの方が、日本での仕事を通して得た経験やスキルを生かしているということ。一方、私は海外の人のために役立つスキルが何もありません。納得した私は、国内での就活に本腰を入れ、約100社へエントリー。「世の中を良くしたい」という思いを、ダイレクトに事業へ反映している会社を見つけたい。自分の感覚のみを頼りに、働くイメージを描ける会社、ロールモデルとなる人物を探し回り、あるIT系の事業会社で、とうとう、自分もこうなりたいと思う女性に出会うことができたのです。

進路を決めるのは簡単なことではない。
棚ぼたを待たず、自分の手で取りに行こう。

その会社は、「君のゴールはここへ入社することではない。夢を実現するための通過点だ」と背中を押してくれる社風でした。立ち上げた「なでしこVoice」の話をすると、「入社しても、その活動は続けなさい」と。どうしてもこの会社で働きたい! と切望していたため、内定をもらった日は、うれしさのあまり、眠れないほど気分が高揚しました。
就職活動を振り返ると、入りたい会社、やりたい仕事を見つけるのは簡単ではなかったと感じます。思い出されるのは、進路を見極めるために泥くさく駆けずり回った自分の姿。「やりたいことを見つける近道は?」と、学生の方からしばしば質問を受けるのですが、「ゲームじゃないんだから特別な攻略法なんてありません」という答えに尽きます。棚ぼたをねらっても、ほぼ餅を食べられることはないと心得て、ひたすら棚を揺らし続ける根気強さが大切。さらにつけ加えるなら、進みたい道が見つかったとしても、夢の実現のためにはまたコツコツと努力を重ねていかなければなりません。そのかわり、頑張り続けていれば、いつか必ずだれかの目に留まる。それが社会の温かさなのだと、最近実感しています。

CAREER

2007
早稲田大学教育学部へ入学
2009
大学3年時に休学。国際ボランティアへ参加
2011
「なでしこVoice」を立ち上げる
2012
IT系の事業会社へ新卒入社
2013
編集事務所へ転職。同年、『ABROADERS』の運営スタート