バブル時代から始まった、女性のための法律

女性が持っている潜在的能力をもっと活かせたら、今の日本の閉塞状態を打ち破ることができるはずです。明日の日本を救うために、その能力を眠らせたままにしておく手はありません。

今から三十数年前に、雇用における男女の差別を禁止する「男女雇用機会均等法」や、家庭と仕事の両立を支援する法律がつくられました。しかし、出産を機に仕事を辞めてしまったり、育児の負担が女性にばかりのしかかるという現実は変わりませんでした。

目標は女性管理職30%、しかし現実は…

2003年6月には男女共同参画推進本部において、女性管理職の割合を2020年までに30%まで引き上げる目標が示されました。理想とする数字だとは思いますが、現実的には、2013年に行った労働力調査によると、女性管理職の割合は11.2%しかないことがわかりました。これは国別でみると、日本は中国よりも下の96位(※)という世界のなかでも驚きの低さです。

そこでなんとか状況を打開するために、2016年4月に「女性活躍推進法」という法律が制定されました。これは、女性の活躍推進を最重要課題のひとつとして取り組む、アベノミクスの成長戦略のひとつです。

※国際労働機関(ILO)2015年報告書

仕事と生活、両方を充実させるために

「管理職なんて、わたしには関係ない」と感じてしまう人もいるかもしれませんが、「女性活躍推進法」は決してバリバリのキャリアウーマン養成法ではありません。

基本原則には、「男女の職業生活と家庭生活の両立」とあります。つまり女性が活躍するためには、管理職や出世だけでなく、男性も含めたワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を見直して、女性が望む働き方ができるような取り組みを実現させることが目的です。

2016年4月から、301人以上の企業では「女性活躍推進法」に対応する計画を実施して、公表することが義務づけられました。女性採用比率や勤続年数の男女差、労働時間の状況、女性管理職比率などがわかるので、これを見れば志望企業の「女性活躍」の実態がわかりますね。

「なでしこ銘柄」は女性活躍推進に優れた上場企業

「なでしこ銘柄」ってご存じですか?

これは2012年度より、経済産業省が東京証券取引所と共同で、女性活躍推進に優れた上場企業「なでしこ銘柄」を選定し、発表しているもの。業種ごとに、女性が働き続けるための環境整備をはじめ、女性の活用を積極的に進めている企業を紹介しています。投資家から見ても「なでしこ銘柄」は多様な人材を活かすマネジメント能力のある「成長力のある企業」なんですね。