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業界の最新動向を学ぼう

製薬・メーカー

7兆円に迫る生産額を持つ日本の医薬品市場

現代人にとって、健康で快適な日常生活を送るためには、医薬品はなくてはならないものとなりました。日本をはじめとする先進国では高齢化の進展に伴って、がんや生活習慣病、アルツハイマーといった疾病に対する医薬品の需要は増加の一途をたどっています。一方、発展途上国においても人口増加と経済発展により、医薬品に対するニーズは拡大しています。世界的に製薬業界への期待はますます高まっているのです。

世界の医薬品市場において、売上高で上位を占めているのは、スイス・ノバルティス(売上高:579億ドル)、スイス・ロシュ(同:524億ドル)、米・ファイザー(同:516億ドル)、仏・サノフィ(同:448億ドル)、米・メルク(同:440億ドル)、英・グラクソ・スミスクライン(同:437億ドル)、英・アストラゼネカ(同:257億ドル)といった海外の巨大企業です(いずれも2013年12月期)。

医薬品業界売上高※2013年12月期・ドル換算、日本企業は2014年3月期決算

厚生労働省の調査によると、2012年の国内医薬品生産額は前年比0.2%減の約6兆9767億円となりました。このうち約90%は、主に病院で医師から処方される「医療用医薬品」。残りの約10%は薬局やドラッグストアで売っている「一般用医薬品」です。

日本メーカーでは、武田薬品工業(売上高:1兆6916億円・前期比8.6%増)、アステラス製薬(同:1兆1399億円・16.1%増)、第一三共(同:1兆1182億円・12.4%増)、大塚ホールディングス(同:1兆350億円/医療関連事業・21.7%増)、エーザイ(同:6003億円・4.7%増)といったメーカーが売上で上位を占めています(いずれも2014年3月期)。

今後の市場拡大を担う新興国をめぐる動きが活発化

新薬を一つ開発するには数百億円と言われるコストと10年以上の時間がかかります。しかも、それだけのコストと時間をかけて開発した新薬も、約20~25年間の特許期間が切れた後は、他メーカーでも同じ有効成分の薬を開発・販売することが認められています。したがって、成長を続けていくには研究・開発に膨大な資本力が必要になります。

そのため日本では2005年ごろから国内メーカー同士の合併や経営統合が進み、業界が大きく再編されました。それに伴い、アステラス製薬、第一三共、大日本住友製薬、田辺三菱製薬、大塚ホールディングスといった企業が誕生しました。

さらに2008年ごろから盛んになったのが海外メーカーを買収する動きです。その背景には、これまで製薬会社の売上を支えてきた主力医薬品が、2010年~2014年にかけて相次いで欧米で特許切れを迎える、いわゆる「2010年問題」があります。特許切れによって、より安価なジェネリック医薬品(後発医薬品)にシェアを奪われ、収益が落ち込むことを見越した製薬会社が、海外メーカーの買収などにより、競争力を強化して激化する海外市場での勝ち残りを図ろうとしたのです。

そして現在、各社が力を入れているのが今後市場の拡大が見込まれる中国、インド、ブラジルなど、新興国での販路開拓、事業拡大です。米市場調査会社のIMSヘルスは今後の医薬品業界の成長を担うのは従来市場をけん引してきた欧米や日本ではなく、BRICsをはじめとした新興国と呼ばれる国だと指摘しています。

買収・提携によりバイオ医薬品などの
開発強化を図る日本メーカー

日本メーカー各社の状況を見ると、武田薬品工業は、バイオ医薬品会社である米ミレニアム社を2008年に買収し、がん領域における医薬品の研究開発に力を入れています。またワクチン事業にも積極的に取り組んでおり、2012年1月にワクチンビジネス部を設立。同年10月に米LigoCyte社を買収し、ノロウイルスワクチンなど複数のワクチンやウイルス様粒子技術を獲得しました。さらに2013年5月には、バイオ関連企業・米Inviragen社を買収し、デング熱や手足口病のワクチンなど、ワクチンの開発パイプラインの拡充、研究開発能力を強化しています。

アステラス製薬は、2013年5月に大手バイオテクノロジー企業・米アムジェンと日本市場における戦略的提携を結び、共同出資会社「アステラス・アムジェン・バイオファーマ」を設立。これにより、脂質異常症と骨粗しょう症、がんの3領域で5つの医薬品の共同開発・商業化に取り組んでいます。

大塚製薬は、2013年9月に米国のバイオベンチャーであるアステックス社を買収しました。これによりがん領域のポートフォリオの拡充に加え、中枢神経領域の創薬研究の強化を見込んでいます。

市場拡大が進むジェネリック医薬品

市場が拡大しつつあるジェネリック医薬品をめぐる動きも活発になってきています。製薬会社は新薬の特許出願後、約20~25年間はその薬を独占して製造・販売することが認められています。しかし、その特許期間が過ぎるとほかの製薬会社でも同じ有効成分を使った薬を製造・販売することが可能になります。それがジェネリック医薬品です。

ジェネリック医薬品の強みは、開発費用が安く抑えられるため、先発医薬品に比べて薬代が3割、場合によっては5割以上も安いことです。また、これまで効き目や安全性が実証されてきた薬と同等であると確認された上で製造・販売が許可されているため、安全性も品質も変わりません。そのため、患者負担の軽減や医療保険財政の改善につながるとして、普及が期待されています。

現在、日本のジェネリック医薬品専業メーカーとしては、日医工(売上:1036億円・前期比10.3%増)、沢井製薬(同:898億円・11.6%増)、東和薬品(同:613億円・11.1%増)などがあります(いずれも2014年3月期)。市場拡大を背景に、3社ともに売上高二桁アップを実現しています。

そのほか、ジェネリック医薬品世界大手のテバファーマスーティカル・インダストリーズ(イスラエル)が日本のジェネリック医薬品大手の大洋薬品工業を子会社化し、その後2012年4月に発足させたテバ製薬などの会社が、この市場を巡り、シェア争いを繰り広げています。

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