就活に自分らしさをプラスするキャリタス就活 掲載企業数 約15,000

キャリタス就活 トップ  >  特別企画  >  キャリタス薬学生  >  [業界の最新動向を学ぼう]病院
対象別特集 キャリタス 薬学生

業界の最新動向を学ぼう

病院

超高齢社会でますます重要性が高まる病院の役割

超高齢社会を迎え、国民の健康を支える医療機関はますますその重要性が高まっています。しかし、産婦人科医や小児科医、外科医の不足による診療科の休止や病院の閉鎖、地域格差の拡大といった問題も発生しています。

厚生労働省によると、2013年12月末の全国の医療施設数は17万7944施設で、前年同期に比べ680施設増加しました。この統計では、医療施設を病院(20床以上の入院施設を有するもの)、一般診療所(入院施設を有しないか、または19床以下の入院施設を有するもの)、歯科診療所の3つに大別しています。その内訳を見ると一般診療所が10万686施設と前年同期に比べて470施設増加し、歯科診療所は6万8723施設で236施設増加したのに対し、病院は8535施設で26施設減少しています。なお、病院数は1990年の1万96施設をピークに減少を続けています。

その一方で医療費は拡大を続けています。厚生労働省によると2012年度の医療費は10年連続増加し、38兆4000億円(前年度比1.7%増)になりました。金額は過去最高で、高齢者の増加に加え、医療技術の進歩を受けて高額な治療を受ける人が増えたことによるものです。12年度に増えた6400億円のうち4800億円が70歳以上の医療費で、70歳以上の医療費比率は45.4%に上昇、70歳未満は49.5%に下がりました。高齢化のさらなる進展により、今後膨らみ続ける医療費をどのように抑制するかが課題となっています。

チーム医療の一員として
高い専門性が求められる病院薬剤師

病院や診療所では数多くの職種の人たちが働いています。医師、看護師、薬剤師、歯科衛生士といった一般にもなじみの深い職種をはじめ、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士など、実にさまざまな専門資格を持ったスペシャリストたちが活躍中です。

その中で薬剤師について紹介しましょう。厚生労働省がまとめた医療施設調査・病院報告によると、2012年10月1日時点の病院薬剤師は前年比3.6%増の4万4353.9人(常勤換算)と増加傾向にあります。

近年、医療現場では医師や看護師、薬剤師など従事するスタッフが一体となって取り組むチーム医療が主流になりつつあります。そして、薬剤師にもその一員として薬物療法など高い専門性が求められるようになってきました。そのため、特定の医療分野において高度な知識や技量、経験を持つ薬剤師を認定する制度が日本病院薬剤師会などさまざまな団体によって設けられ、実施されています。現在、がん薬物療法認定薬剤師、精神科専門薬剤師、妊婦・授乳婦専門薬剤師、HIV感染症専門薬剤師など、のべ1万人ほどの薬剤師が各種認定制度で認定を受けています。

なお、薬学教育協議会がまとめた2013年3月薬系大学卒業生・大学院修了者―就職動向調査によると、薬学部6年制学科の卒業者のうち、約30%が病院・診療所の薬局・臨床検査部門に就職しました。

医療機関同士の連携強化によって医療環境を改善

医療環境改善のために、国を挙げて取り組んできたのが病院と診療所の連携強化です。現在、全国には約8500の病院と約10万の診療所があり、それぞれ違った役割を担っています。診療所はかかりつけ医として、風邪など、何か体の具合が悪いときに診療してもらう施設。一方病院は、診療所で医師がさらに詳しい検査や治療を受ける必要があると判断した場合や、救急の場合に利用する施設です。

しかし従来、この役割分担はあいまいで、お互いの連携は必ずしもスムーズではありませんでした。また、患者側も役割分担に関する意識は希薄でした。そして、比較的軽い病気でも患者は大規模な病院に行くという現象が起こり、大病院の待合室には患者があふれているのに、中小規模の診療所は患者の減少に悩むという事態となっていたのです。

それを解消するために、政府は病院と診療所の役割分担をしっかりと行い、お互いの連携強化を図る政策を推し進めました。さらに、地域内の複数の医療機関がそれぞれの役割分担を決めて、患者の診療計画を作成。それを医療機関で共有して用い、できるだけ早く治療を終えて患者が自宅に帰れるようにする「地域連携クリニカルパス」を推進してきました。その結果、医療機関同士の連携強化は着実に進んでいます。

不必要な入院の削減、
在宅医療の充実を促した2014年度診療報酬改定

今後さらに進む高齢化に伴う医療費の拡大、激務による医療従事者の疲弊といったわが国の抱える医療に関する問題の解消を目指し、2014年度の診療報酬改定が発表されました。診療報酬とは、医療行為などの対価として計算される報酬のことです。

診療報酬は2年ごとに改定されますが、今回の改定では消費増税に併せて初診料と再診料を引き上げ、全体で0.1%の増額改定となりました。そして不必要な入院を減らし、在宅医療の充実を促す方針を盛り込んでいます。

不必要な入院を減らすために、費用がかさむ「重症患者向け病床」と認める基準を見直し、2年間で9万床減らす目標を打ち出しました。重症患者向け病床は、2006年度の診療報酬改定で、救急患者などの受け入れ拡大のために創設されたもので、当初は2万~3万床と見込んでいました。ところが病院の申請が殺到し、約36万床まで膨らみ、医療費膨張の要因の一つとなっていました。そこで今回、重症患者向け病床と認める基準を厳しくし、まず2年で今の4分の1相当の9万床を減らし、25年度には半分の18万床までさらに減らすことを目指します。

また、在宅医療の推進を目指し、在宅でも病院に劣らぬケアを受けられるように、身近な診療所や中小病院の医師が糖尿病などの治療や健康管理をする「主治医」制度を新設しました。さらに、大病院の外来受診の縮小を目指し、紹介状を持たない受診が多ければ病院の報酬を減らすなどペナルティー措置を広げています。

キャリタス薬学生 TOPへ